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第四十二話 仲睦まじい二人
レオ様と一緒に学園で過ごせるようになった初日。私は自室でいつも以上に張り切って身支度を済ませてたら、外の馬車で待つレオ様の元へと向かった。
「お待たせしました」
「いや、待ってないから大丈夫! ついさっきまで、アメリアとまた学園生活が出来ると思って、ヨダレを垂らしていたからさ!」
「ヨダレは拭いてください」
もう、どれだけ待ち焦がれたのかって感じが、凄く伝わってくるわね。
かくいう私も、お付き合いを始めたのに、一緒にいられない時間ばかりだったから、また一緒にいられると思い、凄くドキドキしている。
「さあ、一緒に行こうか!」
「はいっ」
私はレオ様の手を借りて馬車に乗りこむと、馬車はゆっくりとアドミラル学園に向けて動き始めた。
「なんだか不思議な感じです。ずっと徒歩で学園まで行ってたので」
「すまない、本当は馬車で通わせてあげたかったんだけど、家を出たアメリアが馬車に乗るのはおかしいと、シャーロット達に言及されるのを避けるために……」
「わかってます。レオ様は、ちゃんと私のことを考えてくださってることくらい」
すぐ隣に座るレオ様の手と自分の手を重ね、指を絡ませた私は、そのままレオ様の肩にもたれかかった。
あれ……私、想像以上に甘えん坊になってないかしら?
でも仕方ないわよね。レオ様の正体とか、お付き合いとか、色々あってもっと沢山一緒にいたいって時に、一緒にいられなかったんだもの。甘えたくなっても不思議ではない。
「アメリア、もう少しこっちに」
「はい」
「よっと」
レオ様は、私の手を離すと、そのまま私の肩を抱いて、自分の方に抱き寄せた。
この前抱きしめてもらった時もそうだったけど、安心感とドキドキが凄いわ。もっともっと触れていたい、そんな気持ちになっている自分がわかる。
「レオ様とこうしていると、凄く安心します。あと、ドキドキも……」
「俺も似たような感じだよ。でも、なんか嫌じゃないんだよね」
「そうなんです。これが……恋をするってことなのかもしれませんね」
「かもしれないね。でも、こうも考えられないかな? 今、自分は幸せなんだって」
ハッとしながらレオ様を見つめると、とても穏やかな笑みを浮かべていた。
私が、幸せ……ずっと勉強しかしてなくて、魔法の才能がほとんど無くて、家族に虐げられ、馬鹿にされ、いない者として扱われて、学園でもいじめられて。
「私なんかが……幸せになっても……」
「いいっ!!」
レオ様は、とても力強い言葉で私を元気づけてくれた。そのおかげで、私の胸の中にあったモヤモヤした感情は、どこかに行ってしまった。
「ありがとうございます。私、ちょっとずつでいいので、幸せになりたいです」
「うん、その意気だ」
「お話中に申し訳ございません。間もなく到着です」
「もう!? 話していると、こんなに早く着いてしまうのか」
「仕方ないですよ。降りましょう」
無事にアドミラル学園に到着した私は、またレオ様の手を借りて馬車を降りる。すると、同じ様に登校してきた生徒達が、珍しい物を見ているような目をしていた。
「気にするな。俺達は堂々と行けばいい」
「ええ。気にしないで生活するのは、慣らされているので」
私はレオ様の手を取り、恋人繋ぎにした状態で、教室へと向かって歩き出す。その途中で、色んな人に見られたり、冷やかされたりしたけど、レオ様は全部追い払ってくれた。
やっぱりレオ様は頼りになって……カッコいいなぁ……小さかった時のレオ様は、ちょっと暴れん坊なカッコいい野生児って感じだけども、今もとっても……。
……野生児? あ、そうか! たまに口調が荒くなるのは、あの時の性格が出ちゃってたってことね! やっと納得したわ!
「おはよう!」
「おはようございます」
手を繋いだまま教室に入ると、私達を見たクラスメイト達から、どよめきの声が上がる。
最近はずっと疎遠だった二人が一緒に登校してきて、手を繋いで教室に入ってきたのだから、普通驚くわよね。
「ちょ、ちょっとあなた達!」
「フローラ様じゃないか。おはよう」
「おはようございます……じゃないですわ! あなた達、なんで一緒に!?」
「なんでと言われてもね。見てわからないかい?」
「……大変仲睦まじく見えます」
「そういうことさ。わかったら退いてくれ」
付き合い始めたと言葉にするまでもなく理解してもらえた私達は、それぞれの席に座る。
うーん、フローラの視線がとても痛いわね。視線だけで私を殺そうとしてると思ってしまうくらいだ。
これは、確実にフローラがシャーロットと手を組んで、私になにかしてくるでしょうね。レオ様は大丈夫と言ってくれたけど、一体何を考えているのかしら……?
