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第七章・スリジャの結婚
66・結婚式①
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夏の茹だるような暑さが過ぎて、秋の心地良い風が吹いてきた今日、ロイとスリジャの結婚式が執り行われる。
国内外の賓客に加え、グラン聖国大神殿のアラン御使い長が結婚の儀を取り仕切ることとなった。
それで…朝から大忙しだ!
「スリ様~本当にお美しいです!とアルジェが満足気に頷く。
金の布に白の薄衣を重ねたこの上なく豪華な布地に、紫紺で花の刺繍を施してあるその衣裳は、ロイの白金の髪とスリジャの瞳を思い起こさせる。
もう夢か幻か!?な、神秘的で壮麗な姿のスリジャに…一同滝涙だ!
「スリジャ~凄く綺麗だねぇ。グラン聖国に帰ってきてもいいんじゃ…」バン!!
「スリジャ、兄は感動したぞ!!寿命が延びたのならやっぱり公爵家に…」グハッ!!
「スリジャーッ!兄の国に来てくれ~」ゴン!!
血迷ったことを言う兄達にアルジェの愛のムチが炸裂する。
アルジェはスリジャだけでなく、兄である王子達とも仲が良い…のか?
「つっ!スリジャ…綺麗だ!綺麗すぎるっ」
ロイはスリジャの神々しいまでのその美しさに目を奪われる。
そう言うロイも、浅黒い肌に白い衣裳が際立っている。髪は後ろに撫で付けられていて、青空のような輝く瞳を細めてスリジャを見つめている。
「ロイ様もとっても凛々しくて…惚れ直します!」
スリジャはそう言って頬を赤く染めた。
あぁ今夜が待ち遠しいなぁ~って呟くロイに皆が冷たい視線を送ったが、それを気にした様子もなくアランが祭主として待つ神殿に向かった。
◇◇◇◇
神殿の控室でスリジャとロイは結婚の儀が始まるのを待っている。参列者は皆、先に神殿に入ったようだ。
あとはアスバルとベールを持つアルジェだけが残っている。
「私は関係ないのは分かってるんですけど、ベールを持ってスリ様と一緒に登場するなんて緊張しちゃいますよ!」
アルジェは柄にもなく緊張した様子でソワソワしていた。
「大丈夫だよアルジェ。ほら!いつもの元気はどうしたの?」
スリジャはアルジェの手を握って元気付ける。そこに…
──コン、コン。
「あれ?誰か来たようですよ。まだ時間早いですよね?もう少し後だと思ったんですが…」
アルジェは不思議そうな顔をしながら扉へと向かった。そして扉を開けると…
──はっ?えーーーーぇ!!!
アルジェは驚愕の表情で固まる!そこにアルジェの父、ギラン侯爵が立っていたから…
「父上!な、なぜ此処に?それにお仕事はどうしたので…」
そうアルジェが驚きで声を上げた途端、父から抱き締められて…余りの事に驚き過ぎて言葉が出ない。
「アルジェ結婚おめでとう!水くさいぞ?この父を呼ばないなんて…。お前の事はとっくに許してるんだ。それなのにお前がずっと意地を張ってて…だけど今日はそんな事は言っちゃいけないな。結婚式なんだから!」
ギラン侯爵は笑顔になって、更にぎゅっとアルジェを抱き締める。
「父上、結婚式…ってスリ様ですよ?何を…」
そう言って意味が分からない様子のアルジェに、スリジャは声を掛ける。
「アルジェ見てごらん!これはアルジェの衣裳だよ」
笑顔のスリジャの手には、アルジェのために作った結婚式の衣裳が!
「ほら、これお揃いのデザインだよ!アスバル様の髪色の臙脂色にアルジェの瞳の緑の刺繍だから。これ私の衣裳よりスタイリッシュでカッコイイね!」
そう言ってスリジャは、嬉しそうにアルジェを見つめた。
アルジェは感動で…キラキラと涙をこぼした。
国内外の賓客に加え、グラン聖国大神殿のアラン御使い長が結婚の儀を取り仕切ることとなった。
それで…朝から大忙しだ!
「スリ様~本当にお美しいです!とアルジェが満足気に頷く。
金の布に白の薄衣を重ねたこの上なく豪華な布地に、紫紺で花の刺繍を施してあるその衣裳は、ロイの白金の髪とスリジャの瞳を思い起こさせる。
もう夢か幻か!?な、神秘的で壮麗な姿のスリジャに…一同滝涙だ!
「スリジャ~凄く綺麗だねぇ。グラン聖国に帰ってきてもいいんじゃ…」バン!!
「スリジャ、兄は感動したぞ!!寿命が延びたのならやっぱり公爵家に…」グハッ!!
「スリジャーッ!兄の国に来てくれ~」ゴン!!
血迷ったことを言う兄達にアルジェの愛のムチが炸裂する。
アルジェはスリジャだけでなく、兄である王子達とも仲が良い…のか?
「つっ!スリジャ…綺麗だ!綺麗すぎるっ」
ロイはスリジャの神々しいまでのその美しさに目を奪われる。
そう言うロイも、浅黒い肌に白い衣裳が際立っている。髪は後ろに撫で付けられていて、青空のような輝く瞳を細めてスリジャを見つめている。
「ロイ様もとっても凛々しくて…惚れ直します!」
スリジャはそう言って頬を赤く染めた。
あぁ今夜が待ち遠しいなぁ~って呟くロイに皆が冷たい視線を送ったが、それを気にした様子もなくアランが祭主として待つ神殿に向かった。
◇◇◇◇
神殿の控室でスリジャとロイは結婚の儀が始まるのを待っている。参列者は皆、先に神殿に入ったようだ。
あとはアスバルとベールを持つアルジェだけが残っている。
「私は関係ないのは分かってるんですけど、ベールを持ってスリ様と一緒に登場するなんて緊張しちゃいますよ!」
アルジェは柄にもなく緊張した様子でソワソワしていた。
「大丈夫だよアルジェ。ほら!いつもの元気はどうしたの?」
スリジャはアルジェの手を握って元気付ける。そこに…
──コン、コン。
「あれ?誰か来たようですよ。まだ時間早いですよね?もう少し後だと思ったんですが…」
アルジェは不思議そうな顔をしながら扉へと向かった。そして扉を開けると…
──はっ?えーーーーぇ!!!
アルジェは驚愕の表情で固まる!そこにアルジェの父、ギラン侯爵が立っていたから…
「父上!な、なぜ此処に?それにお仕事はどうしたので…」
そうアルジェが驚きで声を上げた途端、父から抱き締められて…余りの事に驚き過ぎて言葉が出ない。
「アルジェ結婚おめでとう!水くさいぞ?この父を呼ばないなんて…。お前の事はとっくに許してるんだ。それなのにお前がずっと意地を張ってて…だけど今日はそんな事は言っちゃいけないな。結婚式なんだから!」
ギラン侯爵は笑顔になって、更にぎゅっとアルジェを抱き締める。
「父上、結婚式…ってスリ様ですよ?何を…」
そう言って意味が分からない様子のアルジェに、スリジャは声を掛ける。
「アルジェ見てごらん!これはアルジェの衣裳だよ」
笑顔のスリジャの手には、アルジェのために作った結婚式の衣裳が!
「ほら、これお揃いのデザインだよ!アスバル様の髪色の臙脂色にアルジェの瞳の緑の刺繍だから。これ私の衣裳よりスタイリッシュでカッコイイね!」
そう言ってスリジャは、嬉しそうにアルジェを見つめた。
アルジェは感動で…キラキラと涙をこぼした。
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