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6話
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すべてを打ち明けた俺は里奈を抱き締めていた。
里奈『一哉…いつまで抱き締めてんの…私、雄介の彼女なんですけど…』
一哉『あ、あぁごめんごめん…感極まって…(笑)』
七海『一哉の好きな人って…』
玲香『里奈さんなんだ…』
里奈『え?なんのはなし?』
一哉『七海!玲香!違うし…ちょっと黙ろうか…』
玲香『おっと…つい口が…』
里奈『え、なんのこと?ねぇ…一哉…?』
一哉『いつか言います!!じゃあ、俺は約束を果たしたので
学校に戻る!……遅い時間だし戻ろうよ!…じゃ!』
俺は必死になって逃げるようにその場を離れた。
里奈『また隠し事か…』
七海『まあ…そのうちわかりますよ(笑)』
玲香『…一哉の言う通り…そろそろ戻りましょう』
私達は、学校に戻ってきて各部屋に戻った。
玲香『七海?』
七海『…なに?』
玲香『一哉のこと好きでしょ』
七海『え…そんなわけないじゃん!何言ってるの玲香…』
玲香『私の目を見て違うと言える?』
七海『…』
玲香『七海、分かりやすすぎ。…あんなにあからさまにショック受けて…』
七海『でも…私はもう…さっき振られたから…』
玲香『わかんないじゃん…一哉は優しいから…あんなことしただけかも知れないでしよ?』
七海『…優しさだけなら…抱き締めるまでする必要ある…?』
玲香『(うっ…こういうときだけ鋭いんだから…)わかんないじゃん…里奈さんは…過去の人…今は七海が1番近くで一哉といるでしょ?』
七海『…私は一哉のこと好きだけど…あそこまで里奈さんを
守ろうとする一哉見たら…勝てないよ…』
玲香『はぁ…どこまでも奥手というかなんというか…』
七海『…』
玲香『じゃあ、私は一哉に告白するよ』
七海『え!?』
玲香『私も何だかんだ一哉に恋してる部分あるし?
もっとちかづきたいし』
七海『…』
玲香『いいんだね?』
七海『…うん…』
玲香『じゃあ…学校戻ったら告白しようかな』
七海『頑張ってね…玲香…』
玲香『(うーん…逆効果か…)ありがと』
私は…一哉が好きだけど…玲香や里奈さんには勝てないよ…。
練習3日目最後の日…俺は好一と真春の様子を見に2人の部屋に
向かった。
同じ部屋だから…といなぞの理由で里奈もついてきている。
一哉『あのさ…里奈…わざわざいいんだよ?』
里奈『なにが?』
一哉『真春や好一は俺が面倒見るし…わざわざ…里奈が来なくても…』
里奈『何、迷惑なわけ?』
一哉『そーじゃないけど…』
俺達がそんな話をしながら歩いていると前から七海がやって来た。
七海『あ…一哉、里奈さんおはよう!』
一哉『おはよ~疲れはとれた?』
七海『う、うん…なんとかね』
里奈『ごめんね…無理させちゃって…』
一哉『だから…激しくやり過ぎるなって言ったのに…』
そう…初日で倒れた2人は危険度Ⅱの熱中症だったため昨日休んでいた。しかし…七海まで昨日の終わりに倒れてしまったのだ。
まあ…七海は危険度Ⅰの熱中症の重度だったため、もう大丈夫の
ようだが…。
里奈『誰のせいでこんなに頑張ってきたと思ってるの?』
一哉『うっ…それは…』
七海『いやいや!全然平気ですよ!気にしないでください!
