そこは獣人たちの世界

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第一章

どぎまぎする時間

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そんなこんなでスマホで何まで見せれるのかと奮闘したけど、結局写した写真だけでという結果に終わってしまって、思わずため息をお互いに漏らして気が付く。
話で盛り上がって初めは机越しだったのに、思わず隣同士でスマホをのぞき込んでいた!ガロから来たんだから別に問題ないってことだよね?と思ってたけどガロも気づいたようですっと後ろに引いてしまった。

「す、すまん!ちょっと話し込みすぎて近づきすぎた!発情の兆候とかないか?いくら風呂と薬で匂いは薄くなってるとはいえ、あの距離はまずい気がする。」

「うーん、今のところそういう感じはないから大丈夫。でもほんとに結構長く話し込んでたね。ちょっとおなかすいてきた。」

「あぁ、俺も確かに腹減ってきたな。昼飯を食って少ししたら急激に眠くなるからまた上にこもると思う。」

「了解。お昼は豚肉使ったので大丈夫?夜は肉使った料理じゃない予定だし。」

「俺は肉だと嬉しいな!もちろん肉以外もいいんだけどな。」

やっぱ肉がいいんだね。夜肉のほうがよかったかな?でもあれ作るのなら量の調整が難しいだろうから僕が食べるなら夜がいいんだよね。

「じゃあ夜も肉を使ったのをもう一つ作るよ。多分足りなくなるだろうから。」

「お、そうか!それは夜も楽しみだな。」

尻尾がふわりとゆれるのでほんとに楽しみなんだろう。元の世界の犬だと尻尾は感情的とか聞いてたけど、ガロの尻尾はあまり揺れない。こうしてご飯の話をする時に少し揺れるくらいだ。

「それじゃあできるだけ早く作るね。」

「急がなくてもゆっくりでいいぞ。」

そうは言うけどそんな難しいものを作るつもりはないのですぐでき上るだろう。まずは豚肉を用意して必要分だけ切り分ける。ガロの分は当然多めで。
作るのはゆで豚だ。キャベツも一緒にさっとゆでて塩胡椒で味付けする。手元にある材料でソース作りに挑戦してもよかったけど、もっといろいろそろってからのほうがおいしく作れそうなので今回はシンプルに。ガロに料理を持っていくと待ちきれないという様子はないけど嬉しそうな表情になる。
「量はこんなもんで大丈夫?」

「あぁ、いつも俺だけ量作ってもらって悪いな。」

「全然気にしないで。それじゃあいただきます。」

「あぁ、いただきますだな。」

キャベツにくるんで豚肉を一口。うーん、やっぱり元の世界でちゃんとこれに会うソースかけてた時に比べるとちょっと物足りない感じはするけど、まぁ十分美味しいかな。せめて青シソとかあるともう少し味に深みが出るんだろうけど。

「うーん、やっぱりキオの作った料理はうまいな。」

「もっとおいしく作りたかったんだけどね。元の世界ではこういうのに会うソースとかドレッシングっていうのが市販されてたから。」

「そうなのか?充分美味いと思うんだが、もっと美味くなるのか。俺の発情期が終わったらそういうのを作るための材料とかもそろえるか。」

「そうだね、でもお金は頼ることになっちゃうね。」

金銭面だけはどうにもならない。この世界のお金すらどんなものか知らないし、元の世界のお金は当然元の世界の財布の中なので持ってない。

「そこは頼ってくれて構わない。ただあまり姿をさらすわけにはいかないから一緒に買い物行けるかはわからない。」

「それは、しょうがないことだね。でも何がほしいとか言ってもあるかどうかがわからないから難しいね。」

この世界に醤油はあるんだろうか?せめて醤油がなくても大豆があれば作れるのか?調味料の面でもわからないことは多い。

「例えばどんなのがほしいんだ?」

「どんなのと言われても、ちょっと難しいけど醤油とか味噌とかあればうれしいかな。ソースとかドレッシングもあればいいんだけど。」

「・・・悪い、そういうものはないと思う。俺はソース以外どれも初めて聞いた単語だ。ソースもそれぞれの店で作るものだと聞いている。売ってる店は知らないな。」

あ、さっきソースとかドレッシングって言っても反応なかったけど一応ソースはあるんだね。ただ市販されてるものじゃないと。やっぱ自分で作るしかないか。

「醤油とか味噌を作るなら大豆があればいいのかな。大豆って聞いたことある?」

「ダイズ?どういうものかわからないな。ただ俺が食材にはあんまりこだわりなかったから知らなかっただけの可能性はある。どういうものなんだ?」

「えっと、一言でいえば豆だね。」

「豆か、それはあんまり俺は食おうと思ったことはなかったな。ただ豆系も売ってることには売っている。探せばあるかもしれないな。」

おぉ!あればうれしいな。もちろん醤油だの味噌だの作れるのか?という問題点もあるけど、頼もしいスマホがあるから作り方は調べられる。

「他にはほしいものあるのか?」

「うーん、ありそうなのだと、卵と鶏肉があるだけでもだいぶバリエーション増やせると思うんだよね。」

「ほぉ、そうなのか。俺は兎、豚、牛が好きで鶏肉はあんま食ったことなかったな。卵も焼けば食えるのは知ってるが、そんなに何度もは食べたことがない。」

あれ?知ってるけどあんまり食べたことないだけ?もしかしてガロが騒いでるだけで他の人たちは結構しっかりとした食事をしてる可能性もあるな。聞き込みたいところだけど、ガロに聞き込ませるのはないな。

「さて、俺はそろそろ部屋に戻るぞ。夕飯ごろにはおりてくるつもりだが、準備に時間かかりそうなものを作るつもりなんだろ?」

「え、なんでわかったの?たしかに元の世界ではそこそこかかるものを作るつもりだったね。」

「いや、何となくわかっただけだ。少しくらい冷めても気にしなくていいから早めに作り始めてていいからな。逆に遅くなってもいい。」

「うん、わかった。下準備だけ済ませて本格的な準備はガロが下りてきてからやるよ。」

「そうか、じゃあ夕飯も楽しみにしてるぜ?」

それだけ言って二階にと上がっていくガロを見送る。下準備はするとは言っても今すぐだと劣化しそうだから夕飯前に準備するつもりだ。それまではスマホでまた時間をつぶそっと。
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