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13 いきなりゴールを飛び越えた ~萩原~
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『ゴール』だった次の約束は言い出せた。連絡先もこれで交換必須。
そんな誘いに嬉しそうに跳ねる。
足をまげてソファに乗り、両膝がこっちの腿に乗り上げる。
体は離れてるのに・・・気がついてるのか、どうもアンバランスな感じだ。
子供ような反応だ。妹がよく父親にこうして甘えてた気がする。
「琴、思ったより甘え上手だね。」
何でしょう?という顔をしている。
両膝を指さすとハッとしてひっこめようとするのをガシッと捕まえる。
「すみません。なんだかうれしくて。行儀悪い・・・。」
「大歓迎。」
耳元でささやく。
「琴、やっぱり欲しいなあ。」
彼女が顔を上げた後『何が』に思い当たり真っ赤になってうつ向く。
静かに体が倒れてきた。
「ごめんね。成り行き任せにして、我慢できるかもとちょっとは思ったんだけど。」
彼女が下を向いたまま首を振る。
もたれる彼女はなかなか顔を上げず、誘ってはみたもののこの姿勢の彼女をどうやって寝室に運ぶ?
しょうがないの頭を撫でてみる。
これで最終的に何もなかったらむしろ変だよなあ。
彼女のせっかくの好意を、決心を、体の準備を・・・。
「琴 とりあえず顔を上げて。」
ゆっくりと上を向いた彼女にキスをする。
優しく、浅い、遊びのようなキスを。
わざと音をたてたりして。
彼女の手が自分に回されたのを感じる。
腰のあたりにぬくもりの帯が当たる。
グッと体を抱き寄せて少しずつ深いキスをする。
さっきまでのが児戯だったような大人のキスを。
角度を変えて噛みつくように。
息を荒げる彼女にかぶさるように。
自分の腰に回っていた手が首にかかる。
自分の手を髪の中に入れ頭ごとグッと引き寄せて、息をしようと開いた隙間から舌を入れる。
ビックリした彼女が離れようとするけど許さない。
もはやかわいい音なんてどこかへ行って、ただ濡れる音だけが響く。
静かな音楽をかき消すように彼女の鼻から声が抜ける。
頭に置いた手をゆっくりと背中に下ろす。
小さな彼女の背中へ手を這わせ、腰から太ももへ、ゆっくり撫でるように動かす。
キスは耳へ。甘噛みどころじゃなくもっと濃厚に音を立てる。
舌先を使って音を立てながら味わう。
彼女の体が震える。
人の耳が敏感だと改めて分かっただろう。
さっきこれをやってあげたかったけど我慢した甲斐があった。
明かにさっきのくすぐったいという反応を飛び越えて声を上げる彼女。
「耳にキスするなんて・・・・誘ったのは琴が最初だからね。」
感じてる彼女の反応に満足して、言ってやった。
「違う・・・・こんなのじゃ・・・。」
「男の体を甘く見ちゃダメでしょう、ん?分かった。」
首を縦に振りながらちゃんとした声にならない声で答える。
自分の着せたTシャツの上からふくらみを撫でる。
少し体をひねって逃げようとする彼女。
裾から手を入れて腰から少しずつ手を上に移動させる。
ざっくり空いた首元へキスをする。
「大きいから脱ぎやすいんでしょう?自分で脱ぐ?」
裾はめくりあげられてほとんど胸が見える位置にある。
下着で作られた谷間にキスをする。
「んあん・・んん・・・・」
「手伝う?それともベットに行く?」
どういう二択かと突っ込まれそうだけど彼女は寝室を選んだ。
そりゃそうだ。
お姫様抱っこで寝室に連れていく。首に回された手を感じる。
昨日と同じようにそっとベッドに下ろす。
「やっぱり首を持ってもらうと楽。協力的だね、琴。」
そっぽを向いた彼女のTシャツを脱がせる。
自分も上半身は裸になりゆっくり彼女の隣に横になる。
背後から音楽が聞こえる。ドアが開いてるので明かりも入ってくる。
しっかりと胸を手で隠す彼女。
「そのままするの?」
「お願いします、暗くしてください。」
からかったつもりが本当に泣きそうな声になっている。
ドアを静かに閉める。音楽が途切れる。
彼女のところに戻る。すぐに暗さに慣れ揺れる瞳を簡単に見分けられた。
「琴、泣いてるの?」
ゆっくり目を閉じて答える彼女の目じりから涙が流れた。
「ごめん、いいんだよ。無理しなくても。」
彼女の体に脱がせたTシャツをかけて肩をさする。
どのポイントで彼女が泣いたのか正直分からなかった。
さっきまでさほど拒むそぶりもなかったし。
「からかっただけだよ。もう少し待ってって言ってくれたら待つよ。今まで数ヶ月待ったんだから、これからだって・・・・。」
鼻をすすり彼女がTシャツを取るとこっちに向かって手を伸ばしてきた。
答えるように浮いた背中に手を回した。
耳元で半分泣き声の混じった声がする。
「あの、すみません。嫌じゃないです。その・・・望んでます。あの・・・。」
何だろう?
