魔法のいらないシンデレラ

葉月 まい

文字の大きさ
9 / 25

授賞式

2月に入っても、瑠璃は次の就職先を見つけられずにいた。

3月末で契約が切れることを家族に話すと、全くと言っていいほど驚かれなかった。

むしろ、何をいまさら?と言いたげで、逆に次の就職先を探していることに驚かれた。

「別に探さなくてもいいんじゃない?」

姉の言葉には、どうせそろそろ結婚するんでしょう?というニュアンスがあった。

そうこうしているうちに、瑠璃の後任が決まった。

例に漏れず、瑠璃と同じ大学の卒業予定者だ。

卒業式が終わり次第、瑠璃が仕事の引き継ぎをすることになっている。

(もう待ったナシだなあ。早く新しい仕事探さないと)

気持ちばかりが焦っていたある日、佐知から電話がかかってきた。

妙に興奮した口調で、珍しく早口に話し始める。

「瑠璃ちゃん!やっぱりよ、私が言ったとおりだわ。やったわね、すごいわ!」
「お、おば様?いったい何が…」
「コンテストよ!ホテルのフォトコンテスト。ほら、あの若いカメラマンのね。今日、受賞者に連絡がいくことになってたでしょう?」

でしょう?と言われても…
でしたっけ?としか答えようがない。

「それで、もらった名刺のアドレスにメールを送ってみたのよ。どうでしたかって」
「ええ?!おば様、あのカメラマンの方にメールを?」
「そうよ。だって気になって仕方ないじゃない?」
「そ、そんな…」

瑠璃は恥ずかしさに、一気に顔が熱くなってきた。

佐知の興奮は止まらない。

「そしたら、すぐ返信が来たの。ちょうどこちらからも連絡を取りたくて、でも連絡先が分からなくて困ってたって」
「連絡先?どなたの?」
「あなたよ!瑠璃ちゃん。表彰式に来てほしいって」
「ええ?!表彰式?それはいったい…」
「だから、最優秀賞の!写真のお披露目があるから、あなたもお招きしたいって」
「ええー?!」
「表彰式は、3月4日の土曜日ですって。瑠璃ちゃん、空いてる?」
「え、はい。土曜日なら何も…」
「よかった。じゃあすぐにお返事しておくわ。詳しいことはまた連絡するわね。それじゃあ、ごきげんよう」

そこでプツッと電話は切れた。

「ごき、げん、よう…」

ひとり言のように呟き、瑠璃は呆然と立ち尽くした。

*

そして迎えた3月4日。

瑠璃は佐知と一緒に、再びあのホテルのロビーに向かう。

「それでね、古谷ふるやさんったら、私と瑠璃ちゃんを親子だと思っていたんですって」

古谷さん?と、一瞬疑問に思ったが、話の流れからすると、カメラマンのことだろうと瑠璃は推察する。

「考えてみたら無理もないわよね。でも私、瑠璃ちゃんの母親と思われたのが嬉しくって。そのまま親子のフリをしようかと思ったくらいよ。なんて、美雪さんに叱られるわね」

佐知は、この上なく上機嫌で、瑠璃の相づちなど耳に入らないかのように話し続ける。

「どんな写真に仕上がったのかしらねえ。楽しみだわ。あ!いらしたわ、あの方よね?」

佐知の視線を追うと、ロビーの中央のソファから立ち上がるスーツ姿の男性が見えた。

服装は違うけれど、確かにあの時のカメラマンだった。

にこやかな笑顔を浮かべ、瑠璃達に深々とお辞儀をしている。

「お待たせ致しました」

佐知が近づきながら声をかけた。

「いえ。こちらこそ本日はお越し頂き、ありがとうございます」

男性はもう一度丁寧に頭を下げてから、瑠璃を見て嬉しそうに笑った。

「写真と同じお着物ですね」
「あ、ええ」

瑠璃は、はにかんだ笑顔を浮かべる。

あの日と同じ装いがいいと佐知に言われ、それに従ったまでだが、男性は予想以上に喜んでくれたようだ。

「やはりとてもお美しい。お気遣い頂いて、恐縮です。申し遅れましたが、私、カメラマンの古谷と言います。よろしくお願いします」

渡された名刺を見ると、
フリーカメラマン  古谷  心平
とある。

「私は早乙女 瑠璃と申します。こちらこそ、よろしくお願い致します」
「瑠璃さん…きれいなお名前ですね」
「え…あ、ありがとうございます」

と、隣から佐知の咳払いが聞こえてきた。

「あ、澤山様。先日はご連絡ありがとうございました。おかげ様で今日、お二人にも作品を見て頂けることになり、大変嬉しく思います」

慌てて古谷が佐知に向き直ると、佐知はようやくにっこり笑った。

「この度は最優秀賞受賞、誠におめでとうございます。モデルさんが瑠璃ちゃんですから、それはもう、当然取って頂かないとと思っておりましたのよ」
「は、ははは。良かったです、無事に受賞出来て」

