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卵
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それを食べる会に入った。
秘密倶楽部だという。
それはタイ料理だったり、黒光りする漆の器に入ったお雑煮だったり、はたまた、手作りピザを作ってみたり、多種多様だ。
平和な暇人がうまいものを食べている背徳的な倶楽部だ。
我が大学でも悪名高い。
「それ食べの連中は、単位より食い物だ。全く学費をなんだと思っている。」
僕達はそれを言われると這う這うの体で逃げ出すしかない。
それ食べの幹事がいった。
「根木くん、食いしん坊の掟。いただきます、ご馳走様は必ず言うんだよ。卵さまは厳しいお方だ。」
今なんと?
幹事のいた場所には巨大な卵があった。
人1人卵の中に入りそうだ。
卵?
目をぱちくりさせていると、それ食べ1の美女すみこ様が、卵を担いだ。
「今日は卵よー!」
嬉しそうにニマニマしている。
すみこ様についていくと、大学の旧館についた。
真っ赤なテーブルクロスの上に、巨大なゆで卵があった。
金細工のエッグスタンドの上に、堂々と鎮座している。
「卵さまのおなーりー!」
それ食べの男衆が怒鳴ると、巨大な鶏が座っていた。
「寿限無寿限無、五劫の擦り切れ、おなかと背中がくっつくぞ!」
卵さまは、かっと目を見開いた。
「お腹と背中がくっつくぞ!」
僕はやってられないと思い、目の前の卵に釘付けになった。
ふんわりと甘くていい匂いがする。
横にそえられた、大きなクリーム壺からクリームをたっぷり掬い、卵に容赦なく割れ目を入れる。
たらりと半熟のキミが溢れ出る。
「うまい。」
僕は行儀など無視して卵を貪る。
皆はなぜか目配せし、にっこりと笑った。
「寿限無寿限無、五劫の擦り切れ、お腹と背中がくっつくぞ。」
卵さまとそっくりな声で自分がそんなことをいっている。
頭の中も寿限無寿限無。
はぁー、満腹満腹。
でももっと食べたいな。
ふんわりと眠くなってきた。
食べながら寝るという、幸せの極み。
頭の中も卵の幸せな黄色だ。
「来年が楽しみね。根木くんは卵になっちゃったけど。」
秘密倶楽部だという。
それはタイ料理だったり、黒光りする漆の器に入ったお雑煮だったり、はたまた、手作りピザを作ってみたり、多種多様だ。
平和な暇人がうまいものを食べている背徳的な倶楽部だ。
我が大学でも悪名高い。
「それ食べの連中は、単位より食い物だ。全く学費をなんだと思っている。」
僕達はそれを言われると這う這うの体で逃げ出すしかない。
それ食べの幹事がいった。
「根木くん、食いしん坊の掟。いただきます、ご馳走様は必ず言うんだよ。卵さまは厳しいお方だ。」
今なんと?
幹事のいた場所には巨大な卵があった。
人1人卵の中に入りそうだ。
卵?
目をぱちくりさせていると、それ食べ1の美女すみこ様が、卵を担いだ。
「今日は卵よー!」
嬉しそうにニマニマしている。
すみこ様についていくと、大学の旧館についた。
真っ赤なテーブルクロスの上に、巨大なゆで卵があった。
金細工のエッグスタンドの上に、堂々と鎮座している。
「卵さまのおなーりー!」
それ食べの男衆が怒鳴ると、巨大な鶏が座っていた。
「寿限無寿限無、五劫の擦り切れ、おなかと背中がくっつくぞ!」
卵さまは、かっと目を見開いた。
「お腹と背中がくっつくぞ!」
僕はやってられないと思い、目の前の卵に釘付けになった。
ふんわりと甘くていい匂いがする。
横にそえられた、大きなクリーム壺からクリームをたっぷり掬い、卵に容赦なく割れ目を入れる。
たらりと半熟のキミが溢れ出る。
「うまい。」
僕は行儀など無視して卵を貪る。
皆はなぜか目配せし、にっこりと笑った。
「寿限無寿限無、五劫の擦り切れ、お腹と背中がくっつくぞ。」
卵さまとそっくりな声で自分がそんなことをいっている。
頭の中も寿限無寿限無。
はぁー、満腹満腹。
でももっと食べたいな。
ふんわりと眠くなってきた。
食べながら寝るという、幸せの極み。
頭の中も卵の幸せな黄色だ。
「来年が楽しみね。根木くんは卵になっちゃったけど。」
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