ほらほら!!』
七海は走り回って元気アピールをしていたが…
七海『うっ…』
一哉『危ない!!』
俺は階段の近くで倒れそうになった七海をなんとか…支えた。
一哉『だから…無理しちゃダメだって…』
七海『ごめん…まだ十分に動けないみたい…』
一哉『まったく…あ、里奈は気にすんなよ?ほんとに。
今まできつい練習しなかった証拠ってだけだから』
里奈『う、うん…(今の一哉…すごい速くなかった…?)』
七海『ごめん…』
一哉『里奈?悪いんだけど…2人のこと頼んでいい?』
里奈『う、うん…もちろん』
俺は七海を背負って七海の部屋まで行った。
七海『ごめんね…一哉…』
一哉『いいってば…何回謝るの…』
七海『せっかく…大好きな里奈さんと一緒にいれたのに…』
一哉『は?大好き?』
七海『だって…この前の話聞いてると…一哉…好きなんでしょ?里奈さんのこと…』
一哉『…まあ…昔は好きだったよ…雄介と付き合うまでは』
七海『でしょ?だから…悪いなって…』
一哉『でも…今は、違う…かな。好きな人…いるっちゃいるけど…』
七海『え…?里奈さんじゃないの…?雄介さんはもういないし…』
一哉『いないからかなぁ...いないからこそ…里奈を好きでいちゃいけないと思った…そこから好きっていう気持ちは守らなきゃっていう思いに変わったかな…』
七海『(そんな…じゃあ…誰が…?)』
それを聞こうとしたが…部屋についてしまったので聞くことが
できなかった。
玲香『あれ?一哉……って七海!?』
一哉『玲香…しっかり面倒見ててよ…無理して走り回って階段から落ちそうになってあぶなかったんだから…』
玲香『いや…寝てて…起きたらもういなかったから…』
一哉『七海、今日の練習は休まなきゃダメだよ。わかったね?』
七海『(そんな優しい声で言われたら…逆らえるわけないじゃん…
)うん…』
一哉『玲香…じゃあ、七海をよろしく…あ、もうじき練習はじまるから玲香もしっかり来なよ?』
玲香『うん…七海を寝かせてからいくよ』
七海『私は子供か!』
一哉『七海…!おとなしくしてなって…』
玲香『まったく…』
一哉『じゃ、俺はこれで。里奈に2人を任せてあるから、そっちいかなきゃいけないから』
一哉はそういって出ていった。
玲香『七海…分かりやすすぎだって……その分かりやすい七海の気持ちに気づかない一哉もかなりの鈍感だけどね…』
七海『…私…諦めたくない…』
玲香『え?』
七海『…勇気出してもっと近づきたい…』
玲香『な、なにがあったの…』
私は玲香に事情をすべて話した。
玲香『なるほどね…じゃ、応援するよ』
七海『え、玲香も好きなんじゃ…』
玲香『私?好きじゃないよ?昨日のあれは七海のやる気を出させるために言っただけのことだし』
七海『ほんと…?』
玲香『本当…だから頑張ってね!…じゃ!おとなしく寝てるんだよ!私練習行ってくるから!』
玲香は部屋を出ていった。
その日練習が終わるまで私はずっと休まされていた。
しかし、帰る挨拶にはでなきゃいけないので、
荷物をまとめて体育館に向かった。
俺たちは…出場メンバーが練習できず
練習の意味がないという顧問の判断で半日分だけ
練習を早く切り上げて帰ることになり
体育館に再び集まった。
…今日はすぐに沢木さんの挨拶が始まった
沢木『えー…若杉第三高校の皆さん、3日間お疲れさまでした。
最初はどうなることかと思いましたが、最後までできてよかったです…皆さんの都合で1日早く終わってしまうのが心残りですが…
再来週のインターハイでまた会いましょう
出場選手一同皆さんと戦えることを心待にして
これからの練習をしていきたいと思います
本当に3日間お疲れさまでした』
里奈『皆さんと戦えることを楽しみにしてます。
ありがとうございました!!!』
星稜『ありがとうございました!!』
若杉『ありがとうございました!!』
一哉『(今日は揃った…よかった)』
俺達は順番に荷物をバスにのせて、バスに乗り込んでいった。
