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第二十八話 第一の復讐
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■ステイシー視点■
「はぁ、退屈ですわ」
今日は親交がある家が毎年開いている、楽しいパーティーの帰り道、馬車で暇な時間を過ごしておりました。
ここはもともと森でしたが、よく行くパーティー会場に向かう際、森が邪魔だったということと、美しい自然を破壊したくなった私は、森を全て伐採しましたの。
おかがで、行き帰りがとっても楽になりましたが、それでも移動時間をゼロにすることは出来ません。退屈で仕方ありません。
「……? なんですの、この揺れ……きゃあ!?」
突然地響きが鳴り響いたと思ったら、なんと伐採したはずの木が突然伸び始め、私達の道を完全にふさいでしまいました。
突然木が伸びるなんて、一体何が起こってますの!?
「何事ですの!? 早くここから離れなさい!」
「ステイシー様! 身動きが出来ません!」
「泣き言なんて言ってないで、なんとかしなさい!」
「無理ですよ、お義母様」
「……シエル!?」
突然の出来事に動揺していると、木の陰からシエルが出てきました。その目は、まるでゴミを見るような目でしたわ。
どうしてシエルがこんなところに……!? まさか、この騒ぎはあの子の仕業!?
「まさか、あなたの仕業!?」
「ええ。お義母様が本日パーティーに出席するという情報を得ましてね。ここを通ることはわかっておりましたから、私の聖女の力で、この一帯の森を治療しました。根っこが残っていれば、木はまた生える……だから、私の力が有効でしたの」
「くっ……兵達よ、この木たち、を……」
さっさと木をどうにかしようとしましたが、兵達はシエルに同行していたエヴァンによって、あっさりと倒されていました。
高い金を払って雇っているのに、なんて役立たずなの!? 帰ったら、こいつらには極刑を下しませんと!
「無駄ですよ。今は、この木達にずっと聖女の力を流し込んでおります。お義母様がなにかしようとしたら、更に治療して逃げ道を塞ぎますわ」
「くっ……!」
認めたくはありませんが、シエルの聖女の力は優秀と言わざるを得ません。それは、私の愛娘よりもです。
ただでさえあの女の娘ということもあって、無駄に美人なのが気にいらないというのに、聖女の力が愛娘より上だとか、本当に腹立たしい!
「焦っておられるのですか? 私に良いように嵌められて、悔しいでしょう? 私はね、お義母様。あなたがそうやって苦虫をかみつぶすような顔をされるの、ずっと見たかったのですわ!」
「なんですって!? そんなふうに育てた覚えはありません! この恩知らず!」
「当然じゃないですか。私はあなたにも、お父様にも育てられておりません。だから恩もありません。あるのは……憎しみや恨みだけですわ」
こんなことなら、もっと徹底的に痛めつけて、フィルモート家に逆らえないように、忠誠心と恐怖心を植え付けてしまうべきでしたわ。
「私を、一体どうするつもり!?」
「ちょっとした遊び場にご招待するだけです。どうぞ、出てきてください」
私の声に応えて出てきたのは、縦も横もとんでもなく大きい男でした。その姿は、とても見覚えがあります。
こいつは、裏世界の大商人と呼ばれる男で、違法な商売をして莫大な資産と権力を持ってます。
非合法の巨大娼館でオーナーも務めていて、何人もの女をそこに売りつけたことがありますわ。
「お久しぶりでございます、ステイシー様。以前あなたが売ってくださった娼婦達は、とても評判がよろしくて」
「そ、そう。それで……?」
「あなた様がお連れになる女性は、みんな美しい。しかし、あなたは偉そうにふんぞり返っているだけ……それは不公平でしょう」
「ま、まさか……」
「そのまさかですわ、お義母様。あなたはこれから、彼の経営する娼館の娼婦となり、一生奉仕をする人生を送るのです。ああ、もちろん待遇は最悪な所を用意してもらいました」
わ、私が……奉仕をする側の人間ですって? そんなの、冗談じゃありませんわ!
「今まで最高の暮らしをして、人様をこき下ろしていたあなたが、罪もない女性を売りつけていたあなたが、被害者と同じ最底辺の生活をするだなんて、最高ではありませんこと?」
「い、嫌よ! そんなの嫌!」
なんとかその場から逃げようとしましたが、既に味方は一人もいない私は、シエル達に簡単に囲まれてしまいました。
「まったく見苦しいこと……では、お義母様にチャンスを与えましょう」
「チャンスですって……!?」
「この場で土下座をして、あなたが傷つけた皆様に謝罪をしてください。そうすれば、考えてあげてもよろしくてよ」
こ、この私が下々の連中に土下座をするだなんて、死ぬのと同じくらい屈辱じゃないの!
……で、でも……ここで言うことを聞かなければ、死ぬよりも嫌な娼館行きが決まってしまう。それだけは、絶対に避けなければなりません。
「………………も、もうしわけ……ございませんでし、た……!」
「誰に謝っているんですの? ちゃんと言ってください」
「ぐぐぐっ……! 領民……娼館に売りつけた女性達……トラルキル家の方々……申し訳ございませんでした……」
「まだ足りていませんわ」
何が足りていないと言うの!? 私は、屈辱に耐えて土下座をしているというのに、このクソ女は何を求めるの!?
