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2章 ドワーフ村編
第17話 山越え
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宿でこれからどうするかを話し合うもなかなか決まらなかった一行は、莉音の“各国を回って祈りを捧げる”という使命とシュテルンツェルトで去り際にシリウスが等加に頼んだお願いのためにまずは西大陸を南下してエルフ島を目指すこととなった。
たてのりは何故かエルフ島をひどく拒否したが、誰も聞く耳は持たなかった。
「本当にいいの?あたしのことで」
「あーええねん、俺らは今まで戦力不足でよう行かんかった外の国に行ってみたいだけやし」
宿屋の主人に今までツケていた宿代をまとめて支払い、旅立ちの準備をしながら等加は少しだけ申し訳なさそうにタスクを見上げる。
等加はシュテルンツェルトでエルフ王家より声がかかっているため旅の途中で立ち寄ったら是非顔見せに行ってほしいとシリウスに頼まれていた。
旅立つ必要もなく、目的も特にはないたてのりとアルアスル、タスクはそれならばエルフ島を最初に目指してもいいのではないかという結論に至ったのだ。
エルフ島はその名の通り大陸には属さない大きな島国だ。
翼のない種族はツェントルムの港か、西大陸の最南端にあるサマク商国の港から船を使ってしか行くことができない。
ツェントルムから船を借りても良かったが、莉音の各国をまわるという使命を踏まえた上で西の大陸を縦断することが決定した。
「いや、そんな旅行気分は甘いでタスク。世界中で色んな報酬の高いクエストを受けるんや。ほんで金を稼ぐんや…」
何日という単位ではない宿代を支払ったアルアスルはほとんどすっからかんになった金貨の袋を抱えて尻尾を垂らした。
ゼーローゼから渡された食料が数日分あるというのが救いだ。
「まぁそうやな。ほな行こか!山越えるのに少なくとも二晩はかかるし早く行くに越したことはないで」
タスクの掛け声でたてのりは勢いをつけてエレジーに跨る。等加もそれに続いて軽くたてのりの後ろに乗り上がった。
莉音もガウによじ登り、タスクは装飾の凝った板を取り出す。
旅立つには相応しいよく晴れた空だ。
少しだけ暖かくなってきた心地よい風に背を押されて宿を後にする。
「まず最初に着くのはサマク商国かぁ…アルちゃんの出身ってことやんなぁ?」
ガウの毛に掴まりながら莉音は横を涼しい顔で並走するアルアスルに尋ねる。
サマク商国は猫人族の住む経済大国だ。
「そうやで!でも行くまでが大変やろなぁ、なんせ砂漠の向こうにあるから」
「砂漠…すごい暑うて地面が全部砂なんやろ?」
目を輝かせる莉音にタスクは今から砂漠の地獄を想像して青ざめる。
たてのりとアルアスル以外は砂漠など行ったことがない。
タスクは生まれこそドワーフ村だが育ちはツェントルムのため過酷な環境には慣れていなかった。
「山とかは得意なんやけどなぁ~」
ぼやくタスクの目の前には街の門が見える。
門を出ればもうそこからはレンガではない土の道が山へと繋がっている。
莉音がドワーフ村からツェントルムまでやってきた南側の山だ。
いよいよ冒険が始まるという高揚で一行の足取りは軽かった。
そう、一行の足取りは軽かった。
それはもう、もしかすると普通なら二晩かかる山越を半日で行けてしまうのではないかと錯覚するほどだった。
しかし、予定よりも大幅に日数が過ぎたとき、未だ一行は山にいた。
「なぁ~ガウ…もうちょっと頑張れへんか…」
「へっへっ…」
莉音を乗せて山道を歩くガウは非常に牛歩だった。むしろ牛の方が足が速いくらいである。
少し歩いては息を切らし立ち止まり、少し歩いては水を飲んで休憩をとる。
アルアスルの足であれば数秒で行けてしまう範囲をもう数時間もかけて歩いていた。
「ガウくん、あては自分で歩けるさかい…」
「さっき莉音はそう言って降りた瞬間転んだでしょ」
申し訳なさそうに背に乗る莉音は何度も降りようとするがその度に等加にそっと戻された。
木々に覆われて光の届きにくい山は昼でも街より薄暗い。
自分で歩くと言い張って降りたもののほとんど見えない莉音は蔓に足を取られてすぐに転び、またくだらないことに回復の祈りである殉教を使う羽目になったのだ。
その上、誰も口には出さないが莉音の歩幅では本人がしっかりした足取りで歩いたところで今のガウと同じ速度にしかならない。
「まぁ、莉音のことは俺らが交互に担いで行ったるし…な?ガウ」
「ウゥ…ガウッ!ガウッ!」
