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第二章
市場へ
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大切な話し合いだと思ってたのに、結局のところ一番の話が変な相談だったのを終えたところで向こうとしての予定は終わったようだ。後は報酬の分配を王都で行うだけとなった。
「すぐに王都に帰るだろ?別々に帰ると合流面倒になるし、オレたちのほうの転移石を使って4人で帰ろうぜ。」
「確かに転移石で4人までは同時転移できるけどな、悪いがまだドーパーに俺たちは用がある。オレというよりもキオがだがな。」
「うん、ごめんね水竜。ドーパーのお魚はどんなの売ってるか気になるんだ。」
せっかく港町に来たのに魚を水に帰るなんてできない。水竜とドラドさん的には早く報酬がほしいのかもしれないからちょっと申し訳ないけど。
「ふむ、つまり食料補充か。王都のほうが他の種類は豊富だろうが、魚に限ればドーパーから出してない魚も多い。せっかくだ、すこしそろえておくか。」
「あー、そういやエレプスのとこでも料理作ってたよな。結構うまかったんだよな。」
「ほぉ、キオ君は料理をするのか。一度食べてみたいものだな。確かドーパーには個人で作る魚料理のために料理場の貸し出しもしていたはずだったな。もしよければそこで昼食を作ってくれたりはしないか?」
「良いんじゃないか?キオも新しい魚を手に入れたらさっそく作ってみたくなるだろ?」
おぅふ、まさかのドラドさんからの申し出にガロが乗り気で答えるとは思わなかった。でも確かに港でしか手に入らないような魚を手に入れたらすぐに作ってみたくなるだろう。ただちょっと気になることがある。
「いいんですけど、ドラドさんは魚とかも食べられるのですか?その鹿種でも肉を食べる人がいるとは聞いているんですけど。」
「あぁ、自分も肉や魚を普通に食す。むしろ肉は好物だな。」
「あー、ってことは昼は魚か。まぁたまには肉以外もいいけどよ。」
「カレント、そういうならお前は別に食てきてもいいぞ?」
「オレだけ仲間外れかよガロ!?混ぜろよ!ドラドとパートナーなんだぞ!」
「ま、まぁ僕は4人くらいなら作るよ、ちょっと時間かかるかもだけど。」
僕は水竜も来るだろうとは思ってたけど、やっぱり超肉好きで魚はあんまりって感じか。でもガロもどちらかといえば肉はだよね?と突っ込みたかったけど、それよりフォローが必要かなと思った。
「冗談だぞキオ、もちろんカレントも来ていいさ。」
「冗談に聞こえねぇよ。ところでドラド、魚なんか食料補充してお前も料理でもするのか?」
「いや、自分も焼くくらいしかできないが、肉ばかりは飽きるからな。」
「そっか、オレは焼くのも黒焦げにしちまうこと多いし、それだけでもすごいと思うぜ。」
「それでで店での食事が多かったのか。」
どうやらドラドさんも焼くくらいしかできないようだ。水竜に至っては黒焦げって、どうやったらそうなるんだろうか?火かげんが苦手とか?まぁ考えてもしょうがないか。
「じゃあさっそく店に行くぞ。今から買い物して料理してとやっていたら昼時にはなるだろう。」
「そうだな、オレもなんも買わないだろうが一緒に行くぜ。」
「僕は初めてだから楽しみだよ?」
「待て、店よりも市場のほうが面白い魚が多いぞ?店売りでは王都より2,3種多い程度だろう。」
「あぁ、それもそうか。キオはどちらがいい?」
市場なんてのもあるのか。王都でもセリーヌでも出店があったしこの町にもあるだろうとは思ってたけど、いっぱいで店がある場所ってことだろう。
「僕はいろんな種類の魚が見たいから、市場がいいのかな?」
「じゃあ市場で決まりだな。食べ歩きとかもいいぜ?」
「カレント、食いすぎてせっかうのキオの作る昼を食べれないとかいうなよ?」
「わかってるって!」
ガロが水竜にストッパーを一応かけつつ、ギルドを出て港側にと進む。昨日よりも出歩く人が多い。多分リヴァイアサンが討伐されて活気が戻ったんだろう。昨日は回り込んで丘のほうに行ったために行けなかった港にとでると、あたりに出店が立ち並び、かなりの活気ある場所になっていた。
「もうこんなに活気が戻っているのか。昨日まで数店並んでいただけだが。」
「まだギルドに報告してなかったけどよ、リヴァイアサンの気配は消えてたんだ。今日のうちから漁に出たやつが多かったんじゃねぇか?」
「そうみたいだな。今日獲りたてとどこも叫んでいるぞ。ギルドは許容しているのか?」
「しょうがないだろう。数日間生業の漁業ができなかったのだ。それに厳密には禁止されていなかったそうだからな。」
「おいおい、それじゃあリヴァイアサンがいても漁に出るやつは少なからずいたってか?」
「まぁオレたちがいた間も店は出てたからそうだろうな。釣りくらいかもしれねぇがな。」
まさか禁止されてなかったとしてもリヴァイアサンがいて漁をしてたかもしれないだなんて。してた人達は命知らずか無謀かだろうな。まぁ今考えてもしょうがない。今日僕が楽しめればそれでいいか。
当然海よこなので売ってる魚はどれも海と頭につくのばかりだ。ガロには前にやめとけって言われたけど、買っていいんだろうか?まだポーチには一度しか使ってない湖鮪とか川鮭もいるので同じようなのはやめておいていいかな?