「私やお母様にも、ちゃんと謝罪をしてくださいませ。あなたには散々いじめられましたし……なによりも、あなたのせいで……私のお母様は……! ちゃんと謝ってください! 心の底から!」
「っ……!」
こいつの母親……マリア……! 思い出しただけでも、腹立たしくて体中が熱くなる。
認めたくありませんが、マリアの美貌は、美しいなんて陳腐な言葉では表現など出来ない……まさに芸術と言えるほどの美しさでした。それは、この私が思わず見惚れてしまうほどに。
この世界で美しいのは、私と娘のアイシャの二人だけでいいのに! 美しいだけでなく、夫に手を出させたことも許せなかった!
だから私は、生まれてくたシエルのことを徹底的に虐げ、更にマリアをこの手で殺そうと考え、実行しました。
そんな憎き親子に、この私が謝罪をしろと……!?
「ふう、どうやらお義母様は謝る気が無いようですわね」
「い、言う! 言いますから! ぐっ……し、シエル……」
「シエル?」
「し……シエル、様……マリア様……この度は、私の身勝手な行いで、苦しませてしまい……申し訳ございませんでした……」
あ、あああぁぁぁぁ!! なんたる屈辱ですの!? この私が、憎き親子に土下座して謝罪させられるだなんて、頭が狂いそうですわ!
で、ですが……これで私はこの窮地から脱せられるのですよね? くくっ……屋敷に帰ったら、あの人や国王陛下に報告して、大軍団を率いてフィルモート家を滅ぼしてやりますわ!
「ほ、ほら! 土下座もしたし、謝罪もしましたわ! 早く私を逃がして! 逃がしなさい!!」
「お母様、私……言いましたよね? 土下座をしたら考えると。考えた結果……やっぱり許しません。大人しく連れていかれてください」
は……? そんな、話が違うではありませんか! 私が謝罪をすれば、この場から逃がして……いや、それは私が勝手に解釈をしただけであって、シエルは確かに考えるとしか……こ、この小娘……! 私を嵌めましたわね!?
「良いお顔ですわ、お義母様。おかげで、私の気分が少しだけ晴れましたわ。もちろんこれだけでは足りませんが。申し訳ございませんが、そろそろお願いします」
「かしこまりました。さあステイシー様、いきましょうか」
「冗談じゃないわ! シエルの思い通りになんて、させるものですか!!」
私は懐から護身用のナイフを取り出すと、シエルに向かって突進しました。
この女だけは、絶対に生かしておけませんわ。この私が、地獄に叩き落としてあげる!!
「はぁ、退屈ですわ」
今日は親交がある家が毎年開いている、楽しいパーティーの帰り道、馬車で暇な時間を過ごしておりました。
ここはもともと森でしたが、よく行くパーティー会場に向かう際、森が邪魔だったということと、美しい自然を破壊したくなった私は、森を全て伐採しましたの。
おかがで、行き帰りがとっても楽になりましたが、それでも移動時間をゼロにすることは出来ません。退屈で仕方ありません。
「……? なんですの、この揺れ……きゃあ!?」
突然地響きが鳴り響いたと思ったら、なんと伐採したはずの木が突然伸び始め、私達の道を完全にふさいでしまいました。
突然木が伸びるなんて、一体何が起こってますの!?
「何事ですの!? 早くここから離れなさい!」
「ステイシー様! 身動きが出来ません!」
「泣き言なんて言ってないで、なんとかしなさい!」
「無理ですよ、お義母様」
「……シエル!?」
突然の出来事に動揺していると、木の陰からシエルが出てきました。その目は、まるでゴミを見るような目でしたわ。
どうしてシエルがこんなところに……!? まさか、この騒ぎはあの子の仕業!?
「まさか、あなたの仕業!?」
「ええ。お義母様が本日パーティーに出席するという情報を得ましてね。ここを通ることはわかっておりましたから、私の聖女の力で、この一帯の森を治療しました。根っこが残っていれば、木はまた生える……だから、私の力が有効でしたの」
「くっ……兵達よ、この木たち、を……」
さっさと木をどうにかしようとしましたが、兵達はシエルに同行していたエヴァンによって、あっさりと倒されていました。
高い金を払って雇っているのに、なんて役立たずなの!? 帰ったら、こいつらには極刑を下しませんと!
「無駄ですよ。今は、この木達にずっと聖女の力を流し込んでおります。お義母様がなにかしようとしたら、更に治療して逃げ道を塞ぎますわ」
「くっ……!」
認めたくはありませんが、シエルの聖女の力は優秀と言わざるを得ません。それは、私の愛娘よりもです。
ただでさえあの女の娘ということもあって、無駄に美人なのが気にいらないというのに、聖女の力が愛娘より上だとか、本当に腹立たしい!
