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第六章・身を守る方法
37・ヒーロー登場!
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「バーモント令嬢…あなた、キャロラインを突き飛ばしたわね…一体どうしてそんなことを?酷いわ!」
私はそう大袈裟に叫んだ。するとその場が騒然とする。「ルーシー嬢がそんなことを!?」「公爵家の令嬢に対してワザとか!」そんな声がざわざわと聞こえてくる。それは今までだったら、言われる方が逆だ。ルーシーが自分で仕掛けて来るくせに、大袈裟にキャロラインに対して酷い!と叫ぶ。
──それで、どう?これは正真正銘あなたのやり口なのよ?
そう心の中で呟きながらルーシーを見つめる。そしてルーシーは困惑しながら、口元をブルブルと震わせている。苦しい?でしょうね!これはあなたの撒いた種なんですもの。それにいつもキャロラインは、同じ思いをしてるのよ?
「な、何だ?どうしたんだ…」
どうもスティーブ殿下は、その瞬間を見てはいなかったようだ。あの時令息達がバタバタと急ぎ足で廊下を駆け抜け、それに気を取られていたんだろう。そして私の叫び声で我に返って…これは私にとっては非常に好都合!ラッキ~
そしてチラッとキャロラインを見る。勝手に私がそんなことを始めてしまったけど、本当に怪我をしていないか気になるし、さぞかしこれに戸惑っているだろう。そして少し俯くようにしているキャロラインの顔を覗き込んだ。ええっ…私はそれにギョッとする!
キャロラインが大粒の涙を溢している…悲しい顔をしながら。そして…
「酷いわ…ルーシー嬢からそんな仕打ちをされるなんて!ああ、それに足が痛くて立てない…どうしたらいいの?」
ポロポロとその薔薇色の頬から、真珠のような涙がこぼれ落ちる。何故かキャロライン…迫真の演技!!
一瞬本当に?と心配したが、抱えている腕が背中に伝わるドキドキを教えてくれる。おまけに私の手を取り、気付いて!とばかりにぎゅっと握って。これは演技な証拠ね!それが分かった私は…心の中で踊りまくりよ!今夜はお赤飯を炊こう(気持ちだけ)。
そんなふうにこの短時間で感謝感激だった私だが、ふとキャロラインの手が震えているのに気付く。キャロラインという人は、心底善良な人だ。きっと勇気を振り絞ってそうしているのだろう。そして不安もあるに違いない!だけど…私の為に、そして自分の為にそうすることに決めたのだ。その決意を無駄には出来ないと改めて思う。すると…
「な、何よ!私が何をしたというの?あなたなんか知らないわよ!」
そのうちルーシーは、苦し紛れにそんなことを叫び出す。公爵家の令嬢に対して、あなたなんかだと?いくら学園では平等だとはいえ、貴族的にその言葉遣いは許されない!それにはこの場に居る人達にも衝撃が走る。
「正気なの?」「あり得ない!」と口々に言っている。そしてそれに困ったルーシーは、どうしたら…とスティーブ殿下の方へと視線を移す。そして私達も同じく殿下を見たけれど、そこには信じられないような光景が…あ、あんた誰?
キャロラインの泣く姿など初めて見たのだろうか…スティーブ殿下が、今まで見たこともなく動揺している。見開く目の先にはキャロラインがいて、ぽっかりと開いたままの口は、閉じるのを忘れているよう。そして隣で戸惑いながら自分を見上げているルーシーなど、気にもしていないようで…
「ち、ちょっと!スティーブ様?」
そんなルーシーの言葉に、やっと我に返る殿下。いつも斜に構えて、口元を歪めながらキャロラインに文句を言っている姿しか知らない私は、呆気にとられてそれを見つめていた。そして…
「ど、どうせ嘘だろう?そんなのは仮病だ!ルーシーに罪を擦り付けようとしているのだ!」
やっといつもの本領発揮(?)の殿下に、きたな!と身構える。ここで引いたらダメ!こんなチャンスはなかなかないわ…もっとこっ酷く思い知らせなければ、また直ぐやり返すに違いない。あんた達のやり口なんて、お見通しなのよ!