顔を見ようと体を離そうとするが、しっかりと首にしがみつかれてそれもできない。
「あの・・・は、は、初めてなんです。その・・・こういうの全部・・・・。」
は?
ん?
なんだか、そういうことらしい。他人事のように納得した。
さて、恥ずかしがってるのか。
「わかった。じゃあ、ゆっくりする。」
背中をポンポンと軽くたたく。
「無理だと思ったら、言って。・・・我慢しないで。」
それでも首に回った手は離れようとしない。
まさかこのまま寝ないだろうな・・・。
寝息は聞こえない。
しょうがないので仰向けになり彼女を上で抱える形になった。
しばらく背中と頭をゆっくり撫でる。
本当に寝るんじゃないかと内心冷や冷やするが、やっと首に巻かれた手から力が抜けた。
彼女に見下ろされる形になった。
「琴、上にいるならキスして。」
自分の上から降りようとせずに恐る恐る唇を寄せてくる。
1度、2度、ゆっくり唇が離される。
「キスはしたことあった?」
彼女が首を振る。
「やった、琴の初めて尽くし。もらった。」
笑顔で抱きしめて彼女を組み敷く。
一体草食男子はどこまで禁欲的になったことやら。
手を出さずに別れるなんてもったいない。
それじゃあ彼女の良さなんてわかるはずもない。
「琴、大好きだよ。」
おでことおでこをくっつける。
私も・・・・。小さく聞こえた。
「いただきます。」
キスをしながら彼女の肌を触りまくり逃げようとするの彼女に足を絡めて腰を押さえる。
「声、聞かせて。我慢しないで。」
一生懸命に抑えようとする彼女の表情もかわいいけど、顔ばかり見てたら先に進まない。
声と吐息を上げながら浮く背中に手を回しブラジャーを外す。
床に放り投げて彼女の手で覆われるより先に顔をうずめる。
「やわらかい、琴。気持ちいいよ。」
手でふくらみをせ寄せて顔を押し付ける。
少し汗ばんだ体から同じボディーソープの香りがする。
それでもどこか甘く感じる。
ゆっくりと胸のふくらみを動かしながら舌先でキスをくりかえす。
ふくらみを舐めて頂まで登りそこにキスをすると一層彼女の声が高く上がった。
思わずと言った風に口を押さえる彼女。
手を外して自分の頭にのせる。
「琴、気持ちよかったら教えて。わかんないと通りすぎちゃうよ。」
指先で頂を刺激する。
すっかり固く立ち上がり、唇で触れるたびに彼女の声が漏れる。
つまんで引っ張って。
口に含んで転がして。
彼女が声を上げながら自分の頭の中に手を入れてくる。
だいぶ感じてきたようで声もよく出るようになった。
足を固く閉じて腰を動かしているのも分かってる。
空いた片手を太ももに沿わせてゆっくり腿から腰を刺激する。
腰が浮いた隙にお尻の丸みを撫でるようにズボンの中へ手を滑り込ませる。
それから内腿へゆっくり手を滑らせていくと固く足を閉じられた。
「琴、出来ない・・・・。」
顔を上げて彼女の顔をのぞきこむ。
すっかり緩んで煽情的な表情がたまらない。
「琴、そんな誘うような顔してるのに、ここを閉じてたら出来ないよ。」
「だって・・・・恥ずかしい・・・。」
「触りたい、琴、感じて、感じさせて。もっともっと気持ちよくなるから。」
キスをして誘うけどなかなか緩まない。
「お願い、琴。欲しいんだ、全部。」
ようやく少し力を抜いたのが分かった。
「欲しい、すごく欲しい。ねえ、琴は欲しくない?」
キスをくりかえし返事を待つ?