どう見ても古谷はタジタジといった様子だった。

そろそろ時間だということで、早速三人は会場に向かう。

「会場は、えっと、22階のスカイバンケットホールらしいです」

招待状を見ながら古谷が言うと、佐知は頷いた。

「先日同窓会で使ったところと同じね。このホテルで1番広いお部屋よ」
「よくご存知ですね。どうやらマスコミも呼んで、大々的に発表するようです」

瑠璃は、えっ!と驚いた。

(そんなに大ごとなのかしら?)

ソワソワしながら、エレベーターで22階へ上がる。

受付で古谷が招待状を見せると、ホテルのスタッフは、にこやかに席まで案内してくれた。

(うわ、ステージに近い)

きっと古谷が、最優秀賞で名前を呼ばれるからだろう。

周りのテーブルを見てみると、同じく受賞者らしい人達のグループがいくつかあった。

隣のテーブルは、小さな男の子とママ、そしてスーツ姿のパパという家族連れらしい。

(パパが受賞者なのかしら。ちょっと緊張しているみたい。男の子は無邪気に笑っててかわいいな)

そんなことを考えているうちに、やがてBGMの音量が絞られ、照明が少し落とされた。

ざわめきが消え、皆は正面に向き直る。

金屏風の後ろから、ホテルのスーツを着た爽やかな笑顔の男性が現れ、深々と一礼する。

そしてマイクの前に立ち、よく通る声で話し始めた。

「皆様、本日はホテル フォルトゥーナ東京、第20回フォトコンテスト授賞式にようこそお越しくださいました。わたくしは、本日司会を務めます、当ホテル営業部企画広報課の青木と申します。どうぞよろしくお願い致します」

丁寧なお辞儀に、会場から拍手が起こる。

「それではまず初めに、ホテル フォルトゥーナ東京 総支配人の神崎より、ご挨拶させて頂きます」

ステージの上にスポットライトが当てられ、下手から現れた一生が、その真ん中に歩み出た。

会場を見渡したあと、ゆっくりとお辞儀をして顔を上げる。

と、どこからかサーッと人が、身をかがめながらステージの前に集まってきたかと思うと、カメラのフラッシュが次々と瞬いた。

腕章をつけているところを見ると、どうやらマスコミのカメラマンらしい。

自分に向けられている訳でもないのに、瑠璃は思わず眩しさに目を細めてしまう。

「皆様、本日はお忙しい中お越し頂き、誠にありがとうございます。ホテル フォルトゥーナ東京 総支配人の神崎 一生と申します」

原稿など持たず、淀みなく話し始めた声は落ち着いていて、知らず知らずのうちに引き込まれていく。

「季節ごとにテーマを設け、5年前に始めたこのフォトコンテストも、今回ではや20回目。記念すべきこの回に、過去最高の応募総数を頂きました。この場をお借りして、ご応募くださった皆様に、厚くお礼を申し上げます。ありがとうございました」

また深々とお辞儀してから、話を続ける。

「皆様の作品、1つ1つにじっくり目を通しておりますと、よく知っているはずのホテルにこんな一面があったのか、と気づかされると同時に、こんなにもこのホテルは皆様に愛されているのだと再確認し、胸を打たれます。これより入賞作品を発表致しますが、その前に、お寄せ頂いた作品はどれも唯一無二の良さがあり、間違いなくどれも素晴らしい作品であったことをお伝え致します。そして、皆様にも今日、栄えある入賞作品をご覧頂けることを、総支配人としてこの上なく嬉しく思います。どうぞ、最後までごゆっくりご鑑賞ください」

挨拶を終え、優雅に頭を下げると、口角を上げて小さく頷く。 

一生がステージの下手に用意された椅子に座るまで、シャッター音が絶え間なく続いた。

*

そしていよいよ、賞の発表が始まった。

司会者が、入賞作品の題名と入賞者を発表し、スクリーンに大きく写真が映し出される。

審査員の写真家が講評を述べるのを聞きながら、瑠璃もじっくり写真を見つめる。

『ホテルの雪化粧』と題された作品は、ホテルに降り積もった雪と銀世界の庭が広がり、まるで外国のような雰囲気だった。

(うわー、すてき!)