俺が待っていると…。
里奈『一哉!!!』
一哉『里奈…本当にありがとう。…雄介のこと…本当にごめん。
インターハイで…会おう』
里奈『雄介のことはもういいって…うん、インターハイで
お互い頑張ろう…じゃあね!』
俺はバスに乗り込んだ。
短い短い合宿が…終わってしまった。
帰りのバスは行きとは違い皆が疲れて眠っているか
悔しそうな表情を浮かべていた。
真春『先輩…すいません…今日しか練習できなくて…』
好一『不甲斐ないです…』
一哉『お前らも気にすんなって…残りの練習頑張ればいいから』
七海『そうだよ…頑張ろう!』
玲香『一哉は優勝、私と七海は里奈さんに勝つ!』
一哉『おう。絶対にな…』
俺達は行きのバスほ元気もなく…その後は眠りについた。
それから2時間後…私たちは無事に学校に戻ってきた。
顧問『お疲れさまでした…また明後日から練習を行います
倒れてしまったメンバーたちは明日1日ゆっくり休んで
備えてください…解散!』
一同『はい!!』
例によって私と一哉と玲香は3人で帰っていた。
一哉『いやぁ…疲れた…星稜はなんだかんだ疲れる…』
玲香『ほんとだよね~』
七海『そんなこと言ってちゃダメだよ!』
一哉『体調悪いやつが言える台詞かよ(笑)』
七海『酷いなぁ…』
わたしたちはそんな他愛のない話をしながら、
各自の家に戻っていった。
夏休み…もう少しで終わりだな…。
そして…インターハイ…当日。
会場になっているのは新潟県。』
俺達4人はインターハイにやってきた。
途中で里奈達と合流した。
里奈『みんな!ひさしぶり!』
一哉『いやぁ…インターハイ会場来るのはじめてだから緊張…』
七海『一哉!里奈さんにしっかり返事して!すいません里奈さん…』
里奈『こんなのいつものことだよ(笑)』
玲香『なんか…里奈さん変わりました?』
七海『確かに…なんか…』
一哉『髪…切ったんだな』
里奈『よくわかったじゃん?』
一哉『そりゃ…そんなバッサリいってれば……』
玲香『え、バッサリ…でもなくない?』
一哉『いや里奈は短くすると言っても5cmしか切らないような人なんだよ』
里奈『そうそう…イメージ変わるのが嫌だったからね。
でも…過去の自分を捨てるために…10cm切りました』
玲香『どうりで…でも明るくなってません?』
里奈『それは…雄介の真実が知れて自由になれた…からかな』
一哉『あ、試合始まるぞ、女子からか…頑張ってこいよ』
好一『みなさん、ファイトです!』
しかし、俺が心配する必要なんて更々なかった。
七海も玲香も絶好調に決勝へ出場をきめた。
里奈ももちろん圧勝で勝ち進んだ。
ついに…この3人が対決する。
しかし、男子も決勝までやらなきゃいけないため
俺たちも試合を行った。…問題なく俺も好一も試合に向かった。
まあ、俺も好一もなんなく決勝へ進出し…
ついに雄介との約束を果たすときがやってきた。
まず、男子決勝。勝つしかない。優勝する。
一哉『(里奈や七海に胸を張って帰る…)』
そして、準備のこえがかかり俺達はセットする。音とともに
一斉に走り出す。
一哉『(走ってるときは…風を切るのが気持ちいい…風が俺に話しかけてくる…こういうことなんだな…里奈…七海!)』
俺は過去最高に絶好調で風の声を聞きながら走った。
【45.42】…優勝………自己最高記録だった。
好一は【50.05】で4位という結果を納めた。
その後の女子決勝は…なんと3位までに3人が独占するという
快挙を起こした。
タイムもそれぞれの最高記録。
里奈【53.43】1位
七海【53.59】2位
玲香【54.05】3位
俺達は……無事に雄介との約束を果たした。
男子選手はダメだったけど…七海や玲香をインターハイで入賞させれた。
試合後俺達は雄介のご両親へ報告した。
メダルやトロフィーの写真を送って…。
後日…お礼の手紙が俺達それぞれのもとへ届いたのだった
里奈『皆すごいよ!!!!私負ける…!って焦っちゃった!』