「そんな酷い!酷すぎますわ…皇太子殿下ともあろう御方が、婚約者に対してそのようなことを言うとは!それに…キャロラインは皇帝陛下と皇后陛下が、皇太子妃にと定めた御方です。それを蔑ろにするのは、両陛下を冒瀆する行為ではありませんの?」
私は毅然としてそう言い放つ。スティーブ殿下に対して、一歩も引かぬ姿勢で。それには二人が、みるみる顔色を悪くしている。決まったわね?そう思って殿下を見ると…何故か様子がおかしい。青ざめた顔のまま、ブルブルと身を震るわせている。もしかして、追い詰め過ぎた?そう思った時…
「煩い!誰に物を言っているのだ?伯爵令嬢如きが、私に意見などしていいと?それに両陛下の名を出すなど、言語道断だろう。ちょっと皇帝陛下から可愛がられているかと思って、皇族にでもなったつもりか?痴れ者が!」
そう激昂する殿下…それにはこの場にいる全ての者が凍り付いた。
──マズい…どうしよう?とどめを刺すつもりが、刺し過ぎた!
おまけに殿下は「だいたいお前は邪魔ばかり…」などと呟いている。このままここにいては危ないかも知れない!キャロラインに危害が及ぶのは避けたいし、怪我の手当てをすると言って去ろうか?と考えていた。だけどこれ程に怒りまくっている殿下を放って行くには、余りにも責任が無さすぎる…八方塞がりだわ!そう思って、何か手立てがと思い巡らせていると…そこに凛とした声が響き渡る。
「何をしているのだ?君達は。これは一体どういう…おやっ?そこで身を震わせているのは、私の妹ではないか…何故、このような目に?お答え下さいますか殿下!」
何人たりとも近付けぬような威厳のある声。一見穏やかに言っているようで、そうじゃない!そこに強い意志が見える。誰にも有無を言わせぬ圧倒的な迫力…それには誰もがブルッと身震いする。
だけど待って!私を妹と言っている?そう思って、その声のする方へと身を向ける。すると…
「お、お兄様?」
そう言う私に、ここにいる全員が驚いて振り返る…
私はそう大袈裟に叫んだ。するとその場が騒然とする。「ルーシー嬢がそんなことを!?」「公爵家の令嬢に対してワザとか!」そんな声がざわざわと聞こえてくる。それは今までだったら、言われる方が逆だ。ルーシーが自分で仕掛けて来るくせに、大袈裟にキャロラインに対して酷い!と叫ぶ。
──それで、どう?これは正真正銘あなたのやり口なのよ?
そう心の中で呟きながらルーシーを見つめる。そしてルーシーは困惑しながら、口元をブルブルと震わせている。苦しい?でしょうね!これはあなたの撒いた種なんですもの。それにいつもキャロラインは、同じ思いをしてるのよ?
「な、何だ?どうしたんだ…」
どうもスティーブ殿下は、その瞬間を見てはいなかったようだ。あの時令息達がバタバタと急ぎ足で廊下を駆け抜け、それに気を取られていたんだろう。そして私の叫び声で我に返って…これは私にとっては非常に好都合!ラッキ~
そしてチラッとキャロラインを見る。勝手に私がそんなことを始めてしまったけど、本当に怪我をしていないか気になるし、さぞかしこれに戸惑っているだろう。そして少し俯くようにしているキャロラインの顔を覗き込んだ。ええっ…私はそれにギョッとする!
キャロラインが大粒の涙を溢している…悲しい顔をしながら。そして…
「酷いわ…ルーシー嬢からそんな仕打ちをされるなんて!ああ、それに足が痛くて立てない…どうしたらいいの?」
ポロポロとその薔薇色の頬から、真珠のような涙がこぼれ落ちる。何故かキャロライン…迫真の演技!!