瑠璃は、壇上で表彰される年配の男性に、大きな拍手を送った。

男性は嬉しそうに、自分のいたテーブルに向かって賞状を掲げる。

つられてそちらを見ると、男性とよく似た雰囲気の年配のご婦人が、目を細めて何度も頷いていた。

(きっとご夫婦なのね。奥様も嬉しそう)

瑠璃も、なんだか胸がじわっと温かくなった。

いくつかの発表のあと、残すは2つ。

まずは優秀賞の発表となった。

「優秀賞は…広田 真司様の『幸せの輝き』です」

隣の家族連れのテーブルからパパが立ち上がり、拍手の中、壇上へ向かった。

一生から賞状を渡されたあと、ご感想を、とうながされてマイクの前に立つ。

「あ、え、えーっと、自分は、その、カメラマンでもなんでもなく、ただの素人でして…こういう場も慣れてなくて、その」

しどろもどろの若いパパに、応援の拍手が起こる。

隣のテーブルから、パパー!がんばれー!と、小さな男の子の声がした。

「お、おう!パパがんばるよ!」

そのやり取りに、会場中が笑顔になる。

「えー、僕は写真のことなんて、何も分かりません。でも、家族を撮るのは、自分の妻と息子を撮るのは、絶対自分が1番上手いと思っています。今回も、妻と息子の輝く笑顔が撮れて、自分は世界一幸せ者だと思いました。それがまさか、優秀賞に選ばれるなんて…本当に嬉しいです!副賞の宿泊券も、早速使わせて頂きます。ありがとうございました!」

会場から、割れんばかりの拍手が起こった。

そして映し出された作品は…

ロビーのクリスマスツリーに手を伸ばす男の子と、抱きかかえながらその子を見つめるママの横顔。

ツリーの煌きは、あえて光の輪のように滲んでいて、ピントを合わせた男の子の瞳が輝いているのが分かる。

飾りに小さな手を伸ばしている、キラキラ輝く男の子の顔を、優しく見つめて微笑むママ…

そんな写真を撮れるのは、きっとパパだけ。

家族の幸せがぎゅっと詰まった1枚に、瑠璃は感動して目を潤ませた。

「それではいよいよ、最優秀賞の発表です」

なぜか佐知が、祈るように両手を組んで目を閉じる。

「第20回フォトコンテスト、最優秀賞は…」

ドラムロールのBGMが流れる。

…ジャジャン!

「作品名『凛として』撮影者は、古谷 心平様です」

「きゃー!」

佐知が両手を挙げて喜ぶ。

「お、おば様…」

慌てて止めようとする瑠璃に笑いかけてから、古谷は立ち上がり、会場の拍手を受けてお辞儀をした。

「古谷様、どうぞ壇上へ」

一生から賞状を受け取った古谷に、佐知は身を乗り出して大きな拍手を送る。

そして、スクリーンに大きく写真が映し出された。

瑠璃は思わず息を呑む。

(あの写真…こんなにすてきに?)

写っているのがあの時の自分だとは、とても思えないほど、絵になる1枚だった。

審査員の写真家が、写真を見ながら選考のポイントを話し始めた。

「この写真のポイントは、なんと言ってもサザンカと女性の対話です。冬の寒さに負けずに、艷やかな花を咲かせるサザンカ、そしてそれを見つめる女性の横顔からも、何か秘めたる強さを感じます。着物の白とサザンカの赤、このコントラストもいいですね。冬の澄んだ空気に、凛とした花と女性の佇まい…まさに冬をテーマにした作品として素晴らしいと思います」

間髪を置かずに、佐知が拍手する。

会場からも、大きな拍手が起こった。

うながされて、古谷がマイクで話し始める。

「この度は、栄えある賞を頂き、とても嬉しく思います。ありがとうございます」

お辞儀をしたあと、少し考えるように間を置いてから顔を上げる。

「この作品は、私の力で撮ったのではなく、撮らせて頂いた、そんな感覚です。偶然その場に居合わせて、思わずシャッターを押しただけなんです。そして、私にこの写真を撮らせてくれた女性が、実は今日ここにいらっしゃいます。瑠璃さん、ご登壇願えますか?」

