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第三十六話 勉強会、もとい女子会
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期末試験の話を聞いてから初めての休日、私はソーニャちゃんを家に初めて招いて、一緒に試験対策の勉強会を開くことになった。
ソーニャちゃんと仲良くなってから、数ヶ月ぐらいは経っているはずなのに、タイミングが合わなくて家に招待できなかったから、やっと呼べてとても嬉しい。
嬉しすぎて、前日はなかなか寝付けなかったくらいだ。
エルヴィン様を招いた時も、嬉しくてなかなか寝付けなかったんだよね……。本当は今日も招きたかったんだけど、外せない家の用事があるらしくて、今日は来ていない。
「うふふ、アイリーンがこんな可愛いお友達を連れて来るだなんて、本当に嬉しいわ。はい、粗茶ですが」
「あっ、えっと、その……お、お構いなくっ」
以前エルヴィン様が来た時と同じように、ママは紅茶を淹れてソーニャちゃんに出してくれた。
エルヴィン様の時は、とても優雅に受け取って飲んでいたけど、ソーニャちゃんはガチガチに緊張しているのか、カップを持つ手が震えている。
「ソーニャちゃん、大丈夫?」
「は、はい……わたし、お友達の家にお呼ばれしたのは初めてなので、緊張しちゃって……」
「そうだったの? 私も、友達を家に呼ぶのは初めてなんだ!」
「……? 以前、エルヴィンさんをご招待したって言ってましたよね?」
「うん、そうだね。エルヴィン様はなんていうか、ちょっと特別というか……あっ! ソーニャちゃんが特別じゃないってわけじゃないよ!? ソーニャちゃんも、特別なお友達だもん! その、なんて言えばいいのかな……」
ソーニャちゃんの疑問はもっともだ。傍から見れば、私とエルヴィン様は、とても仲がいい関係に見えるだろう。
しかし、エルヴィン様は友達ではなくて、特別な人っていうか……うまく言語化が出来ない。
「えへへ、わかってますよ。ちょっと意地悪を言ってみただけです」
「っ!? も、も~ソーニャちゃんってば~!」
いつもオドオドしているソーニャちゃんだけど、仲良くなってからは、こうしてたまに冗談を言うようになったの。
その時の子供みたいに楽しそうに笑うソーニャちゃんが、大好きなんだ。
「あっ、このお茶おいしい……お父さんの商談相手の人が、お土産でお茶をくれることがあって、色々飲んできましたけど……このお茶は、特においしいです」
「本当? よかった~。それね、ママと一緒に森に食材を取りに行った時に見つけたお茶っ葉なんだよ」
「そうなんですか!? てっきり、わたしの知らない有名な銘柄なのかと……!」
お世辞なんかではない、本当に驚いて目を丸くするソーニャちゃん。いつも垂れている耳もビックリして立っちゃってるね。とっても可愛いなぁ。
「よく森に食材をって話を聞いた時はビックリしましたけど、改めて自分で体験すると、より強くビックリしちゃいました」
「あはは、そうだよね。さてと、お茶も飲んだことだし、そろそろ始めよっか! 目指せ、学園トップ!」
「が、学年トップ!? それはさすがに……ううん、目標は高い方が良いですよね。二人が力を貸してくれてるんだし、頑張らないと……! よろしくお願いします、アイリーンさん!」
さすがに学年トップは言い過ぎたかなと思ったけど、乗り気になってくれてよかった。
――その後、私が教える側に回り、三時間ほどみっちりと勉強をした。
前回のテストの時にも、ソーニャちゃんには勉強を教えて感じたのだけど、人に教えると自分の復習にもなるし、新たに学ぶことも多いんだよ。
「ふう、区切りが良いし休憩しよっか」
「そうですね。アイリーンさんの教え方が上手なので、だいぶ理解が深まった気がします」
「本当はエルヴィン様が教えた方が、何倍も効率が良いんだけどね」
多分私が教えるよりも、エルヴィン様が教えた方が、倍くらいは早く進むんじゃないかと思う。それくらい、エルヴィン様の勉強の教え方は上手だ。
「そんな、アイリーンさんだって教え上手ですよ! それに、座学のテストでは学年でも片手で数える方が早いじゃないですか!」
「えへへ、褒めてくれてありがとう! この学力が身についたのは、エルヴィン様の力が凄く大きいんだよ! 実際に、私が特待生として編入できたのも、エルヴィン様のおかげなんだから!」
