酩酊猫のモノローグ

黒いテレキャス

文字の大きさ
210 / 279

読み応えあり傑作長編小説「捜索者」

しおりを挟む
「捜索者」タナ・フレンチ 北野寿美枝訳
早川文庫








読むの躊躇してた。







重いから。






物理的に。






文庫本670ページ!






薄っぺらな本ならば気軽に手を出せるがコレは腰を据えてかからないとな…







そう思って後回しにしてたが遂に紐解いた。








面白かった。




分厚いがリーダビリティ高かった。






結局読み終えるのに2週間位かかったけど。俺は面白い本は読み終えるのが惜しいのでゆっくり読む。







シカゴ市警の警官だった男(48歳バツイチ成人した娘一人あり)がアイルランドの片田舎に移住、一見牧歌的に見える地域共同体の闇が生み出すトラブルに巻き込まれていく。







きっかけは失踪した兄を探す子供との出会い。






料理とか大工仕事を一緒にやりながら成熟した大人が未熟な子供を教え導き成長させていく…






現代欧米エンタメ小説読んでる人なら、はい突っ込み。







「それロバート・B・パーカーの初秋やんけ!」








翻訳者さんも後書きで言及してます。







一緒に体鍛えたらまんまなんで、それはやってないがラスト近く主人公の娘が「その子と一緒にランニングでもしなさいよ」って言うのは明らか「初秋」を意識したギャグ。







「初秋」って内藤陳さんみたいに絶賛する人がいる一方で読書家で知られる某落語家さんみたいに全否定する層も存在しますね。






俺は結構好きです。うん十年前読んだ時はちょっと感動した。今、再読したらどう思うか分からんけど。







捜索者の話。









この作品の優れてるのは人物の描き方、心理描写。







特に主人公がかつて娘がトラブルに巻き込まれた時に側にいてやらず犯人を捕まえる事を優先し、それが離婚の原因になったのに、兄を探す子供に対しても同じ選択をしてしまい、本人はそれに気づいてないトコ。






人間ってそうそう変われないよね。

















「捜索者」って俺みたいな映画オタクからすりゃジョン・ウェインの映画(原題THE SEARCHERも同じ)
だが物語の大枠は…








日活アクションの「俺は待ってるぜ」と被ってる。









ま、作者さんこんな古い日本映画知らないだろうから偶然でしょうね。



















発行から1年経たずに3刷。売れてますな。










実際面白くて読み応えのある完成度高い作品でした。








これだけの大作読み耽ったのは久しぶり。


しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

アルファポリスとカクヨムってどっちが稼げるの?

無責任
エッセイ・ノンフィクション
基本的にはアルファポリスとカクヨムで執筆活動をしています。 どっちが稼げるのだろう? いろんな方の想いがあるのかと・・・。 2021年4月からカクヨムで、2021年5月からアルファポリスで執筆を開始しました。 あくまで、僕の場合ですが、実データを元に・・・。

アルファポリスの禁止事項追加の件

黒いテレキャス
エッセイ・ノンフィクション
アルファポリスガイドライン禁止事項が追加されるんでガクブル

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

とある男の包〇治療体験記

moz34
エッセイ・ノンフィクション
手術の体験記

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

投稿インセンティブで月額23万円を稼いだ方法。

克全
エッセイ・ノンフィクション
「カクヨム」にも投稿しています。

母の下着 タンスと洗濯籠の秘密

MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。 颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。 物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。 しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。 センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。 これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。 どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。

アルファポリスのポイントとスコア、インセンティブを考える

まめたろう
エッセイ・ノンフィクション
アルファポリスのポイントとスコア、インセンティブを考えていきます。 どのような仕組みなのか? 勉強した結果や実践して確認した結果などについて紹介します。 私が書いている主な小説は以下の通り。こちらからのポイント、スコア、インセンティブだと思っていただければと思います(追加の可能性あり)。 今日もダンジョンでレベルアップ! https://www.alphapolis.co.jp/novel/979192886/698023188

処理中です...