****
「はいアメリア、あーん」
「じ、自分で食べられますから」
昼休み、私はレオ様と一緒にいつもの教室で、フィリス家のコックが作ってくれたお弁当に舌鼓を打っていた。
久しぶりに一緒に食べるお弁当は、とても美味しくて楽しいのだけど……私に食べさせようとしてくるのは、勘弁してほしい。
嫌というわけではないのよ? でも……いくら周りに人がいないとはいえ、恥ずかしいわ!
「そうか、俺の差し出したものは嫌か……ごめんよ」
「うっ……それはズルいです……」
「なんて冗談――あっ」
少し寂しそうな顔をするレオ様を見かねて、差し出された野菜を口にした。
……嬉しいような恥ずかしいような、何とも言えないドキドキのせいで、味がよくわからない……。
「まさか本当に食べてくれるとは……俺は感動した! やっぱりアメリアは優しいね! よーっし、もっと食べて一緒に大きくなろうな!」
「さすがにこの歳では、食べても大きくならないような……?」
「そんなことはないさ! 仮に大きくなれなかったとしても、アメリアの健康の糧にはなる!」
……それもそうね。前みたいにパン一個よりも、体には良さそうだ。
でも、調子に乗って食べ過ぎないようにしないといけない。だって……沢山食べたら太ってしまう。太って嫌われでもしたら、何の意味も無いもの。
「おーおー、久しぶりに馬鹿みたいにうるせえと思ったら、戻ってきやがったか青二才」
「シャフト先生。はい、おかげさまでなんとか」
「例の魔法はどうなった?」
「そちらもなんとか」
「そうか。あの薬は保管してあるから、必要な時はワシに声をかけろ」
「わかりました。ありがとうございます」
二人が何の話をしているかわからないまま、シャフト先生は準備室へと戻っていった。
薬って何なのだろう? レオ様の調子が良くないとか? いや、それは無さそうだ。フィリス家の人達も、調子が悪そうな人はいないし……うん、気にしても仕方が無さそう。
「そうだ。レオ様、放課後はどうすればいいでしょうか?」
「最初はなるべく人目につく所に行ってもらって……そこから人気が無い所に移動が理想かな?」
「それですと……明日の放課後、図書室に行ってから、ここに来ればいいでしょうか?」
「うん、それでいこう」
未だにレオ様の考えていることはわからないし、聞いても教えてくれなさそうだけど、私はレオ様を信じて言う通りにするだけだ。
なるべくなら、シャーロット達に絡まれないことを願っているけど……そんな甘い考えは捨てて、何があってもいいように備えるとしよう。
「お待たせしました」
「いや、待ってないから大丈夫! ついさっきまで、アメリアとまた学園生活が出来ると思って、ヨダレを垂らしていたからさ!」
「ヨダレは拭いてください」
もう、どれだけ待ち焦がれたのかって感じが、凄く伝わってくるわね。
かくいう私も、お付き合いを始めたのに、一緒にいられない時間ばかりだったから、また一緒にいられると思い、凄くドキドキしている。
「さあ、一緒に行こうか!」
「はいっ」
私はレオ様の手を借りて馬車に乗りこむと、馬車はゆっくりとアドミラル学園に向けて動き始めた。
「なんだか不思議な感じです。ずっと徒歩で学園まで行ってたので」
「すまない、本当は馬車で通わせてあげたかったんだけど、家を出たアメリアが馬車に乗るのはおかしいと、シャーロット達に言及されるのを避けるために……」
「わかってます。レオ様は、ちゃんと私のことを考えてくださってることくらい」
すぐ隣に座るレオ様の手と自分の手を重ね、指を絡ませた私は、そのままレオ様の肩にもたれかかった。
あれ……私、想像以上に甘えん坊になってないかしら?