「……ふふっ、アイリーンさんは、本当にエルヴィンさんのことが大好きなんですね」
「だ、大好きっ!?」
「違うのですか? わたし、てっきりアイリーンさんは、エルヴィンさんのことを異性として大好きだとばかり……」
確かにエルヴィン様のことは、大好きだと胸を張って言えるけど、それは異性としての大好きではなくて、別の意味でのものだと思ってたのだけど……。
「わ、私……エルヴィン様のことが、異性として好きだったの……??」
「アイリーンさんは、恋をしたことが無いのですか?」
「うん……そういうの、よくわからなくて。ソーニャちゃんは?」
「わたしも……ないです。でも、恋愛小説はよく読むので、少しは恋心の理解はあるつもりです。一緒にいたいと思ったり、笑ってくれたら嬉しかったり、他の女の子と話していたら嫌な気持ちになったり……あとは、その人のためなら何でもしたいって思ったり」
どうしよう、全てが当てはまってるんだけど……え、えっ……こういう時、どうすればいいのか全然わからない。
「あれだけ好き好き攻撃されて自覚できないなんて、そういう鈍いところ、パパそっくりね~」
「ママ!? 聞いてたの!?」
「こんな小さな家の中で話していれば、聞こえてくるわよ。あなたのことだから、多分自覚は無いと思ってたけど、案の定ね」
そんな、ママにもそう思われていたなんて……なんだか、私だけが間抜けに思えてくる。自分のことのはずなのに。
「ママもパパも、あの子にならいつでもアイリーンをお嫁に出しても良いと思ってるから、式が決まったら早めに教えて頂戴ね」
「か、からかわないでよ!」
「あら、本気よ?」
エルヴィン様と結婚だなんて……結婚なんてしたら、一緒の部屋で生活して、夜はキスとかして、そ……そのあとのことも……きゃー!!
「アイリーンさん、大丈夫ですか!? ゆでだこみたいに真っ赤ですよ!?」
「大丈夫よ、ソーニャちゃん。あれは、きっと結婚した時のことを妄想してるだけだから」
「エルヴィン様と結婚……同居……かわいい赤ちゃん……ふへへ……きゅう」
いきつくところまで妄想し続けた結果、私は強すぎるドキドキと幸福感に耐えきれなくなって、そのまま意識を失った。
――ああ、本当に私……自分が知らないうちに、エルヴィン様のことを、異性として愛していたんだなぁ……。
ソーニャちゃんと仲良くなってから、数ヶ月ぐらいは経っているはずなのに、タイミングが合わなくて家に招待できなかったから、やっと呼べてとても嬉しい。
嬉しすぎて、前日はなかなか寝付けなかったくらいだ。
エルヴィン様を招いた時も、嬉しくてなかなか寝付けなかったんだよね……。本当は今日も招きたかったんだけど、外せない家の用事があるらしくて、今日は来ていない。
「うふふ、アイリーンがこんな可愛いお友達を連れて来るだなんて、本当に嬉しいわ。はい、粗茶ですが」
「あっ、えっと、その……お、お構いなくっ」
以前エルヴィン様が来た時と同じように、ママは紅茶を淹れてソーニャちゃんに出してくれた。
エルヴィン様の時は、とても優雅に受け取って飲んでいたけど、ソーニャちゃんはガチガチに緊張しているのか、カップを持つ手が震えている。
「ソーニャちゃん、大丈夫?」
「は、はい……わたし、お友達の家にお呼ばれしたのは初めてなので、緊張しちゃって……」
「そうだったの? 私も、友達を家に呼ぶのは初めてなんだ!」
「……? 以前、エルヴィンさんをご招待したって言ってましたよね?」
「うん、そうだね。エルヴィン様はなんていうか、ちょっと特別というか……あっ! ソーニャちゃんが特別じゃないってわけじゃないよ!? ソーニャちゃんも、特別なお友達だもん! その、なんて言えばいいのかな……」
ソーニャちゃんの疑問はもっともだ。傍から見れば、私とエルヴィン様は、とても仲がいい関係に見えるだろう。
しかし、エルヴィン様は友達ではなくて、特別な人っていうか……うまく言語化が出来ない。
「えへへ、わかってますよ。ちょっと意地悪を言ってみただけです」
「っ!? も、も~ソーニャちゃんってば~!」
いつもオドオドしているソーニャちゃんだけど、仲良くなってからは、こうしてたまに冗談を言うようになったの。
その時の子供みたいに楽しそうに笑うソーニャちゃんが、大好きなんだ。
「あっ、このお茶おいしい……お父さんの商談相手の人が、お土産でお茶をくれることがあって、色々飲んできましたけど……このお茶は、特においしいです」
「本当? よかった~。それね、ママと一緒に森に食材を取りに行った時に見つけたお茶っ葉なんだよ」
「そうなんですか!? てっきり、わたしの知らない有名な銘柄なのかと……!」
お世辞なんかではない、本当に驚いて目を丸くするソーニャちゃん。いつも垂れている耳もビックリして立っちゃってるね。とっても可愛いなぁ。
「よく森に食材をって話を聞いた時はビックリしましたけど、改めて自分で体験すると、より強くビックリしちゃいました」
「あはは、そうだよね。さてと、お茶も飲んだことだし、そろそろ始めよっか! 目指せ、学園トップ!」
「が、学年トップ!? それはさすがに……ううん、目標は高い方が良いですよね。二人が力を貸してくれてるんだし、頑張らないと……! よろしくお願いします、アイリーンさん!」
さすがに学年トップは言い過ぎたかなと思ったけど、乗り気になってくれてよかった。
――その後、私が教える側に回り、三時間ほどみっちりと勉強をした。
前回のテストの時にも、ソーニャちゃんには勉強を教えて感じたのだけど、人に教えると自分の復習にもなるし、新たに学ぶことも多いんだよ。
「ふう、区切りが良いし休憩しよっか」
「そうですね。アイリーンさんの教え方が上手なので、だいぶ理解が深まった気がします」
「本当はエルヴィン様が教えた方が、何倍も効率が良いんだけどね」
多分私が教えるよりも、エルヴィン様が教えた方が、倍くらいは早く進むんじゃないかと思う。それくらい、エルヴィン様の勉強の教え方は上手だ。
「そんな、アイリーンさんだって教え上手ですよ! それに、座学のテストでは学年でも片手で数える方が早いじゃないですか!」
「えへへ、褒めてくれてありがとう! この学力が身についたのは、エルヴィン様の力が凄く大きいんだよ! 実際に、私が特待生として編入できたのも、エルヴィン様のおかげなんだから!」
「……ふふっ、アイリーンさんは、本当にエルヴィンさんのことが大好きなんですね」
「だ、大好きっ!?」
「違うのですか? わたし、てっきりアイリーンさんは、エルヴィンさんのことを異性として大好きだとばかり……」
確かにエルヴィン様のことは、大好きだと胸を張って言えるけど、それは異性としての大好きではなくて、別の意味でのものだと思ってたのだけど……。
「わ、私……エルヴィン様のことが、異性として好きだったの……??」
「アイリーンさんは、恋をしたことが無いのですか?」
「うん……そういうの、よくわからなくて。ソーニャちゃんは?」
「わたしも……ないです。でも、恋愛小説はよく読むので、少しは恋心の理解はあるつもりです。一緒にいたいと思ったり、笑ってくれたら嬉しかったり、他の女の子と話していたら嫌な気持ちになったり……あとは、その人のためなら何でもしたいって思ったり」
どうしよう、全てが当てはまってるんだけど……え、えっ……こういう時、どうすればいいのか全然わからない。
「あれだけ好き好き攻撃されて自覚できないなんて、そういう鈍いところ、パパそっくりね~」
「ママ!? 聞いてたの!?」
「こんな小さな家の中で話していれば、聞こえてくるわよ。あなたのことだから、多分自覚は無いと思ってたけど、案の定ね」
そんな、ママにもそう思われていたなんて……なんだか、私だけが間抜けに思えてくる。自分のことのはずなのに。
「ママもパパも、あの子にならいつでもアイリーンをお嫁に出しても良いと思ってるから、式が決まったら早めに教えて頂戴ね」
「か、からかわないでよ!」
「あら、本気よ?」
エルヴィン様と結婚だなんて……結婚なんてしたら、一緒の部屋で生活して、夜はキスとかして、そ……そのあとのことも……きゃー!!
「アイリーンさん、大丈夫ですか!? ゆでだこみたいに真っ赤ですよ!?」
「大丈夫よ、ソーニャちゃん。あれは、きっと結婚した時のことを妄想してるだけだから」
「エルヴィン様と結婚……同居……かわいい赤ちゃん……ふへへ……きゅう」
いきつくところまで妄想し続けた結果、私は強すぎるドキドキと幸福感に耐えきれなくなって、そのまま意識を失った。
――ああ、本当に私……自分が知らないうちに、エルヴィン様のことを、異性として愛していたんだなぁ……。
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