「欲しがって。ねえ。」
彼女の手を自分の腰に当てる。さすがに自分のものを触らせるのは初心者にはちょっと。
それでもなんとか欲しいと小さいつぶやきを聞き取った。
「琴、あげるから。俺のも全部。感じて、もらってね。」
うなずく彼女を見ながら緩んだ真ん中に手をすすめる。
「少し足開いて。」
ゆっくり足を開かせて手をその場所へ潜らせる。
「ね、琴。欲しがってるよ、ここは。」
既に濡れてるのはわかってる。
ショーツの上から軽く触れていくだけでもしっとりとした音がしそうだ。
彼女は大きく声を出して感じていると伝えてくる。
彼女の耳元で言葉攻めをする。
「ねえ、琴。大好きだよ。」
「そろそろ脱ぐ?」
「自分で脱ぐ?それとも手伝う?」
「俺も脱ぎたいなあ。手伝ってくれる?」
結局彼女のを脱がせて自分も一人で脱いでお互いに何もつけてない状態になってくっつく。
自分の熱い高鳴りを腰で感じてびくっと体を離す彼女を許さない。
「琴、ダメだよ。」
彼女をもう一度引き寄せて腰に当てつける。
「逃げるのは無しね、ショックだなあ、もう。誰のせいだと思ってる?」
ゆっくり中心を刺激しながらで彼女は息を上げる。
果たして自分の言葉攻めをちゃんと聞いてるかどうか怪しい。
「琴、そろそろいいかなあ?」
指を滑らせて彼女の中に入る。
ゆっくり指をすすめていく。
「あふぅ・・・ううんんん・・っ・・。あっ。」
「琴、痛かったら教えて、気持ちよくても教えて。」
ゆっくり指を動かすと足を突っ張って快感を伝えてくる彼女。
「大丈夫だね。琴。」
動きはだんだん大胆になる。
彼女の嬌声と一緒に部屋中に水音が響く。
それを聞いて彼女が一層声を高めていく。
「琴、あったかくて気持ちいよ。もっと、もおっと感じて。声を出して、聞きたい。」
自分も少し息が上がる。
彼女の声に興奮してしまう。
また彼女は登りきらないけど自分もそろそろやばい。
「ごめんね、琴。俺が限界。」
指をゆっくり抜き枕の下から包みを取り出す。
息を上げながらうっすらと開いた彼女の目が何をしてるか思い当たったように目を閉じる。
「琴~、その内これ琴のお仕事にするね。上手につけれるようになろうね。」
彼女が首を振る。
少し興奮を殺し息を整える。
彼女の足を開かせると抵抗なく開き、その間に自分自身を埋めるようにゆっくりと腰を落としていく。
「琴、ごめんね。ゆっくりするから。ちょっとだけ痛いよ。」
それがどれほどか、男じゃわからない。
それでもとてもそこはきつい。
ゆっくりゆっくり進めても彼女の眉間には皺が寄り痛みをこらえてるのがわかる。
キスをして、胸を刺激して彼女の気をそらすと同時に緊張を解いていく。
なかなかきついそこのちょっと上、小さな突起をそろそろと探る。
「はぁあん・・・・」
腰を上げそうに反応した彼女。
「琴、動いちゃだめだよ。」
ゆっくりゆっくり突起を刺激していく。
明らかに大きな快感の渦を感じて声を出す彼女。
叫んでいるかのように声が続く。
「琴、ここ気持ちいい? どう?」
「はあぁぁ、い・・・はぁあ、きもちぃ・・・いぃ・・ぃぃ、はぁ。」
同じリズムを取りながら時々連打するようにする。
本当に気持ちよさそうに乱れる彼女。
あふれる愛液に、中心も緩み、一気に奥まで入れた。
さすがに痛みが響いたらしく一声叫んで顔をしかめる彼女。
