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土砂降り後の虹3
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ー恵サイド
私の記憶に、彼はいない。
彼……歌音と名乗る青年はある日突然私の彼氏だと言って私につきまとうようになった。
彼は私と色んな場所に出かけたんだぞと語るけど、正直覚えのない事を語られるのはとても不気味だった。彼の話は作り話には手の込んだ話で、聞いていると本当に行ったような気分になる。
でも、彼の話すことに本当に覚えがない。他の事は覚えているし私が記憶喪失になった訳でもない。
(何で……あの人はこんなにも私につきまとってくるのか? あの人は一体何者なんだろうか……?)
分からない。考えているとズキリと頭が痛む。
(本当に気味が悪い)
だから私はきっぱりと彼を突き離した。
「そっか」
彼の寂しそうな笑顔に、心がざわつく。
それから、酷い後悔の感情が押し寄せてきた。
「ま、待って!」
そう言葉が出た時にはもう彼の姿は無かった。
私はズキズキと痛み出す頭を押さえた。
ーーユーリサイド
「はぁ……」
「おー、随分と重い溜め息吐いて、どうしたんだユーリ。 俺の肉まん食うか?」
れい兄が手に持っていた肉まんを俺に差し出してくる。俺はれい兄の優しさに感謝しつつも丁重に断ってはぁ……とまた溜め息を吐く。
「レイヴァン、ユーリは肉まんよりたい焼き派を貫いてるから肉まんは食わねーぞ。はいよ、たい焼きおまけしてやるから元気出せよー」
おっちゃんからたい焼きを受け取ると、れい兄とおっちゃんがじっと俺の様子を見てくる。
「んで? そんな重々しい溜め息なんか吐いてどうしたんだ?」
「恋煩い? ユーリ好きな人でもいるのか?」
心配そうな顔をして聞いてくるれい兄の言葉に俺はたい焼きを吹きかけ、むせてしまう。
「んな訳ないでしょ!」
「そうなのか?」
不思議そうに首を傾げるれい兄に「実はさ……」と口を開く。
「魔法を使えない人が魔法を使うにはどうすれば良いのかなぁって考えてたんだ」
「随分とまぁ難しい事考えてんだな」
「おっちゃんは魔法使えるの?」
ふと疑問に思って質問をすると、おっちゃんは「おうよ」と答える。
「今何も無いだろ? 一秒だけ目を瞑ってろ」
「うん」
おっちゃんに言われるまま俺は目を瞑る。
「目を開いて良いぞ」
おっちゃんの声を聞いて目を開くと、おっちゃんの手には出来たてホカホカの肉まんがあった。
「いつも物凄い速さで作るよなぁって思ってたけどやっぱり魔法使ってたんだ」
「いや、使ってないぞ」
「どっちだよ!」
俺がツッコミを入れるとおっちゃんは愉快そうに笑う。
「まあなんだ、つまりは魔法が使えなくても自分の出来ることを磨いていけば良いんじゃないかって事だ」
おっちゃんの言葉を聞いてれい兄がうんうんと頷く。
「俺も魔法使えないしな! 物理と言えばニコルが凄いよな。俺もあんな風になりたいもんだ」
「れい兄……」
しみじみと言ったれい兄の言葉に何故か俺が嬉しくなってくる。
「ニコルは頭脳も凄いかられい兄には難しいよ」
「ユーリお前、辛辣だな」
「それもそっかぁ~」
「お前も納得するんかい」
三人で話していると不意に「おーい!」と元気な声が耳に入ってくる。
声が聞こえた方を見ると、ニコニコと可愛らしい絵を浮かべた弥生が俺らの元へと駆け寄ってきた。
「あぁ弥生。元気そうだね」
「オレらもいるぞ!」
弥生の背後からひょっこりと正義のヒーロー隊が顔を出す。
「うげっ、あんたらもいるのかよ!」
「うん! 今ねー、正義のヒーロー隊からさりげないイタズラの仕方を教えて貰ってたんだよー!」
弥生の言葉に俺は呆れながら溜め息を吐く。
「何教えてんだよ……。はぁ、何で皆こいつらに憧れてしまうんだか……嘆かわしい」
「いやぁそれほどでもあるかな!」
「褒めてない!」
「でも何だかんだ言いつつユーリもおれらの事好きだよね?」
「まぁ……良い奴らだとは思ってるし、本当はもっと素直になって仲良くしたいと思ってるけど、どうしてもいつも素直になれなくて……っ」
「ちょっととうがらし! 俺の台詞みたいに言わないでくれる!?」
「ふふっ、ユーリと正義のヒーロー隊は相変わらず仲が良いね~」
俺らのやり取りを見て弥生はニコニコと笑う。
