毒を孕んだ身代わりオメガ〜復讐の代償は皇帝の寵愛だった〜

ひなた翠

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第三章:可憐な毒花の目覚め

揺れる金色の燭火(ともしび)

 大広間の天井には、無数の燭台が金色の輝きを放っていた。

 長い晩餐の卓には、磨き上げられた銀器と硝子の杯が整然と並び、それぞれの灯りを反射してきらめいている。給仕たちが音を立てぬよう次々と料理を運び、家臣たちの低い談笑が、広間の重厚な空気をゆっくりと満たしていた。

 リアンは、ヴァレンの右隣に与えられた席に、背筋を正して腰掛けていた。

 今宵の晩餐は、北部の使節を迎える正式な席だった。皇帝の隣に名の通らぬ「慰みもの」が座ること自体、家臣たちには違和感のある光景だっただろう。それでも、ヴァレンが「リアンを連れていく」と命じた以上、誰も口を挟むことはできなかった。

 リアンの霞んだ視界には、卓の向こう側に並ぶ家臣たちの輪郭が、燭台の灯りに揺らいで映っていた。

 刺繍を施した夜会服が肩に重く、首の後ろに薄く汗が滲んでいる。指先には、夜明け前に負った火傷の痕がまだ熱を持っていた。痛みを意識しないように、リアンは膝の上で指を固く組み続けていた。

 料理が、一皿ずつ運ばれてきた。

 給仕がリアンの皿に盛りつけていく間、リアンは鼻を僅かに動かし、空気を確かめていた。香草の青い香り、肉汁の濃厚な匂い、バターの芳醇さ。どこにも、不審な気配はない。一品が下げられ、次の一品が運ばれてくるたび、リアンは同じように静かに鼻を働かせ続けた。

 ヴァレンの前にも、同じ皿が同じ順序で並べられていく。
 やがて、給仕が葡萄酒の杯を運んできた。

 深い赤の液体が、硝子の杯の中で揺れている。給仕はまずヴァレンの前へと杯を置き、続いてリアンの前にも同じ杯を置いた。リアンは何気なく、その杯にも鼻を近づけた。

 葡萄酒の芳香が、最初に鼻腔を満たした。

 熟した葡萄の甘さ、樫樽の渋み、僅かに混ざる蜂蜜のような余韻。よく整った、上等な葡萄酒の香り。リアンの心が、ふっと安堵に緩みかけた。

 ――その奥に、何かが潜んでいた。

 リアンの背筋が、瞬時に凍りついた。葡萄酒の華やかな芳香の下、ほんの僅か――けれども確かに、あの匂いがあった。甘く、後味に鉄の気配を引き摺る、夜明け前の寝所で嗅ぎ取ったのと同じ匂い。死の匂い。

 ヴァレンの手が、杯を持ち上げた。

 琥珀色の瞳が一度だけ杯の縁を見つめ、それから口元へと運ばれていく。リアンの視界の中で、その動きが、奇妙にゆっくりと、引き延ばされて見えた。

 考える時間は、なかった。

 リアンの身体が、思考よりも先に動いた。腕を伸ばし、ヴァレンの杯を、横から思い切り叩き落とす。

 硝子の砕ける音が、広間の空気を切り裂いた。

 甲高い悲鳴のような響きが、燭台の灯りの間を駆け抜け、家臣たちの談笑を一瞬にして凍りつかせる。深紅の葡萄酒が卓布の上に広がり、白布を血のように染めていく。砕けた硝子の破片が、銀器の縁に当たって乾いた音を立てた。

 広間が、完全な沈黙に落ちた。

 燭台の炎が揺れる音さえ聞こえる、絶対的な静寂。家臣たちの視線が、一斉にリアンへと突き刺さってくる。リアンは立ち上がっていた。霞んだ視界の中で、卓の向こうの輪郭が、ぼんやりと自分を凝視しているのがわかった。

「無礼者ッ!」
 誰かの怒声が、沈黙を破った。

 太く、震えるような怒りを孕んだ声。家臣の一人が立ち上がる気配がした。続いて、別の方向からも複数の声が上がる。

「皇帝陛下の御前で、何たる狼藉だ」
「即刻、衛兵を呼べ」

 リアンの両側から、糾弾の声が次々と飛んできた。

 けれども、リアンは動かなかった。蒼白のまま立ち尽くし、視線を真っ直ぐにヴァレンへと向ける。霞んだ視界の中で、ヴァレンの琥珀色の瞳が、こちらをじっと見つめ返しているのが、辛うじてわかった。