いきなり名前を呼ばれて、飛び上がりそうなほど瑠璃は驚いた。

しかし、すでに会場からは大きな拍手が起こっている。

「さ!瑠璃ちゃん!」

佐知も、早く行けとばかりに瑠璃をうながす。

頭を下げながら、おずおずと立ち上がると、古谷が壇上から降りてきて、瑠璃の手を取った。

拍手の中、古谷にエスコートされて瑠璃もステージに上がる。

賞状を渡したあとその場に留まっていた一生が、驚いたように瑠璃を見つめる。

「この写真…あなたでしたか」

瑠璃は、うつむきながら小さく頷いた。

「この賞を、彼女に捧げます。本当にありがとう」

古谷がそう言うと、会場から今日一番の拍手が送られた。

「写真、いいですかー」
「こっちに目線お願いしまーす」

気づくと、ステージのすぐ下でたくさんのカメラマンが、何枚も写真を撮っていた。

ひっきりなしにシャッター音がして、瑠璃は、熱気と緊張で顔が真っ赤になるのを感じた。
感想 0

あなたにおすすめの小説

桜のティアラ〜はじまりの六日間〜

葉月 まい
恋愛
ー大好きな人とは、住む世界が違うー たとえ好きになっても 気持ちを打ち明けるわけにはいかない それは相手を想うからこそ… 純粋な二人の恋物語 永遠に続く六日間が、今、はじまる…

君に何度でも恋をする

明日葉
恋愛
いろいろ訳ありの花音は、大好きな彼から別れを告げられる。別れを告げられた後でわかった現実に、花音は非常識とは思いつつ、かつて一度だけあったことのある翔に依頼をした。 「仕事の依頼です。個人的な依頼を受けるのかは分かりませんが、婚約者を演じてくれませんか」 「ふりなんて言わず、本当に婚約してもいいけど?」 そう答えた翔の真意が分からないまま、婚約者の演技が始まる。騙す相手は、花音の家族。期間は、残り少ない時間を生きている花音の祖父が生きている間。

イケメンエリート軍団??何ですかそれ??【イケメンエリートシリーズ第二弾】

便葉
恋愛
国内有数の豪華複合オフィスビルの27階にある IT関連会社“EARTHonCIRCLE”略して“EOC” 謎多き噂の飛び交う外資系一流企業 日本内外のイケメンエリートが 集まる男のみの会社 そのイケメンエリート軍団の異色男子 ジャスティン・レスターの意外なお話 矢代木の実(23歳) 借金地獄の元カレから身をひそめるため 友達の家に居候のはずが友達に彼氏ができ 今はネットカフェを放浪中 「もしかして、君って、家出少女??」 ある日、ビルの駐車場をうろついてたら 金髪のイケメンの外人さんに 声をかけられました 「寝るとこないないなら、俺ん家に来る? あ、俺は、ここの27階で働いてる ジャスティンって言うんだ」 「………あ、でも」 「大丈夫、何も心配ないよ。だって俺は… 女の子には興味はないから」

男に間違えられる私は女嫌いの冷徹若社長に溺愛される

山口三
恋愛
「俺と結婚してほしい」  出会ってまだ何時間も経っていない相手から沙耶(さや)は告白された・・・のでは無く契約結婚の提案だった。旅先で危ない所を助けられた沙耶は契約結婚を申し出られたのだ。相手は五瀬馨(いつせかおる)彼は国内でも有数の巨大企業、五瀬グループの若き社長だった。沙耶は自分の夢を追いかける資金を得る為、養女として窮屈な暮らしを強いられている今の家から脱出する為にもこの提案を受ける事にする。  冷酷で女嫌いの社長とお人好しの沙耶。二人の契約結婚の行方は?  

ワイルド・プロポーズ

藤谷 郁
恋愛
北見瑤子。もうすぐ30歳。 総合ショッピングセンター『ウイステリア』財務部経理課主任。 生真面目で細かくて、その上、女の魅力ゼロ。男いらずの独身主義者と噂される枯れ女に、ある日突然見合い話が舞い込んだ。 私は決して独身主義者ではない。ただ、怖いだけ―― 見合い写真を開くと、理想どおりの男性が微笑んでいた。 ドキドキしながら、紳士で穏やかで優しそうな彼、嶺倉京史に会いに行くが…