「どこが!?」
弥生に抗議をすると、おっちゃんとれい兄まで微笑ましそうな表情をする。
俺は段々と恥ずかしくなってきてそっぽを向く。
「んで? お前ら注文は?」
「おっちゃん、俺肉まん食いたい」
「レイヴァンお前さっきから食ってるだろ……はいよ」
「おっちゃん! オレら正義のヒーロー焼きね~!」
「はいよ。お前らほんと正義のヒーロー焼き好きだよな。正直お前らだけだぞ、これ食うの。んで、弥生は?」
「うーんとね……激辛麻婆豆腐で!」
「弥生、そんなメニューは無いよ……」
メニューを見ながら思いきりメニューに無いものを注文する弥生にツッコミを入れていると「はいよ」と言っておっちゃんが麻婆豆腐を出す。
「いや何で作れるんだよおっちゃん……」
「弥生は本当に辛いの好きなんだな。オレッドが泣いてたぞ?」
「オレッドが?」
おっちゃんの言葉を聞いた弥生がきょとんとした表情をする。それから少し考えて「あ、そっか!」と納得したような声を出す。
「オレッドは甘い物が好きだからなぁ。逆に辛いのは苦手なんだよ!」
「僕にはいつも甘い物は体に毒だから~とか言ってるけど僕がいない時にこっそり甘い物食べてたりするんだよ! 気にしないで堂々と食べてても良いのにね~」
「弥生はオレッドの事がお見通しなんだな。これまたオレッドが知ったら泣きそうな……」
「オレッドって医者なんだっけ?」
「うんっ! そうだよ!」
「へぇ! じゃあオレらが病気になったらオレオレっちに頼めば良いのか!」
「オレ丼すげー!」
「あ、でもおれら病気になった事無いし体丈夫だからオーレに世話になる事はないかもなぁ」
「……医者をそんな呼び方するのあんたたちだけだよ。全く……」
相も変わらない色々とぶっ飛んだ正義のヒーロー隊の様子に俺は残念な気持ちになり、溜め息を吐いて視線を外す。
外した視線の先に、ふと一人の少女の姿が見える。
(あの人……)
視線の先に入った少女はどこか思い詰めたような暗い顔をしていて、その顔を見ていると何故だか俺の心がざわつく。
「あー、あの子美人だよなぁ。気になるのか? だが残念だけどあいつは歌音の彼女だ」
「あ、いやっ、そういう訳じゃなくて……って、えっ?」
さらっと流しかけたおっちゃんの言葉に、つい少女を二度見してしまう。
「ええぇっ!? あの子が彼女さんなの!? っていうか歌音に本当に彼女いたの!?」
「おー、ユーリはリアクション芸人だなぁ」
隣にいたれい兄が感心したように言う。
「……あの、その事なんですが……」
不意に少女が口を開き、俺たちの方へ歩み寄ってくる。
暗い陰を落としたような表情に心が胸騒ぎを起こす。俺は胸騒ぎを隠すように俺はごくりと唾を飲み込む。
少女は真っ直ぐにこちらを見て、再び口を開いた。
「私は、本当にあの人の彼女だったんですか?」
ーー歌音サイド
「私が君みたいな人を好きになる訳がないんだよ! 君は、私が一番嫌いなタイプなんだ!!」
彼女の口から放たれた言葉が頭の中で響く。
(知ってる。そんな事……。俺は、無理やり彼女の隣に入り込んでいたんだって。だけど……)
俺は思い出を確かめるように日記を開く。
(俺たちは幸せだった。そうだったはず……)
日記には彼女と過ごした様々な楽しい思い出が詰まっている。
彼女と関わるようになってから書き始めた日記は、気がつけば何冊と積み重なっていき、それを読み返す度に俺はどんな時も笑顔でいられるような気がしていた。
それが、どうしてこんな事になってしまったのだろうか。本当に……本当に残酷だ。
「なぁ、猫さん。少し俺の話を聞いてくれないか?」
足元にすり寄ってきた猫に、俺はしゃがみこんで話しかける。
俺の声を聞いているのかいないのか、マイペースに毛繕いをする猫に俺も構わず話し出す。
「彼女は……ケイは俺にとって光だったんだ」
私の記憶に、彼はいない。
彼……歌音と名乗る青年はある日突然私の彼氏だと言って私につきまとうようになった。
彼は私と色んな場所に出かけたんだぞと語るけど、正直覚えのない事を語られるのはとても不気味だった。彼の話は作り話には手の込んだ話で、聞いていると本当に行ったような気分になる。
でも、彼の話すことに本当に覚えがない。他の事は覚えているし私が記憶喪失になった訳でもない。
(何で……あの人はこんなにも私につきまとってくるのか? あの人は一体何者なんだろうか……?)
