そこは獣人たちの世界

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第三章

頂上前の最終戦

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ワイバーンが5匹、鷹は30匹も飛んでくる。頂上の見える位置なのに、いや、だからか。ほんとどこから飛んでくるのか。まぁ元凶を見つけたら見つけたでもっと大量にいるんだろうけど。

「私がワイバーンを引き付けるけど、さすがに5匹だとね。さっきも3匹でかなり苦戦したし。」

「そうだな。俺もベラルさんのように空をけれるほどに身体強化できればいいんだが。」

「いくらガロでもここまでやるには生半可な訓練じゃ足りないよ?」

「そうだろうな・・・雷斬撃でできうる限り支援する。」

「僕も頑張るよ。」

「頼んだよ、キオ君!」

崖をけりだして鷹たちの中央に陣取る5匹のワイバーンにと向かっていった。とにかくり僕たちは鷹のほうがベラルさんの邪魔をしないように見張ってる方が優先だ。魔法を当てることよりも大量に打ち出して集中をこっちに向ける。ワイバーンもこっちに来るとさっきのようにまずいことになりそうだけど。
寄って来たワイバーンとガロが片腕で崖で切り合いしてたのは、さすがに肝が冷えた。僕もそんなに遠くない位置でワイバーンの風がすごくて崖につかまるのに必死で支援どころじゃなくなってたし。鷹の数も減ってたしワイバーンもすでに一匹堕とした後だったから何とかなったけど、さっきよりもワイバーンは2匹、鷹は10匹多いわけだ。2匹同時にこっちにワイバーンが来たら、ガロだけでさばききれるかどうか。とにかくワイバーンには当たらないようにかつできるだけばらけさせなきゃいけない。

「ストーンバレット!」

「雷斬撃!連撃!」

僕のスートンバレットに合わせてガロの雷斬撃もクリフハンターイーグルのほうを狙って飛んでいく。別に数を意識したわけじゃないから石の礫の数にばらけがある。礫の数の多いところでかつワイバーンから離れた位置を正確に狙って2連放たれる。
僕のストーンバレットはあっけなく風で撃ち落とされるけど、集中しすぎてて後ろに隠れるように飛んで行った雷斬撃を避けれる体勢じゃなくなる。それにクリフハンターイーグルの風程度ならほとんど威力も落ちない。まずは二匹消えた。

「もいっちょ、ストーンバレット!」

「雷斬撃!連撃!」

全く同じに思えるかもしれないけど、今度は明らかに離れた個体二匹に向かってバレット数を多くした。かなり広範囲だからよけきるのは難しいはず。それでもよけようと動いた。やっぱりさっきの雷斬撃を見てたからだろうな。
でもあまい。狙った2匹以外のところに雷斬撃は飛んで行ってる。避けたところを狙いすますかのように羽を切り裂いた。さっきは全身に当たったんだけど落ちただけか。それでも戦線には戻ってこないだろう。
大きくよけた2匹は少しばかりストーンバレットが当たったようだけど、落ちるほどのダメージは受けてない。ただちょっとフラフラだ。もう一度多めにストーンバレットを打ち出すと風をだして打ち落とした。でもそうしたらガロの雷斬撃が飛んでいく。さらに二匹。

「よし!」

「キオ!まだまだ数はいるぞ!それに一匹抜けてきた!」

ちょっと偏らせすぎたようだ。僕のバレットの数が少なかった個体がいたようで抜けてこっちにと飛んでくる。狙いは僕だ。片腕で支えて剣で受ける?いや、あの速さをこの体勢ではさばききれない。
ガキンと上から何か外れる音が聞こえる。次の瞬間にはガロが目の前に落ちてきてちょうどのタイミングで迫ってきたクリフハンターイーグルを叩き落とす。ガロが落ちる!と思って手を伸ばしたけど、手はつかまれなかった。でも僕から少し離れた下のところでピッケルを崖にと突き刺して止まった。

「キオ!バレット展開!」

「っ!ストーンバレット!」

これ以上他のが寄ってきたらまずい。とにかく大量に展開しまくる。ちらっとベラルさんのほうを見るとちまちまと僕たちが倒してる間にワイバーンはいつの間にか一匹減っている。よくあのワイバーンと5対1を空中でできるもんだ。
数さえ減っていけばだんだんと戦いは楽になっていく。まぁ消耗もその分してるんだけど、大量のストーンバレットくらいならまだまだ打ち出しまくれる。僕たちが鷹のほうを半分くらい落としたところで3体目のワイバーンも消えた。
ただちょっと様子が変だ。なんというか明らかに動揺してる?ベラルさんが追撃をやめた。それと同時にワイバーン二匹と残った鷹たちは遠くにと飛んで行ってしまった。

「上のが何かしたようだね。まさか逃げていくとは思ってなかった。」

「え?」

「キオは気づかなかったか。」

ベラルさんもガロも頂上のほうに目を向けている。世界竜が何かした影響で逃げていったということらしい。助けられたというわけではないのかもしれないなこれは。

「いこうか、向こうも待ってるようだし。」

「できれば戦いにはならないでほしいが、地に足を付けてならまだ動ける。」

「せ、世界竜っていうほどだから強いんでしょ?僕だって戦いたくはないよ。」

「まぁ、それは向こうの出方次第、かな。」

僕とガロと違ってベラルさんはなんていうかむしろ戦いたがっているようにも見えた。気のせいなのかもしれないけど。
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