そこに加えて厄介なことに足が遅いだの体力がないだのアルアスルに散々揶揄われたガウ自身が躍起になってしまっており、食料が減ってタスクの収納区間に空きができてからも決して入ろうとはしなかった。
代わりに歩きにくそうにしていたエレジーが収納され、たてのりと等加は歩きになったがやはりエルフの血のせいか山道は難なく進んでいた。
一行は完全にガウと莉音をお荷物に抱えている状態だ。
「なぁ、あれお前が盗んできたんやろ?どんな生き物やねん、山道あかんのか?」
前を行くタスクがアルアスルに耳打ちする。
アルアスルは困り果てた様子で小さく首を振った。
「実は知らんねん…見たこともない生き物や…毛の量と質的には雪国の生き物っぽいけど…」
「あのサイズ、ドワーフ専用の乗り物ちゃうか?」
「いや、そもそも乗り物かどうかも怪しい…」
言っても後の祭りではあるが、2人は大きくため息をつく。
そうこうしている間にまた日が暮れてきた。
野宿をするのは多くても2日ほどだろうという予想を遥かに超えたもう連日4日目のことだった。
完全な日暮前に水辺に体を清めに行った莉音と等加を見送って、男性陣はタスクの収納空間から出したゼーローゼの袋を覗き込む。
「この山越えで食料がこんだけ減るとは想定外やったな…これサマクまでもつか?」
「どう見てももたないだろうな」
袋の中には楽観視してもこの人数ではあと2日ともたない僅かな食料しかない。
サマクまではドワーフ村を超えてさらに何日も砂漠を渡らないといけない過酷な旅だ。
道中は山と森と砂漠しかないため金貨があってもなんの助けにもならないだろう。
「先に行ってきたで!ん?何見てるん?」
水浴びから連れられて戻った莉音は気難しい顔でうなる男性陣に倣って袋を覗き込み、手で触り、厳しい顔をした。
流石にこれで旅をするのは厳しいということくらいはわかる。
ドワーフの胃袋を持ってすれば、本気を出せば1食分程度だ。
「…アルちゃんの故郷に行く前にさ、あての村に寄って行かん?すぐ近くやと思うんやけど」
莉音の提案に一行は驚きに目を丸め、考え込む。
確かに、寄らないつもりで少し遠ざかってはいたがドワーフ村は同じ方向ですぐ近くだ。
どれだけ鈍足でももう2日もしないうちには到着するだろう。
それでもその話が誰の口からも持ち上がらなかったのは、莉音が“大使”として村を出たからだった。
明らかにお勤めを果たさずに戻ってきた口減らしが食料を催促して、果たして村のものはいい顔をするだろうかという思いがあった。
「あてのことは大丈夫。村の人はみんないい人ばかりやさかい。な?」
日が暮れて暗くなっていくにも関わらず明るい莉音の笑顔に一行は顔を見合わせ、頷いた。
たてのりは何故かエルフ島をひどく拒否したが、誰も聞く耳は持たなかった。
「本当にいいの?あたしのことで」
「あーええねん、俺らは今まで戦力不足でよう行かんかった外の国に行ってみたいだけやし」
宿屋の主人に今までツケていた宿代をまとめて支払い、旅立ちの準備をしながら等加は少しだけ申し訳なさそうにタスクを見上げる。
等加はシュテルンツェルトでエルフ王家より声がかかっているため旅の途中で立ち寄ったら是非顔見せに行ってほしいとシリウスに頼まれていた。
旅立つ必要もなく、目的も特にはないたてのりとアルアスル、タスクはそれならばエルフ島を最初に目指してもいいのではないかという結論に至ったのだ。
エルフ島はその名の通り大陸には属さない大きな島国だ。
翼のない種族はツェントルムの港か、西大陸の最南端にあるサマク商国の港から船を使ってしか行くことができない。
ツェントルムから船を借りても良かったが、莉音の各国をまわるという使命を踏まえた上で西の大陸を縦断することが決定した。
「いや、そんな旅行気分は甘いでタスク。世界中で色んな報酬の高いクエストを受けるんや。ほんで金を稼ぐんや…」
何日という単位ではない宿代を支払ったアルアスルはほとんどすっからかんになった金貨の袋を抱えて尻尾を垂らした。
ゼーローゼから渡された食料が数日分あるというのが救いだ。
「まぁそうやな。ほな行こか!山越えるのに少なくとも二晩はかかるし早く行くに越したことはないで」
タスクの掛け声でたてのりは勢いをつけてエレジーに跨る。等加もそれに続いて軽くたてのりの後ろに乗り上がった。
莉音もガウによじ登り、タスクは装飾の凝った板を取り出す。
旅立つには相応しいよく晴れた空だ。
少しだけ暖かくなってきた心地よい風に背を押されて宿を後にする。
「まず最初に着くのはサマク商国かぁ…アルちゃんの出身ってことやんなぁ?」
ガウの毛に掴まりながら莉音は横を涼しい顔で並走するアルアスルに尋ねる。
サマク商国は猫人族の住む経済大国だ。