「申し訳ございません」
 リアンは、震える声を必死に整えて告げた。
「でも、調べてください。その、お酒を……」

 短い、けれども揺るぎない言葉だった。

 ヴァレンは、しばらくの間、無言だった。リアンの蒼白の顔と、卓上に広がる葡萄酒の海と、砕けた硝子の破片を、順に視線で辿っていく。広間の家臣たちが、ヴァレンの次の一言を、息を詰めて待ち続けていた。

「調べろ」

 ヴァレンの声が、低く、明確に響いた。

 短い、命令の一言。それは家臣たちの怒声のすべてを薙ぎ払う重さを持っていた。広間の空気が、再び別の質の緊張に包まれていく。

「陛下、しかし――」
「黙れ。調べろと言った」

 ヴァレンの声には、議論を許さない冷たさが宿っていた。

 すぐに、宮廷医がワインの残滓を調べに駆けつけてきた。葡萄酒に浸された卓布の一部が切り取られ、砕けた硝子に残る雫が、銀の小皿へと丁寧に集められていく。家臣たちは静まり返り、リアンは立ったまま、両手を膝の前で組んで、検査の結果を待ち続けた。

 時が、引き延ばされたように流れていった。

 燭台の灯りが、リアンの白金の髪を金色に染め、卓上の銀器に揺らめく影を落としている。家臣たちの誰も、口を開かなかった。葡萄酒に毒が入っていなければ、リアンの命はその場で消えるだろう。けれども、リアンの胸の奥は、奇妙なほど静かだった。匂いは、確かに嗅ぎ取った。間違いない。

 やがて、宮廷医が深く頭を垂れて、ヴァレンの前に進み出てきた。

「陛下に、申し上げます」
 医師の声には、隠しきれない動揺が滲んでいた。

「葡萄酒から、植物性の毒が、微量、検出されました」
 広間の空気が、再び一段、深く凍りついた。

 家臣たちの間から、抑え切れない衝撃の声が漏れ出てきた。誰かが息を呑み、誰かが「まさか」と呟き、誰かが椅子の上で姿勢を崩す気配がした。動揺の波が、卓の端から端まで静かに広がっていく。

 ヴァレンの琥珀色の瞳が、リアンへと向けられた。

 その視線の質が、明らかに変わっていた。これまで何度も注がれてきた、欲を孕んだ視線でも、命令を下すための鋭い視線でもない。何か――驚きと、深い感嘆と、形容しがたい温もりとが入り混じった、新しい質の視線だった。

「リアン」
 ヴァレンが、低く名を呼んだ。

「花の匂いや、料理の隠し味の他にも――毒の匂いまで、わかるのか」
 リアンは目を伏せた。

「お前は、すごいな」

 ヴァレンの声には、これまで一度も向けられたことのない、純粋な賞賛が滲んでいた。

 リアンの胸の奥で、温かいものがじわりと広がっていく。同時に、家臣たちの視線がいっそう鋭くリアンへと突き刺さってくるのも感じていた。皇帝陛下に、これほど明確な賞賛を、それも公の場で与えられること――それ自体が、リアンの立場を一変させる出来事だった。

「――いえ」
 リアンは、小さく首を振って謙遜した。

 ヴァレンは、しばらくの間、リアンの顔を見つめていた。やがて、その表情が再び変化した。先ほどの感嘆の温もりが消え、代わりに、骨まで凍るような冷たさが浮かび上がってくる。

「リアンが飲もうとしていたものにも、毒が入っていたということだな」
 ヴァレンの声は、地の底から響くように低かった。

「許せん」

 短い一言に、業火のような怒りが込められていた。
 リアンは慌てて、ヴァレンの方へと身を寄せた。袖口に指先を添え、声を潜めて告げる。

「僕よりも……ご自分のお命のほうを、大事にしてください」
 リアンの声は、震えていた。

 葡萄酒が運ばれてきたとき、ヴァレンの杯にも、リアンの杯にも、同じ毒が仕込まれていた。けれども、リアンにとって何より恐ろしかったのは、ヴァレンが先に杯を口に運ぼうとしていた事実だった。一秒でも遅れていたら、ヴァレンは毒を口にしていた。リアン自身の命など、その恐怖の前ではあまりにも軽かった。