七海『ひっくりしました!あんな過去最高記録だせるなんて!!』
玲香『やっぱ陸上ってたのしぃー!なんか色んな物に話しかけたい気分!』
一哉『え、例えば…食べ物とか?スプーンとか?箸とか?』
玲香『何でスプーン!?なんで箸!?』
一哉『ものっていったから…』
七海『まあまあいいじゃん?こんな驚きの結果…』
里奈『ストップ!それ以上言うと著作権とか色々引っ掛かるから!』
七海『アメージ…』
一哉『やめろっての!!』
玲香『セーフ?かな?』
里奈『多分……でもさ…一哉の速さはおどろいたよ…』
一哉『あ…七海…俺がなんで走るかって気になってたよね』
七海『うん…なんでなの?』
一哉『やっぱり俺も…風の声を聞くのが楽しいからかな!!』
里奈『前私がそういったとき…爆笑してたのはどこのどいつよ…』
一哉『やっとわかったんだ…理由が…そして…俺が速いときの
方程式じゃないけどルールも』
里奈『え、なに?』
七海『そんなのあるの?』
玲香『教えてよ?』
一哉『里奈や七海、玲香…皆がいるとき…皆を思うとおれは速くなる』
里奈『なにそのかっこつけ!』
一哉『事実だから仕方ない!』
七海『でも嬉しい!』
玲香『悪い気はしないね~』
俺達は…試合後ずっとしゃべっていた。
しかし…やはり別れが訪れる。
七海『里奈さん…本当にお疲れさまでした』
里奈『ありがとう…七海も玲香も一哉もお疲れさま!』
一哉『おう。また…ちょくちょく遊びに来るよ…冬休みも合宿できたらいいな』
玲香『あ!それいいアイディア!』
里奈『沢木先生に頼んでおくよ!…じゃあ…』
里奈は俺たちとそれぞれ握手をしてバスにのって帰っていった。
一哉『俺たちも帰ろう…優翔や真冬さんがまってるよ』
そう…優勝報告をしたら2人がパーティーをしたいと言い出して
真冬さんの家でパーティーをすることになっていたのだ。
玲香『そうだね…行こう!皆が待つ東京へ!』
俺たちがバスに向かって歩き出すと七海が突然叫んだ。
七海『来年もインターハイ来るからね!!!』
七海は俺たちを追い抜いてバスに乗り込んでいた。
玲香『やっぱ七海らしい(笑)』
一哉『だな…俺たちもいこう』
俺達の長い長い夏が…今終わろうとしていた。
7話に続く
里奈『一哉…いつまで抱き締めてんの…私、雄介の彼女なんですけど…』
一哉『あ、あぁごめんごめん…感極まって…(笑)』
七海『一哉の好きな人って…』
玲香『里奈さんなんだ…』
里奈『え?なんのはなし?』
一哉『七海!玲香!違うし…ちょっと黙ろうか…』
玲香『おっと…つい口が…』
里奈『え、なんのこと?ねぇ…一哉…?』
一哉『いつか言います!!じゃあ、俺は約束を果たしたので
学校に戻る!……遅い時間だし戻ろうよ!…じゃ!』
俺は必死になって逃げるようにその場を離れた。
里奈『また隠し事か…』
七海『まあ…そのうちわかりますよ(笑)』
玲香『…一哉の言う通り…そろそろ戻りましょう』
私達は、学校に戻ってきて各部屋に戻った。
玲香『七海?』
七海『…なに?』
玲香『一哉のこと好きでしょ』
七海『え…そんなわけないじゃん!何言ってるの玲香…』
玲香『私の目を見て違うと言える?』
七海『…』
玲香『七海、分かりやすすぎ。…あんなにあからさまにショック受けて…』
七海『でも…私はもう…さっき振られたから…』
玲香『わかんないじゃん…一哉は優しいから…あんなことしただけかも知れないでしよ?』
七海『…優しさだけなら…抱き締めるまでする必要ある…?』
玲香『(うっ…こういうときだけ鋭いんだから…)わかんないじゃん…里奈さんは…過去の人…今は七海が1番近くで一哉といるでしょ?』
七海『…私は一哉のこと好きだけど…あそこまで里奈さんを
守ろうとする一哉見たら…勝てないよ…』
玲香『はぁ…どこまでも奥手というかなんというか…』
七海『…』
玲香『じゃあ、私は一哉に告白するよ』
七海『え!?』
玲香『私も何だかんだ一哉に恋してる部分あるし?
