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リディアのお披露目から3ヶ月
ラースとはほとんど会えていないけれどラースから手紙が届いた

「リディア、変わりはないか?
ずっと君に会えなくて気が滅入るけど
もう少しで仕事が落ち着きそうなんだ
会えた時、君を抱きしめてもいいかい?
許してくれるならば それを励みに
頑張れそうだ
もう少し待っていてくれ
君を誰よりも愛する男より」

リディアはラブレターなど
もらった事がなかった
ラースからの手紙を読んでは箱にしまいまた出しては読んだ
眠る時は枕の下に入れて眠った

リディアは初めての恋を知り
「ラースが初恋の人なのかぁ」と
しみじみ思う
そしてリディアは毎朝の祈りの時に

「ラースと両想いになれますように」

と願掛けをしては女神に
突っ込みを入れられていた

突然、ラースが戻って来たが
なんだか痩せた様な気がする
リディアはそれとなく気を配るが
それよりも周りの部下達が
ラースに怯えている感じを受けた

リディアはそれとなくラースと2人に
なるとラースに治癒をかけた。
ラースの顔色が良くなるのを見た
リディアはくすんだピアスにも
治癒を込めた

ラースをしばらく休ませた後
リディアの提案で疲れている騎士達にも
治癒をかける事にした

聖騎士達には聖力があるが人により
力も大小だ。ラースを基準にしたら
皆、地獄だろう…

剣技場に向かいながらラースと話しを
する

「ずっと忙しかったのね落ち着いたの?」

「あぁ。 リディア、すぐにわかるよ」

「そう、わかったわ
ねぇ、私ね剣技場って初めてなのよ
見てみたかったのドキドキするわ」

「ははっ 埃と汗まみれの男達しかいない
聖女様が行く様な場所じゃないがな」

「そうなのね」

広い剣技場は室内と室外があり
武器倉庫には無数の剣や弓があり
圧巻だ。リディアは初めて見た
武器に興奮してしまった

「ほら、行くよ 騎士に会うんだろ?」

リディアは武器倉庫の中で
浄化を施した

キラキラとした光が倉庫の中に広がると
武器に輝きが戻っている

案内してくれた騎士達も
キラキラ輝く武器に目を丸くして
喜んだ

「聖女様ありがとうございます!」

「ずっと戦ってきた剣だって疲れ
ちゃうもの」

リディアの微笑みに騎士達が落ちそうに
なるが…
リディアの後ろに立つラースを見て
騎士は顔を引き締めた。

外では騎士達が訓練をしていた

ラースの声で騎士達が集まって来た

「訓練中にお邪魔してごめんなさい
いつも皆様に感謝しています
私から皆様に気持ちを伝えたくて
来ました。今日は頑張る皆様に
浄化と治癒の光を注がせてください」

聖女様直々に??

騎士達は困惑する者と嬉しくて
喜ぶ者とそれぞれだった
リディアは腕を高く上げた

「浄化」 光がキラキラと騎士達に降り注ぐ
「治癒」光が皆を包み込んだ

暖かい光を浴びた騎士達は気持ち良いのか目を閉じて光を全身に感じていた。

リディアは定期的に騎士達を労いたいと
強く思った。

部屋に戻った時

「なぁリディア、明後日休みだろう?
一緒に街に行かないか?」

「そうね、いいかもしれないわ
聖女になってからゆっくり街歩きを
していないもの」

「そうか、じゃあ行こう
服装は一般的な物でな。聖女だと
知られたら混乱が起こるから
気をつけてくれ」

「わぁ、楽しみだわ」

2人はデートの約束をして任務を終えた


約束の日

ラースがリディアを迎えに来たが…

「おはようラース、、
一般人の服装って言ってたけれど
ラースは誰が見ても勇ましい騎士よね」

「リディアは可愛いよ
シンプルなワンピースを上品に着る
なんて…絶対に俺から離れるなよ
どんな男でも目を合わすな。
リディアに惚れる」

「な、何を言ってるのよ
可愛いいなんて年齢じゃないわ」

恥ずかしさで顔を隠した

「とにかくリディアは俺のもの…
わかったか?」

やっぱりラースってぐいぐいタイプ
なのね。それに束縛タイプなのかも?

街に出た2人は雑貨はもちろん
家具やら何やら色々と見て歩いた

「さぁ、リディア休憩しよう」

お茶が終わった時ラースには行きたい
所があるらしい

馬車で30分程走った後
ラースはリディアを自分の馬に乗せた

「ラース、怖いわ 私ね馬って初めてなの」

「大丈夫、俺が守るから捕まって」

ラースに大丈夫と言われると
何故か大丈夫だと思う…不思議

馬でトコトコ歩いてしばらくすると
街を一望出来る丘についた
初めて目にした王都にリディアは感動した

「どうだリディア凄いだろ?
俺たち騎士はこの眺めが好きなんだ
自分達が守る場所だからな」

「そうね、凄いわ」

ラースがリディアに向き合った

「ラース・ファダンは生涯
リディア・バレスティンだけを愛し
守り支えると誓う
もちろん浮気などしない
リディア、俺を人生の伴侶として
受け入れて欲しい」

ラースは自分の瞳色であるブルーを
あしらった指輪をリディアに差し出した

「ラース、とても嬉しいわ
けれど本当に私でいいの?
私は離婚…」

スッとラースの指がリディアの唇を
塞いだ

「あぁリディア君の過去なら知っている
君の過去も含めて今のリディアを
愛しているんだ。そう…これからもね
だからずっと側に居て欲しい」

リディアをまっすぐ見つめるラースの瞳
に嘘はつけない。

私はラースが好き。大好き
彼の腕の中で眠りたい
彼の胸の中で甘えたい

「私リディア・バレスティンは
ラース・ファダンを愛しています
これからずっと一緒に居たいです」

ラースはリディアの手を取ると
指輪をはめた。
そして静かに唇を重ねた
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