「焦っておられるのですか? 私に良いように嵌められて、悔しいでしょう? 私はね、お義母様。あなたがそうやって苦虫をかみつぶすような顔をされるの、ずっと見たかったのですわ!」
「なんですって!? そんなふうに育てた覚えはありません! この恩知らず!」
「当然じゃないですか。私はあなたにも、お父様にも育てられておりません。だから恩もありません。あるのは……憎しみや恨みだけですわ」
こんなことなら、もっと徹底的に痛めつけて、フィルモート家に逆らえないように、忠誠心と恐怖心を植え付けてしまうべきでしたわ。
「私を、一体どうするつもり!?」
「ちょっとした遊び場にご招待するだけです。どうぞ、出てきてください」
私の声に応えて出てきたのは、縦も横もとんでもなく大きい男でした。その姿は、とても見覚えがあります。
こいつは、裏世界の大商人と呼ばれる男で、違法な商売をして莫大な資産と権力を持ってます。
非合法の巨大娼館でオーナーも務めていて、何人もの女をそこに売りつけたことがありますわ。
「お久しぶりでございます、ステイシー様。以前あなたが売ってくださった娼婦達は、とても評判がよろしくて」
「そ、そう。それで……?」
「あなた様がお連れになる女性は、みんな美しい。しかし、あなたは偉そうにふんぞり返っているだけ……それは不公平でしょう」
「ま、まさか……」
「そのまさかですわ、お義母様。あなたはこれから、彼の経営する娼館の娼婦となり、一生奉仕をする人生を送るのです。ああ、もちろん待遇は最悪な所を用意してもらいました」
わ、私が……奉仕をする側の人間ですって? そんなの、冗談じゃありませんわ!
「今まで最高の暮らしをして、人様をこき下ろしていたあなたが、罪もない女性を売りつけていたあなたが、被害者と同じ最底辺の生活をするだなんて、最高ではありませんこと?」
「い、嫌よ! そんなの嫌!」
なんとかその場から逃げようとしましたが、既に味方は一人もいない私は、シエル達に簡単に囲まれてしまいました。
「まったく見苦しいこと……では、お義母様にチャンスを与えましょう」
「チャンスですって……!?」
「この場で土下座をして、あなたが傷つけた皆様に謝罪をしてください。そうすれば、考えてあげてもよろしくてよ」
こ、この私が下々の連中に土下座をするだなんて、死ぬのと同じくらい屈辱じゃないの!
……で、でも……ここで言うことを聞かなければ、死ぬよりも嫌な娼館行きが決まってしまう。それだけは、絶対に避けなければなりません。
「………………も、もうしわけ……ございませんでし、た……!」
「誰に謝っているんですの? ちゃんと言ってください」
「ぐぐぐっ……! 領民……娼館に売りつけた女性達……トラルキル家の方々……申し訳ございませんでした……」
「まだ足りていませんわ」
何が足りていないと言うの!? 私は、屈辱に耐えて土下座をしているというのに、このクソ女は何を求めるの!?
「私やお母様にも、ちゃんと謝罪をしてくださいませ。あなたには散々いじめられましたし……なによりも、あなたのせいで……私のお母様は……! ちゃんと謝ってください! 心の底から!」
「っ……!」
こいつの母親……マリア……! 思い出しただけでも、腹立たしくて体中が熱くなる。
認めたくありませんが、マリアの美貌は、美しいなんて陳腐な言葉では表現など出来ない……まさに芸術と言えるほどの美しさでした。それは、この私が思わず見惚れてしまうほどに。
この世界で美しいのは、私と娘のアイシャの二人だけでいいのに! 美しいだけでなく、夫に手を出させたことも許せなかった!
だから私は、生まれてくたシエルのことを徹底的に虐げ、更にマリアをこの手で殺そうと考え、実行しました。
そんな憎き親子に、この私が謝罪をしろと……!?
「ふう、どうやらお義母様は謝る気が無いようですわね」
「い、言う! 言いますから! ぐっ……し、シエル……」
「シエル?」
「し……シエル、様……マリア様……この度は、私の身勝手な行いで、苦しませてしまい……申し訳ございませんでした……」
あ、あああぁぁぁぁ!! なんたる屈辱ですの!? この私が、憎き親子に土下座して謝罪させられるだなんて、頭が狂いそうですわ!
で、ですが……これで私はこの窮地から脱せられるのですよね? くくっ……屋敷に帰ったら、あの人や国王陛下に報告して、大軍団を率いてフィルモート家を滅ぼしてやりますわ!
「ほ、ほら! 土下座もしたし、謝罪もしましたわ! 早く私を逃がして! 逃がしなさい!!」
「お母様、私……言いましたよね? 土下座をしたら考えると。考えた結果……やっぱり許しません。大人しく連れていかれてください」
は……? そんな、話が違うではありませんか! 私が謝罪をすれば、この場から逃がして……いや、それは私が勝手に解釈をしただけであって、シエルは確かに考えるとしか……こ、この小娘……! 私を嵌めましたわね!?
「良いお顔ですわ、お義母様。おかげで、私の気分が少しだけ晴れましたわ。もちろんこれだけでは足りませんが。申し訳ございませんが、そろそろお願いします」
「かしこまりました。さあステイシー様、いきましょうか」
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