「ごめん、琴。全部入ったから。力抜いて。」
ぴったりと重なる体で彼女を抱きしめた。
「琴、大好きだよ。他の誰にもこんなことさせない。」
包んでるはずなのに包まれてる気分になって落ち着く。
愛しくて愛しくてどうしようもないくらい。
「琴・・・琴、大好きだよ。愛してる。」
キスをしながら伝える。
彼女もゆっくりと目を開けて答えてくれる。
「萩原さん、好きです。大好きです。」
細い声だけどその声はとてつもない衝動をもって腰に響く。
「琴、ごめん、本当に限界。動くよ。」
ゆっくり腰を動かす。
ゆっくりゆっくりと思ってもそうも言ってられない。
狭い彼女の中では我慢も限界に近い、それでも出来るだけゆっくり。
痛みが早く快感に変わるように。
「琴、琴。大好き。」
前面告白の言葉をくり返し続ける。
ようやく彼女も声を出す余裕が出てきたようで表情も緩んできた。
「琴、大丈夫になった?」
彼女の腰を持ち上げて速度を速めていく。
ああ、琴、気持ちいい・・・・
思わず声が出る。
揺れる体に自分の声も揺れる。
自分でこんなに声を出したことなんてなかったのに。
もうあとは夢中だった。
彼女の声にかぶせて自分の声も聞こえる。
一緒にいきたい。一人じゃなくて彼女にも。
大きく体を震わせて彼女が声を上げた。
その途端自分の中でも限界が来て・・・果てた。
ほぼ最後は記憶が飛んでた気さえする。
動物の本能だけで腰を振っていたような気がする。なんだか疲れた。
ゆっくり体を離して何とか自分の始末をする。
布団を引き寄せるのも難しい。
手に触れた彼女用のTシャツを引き寄せ彼女に掛けたつもりになり手を下ろす。
「琴、・・・少し・・・休憩。」
体力が落ちたのか、久しぶりすぎたか。反省すべき点は多々あり。
しばらく脱力して目を閉じる。
ペットボトルの水なんて重くて持てない。
しばらくは小さいサイズにしよう。のどが渇いた・・・彼女にもあげたい。
うっすら目を開けると彼女は微動だにせず横たわってる。
これでシャッキリ起きていられたらこっちが恥ずかしいけど。
上下する彼女の胸あたりを見て安心する。
しばらくそのまま呼吸を整え鼓動が落ち着くのを待つ。
ふ~。さすがに彼女より先に動けるようになりたい。
男としての、経験者としての意地を見せる。
疲れが引いてきたので布団を彼女にかけてやる。
汗にまみれた体が冷えている。
暖めなきゃ、布団の中で抱きしめて温度を分け合うようにした。
そんな誘いに嬉しそうに跳ねる。
足をまげてソファに乗り、両膝がこっちの腿に乗り上げる。
体は離れてるのに・・・気がついてるのか、どうもアンバランスな感じだ。
子供ような反応だ。妹がよく父親にこうして甘えてた気がする。
「琴、思ったより甘え上手だね。」
何でしょう?という顔をしている。
両膝を指さすとハッとしてひっこめようとするのをガシッと捕まえる。
「すみません。なんだかうれしくて。行儀悪い・・・。」
「大歓迎。」
耳元でささやく。
「琴、やっぱり欲しいなあ。」
彼女が顔を上げた後『何が』に思い当たり真っ赤になってうつ向く。
静かに体が倒れてきた。
「ごめんね。成り行き任せにして、我慢できるかもとちょっとは思ったんだけど。」
彼女が下を向いたまま首を振る。
もたれる彼女はなかなか顔を上げず、誘ってはみたもののこの姿勢の彼女をどうやって寝室に運ぶ?