分からない。考えているとズキリと頭が痛む。
(本当に気味が悪い)
だから私はきっぱりと彼を突き離した。
「そっか」
彼の寂しそうな笑顔に、心がざわつく。
それから、酷い後悔の感情が押し寄せてきた。
「ま、待って!」
そう言葉が出た時にはもう彼の姿は無かった。
私はズキズキと痛み出す頭を押さえた。
ーーユーリサイド
「はぁ……」
「おー、随分と重い溜め息吐いて、どうしたんだユーリ。 俺の肉まん食うか?」
れい兄が手に持っていた肉まんを俺に差し出してくる。俺はれい兄の優しさに感謝しつつも丁重に断ってはぁ……とまた溜め息を吐く。
「レイヴァン、ユーリは肉まんよりたい焼き派を貫いてるから肉まんは食わねーぞ。はいよ、たい焼きおまけしてやるから元気出せよー」
おっちゃんからたい焼きを受け取ると、れい兄とおっちゃんがじっと俺の様子を見てくる。
「んで? そんな重々しい溜め息なんか吐いてどうしたんだ?」
「恋煩い? ユーリ好きな人でもいるのか?」
心配そうな顔をして聞いてくるれい兄の言葉に俺はたい焼きを吹きかけ、むせてしまう。
「んな訳ないでしょ!」
「そうなのか?」
不思議そうに首を傾げるれい兄に「実はさ……」と口を開く。
「魔法を使えない人が魔法を使うにはどうすれば良いのかなぁって考えてたんだ」
「随分とまぁ難しい事考えてんだな」
「おっちゃんは魔法使えるの?」
ふと疑問に思って質問をすると、おっちゃんは「おうよ」と答える。
「今何も無いだろ? 一秒だけ目を瞑ってろ」
「うん」
おっちゃんに言われるまま俺は目を瞑る。
「目を開いて良いぞ」
おっちゃんの声を聞いて目を開くと、おっちゃんの手には出来たてホカホカの肉まんがあった。
「いつも物凄い速さで作るよなぁって思ってたけどやっぱり魔法使ってたんだ」
「いや、使ってないぞ」
「どっちだよ!」
俺がツッコミを入れるとおっちゃんは愉快そうに笑う。
「まあなんだ、つまりは魔法が使えなくても自分の出来ることを磨いていけば良いんじゃないかって事だ」
おっちゃんの言葉を聞いてれい兄がうんうんと頷く。
「俺も魔法使えないしな! 物理と言えばニコルが凄いよな。俺もあんな風になりたいもんだ」
「れい兄……」
しみじみと言ったれい兄の言葉に何故か俺が嬉しくなってくる。
「ニコルは頭脳も凄いかられい兄には難しいよ」
「ユーリお前、辛辣だな」
「それもそっかぁ~」
「お前も納得するんかい」
三人で話していると不意に「おーい!」と元気な声が耳に入ってくる。
声が聞こえた方を見ると、ニコニコと可愛らしい絵を浮かべた弥生が俺らの元へと駆け寄ってきた。
「あぁ弥生。元気そうだね」
「オレらもいるぞ!」
弥生の背後からひょっこりと正義のヒーロー隊が顔を出す。
「うげっ、あんたらもいるのかよ!」
「うん! 今ねー、正義のヒーロー隊からさりげないイタズラの仕方を教えて貰ってたんだよー!」
弥生の言葉に俺は呆れながら溜め息を吐く。
「何教えてんだよ……。はぁ、何で皆こいつらに憧れてしまうんだか……嘆かわしい」
「いやぁそれほどでもあるかな!」
「褒めてない!」
「でも何だかんだ言いつつユーリもおれらの事好きだよね?」
「まぁ……良い奴らだとは思ってるし、本当はもっと素直になって仲良くしたいと思ってるけど、どうしてもいつも素直になれなくて……っ」
「ちょっととうがらし! 俺の台詞みたいに言わないでくれる!?」
「ふふっ、ユーリと正義のヒーロー隊は相変わらず仲が良いね~」
俺らのやり取りを見て弥生はニコニコと笑う。
「どこが!?」
弥生に抗議をすると、おっちゃんとれい兄まで微笑ましそうな表情をする。