「ねぇガロ、ここの魚は生のままだけど、買っちゃっていいの?まだちょっと動いてるよ。」
「むしろこの方がいい。王都の冷凍ものは下処理をしっかりしないと危険だが、生きているならば俺の雷で絞めれば処理の心配もない。」
「え、そういうものなの?」
「そういうものだぞ、キオ君。下手に氷漬けにしても中の小虫が死ぬとは限らない。むしろ活性化する可能性もある。料理にするときに専門的な処理が必要となる。キオ君にはそこまでのスキルはないのだろ?」
「はい、詳しく習ってるわけではないので。」
「ならまだ生きてるのをガロが雷で絞める方がオレも安心だな。そっちのが絶対中の虫も死ぬ。凍ってるのに雷撃っても死骸だから黒焦げになるだろ?」
「まぁ、黒焦げではないが、食れるものではないかもな。」
なるほど、すでに死んだ相手にガロほどの雷を当てるとだめなのか。まだ生きてる相手へのとどめとして使うのがいいと。なかなか魔法も難しいんだな。あ、でももしかしたら僕の雷魔法なら大丈夫かも?でも試すってのも危ないか。
「すぐに王都に帰るだろ?別々に帰ると合流面倒になるし、オレたちのほうの転移石を使って4人で帰ろうぜ。」
「確かに転移石で4人までは同時転移できるけどな、悪いがまだドーパーに俺たちは用がある。オレというよりもキオがだがな。」
「うん、ごめんね水竜。ドーパーのお魚はどんなの売ってるか気になるんだ。」
せっかく港町に来たのに魚を水に帰るなんてできない。水竜とドラドさん的には早く報酬がほしいのかもしれないからちょっと申し訳ないけど。
「ふむ、つまり食料補充か。王都のほうが他の種類は豊富だろうが、魚に限ればドーパーから出してない魚も多い。せっかくだ、すこしそろえておくか。」
「あー、そういやエレプスのとこでも料理作ってたよな。結構うまかったんだよな。」
「ほぉ、キオ君は料理をするのか。一度食べてみたいものだな。確かドーパーには個人で作る魚料理のために料理場の貸し出しもしていたはずだったな。もしよければそこで昼食を作ってくれたりはしないか?」
「良いんじゃないか?キオも新しい魚を手に入れたらさっそく作ってみたくなるだろ?」
おぅふ、まさかのドラドさんからの申し出にガロが乗り気で答えるとは思わなかった。でも確かに港でしか手に入らないような魚を手に入れたらすぐに作ってみたくなるだろう。ただちょっと気になることがある。
「いいんですけど、ドラドさんは魚とかも食べられるのですか?その鹿種でも肉を食べる人がいるとは聞いているんですけど。」
「あぁ、自分も肉や魚を普通に食す。むしろ肉は好物だな。」
「あー、ってことは昼は魚か。まぁたまには肉以外もいいけどよ。」
「カレント、そういうならお前は別に食てきてもいいぞ?」
「オレだけ仲間外れかよガロ!?混ぜろよ!ドラドとパートナーなんだぞ!」
「ま、まぁ僕は4人くらいなら作るよ、ちょっと時間かかるかもだけど。」
僕は水竜も来るだろうとは思ってたけど、やっぱり超肉好きで魚はあんまりって感じか。でもガロもどちらかといえば肉はだよね?と突っ込みたかったけど、それよりフォローが必要かなと思った。
「冗談だぞキオ、もちろんカレントも来ていいさ。」
「冗談に聞こえねぇよ。ところでドラド、魚なんか食料補充してお前も料理でもするのか?」
「いや、自分も焼くくらいしかできないが、肉ばかりは飽きるからな。」
「そっか、オレは焼くのも黒焦げにしちまうこと多いし、それだけでもすごいと思うぜ。」
「それでで店での食事が多かったのか。」
どうやらドラドさんも焼くくらいしかできないようだ。水竜に至っては黒焦げって、どうやったらそうなるんだろうか?火かげんが苦手とか?まぁ考えてもしょうがないか。
「じゃあさっそく店に行くぞ。今から買い物して料理してとやっていたら昼時にはなるだろう。」
「そうだな、オレもなんも買わないだろうが一緒に行くぜ。」
「僕は初めてだから楽しみだよ?」
「待て、店よりも市場のほうが面白い魚が多いぞ?店売りでは王都より2,3種多い程度だろう。」
「あぁ、それもそうか。キオはどちらがいい?」
市場なんてのもあるのか。王都でもセリーヌでも出店があったしこの町にもあるだろうとは思ってたけど、いっぱいで店がある場所ってことだろう。
「僕はいろんな種類の魚が見たいから、市場がいいのかな?」
「じゃあ市場で決まりだな。食べ歩きとかもいいぜ?」
「カレント、食いすぎてせっかうのキオの作る昼を食べれないとかいうなよ?」
「わかってるって!」
ガロが水竜にストッパーを一応かけつつ、ギルドを出て港側にと進む。昨日よりも出歩く人が多い。多分リヴァイアサンが討伐されて活気が戻ったんだろう。昨日は回り込んで丘のほうに行ったために行けなかった港にとでると、あたりに出店が立ち並び、かなりの活気ある場所になっていた。
「もうこんなに活気が戻っているのか。昨日まで数店並んでいただけだが。」
「まだギルドに報告してなかったけどよ、リヴァイアサンの気配は消えてたんだ。今日のうちから漁に出たやつが多かったんじゃねぇか?」
「そうみたいだな。今日獲りたてとどこも叫んでいるぞ。ギルドは許容しているのか?」
「しょうがないだろう。数日間生業の漁業ができなかったのだ。それに厳密には禁止されていなかったそうだからな。」
「おいおい、それじゃあリヴァイアサンがいても漁に出るやつは少なからずいたってか?」
「まぁオレたちがいた間も店は出てたからそうだろうな。釣りくらいかもしれねぇがな。」
まさか禁止されてなかったとしてもリヴァイアサンがいて漁をしてたかもしれないだなんて。してた人達は命知らずか無謀かだろうな。まぁ今考えてもしょうがない。今日僕が楽しめればそれでいいか。
当然海よこなので売ってる魚はどれも海と頭につくのばかりだ。ガロには前にやめとけって言われたけど、買っていいんだろうか?まだポーチには一度しか使ってない湖鮪とか川鮭もいるので同じようなのはやめておいていいかな?
「ねぇガロ、ここの魚は生のままだけど、買っちゃっていいの?まだちょっと動いてるよ。」
「むしろこの方がいい。王都の冷凍ものは下処理をしっかりしないと危険だが、生きているならば俺の雷で絞めれば処理の心配もない。」
「え、そういうものなの?」
「そういうものだぞ、キオ君。下手に氷漬けにしても中の小虫が死ぬとは限らない。むしろ活性化する可能性もある。料理にするときに専門的な処理が必要となる。キオ君にはそこまでのスキルはないのだろ?」
「はい、詳しく習ってるわけではないので。」
「ならまだ生きてるのをガロが雷で絞める方がオレも安心だな。そっちのが絶対中の虫も死ぬ。凍ってるのに雷撃っても死骸だから黒焦げになるだろ?」
「まぁ、黒焦げではないが、食れるものではないかもな。」
なるほど、すでに死んだ相手にガロほどの雷を当てるとだめなのか。まだ生きてる相手へのとどめとして使うのがいいと。なかなか魔法も難しいんだな。あ、でももしかしたら僕の雷魔法なら大丈夫かも?でも試すってのも危ないか。
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