しょうがないの頭を撫でてみる。
これで最終的に何もなかったらむしろ変だよなあ。
彼女のせっかくの好意を、決心を、体の準備を・・・。
「琴 とりあえず顔を上げて。」
ゆっくりと上を向いた彼女にキスをする。
優しく、浅い、遊びのようなキスを。
わざと音をたてたりして。
彼女の手が自分に回されたのを感じる。
腰のあたりにぬくもりの帯が当たる。
グッと体を抱き寄せて少しずつ深いキスをする。
さっきまでのが児戯だったような大人のキスを。
角度を変えて噛みつくように。
息を荒げる彼女にかぶさるように。
自分の腰に回っていた手が首にかかる。
自分の手を髪の中に入れ頭ごとグッと引き寄せて、息をしようと開いた隙間から舌を入れる。
ビックリした彼女が離れようとするけど許さない。
もはやかわいい音なんてどこかへ行って、ただ濡れる音だけが響く。
静かな音楽をかき消すように彼女の鼻から声が抜ける。
頭に置いた手をゆっくりと背中に下ろす。
小さな彼女の背中へ手を這わせ、腰から太ももへ、ゆっくり撫でるように動かす。
キスは耳へ。甘噛みどころじゃなくもっと濃厚に音を立てる。
舌先を使って音を立てながら味わう。
彼女の体が震える。
人の耳が敏感だと改めて分かっただろう。
さっきこれをやってあげたかったけど我慢した甲斐があった。
明かにさっきのくすぐったいという反応を飛び越えて声を上げる彼女。
「耳にキスするなんて・・・・誘ったのは琴が最初だからね。」
感じてる彼女の反応に満足して、言ってやった。
「違う・・・・こんなのじゃ・・・。」
「男の体を甘く見ちゃダメでしょう、ん?分かった。」
首を縦に振りながらちゃんとした声にならない声で答える。
自分の着せたTシャツの上からふくらみを撫でる。
少し体をひねって逃げようとする彼女。
裾から手を入れて腰から少しずつ手を上に移動させる。
ざっくり空いた首元へキスをする。
「大きいから脱ぎやすいんでしょう?自分で脱ぐ?」
裾はめくりあげられてほとんど胸が見える位置にある。
下着で作られた谷間にキスをする。
「んあん・・んん・・・・」
「手伝う?それともベットに行く?」
どういう二択かと突っ込まれそうだけど彼女は寝室を選んだ。
そりゃそうだ。
お姫様抱っこで寝室に連れていく。首に回された手を感じる。
昨日と同じようにそっとベッドに下ろす。
「やっぱり首を持ってもらうと楽。協力的だね、琴。」
そっぽを向いた彼女のTシャツを脱がせる。
自分も上半身は裸になりゆっくり彼女の隣に横になる。
背後から音楽が聞こえる。ドアが開いてるので明かりも入ってくる。
しっかりと胸を手で隠す彼女。
「そのままするの?」
「お願いします、暗くしてください。」
からかったつもりが本当に泣きそうな声になっている。
ドアを静かに閉める。音楽が途切れる。
彼女のところに戻る。すぐに暗さに慣れ揺れる瞳を簡単に見分けられた。
「琴、泣いてるの?」
ゆっくり目を閉じて答える彼女の目じりから涙が流れた。
「ごめん、いいんだよ。無理しなくても。」
彼女の体に脱がせたTシャツをかけて肩をさする。
どのポイントで彼女が泣いたのか正直分からなかった。
さっきまでさほど拒むそぶりもなかったし。
「からかっただけだよ。もう少し待ってって言ってくれたら待つよ。今まで数ヶ月待ったんだから、これからだって・・・・。」
鼻をすすり彼女がTシャツを取るとこっちに向かって手を伸ばしてきた。
答えるように浮いた背中に手を回した。
耳元で半分泣き声の混じった声がする。
「あの、すみません。嫌じゃないです。その・・・望んでます。あの・・・。」
何だろう?
顔を見ようと体を離そうとするが、しっかりと首にしがみつかれてそれもできない。
「あの・・・は、は、初めてなんです。その・・・こういうの全部・・・・。」
は?
ん?