一瞬本当に?と心配したが、抱えている腕が背中に伝わるドキドキを教えてくれる。おまけに私の手を取り、気付いて!とばかりにぎゅっと握って。これは演技な証拠ね!それが分かった私は…心の中で踊りまくりよ!今夜はお赤飯を炊こう(気持ちだけ)。
そんなふうにこの短時間で感謝感激だった私だが、ふとキャロラインの手が震えているのに気付く。キャロラインという人は、心底善良な人だ。きっと勇気を振り絞ってそうしているのだろう。そして不安もあるに違いない!だけど…私の為に、そして自分の為にそうすることに決めたのだ。その決意を無駄には出来ないと改めて思う。すると…
「な、何よ!私が何をしたというの?あなたなんか知らないわよ!」
そのうちルーシーは、苦し紛れにそんなことを叫び出す。公爵家の令嬢に対して、あなたなんかだと?いくら学園では平等だとはいえ、貴族的にその言葉遣いは許されない!それにはこの場に居る人達にも衝撃が走る。
「正気なの?」「あり得ない!」と口々に言っている。そしてそれに困ったルーシーは、どうしたら…とスティーブ殿下の方へと視線を移す。そして私達も同じく殿下を見たけれど、そこには信じられないような光景が…あ、あんた誰?
キャロラインの泣く姿など初めて見たのだろうか…スティーブ殿下が、今まで見たこともなく動揺している。見開く目の先にはキャロラインがいて、ぽっかりと開いたままの口は、閉じるのを忘れているよう。そして隣で戸惑いながら自分を見上げているルーシーなど、気にもしていないようで…
「ち、ちょっと!スティーブ様?」
そんなルーシーの言葉に、やっと我に返る殿下。いつも斜に構えて、口元を歪めながらキャロラインに文句を言っている姿しか知らない私は、呆気にとられてそれを見つめていた。そして…
「ど、どうせ嘘だろう?そんなのは仮病だ!ルーシーに罪を擦り付けようとしているのだ!」
やっといつもの本領発揮(?)の殿下に、きたな!と身構える。ここで引いたらダメ!こんなチャンスはなかなかないわ…もっとこっ酷く思い知らせなければ、また直ぐやり返すに違いない。あんた達のやり口なんて、お見通しなのよ!
「そんな酷い!酷すぎますわ…皇太子殿下ともあろう御方が、婚約者に対してそのようなことを言うとは!それに…キャロラインは皇帝陛下と皇后陛下が、皇太子妃にと定めた御方です。それを蔑ろにするのは、両陛下を冒瀆する行為ではありませんの?」
私は毅然としてそう言い放つ。スティーブ殿下に対して、一歩も引かぬ姿勢で。それには二人が、みるみる顔色を悪くしている。決まったわね?そう思って殿下を見ると…何故か様子がおかしい。青ざめた顔のまま、ブルブルと身を震るわせている。もしかして、追い詰め過ぎた?そう思った時…
「煩い!誰に物を言っているのだ?伯爵令嬢如きが、私に意見などしていいと?それに両陛下の名を出すなど、言語道断だろう。ちょっと皇帝陛下から可愛がられているかと思って、皇族にでもなったつもりか?痴れ者が!」
そう激昂する殿下…それにはこの場にいる全ての者が凍り付いた。
──マズい…どうしよう?とどめを刺すつもりが、刺し過ぎた!
おまけに殿下は「だいたいお前は邪魔ばかり…」などと呟いている。このままここにいては危ないかも知れない!キャロラインに危害が及ぶのは避けたいし、怪我の手当てをすると言って去ろうか?と考えていた。だけどこれ程に怒りまくっている殿下を放って行くには、余りにも責任が無さすぎる…八方塞がりだわ!そう思って、何か手立てがと思い巡らせていると…そこに凛とした声が響き渡る。
「何をしているのだ?君達は。これは一体どういう…おやっ?そこで身を震わせているのは、私の妹ではないか…何故、このような目に?お答え下さいますか殿下!」
何人たりとも近付けぬような威厳のある声。一見穏やかに言っているようで、そうじゃない!そこに強い意志が見える。誰にも有無を言わせぬ圧倒的な迫力…それには誰もがブルッと身震いする。
だけど待って!私を妹と言っている?そう思って、その声のする方へと身を向ける。すると…
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そう言う私に、ここにいる全員が驚いて振り返る…
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