でも仕方ないわよね。レオ様の正体とか、お付き合いとか、色々あってもっと沢山一緒にいたいって時に、一緒にいられなかったんだもの。甘えたくなっても不思議ではない。
「アメリア、もう少しこっちに」
「はい」
「よっと」
レオ様は、私の手を離すと、そのまま私の肩を抱いて、自分の方に抱き寄せた。
この前抱きしめてもらった時もそうだったけど、安心感とドキドキが凄いわ。もっともっと触れていたい、そんな気持ちになっている自分がわかる。
「レオ様とこうしていると、凄く安心します。あと、ドキドキも……」
「俺も似たような感じだよ。でも、なんか嫌じゃないんだよね」
「そうなんです。これが……恋をするってことなのかもしれませんね」
「かもしれないね。でも、こうも考えられないかな? 今、自分は幸せなんだって」
ハッとしながらレオ様を見つめると、とても穏やかな笑みを浮かべていた。
私が、幸せ……ずっと勉強しかしてなくて、魔法の才能がほとんど無くて、家族に虐げられ、馬鹿にされ、いない者として扱われて、学園でもいじめられて。
「私なんかが……幸せになっても……」
「いいっ!!」
レオ様は、とても力強い言葉で私を元気づけてくれた。そのおかげで、私の胸の中にあったモヤモヤした感情は、どこかに行ってしまった。
「ありがとうございます。私、ちょっとずつでいいので、幸せになりたいです」
「うん、その意気だ」
「お話中に申し訳ございません。間もなく到着です」
「もう!? 話していると、こんなに早く着いてしまうのか」
「仕方ないですよ。降りましょう」
無事にアドミラル学園に到着した私は、またレオ様の手を借りて馬車を降りる。すると、同じ様に登校してきた生徒達が、珍しい物を見ているような目をしていた。
「気にするな。俺達は堂々と行けばいい」
「ええ。気にしないで生活するのは、慣らされているので」
私はレオ様の手を取り、恋人繋ぎにした状態で、教室へと向かって歩き出す。その途中で、色んな人に見られたり、冷やかされたりしたけど、レオ様は全部追い払ってくれた。
やっぱりレオ様は頼りになって……カッコいいなぁ……小さかった時のレオ様は、ちょっと暴れん坊なカッコいい野生児って感じだけども、今もとっても……。
……野生児? あ、そうか! たまに口調が荒くなるのは、あの時の性格が出ちゃってたってことね! やっと納得したわ!
「おはよう!」
「おはようございます」
手を繋いだまま教室に入ると、私達を見たクラスメイト達から、どよめきの声が上がる。
最近はずっと疎遠だった二人が一緒に登校してきて、手を繋いで教室に入ってきたのだから、普通驚くわよね。
「ちょ、ちょっとあなた達!」
「フローラ様じゃないか。おはよう」
「おはようございます……じゃないですわ! あなた達、なんで一緒に!?」
「なんでと言われてもね。見てわからないかい?」
「……大変仲睦まじく見えます」
「そういうことさ。わかったら退いてくれ」
付き合い始めたと言葉にするまでもなく理解してもらえた私達は、それぞれの席に座る。
うーん、フローラの視線がとても痛いわね。視線だけで私を殺そうとしてると思ってしまうくらいだ。
これは、確実にフローラがシャーロットと手を組んで、私になにかしてくるでしょうね。レオ様は大丈夫と言ってくれたけど、一体何を考えているのかしら……?
****
「はいアメリア、あーん」
「じ、自分で食べられますから」
昼休み、私はレオ様と一緒にいつもの教室で、フィリス家のコックが作ってくれたお弁当に舌鼓を打っていた。
久しぶりに一緒に食べるお弁当は、とても美味しくて楽しいのだけど……私に食べさせようとしてくるのは、勘弁してほしい。
嫌というわけではないのよ? でも……いくら周りに人がいないとはいえ、恥ずかしいわ!
「そうか、俺の差し出したものは嫌か……ごめんよ」
「うっ……それはズルいです……」
「なんて冗談――あっ」
少し寂しそうな顔をするレオ様を見かねて、差し出された野菜を口にした。
……嬉しいような恥ずかしいような、何とも言えないドキドキのせいで、味がよくわからない……。
「まさか本当に食べてくれるとは……俺は感動した! やっぱりアメリアは優しいね! よーっし、もっと食べて一緒に大きくなろうな!」
「さすがにこの歳では、食べても大きくならないような……?」
「そんなことはないさ! 仮に大きくなれなかったとしても、アメリアの健康の糧にはなる!」
……それもそうね。前みたいにパン一個よりも、体には良さそうだ。
でも、調子に乗って食べ過ぎないようにしないといけない。だって……沢山食べたら太ってしまう。太って嫌われでもしたら、何の意味も無いもの。
「おーおー、久しぶりに馬鹿みたいにうるせえと思ったら、戻ってきやがったか青二才」
「シャフト先生。はい、おかげさまでなんとか」
「例の魔法はどうなった?」
「そちらもなんとか」
「そうか。あの薬は保管してあるから、必要な時はワシに声をかけろ」
「わかりました。ありがとうございます」
二人が何の話をしているかわからないまま、シャフト先生は準備室へと戻っていった。
薬って何なのだろう? レオ様の調子が良くないとか? いや、それは無さそうだ。フィリス家の人達も、調子が悪そうな人はいないし……うん、気にしても仕方が無さそう。
「そうだ。レオ様、放課後はどうすればいいでしょうか?」
「最初はなるべく人目につく所に行ってもらって……そこから人気が無い所に移動が理想かな?」
「それですと……明日の放課後、図書室に行ってから、ここに来ればいいでしょうか?」
「うん、それでいこう」
未だにレオ様の考えていることはわからないし、聞いても教えてくれなさそうだけど、私はレオ様を信じて言う通りにするだけだ。
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