48 / 170
第3章 仲間ではいられない(3日目)
3ー6 怒涛
しおりを挟む
「どこがだい?」
振り向いたスティーブンは心底不思議そうな顔だった。
「昨日の会議で名前を読み上げる時ラジューだけ後回しにしただろ?」
「それは学生とは別だしー」
「君はチャパティが焼けると言ったね。上手くないと台所に入るのを断った。だけど女子はどうだ? 皆が皆得意ではないのはわかるだろう? 当たり前だ、あれはたくさん焼かなきゃ上手くならない。家にお母さんがいればそこまではやらない人だっているだろう? 俺は施設でー」
大口の寄付をしてくれる篤志家を招いてのイベントで収容者たちが料理をするのは、躾をきちんとしていますというショーケースでもある。実際女子は夕食の当番として料理を習う。
寄付者に見限られたら施設運営は厳しくなる。
ルチアーノはあくまで手伝いだが、下手なものを出せば死活問題だ。
イベントには何人もの記者を招待、わずかな人間が顔を出し、記事にしてくれるのはまた減って二年に一度くらいだ。そして載ったなら子どもたちは握らされた小銭を持って町中へ新聞を買いに走る。
小さい時それが楽しみだったのを覚えている。
「結婚話が出た時、ちゃんと料理も出来ますって記事を見せられるんだ」
篤志家の面々は地元の名士でもあるのでそこからも評判は流れる。
乱暴者の男の子は小さい時でも男子が面倒を見るが、小心者のルチアーノは女子に世話をしてもらって育ち、
「世話になったお姉さんたちがいい人に縁付けますように、って必死で練習したよ」
紙で練習しようと火をつけ施設の先生に激怒されたのは遠い思い出だ。
「でもすぐには上手くならない。その間は辛い」
他の聖歌隊員みたいに声が響かない。喉が開かない。一曲一曲何度も歌って、それでも子どもの時から歌っている人たちとは差が大きく毎日曜日に泣きたい思いになる。
それと同じでチャパティにしてもカレー作りにしても得意でない女子には辛い時間だろう。
「それでも誰かが食事の支度をしなきゃならないから、頑張ってる」
「ノンベジは人数いるから。慣れてない男子が入る必要はない」
カマリが言う。
構うものか。こうなったら止まらない。
「君は遺体を運ばない。ラジューだけでは手が足りない時も『親友』たちに押し付ける」
小さく目を見開くのが見えた。
「こいつはリーダーだ。動いちまったら指示が出せないだろうが」
「スティーブンは俺がぽっかり口開けてどうしていいのかわからなくなっちまってる時でも、先のことを考えて回りを見ている。それくらい何だってんだ!」
ナラヤンとアッバースがかばう。
「リーダーには脈を取る時間もないのか?」
スティーブンの顔から本格的に色が消えた。
相手はクラス不動のトップ、手加減したら負ける。ルチアーノは続けて切り込んだ。
昨夜の「処刑」でバドリが崩れ落ちた時、アッバースとふたり駆け寄ったがスティーブンは手を出そうとはしなかった。
「最初に……ラケーシュとガーラブが殺された時も君はそばにいたけど、生死を確かめたのはナラヤンだった。数秒前まで生きていたクラスメートにも君は手を出さない」
そして人にやらせる。
「施設の人間だっていうと初めのうちほとんどの人間は戸惑う。それが皆の優しさだってことは知ってる。ただ、いっつもそれだとちょっと面倒ってだけ」
肩をすくめる。この学校に来るような人間は施設育ちとは縁がないことも大きいだろう。
「スティーブンは最初から普通に接してくれた。正直助かったよ。だけどそれは俺が同じ『生徒』だからだ。学校近くの製本工場でバイトしてるけど、もしそこに家の用事でやってきたとしたら」
スティーブンの家は本屋をやっていると聞く。
「俺のことなんか見もしないだろうね」
ラジューは「違う」から。気にしない。
自分は友人たちとは「違う」から、押し付ける。
「それで人の『差別』を注意するの。どの面してー」
言葉を止めたのはスティーブンの頬に涙が流れているのが見えたからだった。
続いて、
「っっ……ひっ……く……」
このところ聞いたどの女子の泣き声よりも弱々しいすすり泣きが漏れた。
失敗した。
飲み込みきれない泣き声が漏れ続けるのを聞きながらルチアーノは悟った。
我がクラス不動のトップの秀才。頼りになり、いるだけで教室が明るくなる太陽のような男。
監禁されても変わらないように見えた。そのはずもない。
動揺し、混乱してそして恐怖と不安に押しつぶされているのは彼も同じだ。それを抑えて、
(俺たちのために必死で動いてくれていた)