俺は段々と恥ずかしくなってきてそっぽを向く。
「んで? お前ら注文は?」
「おっちゃん、俺肉まん食いたい」
「レイヴァンお前さっきから食ってるだろ……はいよ」
「おっちゃん! オレら正義のヒーロー焼きね~!」
「はいよ。お前らほんと正義のヒーロー焼き好きだよな。正直お前らだけだぞ、これ食うの。んで、弥生は?」
「うーんとね……激辛麻婆豆腐で!」
「弥生、そんなメニューは無いよ……」
メニューを見ながら思いきりメニューに無いものを注文する弥生にツッコミを入れていると「はいよ」と言っておっちゃんが麻婆豆腐を出す。
「いや何で作れるんだよおっちゃん……」
「弥生は本当に辛いの好きなんだな。オレッドが泣いてたぞ?」
「オレッドが?」
おっちゃんの言葉を聞いた弥生がきょとんとした表情をする。それから少し考えて「あ、そっか!」と納得したような声を出す。
「オレッドは甘い物が好きだからなぁ。逆に辛いのは苦手なんだよ!」
「僕にはいつも甘い物は体に毒だから~とか言ってるけど僕がいない時にこっそり甘い物食べてたりするんだよ! 気にしないで堂々と食べてても良いのにね~」
「弥生はオレッドの事がお見通しなんだな。これまたオレッドが知ったら泣きそうな……」
「オレッドって医者なんだっけ?」
「うんっ! そうだよ!」
「へぇ! じゃあオレらが病気になったらオレオレっちに頼めば良いのか!」
「オレ丼すげー!」
「あ、でもおれら病気になった事無いし体丈夫だからオーレに世話になる事はないかもなぁ」
「……医者をそんな呼び方するのあんたたちだけだよ。全く……」
相も変わらない色々とぶっ飛んだ正義のヒーロー隊の様子に俺は残念な気持ちになり、溜め息を吐いて視線を外す。
外した視線の先に、ふと一人の少女の姿が見える。
(あの人……)
視線の先に入った少女はどこか思い詰めたような暗い顔をしていて、その顔を見ていると何故だか俺の心がざわつく。
「あー、あの子美人だよなぁ。気になるのか? だが残念だけどあいつは歌音の彼女だ」
「あ、いやっ、そういう訳じゃなくて……って、えっ?」
さらっと流しかけたおっちゃんの言葉に、つい少女を二度見してしまう。
「ええぇっ!? あの子が彼女さんなの!? っていうか歌音に本当に彼女いたの!?」
「おー、ユーリはリアクション芸人だなぁ」
隣にいたれい兄が感心したように言う。
「……あの、その事なんですが……」
不意に少女が口を開き、俺たちの方へ歩み寄ってくる。
暗い陰を落としたような表情に心が胸騒ぎを起こす。俺は胸騒ぎを隠すように俺はごくりと唾を飲み込む。
少女は真っ直ぐにこちらを見て、再び口を開いた。
「私は、本当にあの人の彼女だったんですか?」
ーー歌音サイド
「私が君みたいな人を好きになる訳がないんだよ! 君は、私が一番嫌いなタイプなんだ!!」
彼女の口から放たれた言葉が頭の中で響く。
(知ってる。そんな事……。俺は、無理やり彼女の隣に入り込んでいたんだって。だけど……)
俺は思い出を確かめるように日記を開く。
(俺たちは幸せだった。そうだったはず……)
日記には彼女と過ごした様々な楽しい思い出が詰まっている。
彼女と関わるようになってから書き始めた日記は、気がつけば何冊と積み重なっていき、それを読み返す度に俺はどんな時も笑顔でいられるような気がしていた。
それが、どうしてこんな事になってしまったのだろうか。本当に……本当に残酷だ。
「なぁ、猫さん。少し俺の話を聞いてくれないか?」
足元にすり寄ってきた猫に、俺はしゃがみこんで話しかける。
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