お前が愛おしい〜カリスマ美容師の純愛

ラヴ KAZU
恋愛
涼風 凛は過去の恋愛にトラウマがあり、一歩踏み出す勇気が無い。 社長や御曹司とは、二度と恋はしないと決めている。 玉森 廉は玉森コーポレーション御曹司で親の決めたフィアンセがいるが、自分の結婚相手は自分で決めると反抗している。 そんな二人が恋に落ちる。 廉は社長である事を凛に内緒でアタックを開始するが、その事がバレて、凛は距離を置こうとするが・・・ あれから十年、凛は最悪の過去をいまだに引き摺って恋愛に臆病になっている。 そんな凛の前に現れたのが、カリスマ美容師大和颯、凛はある日スマホを拾った、そのスマホの持ち主が颯だった。 二人は惹かれあい恋に落ちた。しかし凛は素直になれない、そんなある日颯からドライブに誘われる、「紹介したい人がいるんだ」そして車から降りてきたのは大和 祐、颯の息子だった。   祐は颯の本当の息子ではない、そして颯にも秘密があった。

ベンチャーCEOの想い溢れる初恋婚 溺れるほどの一途なキスを君に

犬上義彦
恋愛
『御更木蒼也(みさらぎそうや)』 三十歳:身長百八十五センチ 御更木グループの御曹司 創薬ベンチャー「ミサラギメディカル」CEO(最高経営責任者) 祖母がスイス人のクオーター 祖父:御更木幸之助:御更木グループの統括者九十歳 『赤倉悠輝(あかくらゆうき)』 三十歳:身長百七十五センチ。 料理動画「即興バズレシピ」の配信者 御更木蒼也の幼なじみで何かと頼りになる良き相棒だが…… 『咲山翠(さきやまみどり)』 二十七歳:身長百六十センチ。 蒼也の許嫁 父:咲山優一郎:国立理化学大学薬学部教授 『須垣陸(すがきりく)』 三十四歳:百億円の資金を動かすネット投資家 ************************** 幼稚園教諭の咲山翠は 御更木グループの御曹司と 幼い頃に知り合い、 彼の祖父に気に入られて許嫁となる だが、大人になった彼は ベンチャー企業の経営で忙しく すれ違いが続いていた ある日、蒼也が迎えに来て、 余命宣告された祖父のために すぐに偽装結婚をしてくれと頼まれる お世話になったおじいさまのためにと了承して 形式的に夫婦になっただけなのに なぜか蒼也の愛は深く甘くなる一方で ところが、蒼也の会社が株取引のトラブルに巻き込まれ、 絶体絶命のピンチに みたいなお話しです

清貧秘書はガラスの靴をぶん投げる

霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
「お前、頬を叩いた詫びに婚約者になれ」 上司で社長の彪夏と秘書の清子はお似合いのふたりだと社内でも評判。 御曹司でイケメンの彪夏は女子の憧れの的。 清子はどこぞのご令嬢と噂され、男女問わず視線を集めていた。 ……しかし。 清子には誰もが知らない、秘密があったのです――。 それは。 大家族のド貧乏! 上は高校生、下は生まれたばかりの五人弟妹。 おっとりして頼りにならない義母。 そして父は常に行方不明。 そんな家族を支えるべく、奮闘している清子ですが。 とうとう、彪夏に貧乏がバレたまではよかったけれど。 子持ちと間違われてついひっぱたいてしまい、償いに婚約者のフリをする羽目に。 しかも貧乏バラすと言われたら断れない。 どうなる、清子!? 河守清子 かわもりさやこ 25歳 LCCチェリーエアライン 社長付秘書 清楚なお嬢様風な見た目 会社でもそんな感じで振る舞っている 努力家で頑張り屋 自分がしっかりしないといけないと常に気を張っている 甘えベタ × 御子神彪夏 みこがみひゅうが 33歳 LCCチェリーエアライン 社長 日本二大航空会社桜花航空社長の息子 軽くパーマをかけた掻き上げビジネスショート 黒メタルツーポイント眼鏡 細身のイケメン 物腰が柔らかく好青年 実際は俺様 気に入った人間はとにかくかまい倒す 清子はいつまで、貧乏を隠し通せるのか!? ※河守家※ 父 祥平 放浪の画家。ほぼ家にいない 母 真由 のんびり屋 長男 健太(高一・16歳)服作りが趣味 次男 巧(高一・15歳)弁護士になるのが目標 三男 真(小五・10歳)サッカー少年 四男 望(保育園年中・5歳)飛行機大好き 次女 美妃(保育園児・五ヶ月)未知数