メイド・ザ・ヒットマン

Α警察

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七色のアップルパイ

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ふんふんふんふーふーんふんふんふんふーんふん

 私、櫻井鷹華は今、とっっても上機嫌です。おもわず鼻歌を歌いながらステップを踏みたいくらいに。手に持っている物が物だけに小躍りしそうになるのをこらえてはいますが、鼻歌が出てしまいます。

ああ、楽しみだな。喜んでくださるかしら? 坊ちゃまに内緒でつくったお菓子、なかなかの自信作です。はやく、渡したいです。

おやおや、もう、坊ちゃまのお部屋についてしまいました。では、ノックをしてと、

「坊ちゃま、入ってもよろしいでしょうか? 」

「うん、はいってって、それなに?」

おっ、坊ちゃま早速気がついてくれたようです。では、いざ!

「坊ちゃま、こちら七色のあっぷ!?」

私の足が何かを踏んだようです。そして、そのまま体勢を崩し、前に倒れて...

ああ、全てのものがゆっくりになっていきます。坊ちゃまの驚く顔も、そして、私の手からはんれていく大皿も。

 

ガッシャン

 

「あぁぁ!お怪我はございませんかっ。お坊ちゃまぁ。」

今日も私はやらかしてしまったようです。

とりあえず、

ごめんなさい、坊ちゃま。

申し訳ありません、御当主様。

すいません他の使用人の皆さん

 

みんなに心の中で謝りながら、割れたお皿と“七色のアップルパイ”を課かたずけるのでした。ぐすん、食べてもらいたかったです。

 

ええい、負けるな鷹華。また、明日材料を集めてつくります!そして、絶対に坊ちゃまに食べさせてあげるのです!

楽しみにしていてください! 坊ちゃま!

七色のアップルパイを坊ちゃまにつくれないで数日が立ちました。ええ、分かってますよ!「明日、材料を集めて作ります」ってたしかに言いました!でも…

 

なぜか、厨房に入ることを禁止されてるんです!

たしかに、ちょーと、お皿を割ったりしましたけど、だからって、出禁ってひどくないですか?それに、私の自慢の“七色のアップルパイ”のどこがわるいんですか!

 
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