青春と恋の物語

NISHINO TAKUMI

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青春と恋の物語恋愛編

青春と恋の物語2-24

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一哉side

10年間…美月と共に柔道をやってきた俺。
その10年間で初めて、あれだけの怒りを表明し、今はじめて試合以外で涙を見せてしまった俺。美月は俺を抱き締めたまま
ずっと『ありがとう』と囁いてくれた。
美月『本当にありがとう。一哉』
美月はそう言うと俺から腕を放した。
元気や励ましをもらった俺は…
涙を見せたことや色んな事が
恥ずかしくなって…
俺『美月も意外と大胆な方法できたね…』
と冗談っぽくいってみた。
美月『…』
美月はなにも言わなかった。
俺『…本当にありがとう。俺、蓮に謝ってく…』俺がそこまで言ったところで美月がまた抱き締めてきた。
俺『み、美月…?』
美月『大胆で悪かったね…
でも…私がこうしたかったから』
美月は顔を近づいてきて
俺の頬にキスをしてきた。
俺『!?』
美月『じゃ、私は寝るね。…蓮に謝るんじゃなくて、なんであんなに怒ったかを説明してあげてね。そうすればきっとわかってくれるから。』
それだけ言い残して美月は道場から出ていった。
俺は恥ずかしくも…その美月の後ろ姿に
すこしばかりときめいてしまった。


美月side


あんな一哉を初めてみてしまった私は
咄嗟だったとは言え自分のしたことに
物凄く赤面してしまった。
逃げるように部屋から出てきてしまったけど
『もう少しいればよかったな』
そう思いながら私は暑くなった顔を冷やすために散歩に出掛けた。
門のところまで来ると…
将太が走り込みをしてるところだった。
将太『あれ?美月、もう大丈夫なの?』
私『もちろん。元々大したことないよ』
将太『いやいや…この前のぐったりした感じは本気だったよ…瑠夏が焦ってたから
俺も門のとこに行ったけど…』
私『一哉から聞いたよ?将太が沢木さんにいってくれたって。そのお陰で
私は風邪を引かずに済んだし…
本当にありがと。それと迷惑かけてごめんね。』
将太『気にすんなよ。まだ無理はするなよ?じゃ、俺はあと10周してくるから。
あとでな。』
私『10周!?あんた…陸上でも始めるつもり?…まあいいや。じゃあね』
将太はそのまま走っていった。



瑠夏side

一哉に頼まれ蓮をつれてトレーニング室へやってきた私。
トレーニング室につく少し前から
蓮は申し訳なさそうに拳を震わせて泣いていた。
私『(声かけた方がいいかなぁ…)
れ、蓮…許してくれるっていってたんだし
そろそろ泣くのやめようよ…?』
蓮『す…いません…あんな怒る
西野先輩始めてみて…ビックリしたのと
櫻井先輩に悪いことしちゃったと思ったら…止まらなくて…』
私『うん…私もあんな一哉は初めてみた。
あんな怖い顔…あいつでもするんだなって思っちゃった。』
蓮『でも…やっぱり言葉では許してくれるって言っても相当怒ってたし…
許してくれてないと思うんですよね…』
私『そんなことないって…泣いてる暇があってそう思うなら…あと1セットだけなんだから早く終わらせてもう一度しっかり謝りに行きな?』
蓮『…はい…』
そう言って蓮はトレーニングを始めた。

トレーニングのメニューが一通り終わったとこでトレーニング室の扉が空いた。
蓮『…西野先輩…』
私『か、一哉…』
先程のこともって少し身構えてしまう私に対して完全に怯えきっている蓮…
一哉『終わった?』
蓮『い、今終わったところです…』
一哉『蓮…ごめんな』
いきなり謝られてしまい、私と蓮は目を丸くした。
一哉『あんな怒鳴り散らして…ごめんな。
俺らが大変なとき、いつもすぐに助けてくれる七瀬を…七瀬が大変なときにすぐ助けてれやれなかったことが悔しくて…
処置をしっかり教えてなかった自分にも腹がたってあんな風にせめちまった…
本当にごめん。』
蓮は言葉を失っていた。
一哉『でも、1つだけ覚えといてほしいんだ。昨日…沢木さんと賭けをしているのはわかってるよな?でも、あれは失敗するかもしれない。自信もってやるって言ったけど…
まだまだわからないのが本音。
だから…俺や美月がいなくても
勇紀や七瀬…もちろん将太や瑠夏も
対処できるようにしといてほしいんだ。
先輩に頼らなきゃできない…それだけは
これから先何においてもないようにしてほしいんだ』
瑠夏『一哉…』
蓮『先輩……本当にすいませんでした…
先輩に甘えてばかりいて本当にごめんなさい…俺、2度とこんなことないように
しっかり勉強します…
賭けは必ず勝ちましょう…
自分等がするのをみててほしいんです』
一哉『ああ。もちろん。絶対勝ちにいく。
お前にライバルに指定された以上は
俺は弱くても手加減しないからな?』
蓮『はい!望むところです!』
…よかった…なんとかうまい具合に話はまとまったようだった。
瑠夏『じゃ、部屋戻ろっか!』
できるだけ私は明るく声をかけて、3人で部屋を出たのだった。

24話につづく
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