「そうやで!でも行くまでが大変やろなぁ、なんせ砂漠の向こうにあるから」
「砂漠…すごい暑うて地面が全部砂なんやろ?」
目を輝かせる莉音にタスクは今から砂漠の地獄を想像して青ざめる。
たてのりとアルアスル以外は砂漠など行ったことがない。
タスクは生まれこそドワーフ村だが育ちはツェントルムのため過酷な環境には慣れていなかった。
「山とかは得意なんやけどなぁ~」
ぼやくタスクの目の前には街の門が見える。
門を出ればもうそこからはレンガではない土の道が山へと繋がっている。
莉音がドワーフ村からツェントルムまでやってきた南側の山だ。
いよいよ冒険が始まるという高揚で一行の足取りは軽かった。
そう、一行の足取りは軽かった。
それはもう、もしかすると普通なら二晩かかる山越を半日で行けてしまうのではないかと錯覚するほどだった。
しかし、予定よりも大幅に日数が過ぎたとき、未だ一行は山にいた。
「なぁ~ガウ…もうちょっと頑張れへんか…」
「へっへっ…」
莉音を乗せて山道を歩くガウは非常に牛歩だった。むしろ牛の方が足が速いくらいである。
少し歩いては息を切らし立ち止まり、少し歩いては水を飲んで休憩をとる。
アルアスルの足であれば数秒で行けてしまう範囲をもう数時間もかけて歩いていた。
「ガウくん、あては自分で歩けるさかい…」
「さっき莉音はそう言って降りた瞬間転んだでしょ」
申し訳なさそうに背に乗る莉音は何度も降りようとするがその度に等加にそっと戻された。
木々に覆われて光の届きにくい山は昼でも街より薄暗い。
自分で歩くと言い張って降りたもののほとんど見えない莉音は蔓に足を取られてすぐに転び、またくだらないことに回復の祈りである殉教を使う羽目になったのだ。
その上、誰も口には出さないが莉音の歩幅では本人がしっかりした足取りで歩いたところで今のガウと同じ速度にしかならない。
「まぁ、莉音のことは俺らが交互に担いで行ったるし…な?ガウ」
「ウゥ…ガウッ!ガウッ!」
そこに加えて厄介なことに足が遅いだの体力がないだのアルアスルに散々揶揄われたガウ自身が躍起になってしまっており、食料が減ってタスクの収納区間に空きができてからも決して入ろうとはしなかった。
代わりに歩きにくそうにしていたエレジーが収納され、たてのりと等加は歩きになったがやはりエルフの血のせいか山道は難なく進んでいた。
一行は完全にガウと莉音をお荷物に抱えている状態だ。
「なぁ、あれお前が盗んできたんやろ?どんな生き物やねん、山道あかんのか?」
前を行くタスクがアルアスルに耳打ちする。
アルアスルは困り果てた様子で小さく首を振った。
「実は知らんねん…見たこともない生き物や…毛の量と質的には雪国の生き物っぽいけど…」
「あのサイズ、ドワーフ専用の乗り物ちゃうか?」
「いや、そもそも乗り物かどうかも怪しい…」
言っても後の祭りではあるが、2人は大きくため息をつく。
そうこうしている間にまた日が暮れてきた。
野宿をするのは多くても2日ほどだろうという予想を遥かに超えたもう連日4日目のことだった。
完全な日暮前に水辺に体を清めに行った莉音と等加を見送って、男性陣はタスクの収納空間から出したゼーローゼの袋を覗き込む。
「この山越えで食料がこんだけ減るとは想定外やったな…これサマクまでもつか?」
「どう見てももたないだろうな」
袋の中には楽観視してもこの人数ではあと2日ともたない僅かな食料しかない。
サマクまではドワーフ村を超えてさらに何日も砂漠を渡らないといけない過酷な旅だ。
道中は山と森と砂漠しかないため金貨があってもなんの助けにもならないだろう。
「先に行ってきたで!ん?何見てるん?」
水浴びから連れられて戻った莉音は気難しい顔でうなる男性陣に倣って袋を覗き込み、手で触り、厳しい顔をした。
流石にこれで旅をするのは厳しいということくらいはわかる。
ドワーフの胃袋を持ってすれば、本気を出せば1食分程度だ。
「…アルちゃんの故郷に行く前にさ、あての村に寄って行かん?すぐ近くやと思うんやけど」
莉音の提案に一行は驚きに目を丸め、考え込む。
確かに、寄らないつもりで少し遠ざかってはいたがドワーフ村は同じ方向ですぐ近くだ。
どれだけ鈍足でももう2日もしないうちには到着するだろう。
それでもその話が誰の口からも持ち上がらなかったのは、莉音が“大使”として村を出たからだった。
明らかにお勤めを果たさずに戻ってきた口減らしが食料を催促して、果たして村のものはいい顔をするだろうかという思いがあった。
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