なんだか、そういうことらしい。他人事のように納得した。
さて、恥ずかしがってるのか。
「わかった。じゃあ、ゆっくりする。」
背中をポンポンと軽くたたく。
「無理だと思ったら、言って。・・・我慢しないで。」
それでも首に回った手は離れようとしない。
まさかこのまま寝ないだろうな・・・。
寝息は聞こえない。
しょうがないので仰向けになり彼女を上で抱える形になった。
しばらく背中と頭をゆっくり撫でる。
本当に寝るんじゃないかと内心冷や冷やするが、やっと首に巻かれた手から力が抜けた。
彼女に見下ろされる形になった。
「琴、上にいるならキスして。」
自分の上から降りようとせずに恐る恐る唇を寄せてくる。
1度、2度、ゆっくり唇が離される。
「キスはしたことあった?」
彼女が首を振る。
「やった、琴の初めて尽くし。もらった。」
笑顔で抱きしめて彼女を組み敷く。
一体草食男子はどこまで禁欲的になったことやら。
手を出さずに別れるなんてもったいない。
それじゃあ彼女の良さなんてわかるはずもない。
「琴、大好きだよ。」
おでことおでこをくっつける。
私も・・・・。小さく聞こえた。
「いただきます。」
キスをしながら彼女の肌を触りまくり逃げようとするの彼女に足を絡めて腰を押さえる。
「声、聞かせて。我慢しないで。」
一生懸命に抑えようとする彼女の表情もかわいいけど、顔ばかり見てたら先に進まない。
声と吐息を上げながら浮く背中に手を回しブラジャーを外す。
床に放り投げて彼女の手で覆われるより先に顔をうずめる。
「やわらかい、琴。気持ちいいよ。」
手でふくらみをせ寄せて顔を押し付ける。
少し汗ばんだ体から同じボディーソープの香りがする。
それでもどこか甘く感じる。
ゆっくりと胸のふくらみを動かしながら舌先でキスをくりかえす。
ふくらみを舐めて頂まで登りそこにキスをすると一層彼女の声が高く上がった。
思わずと言った風に口を押さえる彼女。
手を外して自分の頭にのせる。
「琴、気持ちよかったら教えて。わかんないと通りすぎちゃうよ。」
指先で頂を刺激する。
すっかり固く立ち上がり、唇で触れるたびに彼女の声が漏れる。
つまんで引っ張って。
口に含んで転がして。
彼女が声を上げながら自分の頭の中に手を入れてくる。
だいぶ感じてきたようで声もよく出るようになった。
足を固く閉じて腰を動かしているのも分かってる。
空いた片手を太ももに沿わせてゆっくり腿から腰を刺激する。
腰が浮いた隙にお尻の丸みを撫でるようにズボンの中へ手を滑り込ませる。
それから内腿へゆっくり手を滑らせていくと固く足を閉じられた。
「琴、出来ない・・・・。」
顔を上げて彼女の顔をのぞきこむ。
すっかり緩んで煽情的な表情がたまらない。
「琴、そんな誘うような顔してるのに、ここを閉じてたら出来ないよ。」
「だって・・・・恥ずかしい・・・。」
「触りたい、琴、感じて、感じさせて。もっともっと気持ちよくなるから。」
キスをして誘うけどなかなか緩まない。
「お願い、琴。欲しいんだ、全部。」
ようやく少し力を抜いたのが分かった。
「欲しい、すごく欲しい。ねえ、琴は欲しくない?」
キスをくりかえし返事を待つ?
「欲しがって。ねえ。」
彼女の手を自分の腰に当てる。さすがに自分のものを触らせるのは初心者にはちょっと。
それでもなんとか欲しいと小さいつぶやきを聞き取った。
「琴、あげるから。俺のも全部。感じて、もらってね。」
うなずく彼女を見ながら緩んだ真ん中に手をすすめる。
「少し足開いて。」
ゆっくり足を開かせて手をその場所へ潜らせる。
「ね、琴。欲しがってるよ、ここは。」
既に濡れてるのはわかってる。
ショーツの上から軽く触れていくだけでもしっとりとした音がしそうだ。
彼女は大きく声を出して感じていると伝えてくる。
彼女の耳元で言葉攻めをする。
「ねえ、琴。大好きだよ。」
「そろそろ脱ぐ?」
「自分で脱ぐ?それとも手伝う?」
「俺も脱ぎたいなあ。手伝ってくれる?」
結局彼女のを脱がせて自分も一人で脱いでお互いに何もつけてない状態になってくっつく。
自分の熱い高鳴りを腰で感じてびくっと体を離す彼女を許さない。
「琴、ダメだよ。」
彼女をもう一度引き寄せて腰に当てつける。
「逃げるのは無しね、ショックだなあ、もう。誰のせいだと思ってる?」
ゆっくり中心を刺激しながらで彼女は息を上げる。
果たして自分の言葉攻めをちゃんと聞いてるかどうか怪しい。
「琴、そろそろいいかなあ?」
指を滑らせて彼女の中に入る。
ゆっくり指をすすめていく。
「あふぅ・・・ううんんん・・っ・・。あっ。」
