そこは獣人たちの世界

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第一章

暴れ牛討伐

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昨日の訓練は剣の打ち込みももちろんあったけど、ほとんどをショットとがんのための訓練に使ったおかげで、打ち出すための筒はほとんど一瞬で作るれるようになった。これならショットのほうはかなり実践レベルで使えるだろうとガロもお墨付き。
ガンのほうは水の弾を作るのはかなり早くなったけど、できた弾に合わせて筒を作るからやっぱりワンテンポ遅れる。それでも気づいてない相手に所激で打ち込むくらいならと入ってもらえた。ただし火と雷は弾を作るのにまだ時間がかかってる。今回は使わない方針でといわれてしまった。
水もガンにすれば確かな威力は出るが、それでもファイアショットかサンダーショットのほうが殺傷力は高いとおもう。どんなに勢いよく水の塊をぶつけられても所詮は水か。
でももっと訓練すれば水でも火や雷と同等のような威力が出るらしい。そういえばかなり昔のアニメで思い切り水をぶつけられて吐血してるのがあったような。使ってたのは人間ではなかったはずだけど。
まぁそれはどうでもいい。今の僕のウォーターガンがそのレベルまで行ってるとは正直思えない。もちろんある程度の体格の相手ならかなりよろけさせるくらいにはできるだろうけど、今回は暴れ牛だ。どのくらい効果があるかわからない水より、一番効果的な雷を使っていった方がいいだろう。
いや、別にガロと同じ属性だから使うんじゃない。むしろガロと一緒に戦うなら違う属性を使いたい。そのほうが役に立てる場面もあるだろうし。でも今一番殺傷力があるのは雷なんだよね。
そんなことを考えるうちに西側の街の出口にとつく。ここからさらに北西に行くと野生の暴れ牛の生息地らしい。

「ねぇ、そういえば野生って言ったけど、それって飼ってるのもいるんだよね?」

「飼っているといえるかどうか難しいところだが、東側の囲いのある家を見ただろ?あの囲いの中で疾走豚や暴れ牛を育ててるんだ。」

「それは危なくないの?」

この間の疾走豚を見る感じ走り始めたらあの木の囲いくらいなら壊しちゃいそうな気がする。それが証拠にこっち側は野生の疾走豚や暴れ牛の生息地だからと建物一つないわけだし。

「前も話したが魔物には2種類いる。靄から生まれたやつと個体同士から生まれたやつだ。飼ってるのは個体同士から生まれたばかりの子供をかっさらってきて、それをさらに掛け合わせていったやつらだ。」

「かっさらってきたんだ・・・」

その光景を想像するとこっちが悪いことしてるようでちょっと引いてしまうけど、相手は魔物だから想像してないような危険な作業ではあったに違いない。

「昔の奴らもよく考えたもんだ。魔物でも角兎、疾走豚、暴れ牛みたいな一時的な危険要素の無いやつらなら、小さいころからそういう行動を起こさせないようにしつけていけば変えることに気が付いたらしいんだ。それでも成長はすさまじく早く、すぐに生態になって手の付けられないのもよく出てたらしいが。」

「へぇ、それってこの町でも昔からあの東側の外の建物があったってこと?」

「そうだな。あれ自体は俺の親が生まれるよりもさらに前からあったらしいぞ。他の町ではこの3匹以外にも飼ってるらしいが、この町は周囲にこの3匹しかいないからな。」

「あれ、でも町の周囲の魔物にソロウルフっていうのがいたよね?」

もっと町から離れたら色々いるらしいけど、この町周囲でいうと確かに主には角兎、疾走豚、暴れ牛の3匹だけど、まれにソロウルフ、別名一匹狼がいることがあるって書いてあったはずだ。

「一匹狼か。あれは縄張りを機にせずいろんなところに行くからな。たまにこの町の近くまで来ちまうんだ。疾走豚くらい早い脚だけじゃなく、機敏な動きもする。見かけた場合は俺が狩るさ。」

「今の僕だとちょっときつい相手ってことかな?見かけたらよろしくね。」

「いや、それはわからないが、念のためだな。それよりほら、見えてきたぞ。暴れ牛だ。」

ガロの指さす方向に黒いのが5匹ほど見える。黒い毛皮という特徴しかない牛が暴れ牛だそうだ。大きさ的には僕の腰くらいはあるだろうか。でも元の世界で見た牛よりは大きくないっぽい。角もないらしいし。それでも突進を食らったら豚の比ではないダメージをおいそうだけど。

「ちっ、固まってるところに会っちまったな。まぁしょうがない。暴れ牛は孤立してる方が珍しい。気をつけろ、一匹仕留めたら他が暴れ始めるぞ。」

「え、もしかして今見えてる5匹を僕が倒すの?」

「そういう依頼だからな。頑張って来い。危なかったら加勢するさ。」

「うぅ、じゃあ行ってくるよ。」

暴れ牛は実はその名前とは裏腹に普段は基本おとなしいらしい。ただあんなふうに集団行動していてそのうちの一匹が倒されるのはもちろん、ちょっと怪我したりしたくらいでも全部暴れ始めるらしい。もちろん狙われてることに気づいても暴れだすそうだ。
でも資料にはだいたい3匹、多いと6匹って書いてあったんだけど、いきなり5匹の群れか。でもやるしかないね。今回は豚と違って完全に肉目的だけど、これも僕のFランクのためだ!
まず狙うのは一番手前の一匹。射程距離に入ったら気づかれる前に即座に筒を作り上げて、魔素を雷の礫に作り上げてて詰込み打ち出す。

「サンダーショット!」

バチバチッと激しい音が鳴って狙っていた一匹が僕のサンダーショットで貫かれて絶命したようで、その場に倒れる。でもその雷の音、倒れた音でほかの牛たちが一斉にこっちを向く。
さ、さすがにちょっと怖いかも。一斉に来るかと持っていた剣を構えたけど、そうはならなかった。ングモー!とすごい声を荒げてめちゃくちゃに暴れ始めてしまった。突進してくるって、わけじゃないのね。
暴れるって書いてあってどういう暴れ方なのかと思ったけど、これあれだ、テキサス映画とか出会ったロデオのような感じだ。って、そのあばれ方したままちょっとずつこっちに寄ってきてる!?

「キオ!見てないで一匹ずつショットで打ち倒していけ!その体格の相手全員と剣だけでやるのは今のお前だときついぞ!」

「わ、わかった!サンダーショット!」

すぐに左手を構えてサンダーショットを打ち出し一匹を仕留める。でも余計に暴れ方がひどくなった気がする!ただ暴れまわってるおかげでこっちに寄ってくるスピードは遅い。
続けてサンダーバレットを打ち込んでいき、結局こっちに接近され切る前に残り3匹も仕留めた。思ってるよりも苦戦しなくて助かった。

「うまくいったな。これはキオ、お前がかなりの威力で魔法を使えるからできる芸当だ。同じランクの連中は2匹以下のところを狙って接近戦で仕留めるのが普通だからな」

「そ、そうなんだ。というかこの間も思ったけど、他に人は見えないね。」

「じじいが言ってただろ。この町よりも隣町のほうが獲物的にランク上げにはいい。キオと同じランクの奴だろ今は大体そっちに行ってるやつらばっかりさ。この町に残ってるやつはわざわざ野生を狩らず、放牧のところで起きた問題を手伝うやつが多いな。」

「あー、なるほどね。」

暴れ牛ならわざわざこっち側を狩らなくても放牧してるのでいいわけか。でも疾走豚は違ったよね?確かあれは街道に出ると馬車を襲うから狩った方がよかったはず。

「でもさ、疾走豚は狩っていった方がいいんでしょ?」

「そっちは馬車の護衛のほうが狩っていってるだろうな。もちろん増えすぎるとまずいからたまには普通に狩りに出てるやつもいるだろうが、どうにも増えすぎちまった時はギルドのほうで大きく招集かけるだろうからな。」

「そっか、処理した方がいいってなるまで動かない人も多いのか。」

僕がやったのはあくまでも事前処理で、本当に危なくなったらギルドがちゃんと処理するために動くってことなんだろう。暴れ牛に関してはただ食料を得るための狩りだけど。

「ほら、そんな話はいい。ほんとはこの倒したのを収集するのもお前がやるべきなんだぞ?」

「あ、ごめん。」

「まぁそれはいい。あと5匹、倒しに行くぞ。」

「うん、わかった。」

今の5匹がこの調子で倒せたなら残りもそれほど苦戦しないだろう。ちょっとは気楽になっていいんだろうか。でもガロだったら気を抜くなって言ってきそうだね。
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