ギリギリに膨らんでいた風船に自分が針を刺したー
「お前に意見があるのはわかった。だがこんな時に、皆の前で責めることはないだろう?! ちっとはTPOってものを考えろ!」
アッバースの怒鳴り声が上から降ってくる。
「こっちの話に口を出すな」
ナラヤンが何を言っているのかわかった。
「ああそうだな。だけどそっくりそっちにお返しするよ。スティーブンは俺と同じカトリックだ。こっちでは神様はひとりひとりを分けへだてなく愛してくださっている。神様の下に人は全て平等なんだ。だよねマリア?」
「うん」
彼女は遠慮がちに頷く。
「スティーブンはインドの文化を理解しているだけだ。なー」
とアッバースを見上げたナラヤンが息を呑む。
奇妙な笑みを浮かべたアッバースは、
「家は靴屋だからな。色々言われることもある」
伏せがちに言った。
「だってお前の家スニーカー屋じゃないか!」
「サンダルも少し置いてる。歩いている途中で底が剥がれちまった女の人とか、遠くへ行けない近所のじいさんとかが買ってくれる。よかった! ってお客さんが笑顔になるから俺は家の商売が好きなんだ」
と言葉を止めてルチアーノを見据え、
「スティーブンが家の稼業を見下したことは一度もない!」
親の敵のようにルチアーノをにらむ。
「最低!」
「難癖じゃないの?」
「スティーブンをいじめてる!」
女子からの非難の声。
「いいから!」
本人が腕で制した。椅子に寄りかかったまま、
「ルチアーノ。君が言ったのは『軽いこと』ではないように思う。時間をくれ」
「……わかった」
いつも必ず顔を見て話すスティーブンがこちらを見なかった。首を曲げこちら方向にぼんやり顔を向けただけだ。
(やってしまった)
スティーブンを追い詰めてしまった、だけではない。
強制されている「ゲーム」は大きく感情に左右される。ヴィノードが昨日自分やマリアとそれなりの票を集めてしまったように、今度は自分が票を集めやすくなった。
皆の視線が突き刺さる。
アッバースに腕ではらわれルチアーノは足早に男子棟方面へ逃げた。
振り向いたスティーブンは心底不思議そうな顔だった。
「昨日の会議で名前を読み上げる時ラジューだけ後回しにしただろ?」
「それは学生とは別だしー」
「君はチャパティが焼けると言ったね。上手くないと台所に入るのを断った。だけど女子はどうだ? 皆が皆得意ではないのはわかるだろう? 当たり前だ、あれはたくさん焼かなきゃ上手くならない。家にお母さんがいればそこまではやらない人だっているだろう? 俺は施設でー」
大口の寄付をしてくれる篤志家を招いてのイベントで収容者たちが料理をするのは、躾をきちんとしていますというショーケースでもある。実際女子は夕食の当番として料理を習う。
寄付者に見限られたら施設運営は厳しくなる。
ルチアーノはあくまで手伝いだが、下手なものを出せば死活問題だ。
イベントには何人もの記者を招待、わずかな人間が顔を出し、記事にしてくれるのはまた減って二年に一度くらいだ。そして載ったなら子どもたちは握らされた小銭を持って町中へ新聞を買いに走る。
小さい時それが楽しみだったのを覚えている。
「結婚話が出た時、ちゃんと料理も出来ますって記事を見せられるんだ」
篤志家の面々は地元の名士でもあるのでそこからも評判は流れる。
乱暴者の男の子は小さい時でも男子が面倒を見るが、小心者のルチアーノは女子に世話をしてもらって育ち、
「世話になったお姉さんたちがいい人に縁付けますように、って必死で練習したよ」
紙で練習しようと火をつけ施設の先生に激怒されたのは遠い思い出だ。
「でもすぐには上手くならない。その間は辛い」
他の聖歌隊員みたいに声が響かない。喉が開かない。一曲一曲何度も歌って、それでも子どもの時から歌っている人たちとは差が大きく毎日曜日に泣きたい思いになる。
それと同じでチャパティにしてもカレー作りにしても得意でない女子には辛い時間だろう。
「それでも誰かが食事の支度をしなきゃならないから、頑張ってる」
「ノンベジは人数いるから。慣れてない男子が入る必要はない」
カマリが言う。
構うものか。こうなったら止まらない。
「君は遺体を運ばない。ラジューだけでは手が足りない時も『親友』たちに押し付ける」
小さく目を見開くのが見えた。
「こいつはリーダーだ。動いちまったら指示が出せないだろうが」
「スティーブンは俺がぽっかり口開けてどうしていいのかわからなくなっちまってる時でも、先のことを考えて回りを見ている。それくらい何だってんだ!」
