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11,とにかく打開策を!

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 よくみるとあちこちに擦り傷が出来て、地味に痛みを訴える。


 暗い穴の中では詳細が判らないが、このままという訳にもいかないので、打開策を必死に考える。


「要はこの穴から出られたらいいんだよな!」

 今まで得てきた知識を総動員して、壁登りの手法を捻り出す。



 インドア派の自分でも可能な手法······色々考えてみたが、これしかないか。

 俺は手足を穴の壁面に向けて思いっきり突っ張る。


 簡単で確実なのはこれしかないだろう·····。

 苦労しながら、すこしづつ手足を上に移動させ、上がっていく。


 ずり落ちないように、力一杯突っ張るお陰で、地味に筋力が必要だし、体力も忍耐力も総動員で使って、腕や脚が小刻みに痙攣しているが、今更止めるつもりもないので、休憩しながらひたすら上がり続けた。


 
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