 ヴァレンは何も答えなかった。

 ただ、リアンの指先を、自分の大きな手で覆い、ぎゅっと握り込んだ。指の腹に、火傷の痛みが鋭く走ったが、リアンは顔色を変えなかった。今夜、家臣たちの前で、ヴァレンに手を握られている。それだけで、宮廷中の視線が二人に集中しているのが、肌で感じられた。

 その時、卓の遠い側から、滑るような声が割り込んできた。

「陛下、少々、よろしいでしょうか」
 宰相モルセルの声だった。

 リアンの全身が、瞬時に強張った。霞んだ視界の中で、卓の端から、肉付きのよい影がゆっくりと立ち上がる。香油の濃すぎる匂いが、卓越しに微かに届いてきた。

「リアン様にお尋ねしたいことが、ございます」

 モルセルの声には、表向きの恭しさが薄く張られていた。
 ヴァレンが何も答える前に、モルセルが続けた。

「なぜ、葡萄酒に毒が入っていると、わかったのでしょうか」

 声は、表面上は穏やかだった。けれども、その奥に滲む鋭さは、リアンの肌を直接刺してきた。

「……匂いで、わかりました」
 リアンは、震える声で短く答えた。

「ほう。匂いで」
 モルセルが、さらに一歩、卓の方へと近づいてきた。

「葡萄酒の芳香を貫いて、毒の匂いを嗅ぎ分けられると。リアン様、それは少々、信じがたいお話ですな」

 モルセルの口調が、僅かに崩れ始めた。

 恭しさの薄い膜が、剥がれていく音が聞こえるようだった。リアンは目を伏せたまま、両手を強く膝の前で組み合わせた。

「もしや、リアン様ご自身が、葡萄酒に何かを仕込んだのではありませぬか」
「そんな――」

 リアンが反論しかけたのを、モルセルが声を被せて遮った。

「陛下に気に入られたいがために、自作自演の英雄譚を演じてみせた、ということではありませぬか」
 広間の家臣たちの間から、ざわめきが上がった。

 モルセルの言葉が、家臣たちの不安と疑念を、巧妙に煽り立てていた。リアンは目を伏せたまま、唇を噛んだ。何を言い返しても、信じてはもらえない。匂いという、目に見えない証拠を持たないリアンには、反論する手段がなかった。

「慰み者の分際で」
 モルセルの声から、ついに敬意の薄皮が完全に剥がれ落ちた。

「英雄気取りか? それとも、自分が次の妻にでもなろうと、必死にアピールしているつもりか」

 広間の家臣たちが、ざっと息を呑む音がした。

 リアンの頬が、火の中に投げ込まれたように熱くなった。慰み者――その言葉が、これほど公に向けられたのは初めてだった。「次の妻」というモルセルの一言が、リアンの胸を鋭く抉る。それは、リアン自身がずっと「自分が次の妻になるなどあり得ない」と思い続けてきた事実を、残酷に突きつける響きを持っていた。

 モルセルの肉付きのよい影が、卓を回り込んで、リアンの方へと近づいてきた。

 リアンの隣に立ち、見下ろすような姿勢を取る。香油の濃い匂いが、リアンの鼻先まで迫ってきた。リアンは咄嗟に身を引いた。

 その瞬間、リアンとモルセルの間に、別の影が割り込んだ。

 ヴァレンが立ち上がり、リアンを背に庇うようにして、宰相の正面に立ちはだかっていた。漆黒の上着が、燭台の光を浴びて重く揺れる。リアンの霞んだ視界の中でも、ヴァレンの琥珀色の瞳が、どれほど冷たく宰相を見下ろしているかが、はっきりと伝わってきた。

「我が命を守った人間に対し、ひどい言いようだな」
 ヴァレンの声は、静かだった。

 怒鳴ってもいない、声を張り上げてもいない。けれども、その静かさの中に、人の生死を決める者の絶対的な威圧が宿っていた。広間全体が、瞬時に凍りついた。

「陛下、しかし――」
 モルセルの声が、急に焦りを帯びた。

「葡萄酒に毒が入っているなど、見ただけでわかるはずがありませぬ。何かの仕掛けがあったとしか――」
「リアンは、匂いでわかったと言ったはずだ」

 ヴァレンの声が、一段、低く落ちた。

「下手をすれば、自分も飲むところだったのだぞ」
「自作自演で、最初から飲むつもりがなかったのでは」

 モルセルがなおも食い下がった。
 ヴァレンが、僅かに首を傾げた。

「お前は、あくまでも、俺に逆らうのだな」
 その一言で、広間の温度が、さらに一段、底冷えするように下がった。

 モルセルの厚い肩が、目に見えて跳ね上がった。霞んだ視界の中でも、宰相の顔が一瞬で青ざめていくのが、リアンには見て取れた。逃げ場のない罠に、自ら飛び込んでしまった者の表情だった。

「――いえ、違いますッ」

 モルセルが、慌てて両手を胸の前で振った。

「決して、そのような意図では――」
 ヴァレンは、何も答えなかった。

 ただ、氷のような視線で宰相を見下ろし続けている。その沈黙は、どんな怒声よりも重く、宰相を圧し潰していた。広間の家臣たちの誰一人として、口を開く者はなかった。

 リアンの胸の奥で、何かが小さく疼いた。

 ヴァレンのこの冷たい表情を、リアンは知っていた。最初の夜、寝所に入る前に廊下で耳にしたのと同じ温度の声。あれから、リアンに対しては一度も向けられたことのない、純粋な皇帝としての冷酷さ。それが今、宰相に対して放たれている。

 リアンは、震える指先をそっと持ち上げ、ヴァレンの上着の袖口に触れた。

「……陛下」
 囁くような声で名を呼ぶ。

 その瞬間、ヴァレンの肩が僅かに緩んだ。冷たい横顔が、ゆっくりとリアンの方へと向けられる。琥珀色の瞳から、氷のような色が消え、代わりに、リアンに向けられるときだけの温かさが戻ってきた。

「リアン」
 ヴァレンが、低く、けれど穏やかに名を呼んだ。

「悪い。こんな疑われ方をして、気分が悪いだろう」
 ヴァレンの大きな手が、リアンの腰に回された。

 燭台の光の下で、家臣たち全員の目の前で、皇帝陛下が一介の慰みものの腰に手を回し、その肩を抱き寄せている。リアンの心臓が、激しく鼓動を打ち始めた。

「夕食は、部屋でとろう」

 ヴァレンの声には、これまで公の場では決して見せたことのない、慈しみが滲んでいた。

 広間に、抑え切れないどよめきが広がった。

 家臣たちが、何が起こったのかを理解しきれないように、互いに顔を見合わせている気配が、リアンの肌に伝わってきた。あの冷徹な皇帝が、慰みものに対して、これほどあからさまな庇護と愛情を、公の場で示している。

『セレン様のとき以上の、変わりようだ――』
 誰かがそう呟いたのが、リアンの耳に届いた。

 別の誰かが「皇帝陛下があれほど人を案じるのを、初めて見た」と囁き、また別の誰かが「リアン様は、ただの慰みものではなかったのか」と漏らした。家臣たちの動揺が、波紋のように広間を満たしていく。

 リアンは、いたたまれない気持ちで肩を縮めた。

「でも、晩餐会の途中で……」
 リアンが小さく抗おうとすると、ヴァレンが首を振った。

「中止だ。リアンの命が狙われたのだぞ。気分が悪い」

 ヴァレンが、家臣たちの方へと視線を投げた。琥珀色の瞳に、再び氷のような色が戻ってくる。リアンの腰を抱いたまま、ヴァレンは広間全体に向かって冷たく告げた。

「本日の晩餐は、これにて中止とする。客人たちには後日詫びの品を届けると説明しておけ」

 家臣たちが、慌ただしく立ち上がる気配がした。

 誰も異を唱えなかった。今夜のヴァレンに逆らえる者など、この広間には一人もいなかった。

 ヴァレンの視線が、最後に宰相モルセルへと向けられた。

「モルセル。お前との話は、後でしっかり聞く。覚悟しておけ」
「――はい」

 モルセルの声には、押し殺した悔しさが滲んでいた。霞んだ視界の中でも、宰相が深く頭を垂れる姿勢を取りながら、唇を強く噛みしめているのが、リアンには見て取れた。野心と焦りと屈辱が、その肉付きのよい肩を僅かに震わせている。

 ヴァレンの腕が、リアンの腰をさらに深く抱き寄せた。

 燭台の灯りの下で、二人は広間を後にした。家臣たちが両側に道を開け、深く頭を垂れる気配が、リアンの左右に広がっていく。家臣たちの視線が、これまでとは全く違う質で、リアンの背中に注がれていた。畏敬と、戸惑いと、そして警戒の入り混じった視線だった。

 火傷の痛みが、今のリアンを、確かに現実へと繋ぎ止めていた。
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