もっとちかづきたいし』
七海『…』
玲香『いいんだね?』
七海『…うん…』
玲香『じゃあ…学校戻ったら告白しようかな』
七海『頑張ってね…玲香…』
玲香『(うーん…逆効果か…)ありがと』
私は…一哉が好きだけど…玲香や里奈さんには勝てないよ…。
練習3日目最後の日…俺は好一と真春の様子を見に2人の部屋に
向かった。
同じ部屋だから…といなぞの理由で里奈もついてきている。
一哉『あのさ…里奈…わざわざいいんだよ?』
里奈『なにが?』
一哉『真春や好一は俺が面倒見るし…わざわざ…里奈が来なくても…』
里奈『何、迷惑なわけ?』
一哉『そーじゃないけど…』
俺達がそんな話をしながら歩いていると前から七海がやって来た。
七海『あ…一哉、里奈さんおはよう!』
一哉『おはよ~疲れはとれた?』
七海『う、うん…なんとかね』
里奈『ごめんね…無理させちゃって…』
一哉『だから…激しくやり過ぎるなって言ったのに…』
そう…初日で倒れた2人は危険度Ⅱの熱中症だったため昨日休んでいた。しかし…七海まで昨日の終わりに倒れてしまったのだ。
まあ…七海は危険度Ⅰの熱中症の重度だったため、もう大丈夫の
ようだが…。
里奈『誰のせいでこんなに頑張ってきたと思ってるの?』
一哉『うっ…それは…』
七海『いやいや!全然平気ですよ!気にしないでください!
ほらほら!!』
七海は走り回って元気アピールをしていたが…
七海『うっ…』
一哉『危ない!!』
俺は階段の近くで倒れそうになった七海をなんとか…支えた。
一哉『だから…無理しちゃダメだって…』
七海『ごめん…まだ十分に動けないみたい…』
一哉『まったく…あ、里奈は気にすんなよ?ほんとに。
今まできつい練習しなかった証拠ってだけだから』
里奈『う、うん…(今の一哉…すごい速くなかった…?)』
七海『ごめん…』
一哉『里奈?悪いんだけど…2人のこと頼んでいい?』
里奈『う、うん…もちろん』
俺は七海を背負って七海の部屋まで行った。
七海『ごめんね…一哉…』
一哉『いいってば…何回謝るの…』
七海『せっかく…大好きな里奈さんと一緒にいれたのに…』
一哉『は?大好き?』
七海『だって…この前の話聞いてると…一哉…好きなんでしょ?里奈さんのこと…』
一哉『…まあ…昔は好きだったよ…雄介と付き合うまでは』
七海『でしょ?だから…悪いなって…』
一哉『でも…今は、違う…かな。好きな人…いるっちゃいるけど…』
七海『え…?里奈さんじゃないの…?雄介さんはもういないし…』
一哉『いないからかなぁ...いないからこそ…里奈を好きでいちゃいけないと思った…そこから好きっていう気持ちは守らなきゃっていう思いに変わったかな…』
七海『(そんな…じゃあ…誰が…?)』
それを聞こうとしたが…部屋についてしまったので聞くことが
できなかった。
玲香『あれ?一哉……って七海!?』
一哉『玲香…しっかり面倒見ててよ…無理して走り回って階段から落ちそうになってあぶなかったんだから…』
玲香『いや…寝てて…起きたらもういなかったから…』
一哉『七海、今日の練習は休まなきゃダメだよ。わかったね?』
七海『(そんな優しい声で言われたら…逆らえるわけないじゃん…
)うん…』
一哉『玲香…じゃあ、七海をよろしく…あ、もうじき練習はじまるから玲香もしっかり来なよ?』
玲香『うん…七海を寝かせてからいくよ』
七海『私は子供か!』
一哉『七海…!おとなしくしてなって…』
玲香『まったく…』
一哉『じゃ、俺はこれで。里奈に2人を任せてあるから、そっちいかなきゃいけないから』
一哉はそういって出ていった。
玲香『七海…分かりやすすぎだって……その分かりやすい七海の気持ちに気づかない一哉もかなりの鈍感だけどね…』
七海『…私…諦めたくない…』
玲香『え?』
七海『…勇気出してもっと近づきたい…』
玲香『な、なにがあったの…』