「琴、痛かったら教えて、気持ちよくても教えて。」
ゆっくり指を動かすと足を突っ張って快感を伝えてくる彼女。
「大丈夫だね。琴。」
動きはだんだん大胆になる。
彼女の嬌声と一緒に部屋中に水音が響く。
それを聞いて彼女が一層声を高めていく。
「琴、あったかくて気持ちいよ。もっと、もおっと感じて。声を出して、聞きたい。」
自分も少し息が上がる。
彼女の声に興奮してしまう。
また彼女は登りきらないけど自分もそろそろやばい。
「ごめんね、琴。俺が限界。」
指をゆっくり抜き枕の下から包みを取り出す。
息を上げながらうっすらと開いた彼女の目が何をしてるか思い当たったように目を閉じる。
「琴~、その内これ琴のお仕事にするね。上手につけれるようになろうね。」
彼女が首を振る。
少し興奮を殺し息を整える。
彼女の足を開かせると抵抗なく開き、その間に自分自身を埋めるようにゆっくりと腰を落としていく。
「琴、ごめんね。ゆっくりするから。ちょっとだけ痛いよ。」
それがどれほどか、男じゃわからない。
それでもとてもそこはきつい。
ゆっくりゆっくり進めても彼女の眉間には皺が寄り痛みをこらえてるのがわかる。
キスをして、胸を刺激して彼女の気をそらすと同時に緊張を解いていく。
なかなかきついそこのちょっと上、小さな突起をそろそろと探る。
「はぁあん・・・・」
腰を上げそうに反応した彼女。
「琴、動いちゃだめだよ。」
ゆっくりゆっくり突起を刺激していく。
明らかに大きな快感の渦を感じて声を出す彼女。
叫んでいるかのように声が続く。
「琴、ここ気持ちいい? どう?」
「はあぁぁ、い・・・はぁあ、きもちぃ・・・いぃ・・ぃぃ、はぁ。」
同じリズムを取りながら時々連打するようにする。
本当に気持ちよさそうに乱れる彼女。
あふれる愛液に、中心も緩み、一気に奥まで入れた。
さすがに痛みが響いたらしく一声叫んで顔をしかめる彼女。
「ごめん、琴。全部入ったから。力抜いて。」
ぴったりと重なる体で彼女を抱きしめた。
「琴、大好きだよ。他の誰にもこんなことさせない。」
包んでるはずなのに包まれてる気分になって落ち着く。
愛しくて愛しくてどうしようもないくらい。
「琴・・・琴、大好きだよ。愛してる。」
キスをしながら伝える。
彼女もゆっくりと目を開けて答えてくれる。
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細い声だけどその声はとてつもない衝動をもって腰に響く。
「琴、ごめん、本当に限界。動くよ。」
ゆっくり腰を動かす。
ゆっくりゆっくりと思ってもそうも言ってられない。
狭い彼女の中では我慢も限界に近い、それでも出来るだけゆっくり。
痛みが早く快感に変わるように。
「琴、琴。大好き。」
前面告白の言葉をくり返し続ける。
ようやく彼女も声を出す余裕が出てきたようで表情も緩んできた。
「琴、大丈夫になった?」
彼女の腰を持ち上げて速度を速めていく。
ああ、琴、気持ちいい・・・・
思わず声が出る。
揺れる体に自分の声も揺れる。
自分でこんなに声を出したことなんてなかったのに。
もうあとは夢中だった。
彼女の声にかぶせて自分の声も聞こえる。
一緒にいきたい。一人じゃなくて彼女にも。
大きく体を震わせて彼女が声を上げた。
その途端自分の中でも限界が来て・・・果てた。
ほぼ最後は記憶が飛んでた気さえする。
動物の本能だけで腰を振っていたような気がする。なんだか疲れた。
ゆっくり体を離して何とか自分の始末をする。
布団を引き寄せるのも難しい。
手に触れた彼女用のTシャツを引き寄せ彼女に掛けたつもりになり手を下ろす。
「琴、・・・少し・・・休憩。」
体力が落ちたのか、久しぶりすぎたか。反省すべき点は多々あり。
しばらく脱力して目を閉じる。
ペットボトルの水なんて重くて持てない。
しばらくは小さいサイズにしよう。のどが渇いた・・・彼女にもあげたい。
うっすら目を開けると彼女は微動だにせず横たわってる。
これでシャッキリ起きていられたらこっちが恥ずかしいけど。
上下する彼女の胸あたりを見て安心する。
しばらくそのまま呼吸を整え鼓動が落ち着くのを待つ。
ふ~。さすがに彼女より先に動けるようになりたい。
男としての、経験者としての意地を見せる。
疲れが引いてきたので布団を彼女にかけてやる。
汗にまみれた体が冷えている。
暖めなきゃ、布団の中で抱きしめて温度を分け合うようにした。
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