ナラヤンとアッバースがかばう。
「リーダーには脈を取る時間もないのか?」
スティーブンの顔から本格的に色が消えた。
相手はクラス不動のトップ、手加減したら負ける。ルチアーノは続けて切り込んだ。
昨夜の「処刑」でバドリが崩れ落ちた時、アッバースとふたり駆け寄ったがスティーブンは手を出そうとはしなかった。
「最初に……ラケーシュとガーラブが殺された時も君はそばにいたけど、生死を確かめたのはナラヤンだった。数秒前まで生きていたクラスメートにも君は手を出さない」
そして人にやらせる。
「施設の人間だっていうと初めのうちほとんどの人間は戸惑う。それが皆の優しさだってことは知ってる。ただ、いっつもそれだとちょっと面倒ってだけ」
肩をすくめる。この学校に来るような人間は施設育ちとは縁がないことも大きいだろう。
「スティーブンは最初から普通に接してくれた。正直助かったよ。だけどそれは俺が同じ『生徒』だからだ。学校近くの製本工場でバイトしてるけど、もしそこに家の用事でやってきたとしたら」
スティーブンの家は本屋をやっていると聞く。
「俺のことなんか見もしないだろうね」
ラジューは「違う」から。気にしない。
自分は友人たちとは「違う」から、押し付ける。
「それで人の『差別』を注意するの。どの面してー」
言葉を止めたのはスティーブンの頬に涙が流れているのが見えたからだった。
続いて、
「っっ……ひっ……く……」
このところ聞いたどの女子の泣き声よりも弱々しいすすり泣きが漏れた。
失敗した。
飲み込みきれない泣き声が漏れ続けるのを聞きながらルチアーノは悟った。
我がクラス不動のトップの秀才。頼りになり、いるだけで教室が明るくなる太陽のような男。
監禁されても変わらないように見えた。そのはずもない。
動揺し、混乱してそして恐怖と不安に押しつぶされているのは彼も同じだ。それを抑えて、
(俺たちのために必死で動いてくれていた)
ギリギリに膨らんでいた風船に自分が針を刺したー
「お前に意見があるのはわかった。だがこんな時に、皆の前で責めることはないだろう?! ちっとはTPOってものを考えろ!」
アッバースの怒鳴り声が上から降ってくる。
「こっちの話に口を出すな」
ナラヤンが何を言っているのかわかった。
「ああそうだな。だけどそっくりそっちにお返しするよ。スティーブンは俺と同じカトリックだ。こっちでは神様はひとりひとりを分けへだてなく愛してくださっている。神様の下に人は全て平等なんだ。だよねマリア?」
「うん」
彼女は遠慮がちに頷く。
「スティーブンはインドの文化を理解しているだけだ。なー」
とアッバースを見上げたナラヤンが息を呑む。
奇妙な笑みを浮かべたアッバースは、
「家は靴屋だからな。色々言われることもある」
伏せがちに言った。
「だってお前の家スニーカー屋じゃないか!」
「サンダルも少し置いてる。歩いている途中で底が剥がれちまった女の人とか、遠くへ行けない近所のじいさんとかが買ってくれる。よかった! ってお客さんが笑顔になるから俺は家の商売が好きなんだ」
と言葉を止めてルチアーノを見据え、
「スティーブンが家の稼業を見下したことは一度もない!」
親の敵のようにルチアーノをにらむ。
「最低!」
「難癖じゃないの?」
「スティーブンをいじめてる!」
女子からの非難の声。
「いいから!」
本人が腕で制した。椅子に寄りかかったまま、
「ルチアーノ。君が言ったのは『軽いこと』ではないように思う。時間をくれ」
「……わかった」
いつも必ず顔を見て話すスティーブンがこちらを見なかった。首を曲げこちら方向にぼんやり顔を向けただけだ。
(やってしまった)
スティーブンを追い詰めてしまった、だけではない。
強制されている「ゲーム」は大きく感情に左右される。ヴィノードが昨日自分やマリアとそれなりの票を集めてしまったように、今度は自分が票を集めやすくなった。
皆の視線が突き刺さる。
アッバースに腕ではらわれルチアーノは足早に男子棟方面へ逃げた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語
jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ
★作品はマリーの語り、一人称で進行します。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる