45 / 53
第四十五話 復讐開始
「……最近、レオ様の様子が変ね」
一緒に過ごすようになってからしばらく経ったある日、せっかくレオ様と一緒に過ごせるようになったというのに、最近のレオ様は朝に早く出て行ってしまったり、夜は遅くに帰ってきたり、下手したら帰ってこないことも増えてきた。
一体レオ様は、何をしているのだろうか? たまに話をすると、明らかに疲れているのが顔に出ているし……なにか厄介なことに巻き込まれているんじゃないかしら?
「ちょっと後をつけてみようかしら……」
今は、もう外が真っ暗になったくらいの時間だ。この時間になると、レオ様は何処かへと向かって出かけていく。
それの後をつければ、なにをしているかわかるわよね? 浮気をしてるとかは絶対に無いと思うけど、危ないことをに関わってたら、止めたり助けたりしたい。
「レオ様は……いた」
玄関から外に出ると、レオ様は丁度出発しようとしていた所だった。しかも、馬車などは一切準備されていなかった。
まさかと思って声をかけるのをためらっていると、レオ様は勢いよく走りだした。その速度はすさまじく、目で追うのも難しいくらいだった。
やっぱり自分で走っていくのね……変に声をかけて魔法の邪魔をしたら、予期せぬ事が起こるんじゃないかと思って、声がかけられなかったわ。
「むう……一回ダメなら二回、三回と挑戦するだけだわ」
そうよ、ここでレオ様のことは気にしなくていいかな、なんて思って過ごした結果、大変なことに巻きまれてました、もう助かりませんなんて言われたら、死んでも死にきれないわ。
****
……それからというもの、何度もレオ様の後をつけようとしたのだけど、尾行の才能が無さすぎて失敗続き。これでは何の意味もないわ。
はぁ……そろそろ昼休みの時間だから、一緒にお弁当……食べてくれるかしら。最近は一緒に食べることも減ってきてるのよね……。
「はぁ……あ、いた」
いつもの教室に行くと、レオ様は試験管とにらめっこをしていた。それは、まるで実験をしているかのようだた。
……レオ様も、魔法薬学を勉強し始めたのかしら? でも、実際に作るのは免許が無ければ出来ないはずだけど……。
よくわからないけど、なんだか邪魔をしてはいけない雰囲気なのはわかる。だって、レオ様の目がとても真剣そのものだったから。
仕方ない、お弁当自体は貰ってるから、今日は邪魔しないように別のところで食べよう……。
「……はぁ、寂しい……」
****
あれから一週間後の放課後。結局レオ様と全然一緒に過ごせていない私は、そろそろ我慢の限界に達しようとしていた。
せっかくお付き合いを初めて、一緒にいられるようになったと思っていたいのに、また一人ぼっちだなんて、そんなの寂しすぎるじゃない!
「レオ様は……どこに行ったのかしら」
授業が終わった後、レオ様はいそいそと教室を後にしてしまったから、どこに行ったかわからない。こういう時は……いそうな所を片っ端から探すしかないわね。
「そこ、廊下は走らない!」
「ごめんなさい!」
廊下を走り回ってレオ様を探している途中、通りがかった教師に怒られてしまったけど、その甲斐もあってレオ様を見つけることが出来た。
レオ様は、とても真剣な面持ちで、とある部屋の中へと入っていった。その部屋は、少々予想外の場所だった。
「……会議室……??」
レオ様が入った場所は、教師や学園の関係者が使う会議室だった。こんな場所に一生徒であるレオ様に用事があるのは、少々考えにくい。
「中で何をしているのかしら……?」
中に音が聞こえないように、こっそりと扉に耳を当てて中の音を聞いてみると、うっすらとだけど、レオ様の声が聞こえてきた。
「全員お揃いですね。ようこそ皆さん、お会いできて光栄です」
皆さん? 光栄? レオ様は何人かの人と話をしているの? それは一体誰?
色々と疑問点が浮かんできたが、とにかく中を確認するのが一番手っ取り早い。そう思った私は、恐る恐る会議室の扉を少しだけ開け、中を確認した。
そこにいたのは……レオ様とシャーロットとフローラ。更にお母様にセシル様、そしてアドミラル学園のトップである、学園長だった。
……?? 一体何がどうなって、この人達がここに集まったの?? え、考えても全然わからないわ。それに、どうして私の元婚約者のセシル様までこの場にいるの?
……このまま聞いていたら、その理由がわかるかしら……?
「レオ様、これはどういうこと? あたしとお母様は、校長先生に大事な話があるって言われれここに来たのに、どうしてフローラやセシル様がいるの?」
「私もシャーロットと同じく、校長先生に呼び出されましたわ」
「わ、わたしは何も知りませんぞ? わたしはセシル殿に学園の経営について話があると……」
「はて、私はそのような話はしておりません。私は、我が未来の妻がどうしても学園に来てほしいと言うから、約束の時刻に伺っただけです」
ど、どういうことなの? 全員が何か嘘をつかれて、ここに集められたってことなの?
「皆さんをここに集めたのは、俺のしたことです。厳密には、我が家の使用人に変身魔法が使える者がおりまして。その人物にお願いして、皆さんを集めてもらいました」
「レオ、久しぶりに会ったというのに、随分なイタズラではないか」
「ははっ、申し訳ないセシル様。あなたがアメリアの元婚約者という情報を手に入れたので、ぜひ聞いてもらいたくてお呼びしました。このご無礼は、後日に我が家で行われる茶会にて謝罪させてください」
「……やれやれ、私の好きな茶と菓子を頼むぞ」
「もちろん」
今の感じだと、レオ様とセシル様って知り合いなのかしら。全然知らなかったわ……。
「あなたとは初めましてですね。俺はレオ・フィリスと申します。あなたの御息女であるシャーロット様、そしてアメリア様には大変お世話になっております」
「まあ、あなたがフィリス侯爵家の一人息子のレオ様ですのね! お噂はかねがね伺っておりますわ! よろしくお願い致します!」
私の前では一切見せない、満面の笑顔でレオ様と握手をするお母様を見ていた私は、思わず溜息が漏れてしまった。
ここで良い顔をしておけば、スフォルツィ家とフィリス家の繋がりが出来るかもしれないから、あんな風な態度を取っているのよ。
「さて、まずは皆さんを騙すような形でお呼びしてしまったことを、深くお詫びさせてください。こうでもしないと、この面々で顔を合わせる機会は無いと思ったので」
「んで、そんなイタズラめいた集め方をして、何の用なのかしら? あたしもお母様も、それにみんなも忙しいのよ?」
「大丈夫、話自体はさほど時間はかかりません。それに……」
レオ様は一旦話を区切ると、全員に背中を向けて言葉を止めた。その際に、私の方を向く形になってしまったから、危うく見つかってしまうところだった。
でも、ここにいて良いことがあったと言うべきか……私にしか見えないものがあった。それは……氷のように冷たく、でも口角だけは不敵に上げるレオ様の表情だった。
「もうそんな忙しい日々を送らなくても済むようになるでしょう」
なんとも不穏なことを言いながら全員の方に向き直したレオ様は、一つの大きな魔方陣を作り出した。
一体、レオ様は何をするつもりなの……? なんだか凄く嫌な予感がするわ……。
一緒に過ごすようになってからしばらく経ったある日、せっかくレオ様と一緒に過ごせるようになったというのに、最近のレオ様は朝に早く出て行ってしまったり、夜は遅くに帰ってきたり、下手したら帰ってこないことも増えてきた。
一体レオ様は、何をしているのだろうか? たまに話をすると、明らかに疲れているのが顔に出ているし……なにか厄介なことに巻き込まれているんじゃないかしら?
「ちょっと後をつけてみようかしら……」
今は、もう外が真っ暗になったくらいの時間だ。この時間になると、レオ様は何処かへと向かって出かけていく。
それの後をつければ、なにをしているかわかるわよね? 浮気をしてるとかは絶対に無いと思うけど、危ないことをに関わってたら、止めたり助けたりしたい。
「レオ様は……いた」
玄関から外に出ると、レオ様は丁度出発しようとしていた所だった。しかも、馬車などは一切準備されていなかった。
まさかと思って声をかけるのをためらっていると、レオ様は勢いよく走りだした。その速度はすさまじく、目で追うのも難しいくらいだった。
やっぱり自分で走っていくのね……変に声をかけて魔法の邪魔をしたら、予期せぬ事が起こるんじゃないかと思って、声がかけられなかったわ。
「むう……一回ダメなら二回、三回と挑戦するだけだわ」
そうよ、ここでレオ様のことは気にしなくていいかな、なんて思って過ごした結果、大変なことに巻きまれてました、もう助かりませんなんて言われたら、死んでも死にきれないわ。
****
……それからというもの、何度もレオ様の後をつけようとしたのだけど、尾行の才能が無さすぎて失敗続き。これでは何の意味もないわ。
はぁ……そろそろ昼休みの時間だから、一緒にお弁当……食べてくれるかしら。最近は一緒に食べることも減ってきてるのよね……。
「はぁ……あ、いた」
いつもの教室に行くと、レオ様は試験管とにらめっこをしていた。それは、まるで実験をしているかのようだた。
……レオ様も、魔法薬学を勉強し始めたのかしら? でも、実際に作るのは免許が無ければ出来ないはずだけど……。
よくわからないけど、なんだか邪魔をしてはいけない雰囲気なのはわかる。だって、レオ様の目がとても真剣そのものだったから。
仕方ない、お弁当自体は貰ってるから、今日は邪魔しないように別のところで食べよう……。
「……はぁ、寂しい……」
****
あれから一週間後の放課後。結局レオ様と全然一緒に過ごせていない私は、そろそろ我慢の限界に達しようとしていた。
せっかくお付き合いを初めて、一緒にいられるようになったと思っていたいのに、また一人ぼっちだなんて、そんなの寂しすぎるじゃない!
「レオ様は……どこに行ったのかしら」
授業が終わった後、レオ様はいそいそと教室を後にしてしまったから、どこに行ったかわからない。こういう時は……いそうな所を片っ端から探すしかないわね。
「そこ、廊下は走らない!」
「ごめんなさい!」
廊下を走り回ってレオ様を探している途中、通りがかった教師に怒られてしまったけど、その甲斐もあってレオ様を見つけることが出来た。
レオ様は、とても真剣な面持ちで、とある部屋の中へと入っていった。その部屋は、少々予想外の場所だった。
「……会議室……??」
レオ様が入った場所は、教師や学園の関係者が使う会議室だった。こんな場所に一生徒であるレオ様に用事があるのは、少々考えにくい。
「中で何をしているのかしら……?」
中に音が聞こえないように、こっそりと扉に耳を当てて中の音を聞いてみると、うっすらとだけど、レオ様の声が聞こえてきた。
「全員お揃いですね。ようこそ皆さん、お会いできて光栄です」
皆さん? 光栄? レオ様は何人かの人と話をしているの? それは一体誰?
色々と疑問点が浮かんできたが、とにかく中を確認するのが一番手っ取り早い。そう思った私は、恐る恐る会議室の扉を少しだけ開け、中を確認した。
そこにいたのは……レオ様とシャーロットとフローラ。更にお母様にセシル様、そしてアドミラル学園のトップである、学園長だった。
……?? 一体何がどうなって、この人達がここに集まったの?? え、考えても全然わからないわ。それに、どうして私の元婚約者のセシル様までこの場にいるの?
……このまま聞いていたら、その理由がわかるかしら……?
「レオ様、これはどういうこと? あたしとお母様は、校長先生に大事な話があるって言われれここに来たのに、どうしてフローラやセシル様がいるの?」
「私もシャーロットと同じく、校長先生に呼び出されましたわ」
「わ、わたしは何も知りませんぞ? わたしはセシル殿に学園の経営について話があると……」
「はて、私はそのような話はしておりません。私は、我が未来の妻がどうしても学園に来てほしいと言うから、約束の時刻に伺っただけです」
ど、どういうことなの? 全員が何か嘘をつかれて、ここに集められたってことなの?