私は玲香に事情をすべて話した。
玲香『なるほどね…じゃ、応援するよ』
七海『え、玲香も好きなんじゃ…』
玲香『私?好きじゃないよ?昨日のあれは七海のやる気を出させるために言っただけのことだし』
七海『ほんと…?』
玲香『本当…だから頑張ってね!…じゃ!おとなしく寝てるんだよ!私練習行ってくるから!』
玲香は部屋を出ていった。
その日練習が終わるまで私はずっと休まされていた。
しかし、帰る挨拶にはでなきゃいけないので、
荷物をまとめて体育館に向かった。
俺たちは…出場メンバーが練習できず
練習の意味がないという顧問の判断で半日分だけ
練習を早く切り上げて帰ることになり
体育館に再び集まった。
…今日はすぐに沢木さんの挨拶が始まった
沢木『えー…若杉第三高校の皆さん、3日間お疲れさまでした。
最初はどうなることかと思いましたが、最後までできてよかったです…皆さんの都合で1日早く終わってしまうのが心残りですが…
再来週のインターハイでまた会いましょう
出場選手一同皆さんと戦えることを心待にして
これからの練習をしていきたいと思います
本当に3日間お疲れさまでした』
里奈『皆さんと戦えることを楽しみにしてます。
ありがとうございました!!!』
星稜『ありがとうございました!!』
若杉『ありがとうございました!!』
一哉『(今日は揃った…よかった)』
俺達は順番に荷物をバスにのせて、バスに乗り込んでいった。
俺が待っていると…。
里奈『一哉!!!』
一哉『里奈…本当にありがとう。…雄介のこと…本当にごめん。
インターハイで…会おう』
里奈『雄介のことはもういいって…うん、インターハイで
お互い頑張ろう…じゃあね!』
俺はバスに乗り込んだ。
短い短い合宿が…終わってしまった。
帰りのバスは行きとは違い皆が疲れて眠っているか
悔しそうな表情を浮かべていた。
真春『先輩…すいません…今日しか練習できなくて…』
好一『不甲斐ないです…』
一哉『お前らも気にすんなって…残りの練習頑張ればいいから』
七海『そうだよ…頑張ろう!』
玲香『一哉は優勝、私と七海は里奈さんに勝つ!』
一哉『おう。絶対にな…』
俺達は行きのバスほ元気もなく…その後は眠りについた。
それから2時間後…私たちは無事に学校に戻ってきた。
顧問『お疲れさまでした…また明後日から練習を行います
倒れてしまったメンバーたちは明日1日ゆっくり休んで
備えてください…解散!』
一同『はい!!』
例によって私と一哉と玲香は3人で帰っていた。
一哉『いやぁ…疲れた…星稜はなんだかんだ疲れる…』
玲香『ほんとだよね~』
七海『そんなこと言ってちゃダメだよ!』
一哉『体調悪いやつが言える台詞かよ(笑)』
七海『酷いなぁ…』
わたしたちはそんな他愛のない話をしながら、
各自の家に戻っていった。
夏休み…もう少しで終わりだな…。
そして…インターハイ…当日。
会場になっているのは新潟県。』
俺達4人はインターハイにやってきた。
途中で里奈達と合流した。
里奈『みんな!ひさしぶり!』
一哉『いやぁ…インターハイ会場来るのはじめてだから緊張…』
七海『一哉!里奈さんにしっかり返事して!すいません里奈さん…』
里奈『こんなのいつものことだよ(笑)』
玲香『なんか…里奈さん変わりました?』
七海『確かに…なんか…』
一哉『髪…切ったんだな』
里奈『よくわかったじゃん?』
一哉『そりゃ…そんなバッサリいってれば……』
玲香『え、バッサリ…でもなくない?』
一哉『いや里奈は短くすると言っても5cmしか切らないような人なんだよ』
里奈『そうそう…イメージ変わるのが嫌だったからね。
でも…過去の自分を捨てるために…10cm切りました』
玲香『どうりで…でも明るくなってません?』
里奈『それは…雄介の真実が知れて自由になれた…からかな』
一哉『あ、試合始まるぞ、女子からか…頑張ってこいよ』
