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第二章
突発昼食会
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エレプスさん大きいお皿にのせたパンと取り皿を運んでもらってガロと水竜の待つ応接間に戻る。別にお肉のつまみ食いを心配してではないよ、うん。
「おぉ!なんかいいにおいするな!肉のにおいだ!いいねぇ。」
「俺が肉好きだからな。だがからあげのにおいじゃないな?」
「こういう時は唐揚げって思ってたのかもだけど、油用意してなかったからね。」
やっぱガロはそれを狙っていたのか。でも油がないとあれは作れないし、いきなりここで油を使うのも洗うのがちょっと手間かかるし気が引けた。ガロの家だったら別にいいけど。
「なんだ、言ってくれれば手伝ったんだが。」
「油ならオリーブオイルを渡したじゃないか。それで作るわけにはいかなかったのかい?」
「オリーブオイルだと!?かなり高級食材じゃねぇか!そんなん使わせたのかよ。」
「良いんだいいんだ!どうせ貰い物だが使えなかったからね!」
Sランクの水竜が驚くくらいには高級食材ってこと?ほんとに使っちゃってよかったのかなぁ。まぁ持ち主はいいって言ってるんだけど。
「使い方を知っていたってことか。確かオイルを使って歯ごたえよくするように焼くんだったか?じゃあ肉を焼くのに使ったのか。それでこんないいにおいがするんだな。」
「肉は普通に焼くのに使っただけで、歯ごたえは変わらないかな。あとパンに乗ってるトマトの味付けにも使わせてもらったよ。」
「ほーん、そんな使い方があるのか。まぁとにかく食おうぜ。オレは腹減っちまった。」
「えぇ!食べるのが楽しみです。」
僕とエレプスさんが席に着くと水竜はさっそく肉に手を伸ばし自分の皿に取り分ける。まぁそれを横目に見つつ僕は手を合わせる。ガロも僕をまねして手を合わせる。
「「いただきます。」」
「あ、なんだそりゃ?」
「食事前の礼だな。確か食に感謝するみたいなもんだったか?」
「まぁそんな感じ。」
「そうか、まぁそういうのもいいかもな。」
僕とガロが声を合わせていただきますしたことに変な顔をした水竜だけど、適当な返事だけしてすぐに肉にかぶりついた。
「っ!なんだ!?この味!さっぱりとした爽やかさ?うめぇな。こりゃいくらでも行けちまいそうだ。」
「カレントもそう思うでしょう!レモンをかけていたんですよ。それだけでこの味とは・・・」
「はぁ!?レモン!?あのクッソ酸っぱいやつか!オリーブオイルがこの味出してるのかと思ったぜ。」
「どうだ?キオの料理はうまいだろ?」
ほめてくれるのは嬉しいんだけどバクバクとお肉ばかり減っていく。というかガロもパンも食べてるけど肉の量が多い。僕はおとなしくパンだけとりあえず減らしていく。
「お肉ばっかりじゃなくパンのほうも食べてね。お肉はあんまやいてなかったからすぐなくなっちゃうかも。」
「あ?あぁ、そうだな。こっちもいただくか。」
「ふむ、いただく、なるほど、いただきますはそこから来ているのか。」
変なことに感心しつつエレプスさんも水竜に続いてトマトを乗せたブルスケッタを手に取る。ちょっと載せてる量によってはこぼれやすいんだけど、二人ともこぼしたりはしないんだな。むしろ僕がちょっともり皿にこぼしてる。
「ん?なんだこれ?パンが柔らかい?」
「ほぉ、キオ君が切り分けてるときもちょっと思ったのですが、ここまでやわらかくなっているとは。あのパン種とバターとかいうものに秘密がありそうですね。」
「あははは、そうですね。」
そういえばバターも油だし、オリーブオイルじゃなくバターで豚肉焼けばよかったかな?いや、レモンでさっぱり作るならオリーブオイルのほうが結構合うか。ブルスケッタにはお肉もあっさり味があうはずだし、これでよかったよね。
ちょっとぷにぷにとパンをつまんでいた二人だけど、さきにエレプスさんが口に運び一噛みする。それを見て水竜も一切れを一口でほおばってしまう。
「おぉぉ!これはパンの甘み?トマトもオリーブオイルと混ぜるとこんな風身になるのか。おいしいな。」
「うーん!うまいっちゃうまいがパンが柔らかすぎる!オレはもっと歯ごたえがないと食った心地が薄いぜ?」
エレプスさんはなかなか気に入ったようでパンの進みが早いけど、水竜は肉のほうが気に入ったのか肉ばかりに手を伸ばし時折パンに手を伸ばす感じだ。
「あぁ、そういう意見はあるだろうな。俺はこの柔らかさのほうがもう好きになっちまったが。」
「そりゃお前がキオの料理に魅入られてるだけじゃねぇのか?まったく、あの割と何でも腹に入ればいいといってたガロがなぁ。」
「まったくですね。ですがこのおいしさなら魅入られても仕方ないかとも思える。そうか、なるほど。キオ君は胃袋からガロを落としたんだね。」
「そ、そういうわけではないんですが。」
ちょっと茶菓られて恥ずかしかったけど、ガロが気にってくれてるから作り続けてるって節もあるし、反論しきれない。
そんなたわいない会話をしつつ、僕とエレプスさんはそれなりに食べて、ガロと水竜がかなりの量を平らげ、突発的な昼食会を終えた。
「おぉ!なんかいいにおいするな!肉のにおいだ!いいねぇ。」
「俺が肉好きだからな。だがからあげのにおいじゃないな?」
「こういう時は唐揚げって思ってたのかもだけど、油用意してなかったからね。」
やっぱガロはそれを狙っていたのか。でも油がないとあれは作れないし、いきなりここで油を使うのも洗うのがちょっと手間かかるし気が引けた。ガロの家だったら別にいいけど。
「なんだ、言ってくれれば手伝ったんだが。」
「油ならオリーブオイルを渡したじゃないか。それで作るわけにはいかなかったのかい?」
「オリーブオイルだと!?かなり高級食材じゃねぇか!そんなん使わせたのかよ。」
「良いんだいいんだ!どうせ貰い物だが使えなかったからね!」
Sランクの水竜が驚くくらいには高級食材ってこと?ほんとに使っちゃってよかったのかなぁ。まぁ持ち主はいいって言ってるんだけど。
「使い方を知っていたってことか。確かオイルを使って歯ごたえよくするように焼くんだったか?じゃあ肉を焼くのに使ったのか。それでこんないいにおいがするんだな。」
「肉は普通に焼くのに使っただけで、歯ごたえは変わらないかな。あとパンに乗ってるトマトの味付けにも使わせてもらったよ。」
「ほーん、そんな使い方があるのか。まぁとにかく食おうぜ。オレは腹減っちまった。」
「えぇ!食べるのが楽しみです。」
僕とエレプスさんが席に着くと水竜はさっそく肉に手を伸ばし自分の皿に取り分ける。まぁそれを横目に見つつ僕は手を合わせる。ガロも僕をまねして手を合わせる。
「「いただきます。」」
「あ、なんだそりゃ?」
「食事前の礼だな。確か食に感謝するみたいなもんだったか?」
「まぁそんな感じ。」
「そうか、まぁそういうのもいいかもな。」
僕とガロが声を合わせていただきますしたことに変な顔をした水竜だけど、適当な返事だけしてすぐに肉にかぶりついた。
「っ!なんだ!?この味!さっぱりとした爽やかさ?うめぇな。こりゃいくらでも行けちまいそうだ。」
「カレントもそう思うでしょう!レモンをかけていたんですよ。それだけでこの味とは・・・」
「はぁ!?レモン!?あのクッソ酸っぱいやつか!オリーブオイルがこの味出してるのかと思ったぜ。」
「どうだ?キオの料理はうまいだろ?」
ほめてくれるのは嬉しいんだけどバクバクとお肉ばかり減っていく。というかガロもパンも食べてるけど肉の量が多い。僕はおとなしくパンだけとりあえず減らしていく。
「お肉ばっかりじゃなくパンのほうも食べてね。お肉はあんまやいてなかったからすぐなくなっちゃうかも。」
「あ?あぁ、そうだな。こっちもいただくか。」
「ふむ、いただく、なるほど、いただきますはそこから来ているのか。」
変なことに感心しつつエレプスさんも水竜に続いてトマトを乗せたブルスケッタを手に取る。ちょっと載せてる量によってはこぼれやすいんだけど、二人ともこぼしたりはしないんだな。むしろ僕がちょっともり皿にこぼしてる。
「ん?なんだこれ?パンが柔らかい?」
「ほぉ、キオ君が切り分けてるときもちょっと思ったのですが、ここまでやわらかくなっているとは。あのパン種とバターとかいうものに秘密がありそうですね。」
「あははは、そうですね。」
そういえばバターも油だし、オリーブオイルじゃなくバターで豚肉焼けばよかったかな?いや、レモンでさっぱり作るならオリーブオイルのほうが結構合うか。ブルスケッタにはお肉もあっさり味があうはずだし、これでよかったよね。
ちょっとぷにぷにとパンをつまんでいた二人だけど、さきにエレプスさんが口に運び一噛みする。それを見て水竜も一切れを一口でほおばってしまう。
「おぉぉ!これはパンの甘み?トマトもオリーブオイルと混ぜるとこんな風身になるのか。おいしいな。」
「うーん!うまいっちゃうまいがパンが柔らかすぎる!オレはもっと歯ごたえがないと食った心地が薄いぜ?」
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