「皆さんをここに集めたのは、俺のしたことです。厳密には、我が家の使用人に変身魔法が使える者がおりまして。その人物にお願いして、皆さんを集めてもらいました」
「レオ、久しぶりに会ったというのに、随分なイタズラではないか」
「ははっ、申し訳ないセシル様。あなたがアメリアの元婚約者という情報を手に入れたので、ぜひ聞いてもらいたくてお呼びしました。このご無礼は、後日に我が家で行われる茶会にて謝罪させてください」
「……やれやれ、私の好きな茶と菓子を頼むぞ」
「もちろん」
今の感じだと、レオ様とセシル様って知り合いなのかしら。全然知らなかったわ……。
「あなたとは初めましてですね。俺はレオ・フィリスと申します。あなたの御息女であるシャーロット様、そしてアメリア様には大変お世話になっております」
「まあ、あなたがフィリス侯爵家の一人息子のレオ様ですのね! お噂はかねがね伺っておりますわ! よろしくお願い致します!」
私の前では一切見せない、満面の笑顔でレオ様と握手をするお母様を見ていた私は、思わず溜息が漏れてしまった。
ここで良い顔をしておけば、スフォルツィ家とフィリス家の繋がりが出来るかもしれないから、あんな風な態度を取っているのよ。
「さて、まずは皆さんを騙すような形でお呼びしてしまったことを、深くお詫びさせてください。こうでもしないと、この面々で顔を合わせる機会は無いと思ったので」
「んで、そんなイタズラめいた集め方をして、何の用なのかしら? あたしもお母様も、それにみんなも忙しいのよ?」
「大丈夫、話自体はさほど時間はかかりません。それに……」
レオ様は一旦話を区切ると、全員に背中を向けて言葉を止めた。その際に、私の方を向く形になってしまったから、危うく見つかってしまうところだった。
でも、ここにいて良いことがあったと言うべきか……私にしか見えないものがあった。それは……氷のように冷たく、でも口角だけは不敵に上げるレオ様の表情だった。
「もうそんな忙しい日々を送らなくても済むようになるでしょう」
なんとも不穏なことを言いながら全員の方に向き直したレオ様は、一つの大きな魔方陣を作り出した。
一体、レオ様は何をするつもりなの……? なんだか凄く嫌な予感がするわ……。
あなたにおすすめの小説
「愛があれば十分だ」と私を捨てた婚約者へ――では、その婚約破棄の条件から確認いたしましょう
師走
恋愛
伯爵令嬢リディア・エーヴェルは、貴族たちの婚約や離縁、持参金や相続に関わる条件調整を陰でまとめてきた実務家だった。
だがある夜会で、婚約者である王太子側近ユリウス・グランツから「君は条件ばかりで冷たい。愛があれば契約などいらない」と一方的に婚約破棄されてしまう。
静かに婚約破棄を受理したリディアは、その場で持参金返還、贈与品、名誉回復の文言など必要事項の確認を始めるが、誰もその意味を理解しない。
けれど彼女が婚約から外れた直後から、王都では縁談、婚約、離縁の調整が次々と滞り始める。今まで多くの案件を陰でまとめていたのは、ほかでもないリディアだったのだ。
そんな中、法務局の裁定官補佐セオドア・ヴァレントから、王女ヘレナの婚姻条件を見直してほしいと依頼が舞い込む。
北方大公家との政略結婚。けれど提示された条件は、婚姻ではなく人質の引き渡しに等しいものだった。
「条件は愛の代わりではありません。ですが、愛が壊れたときに人を守ることはできます」
傷つきながらも再び交渉の場に立つリディアは、王女の未来を守るため、そして自分自身の人生を取り戻すため、契約と誠意を武器に王都最大の婚姻交渉へ挑む。
一方、自分を支えていたものの大きさに気づいた元婚約者は、今更になって復縁を望み始めるが――。
小説家になろう様でも掲載中
これまでは悉く妹に幸せを邪魔されていました。今後は違いますよ?
satomi
恋愛
ディラーノ侯爵家の義姉妹の姉・サマンサとユアノ。二人は同じ侯爵家のアーロン=ジェンキンスとの縁談に臨む。もともとはサマンサに来た縁談話だったのだが、姉のモノを悉く奪う義妹ユアノがお父様に「見合いの席に同席したい」と懇願し、何故かディラーノ家からは二人の娘が見合いの席に。
結果、ユアノがアーロンと婚約することになるのだが…
『姉に全部奪われた私、今度は自分の幸せを選びます ~姉の栄光を支える嘘を、私は一枚ずつ剥がす~』
六角
恋愛
復讐はしない。——ただ「嘘」を回収する。 礼儀と帳簿で宮廷の偽りを詰ませる“監査官令嬢”の華麗なる逆転劇。
王家献上宝飾の紛失事件で濡れ衣を着せられ、家族にも婚約者にも捨てられて追放された子爵家次女リリア。 数年後、彼女は王妃直属の「臨時監査官」として、再び宮廷の土を踏む。
そこで待っていたのは、「慈愛の聖女」として崇められる姉セシリアと、彼女に心酔する愚かな貴族たち。しかし、姉の栄光の裏には、横領、洗脳、そして国を揺るがす「偽造魔石」の陰謀が隠されていた。
「復讐? いいえ、これは正当な監査です」
リリアは感情に流されず、帳簿と証拠、そして真実を映す「プリズム」を武器に、姉が築き上げた嘘の城を一枚ずつ剥がしていく。 孤立無援の彼女を支えるのは、氷のように冷徹な宰相補佐レオンハルトと、豪快な近衛騎士団長カミュ。 やがてリリアは、国中を巻き込んだ姉の洗脳計画を打ち砕き、自分自身の幸せと、不器用な宰相補佐からの溺愛を手に入れる——。
妹のことが好き過ぎて婚約破棄をしたいそうですが、後悔しても知りませんよ?
カミツドリ
ファンタジー
侯爵令嬢のフリージアは婚約者である第四王子殿下のボルドーに、彼女の妹のことが好きになったという理由で婚約破棄をされてしまう。
フリージアは逆らうことが出来ずに受け入れる以外に、選択肢はなかった。ただし最後に、「後悔しないでくださいね?」という言葉だけを残して去って行く……。
妹に婚約者を奪われた上に断罪されていたのですが、それが公爵様からの溺愛と逆転劇の始まりでした
水上
恋愛
濡れ衣を着せられ婚約破棄を宣言された裁縫好きの地味令嬢ソフィア。
絶望する彼女を救ったのは、偏屈で有名な公爵のアレックスだった。
「君の嘘は、安物のレースのように穴だらけだね」
彼は圧倒的な知識と論理で、ソフィアを陥れた悪役たちの嘘を次々と暴いていく。
これが、彼からの溺愛と逆転劇の始まりだった……。
婚約者の幼馴染に殺されそうになりました。私は彼女の秘密を知ってしまったようです【完結】
小平ニコ
恋愛
選ばれた貴族の令嬢・令息のみが通うことを許される王立高等貴族院で、私は婚約者のチェスタスと共に楽しい学園生活を謳歌していた。
しかし、ある日突然転入してきたチェスタスの幼馴染――エミリーナによって、私の生活は一変してしまう。それまで、どんな時も私を第一に考えてくれていたチェスタスが、目に見えてエミリーナを優先するようになったのだ。
チェスタスが言うには、『まだ王立高等貴族院の生活に慣れてないエミリーナを気遣ってやりたい』とのことだったが、彼のエミリーナに対する特別扱いは、一週間経っても、二週間経っても続き、私はどこか釈然としない気持ちで日々を過ごすしかなかった。
そんなある日、エミリーナの転入が、不正な方法を使った裏口入学であることを私は知ってしまう。私は間違いを正すため、王立高等貴族院で最も信頼できる若い教師――メイナード先生に、不正の報告をしようとした。
しかし、その行動に気がついたエミリーナは、私を屋上に連れて行き、口封じのために、地面に向かって突き落としたのだった……
捨てられた私は遠くで幸せになります
高坂ナツキ
恋愛
ペルヴィス子爵家の娘であるマリー・ド・ペルヴィスは来る日も来る日もポーションづくりに明け暮れている。
父親であるペルヴィス子爵はマリーの作ったポーションや美容品を王都の貴族に売りつけて大金を稼いでいるからだ。
そんな苦しい生活をしていたマリーは、義家族の企みによって家から追い出されることに。
本当に家から出られるの? だったら、この機会を逃すわけにはいかない!
これは強制的にポーションを作らせられていた少女が、家族から逃げて幸せを探す物語。
8/9~11は7:00と17:00の2回投稿。8/12~26は毎日7:00に投稿。全21話予約投稿済みです。
偽りの家族を辞めます!私は本当に愛する人と生きて行く!
ユウ
恋愛
伯爵令嬢のオリヴィアは平凡な令嬢だった。
社交界の華及ばれる姉と、国内でも随一の魔力を持つ妹を持つ。
対するオリヴィアは魔力は低く、容姿も平々凡々だった。
それでも家族を心から愛する優しい少女だったが、家族は常に姉を最優先にして、蔑ろにされ続けていた。
けれど、長女であり、第一王子殿下の婚約者である姉が特別視されるのは当然だと思っていた。
…ある大事件が起きるまで。
姉がある日突然婚約者に婚約破棄を告げられてしまったことにより、姉のマリアナを守るようになり、婚約者までもマリアナを優先するようになる。
両親や婚約者は傷心の姉の為ならば当然だと言う様に、蔑ろにするも耐え続けるが最中。
姉の婚約者を奪った噂の悪女と出会ってしまう。
しかしその少女は噂のような悪女ではなく…
***
タイトルを変更しました。
指摘を下さった皆さん、ありがとうございます。