好一『みなさん、ファイトです!』
しかし、俺が心配する必要なんて更々なかった。
七海も玲香も絶好調に決勝へ出場をきめた。
里奈ももちろん圧勝で勝ち進んだ。
ついに…この3人が対決する。
しかし、男子も決勝までやらなきゃいけないため
俺たちも試合を行った。…問題なく俺も好一も試合に向かった。
まあ、俺も好一もなんなく決勝へ進出し…
ついに雄介との約束を果たすときがやってきた。
まず、男子決勝。勝つしかない。優勝する。
一哉『(里奈や七海に胸を張って帰る…)』
そして、準備のこえがかかり俺達はセットする。音とともに
一斉に走り出す。
一哉『(走ってるときは…風を切るのが気持ちいい…風が俺に話しかけてくる…こういうことなんだな…里奈…七海!)』
俺は過去最高に絶好調で風の声を聞きながら走った。
【45.42】…優勝………自己最高記録だった。
好一は【50.05】で4位という結果を納めた。
その後の女子決勝は…なんと3位までに3人が独占するという
快挙を起こした。
タイムもそれぞれの最高記録。
里奈【53.43】1位
七海【53.59】2位
玲香【54.05】3位
俺達は……無事に雄介との約束を果たした。
男子選手はダメだったけど…七海や玲香をインターハイで入賞させれた。
試合後俺達は雄介のご両親へ報告した。
メダルやトロフィーの写真を送って…。
後日…お礼の手紙が俺達それぞれのもとへ届いたのだった
里奈『皆すごいよ!!!!私負ける…!って焦っちゃった!』
七海『ひっくりしました!あんな過去最高記録だせるなんて!!』
玲香『やっぱ陸上ってたのしぃー!なんか色んな物に話しかけたい気分!』
一哉『え、例えば…食べ物とか?スプーンとか?箸とか?』
玲香『何でスプーン!?なんで箸!?』
一哉『ものっていったから…』
七海『まあまあいいじゃん?こんな驚きの結果…』
里奈『ストップ!それ以上言うと著作権とか色々引っ掛かるから!』
七海『アメージ…』
一哉『やめろっての!!』
玲香『セーフ?かな?』
里奈『多分……でもさ…一哉の速さはおどろいたよ…』
一哉『あ…七海…俺がなんで走るかって気になってたよね』
七海『うん…なんでなの?』
一哉『やっぱり俺も…風の声を聞くのが楽しいからかな!!』
里奈『前私がそういったとき…爆笑してたのはどこのどいつよ…』
一哉『やっとわかったんだ…理由が…そして…俺が速いときの
方程式じゃないけどルールも』
里奈『え、なに?』
七海『そんなのあるの?』
玲香『教えてよ?』
一哉『里奈や七海、玲香…皆がいるとき…皆を思うとおれは速くなる』
里奈『なにそのかっこつけ!』
一哉『事実だから仕方ない!』
七海『でも嬉しい!』
玲香『悪い気はしないね~』
俺達は…試合後ずっとしゃべっていた。
しかし…やはり別れが訪れる。
七海『里奈さん…本当にお疲れさまでした』
里奈『ありがとう…七海も玲香も一哉もお疲れさま!』
一哉『おう。また…ちょくちょく遊びに来るよ…冬休みも合宿できたらいいな』
玲香『あ!それいいアイディア!』
里奈『沢木先生に頼んでおくよ!…じゃあ…』
里奈は俺たちとそれぞれ握手をしてバスにのって帰っていった。
一哉『俺たちも帰ろう…優翔や真冬さんがまってるよ』
そう…優勝報告をしたら2人がパーティーをしたいと言い出して
真冬さんの家でパーティーをすることになっていたのだ。
玲香『そうだね…行こう!皆が待つ東京へ!』
俺たちがバスに向かって歩き出すと七海が突然叫んだ。
七海『来年もインターハイ来るからね!!!』
七海は俺たちを追い抜いてバスに乗り込んでいた。
玲香『やっぱ七海らしい(笑)』
一哉『だな…俺たちもいこう』
俺達の長い長い夏が…今終わろうとしていた。
7話に続く
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