そこは獣人たちの世界

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第二章

特訓成果と次の属性への道

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やっとガロと水竜が下りてきた。短かったのかもしれないけど、エレプスさんの細かい指示を聞きながらの練習で疲れて、結構立ったように感じる。

「おぉ、へばっちまってるぞ、お前の大事なパートナー。」

「まぁエレプスの魔法実験に付き合わされたんだろ?ある程度はしょうがないと思ってる。」

「うぅ、結構疲れたよ。」

「ふむ、魔法の粒は小さいのに輝きのある力だったからついな。だが疲れは魔素枯渇からではないだろう?」

確かに何度も爆属性のボムバレットを使ったけど、魔素が枯渇したってわけじゃない。僕の魔素保有量も上がったかな?疲れたのはそのバレットをいろんな種類作らされて集中力切れってだけだ。

「ところで、二人は何を話していたんだ?どうせキオ君のことは知ってしまったのだ。聞いて問題のあることではあるまい?」

「あぁ、それはカレントを完全に口止めする話をしただけだ。」

「へぇ、興味ある!ぜひ口留めのためにも聞きたいところだが、大切な話がありそうだな?」

「あー、やめといたほうがいいぞ。口留めの話はキオとは関係ないからな。それよりもだ、キオに残りの属性を教えたいそうだ。土と樹はドラドを頼るとして、氷と風の当てがねぇ。」

「なるほど、ドラドならかなり口は堅いな。ふむ、芸術仲間に氷を風で削る彫刻を専門としているのがいる。声をかけようか?」

「まさかスクラプのことを言ってるのか?来るわけねぇだろ。」

どうやら僕のためにまた魔法を教えてくれる人を探しているようで、土と樹の属性の人はすでにあてがあるようだ。氷と風の人はこないと水竜が言い切るが、エレプスさんがにんまりと口を開く。

「いいや来る。そのための基礎をキオ君に叩き込んだ。先にドラドに合わせて樹と土を覚えれば必ずくる。」

「なにを覚えさせたんだよ?」

「あぁ、あれのことですね。ガロも気になる?今見せてあげるよ。」

「あん?なんだ?オレもみてみたいな。」

正直爆属性の見た目よりもこれが一番苦労した。目をつぶり、両手を胸前に、手のひらを上に広げて集中する。

「まず火、水、爆、雷!」

「んなっ!こ、こりゃすげぇ、4属性同時かよ。」

水竜は驚いてくれたようで、ガロも目を開いてはいる。見せたのは4属性をそれぞれ出して言って回す芸当だ。まだ全然小さな粒だし、手を下げると集中きれてすぐに魔法も消えちゃうけど、教えてもらった基礎はできてる。

「今はな!だがキオ君に叩き込んだのは基礎といっただろ?」

「うん、増えてもたぶん行けます。」

「はははっ!さすがだよキオ君!ガロのパートナーでなければほしいくらいだ。」

「それは遠慮しますと言ったでしょ?」

「おいキオ、気に入られすぎだ。まったく・・・」

ガロが僕のことを抱き寄せるてきた。ちょっと上を見ると警戒心たっぷりにエレプスさんをにらんでいて、エレプスさんは困ったように肩をすくめた。

「まったく、人ってのは変われば変わるもんだ。そんなガロを見れるとはね。だが言ったように、奪うつもりは一ミリもないよ。ガロのそれはいい傾向だからね。言えた義理じゃないが、その調子でいろんな相手と人付き合いをよくした方がいい。」

「・・・恐れ入ります。」

つまり、エレプスさんはガロが人づきあいが悪かったって言いたいってことだよね?僕にこんなに良くしてもらってるから想像がつかないけど、僕と出会うまでは結構冷めてたのかな?

「あぁそうだ、ドラドにはオレから話しを付けておくぜ。この後王都巡りするんだろ?明日か明後日には予定つけるように言っておく。」

「助かる。さすがにSになりたてで急に行くといい顔はされないだろうからな。」

「ならちょうどいい、スクラプは3日後に王都に帰ってくる。この研究所に呼んでおくから来るといい。」

「あぁそれだ、スクラプさんはキオのことを見てくれるものなのか?秘密を離すような人でないだろうとは思うが。」

「その点は安心してくれていいよガロ、保証しよう。万が一があれば責任を取る。」

「エレプスがそこまで言うなら信じよう。」

ガロがさん付けするってことは結構すごい人なのか?でも水竜は呼び捨てだったか。あ、でも僕もすぐ呼び捨てにしてるし、そういうタイプか。うーん、分からないけど任せるしかないか。僕としてもいろんな属性を覚えたいし。

「ところで、王都巡りをするそうだが、もう帰るのかい?そろそろお昼ごろだ。よければ昼食くらいはごちそうするが。」

「爆発料理はこりごりだぜ!?オレはパス!」

爆発料理って何?ちょっと気になるけど、ガロも結構早く首を横に振ってる。水竜はもっとひどくてもうすぐにでも会談に行けるような位置まで下がっちゃってるし。食べたいっていうのはやめておこう。

「俺にはキオの料理もあるしな。わざわざ危険なエレプスの料理はいらない。」

「へぇ!キオ君料理もできるのかい?」

「え?はい、一応は。」

「是非食べてみたいんだが、どうかな?」

「えっと・・・ガロ?」

僕としては爆属性も4属性同時のコツも教えてもらって疲れはしたけどお世話になったわけだから、恩返しとして作ること自体は構わないけど、食材費は全部ガロ持ちだし、食べさせていいのって不安面もある。

「まぁいいんじゃないか?じじいにも食わせたわけだしな。」

「ほぉ!ビャクラクのじじいが食ったのか。ならオレも食ってみたいな。」

「食材は研究所のを使ってくれて構わない!ささ、厨房に案内しよう。」

エレプスさんに押されるように階段を上がらされる。食材持ちじゃないのはいいけど、そろってなかったらガロのも使っていいかな?まぁ見てから考えよう。 
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