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第三十二話 再会
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「誰だ貴様は! 何故玉座の間にいる!?」
「誰だとはご挨拶ですわね。もう私の顔をお忘れになったのですか?」
再会して早々に声を荒げるお義母様に見せつけるように、私はフードを取ってみせると、その場にいた全員が目を丸くしておりました。
それも仕方がないかもしれません。先程再会した彼の話から察するに、私は行方不明扱いをされていたのです。きっと彼女達の中では、私は死んだと思っていたのでしょう。
「マシェリー様、ご無事でなによりです……!」
「お久しぶりです、ノア様。ご心配をおかけして、申し訳ございません。手紙、読ませてもらいましたわ」
とても嬉しそうな顔を綻ばせるノア様とは対照的に、お義母様は苦虫を噛み潰したような顔で、私を睨んでおられました。
「ふざけるな……!なぜ生きている、マシェリー!」
「ええ。カイン様やモコ、エルピス国の沢山の方々に支えていただいたおかげで。それにしても妙ですわね? どうして私が亡くなってるのが前提みたいな発言をされたのですか?」
「黙れ! はっ、まさか……この騒ぎは……!」
「はい。お義母様達を止めて、国と民達を救う為に、エルピス国から馳せ参じました」
「生意気な……貴様ら、何をしている! その女を殺してしまえ!」
お義母様が、玉座の間で警備をしていた兵士達に大声で命令しますが、彼らは動揺してしまい、動けずにいました。
彼らは王家に仕える兵士。そんな彼らが元王族の私を殺せと言われたら、誰でも動揺してしまうでしょう。
「早くしなさい! 私に逆らうというなら、家族共々死刑にするわよ!」
「っ……!! マシェリー様、申し訳ございません!!」
「なるほど、これは想像以上に最低な事をしているものだね」
嫌々斬りかかる兵士達の剣を、自分の剣であっさり受けて止めたカイン様は、先程と同じ光を生み出し、兵士達を包み込みました。
「え、なんだ……これ、は……?」
「心配無い、少し眠るだけだよ。彼女達は俺とマシェリーが必ずなんとかする。だからあなた達は、少し休んでてくれ」
「うっ……マシェリー様……刃を向けた、不敬を……お許し……」
「いいのです。家族の為に行動出来たあなた方を、私は誇りに思いますわ。大丈夫、後は私達に任せてくださいませ」
その言葉を最後に、兵士達は全員眠りについてしまいました。
彼らの苦しみと、深い悲しみを断ち切る為にも、私は絶対に目的を達成して見せますわ。
「え、今のなに!? すっごーい! あれ魔法だよね? という事は人間じゃないの!? お母様、あれ欲しい! ねえ、あたしのものになってよぉ」
「お誘いいただき光栄でございます、コルエ殿。しかし俺には、マシェリーという心に決めた女性がおりますので」
ニコニコしながら、少し甘えたような声を出すコルエでしたが、カイン様に一蹴された事で、僅かに表情が強張りました。
「は? お姉様のどこが良いわけ? 流石に悪趣味すぎるからやめときなって! あたしみたいな、世界一美しい女にした方がいいって!」
「そうですか。俺はあなたの方が悪趣味で、心が汚れきっていて、世界一醜く見えますが。一方のマシェリーは、とても心が綺麗で、世界一美しい」
お二人共、完全に言葉で殴り合っておりますわ……まさに水と油と言いますか……この方達は、未来永劫わかり合えないというのが見て取れますわね。
「コルエ、少しおとなしくしてなさい! まったく、外のバケモノだけでも面倒なのに、まさか他のバケモノにまで接近を許すなんて、兵士はなにをしているの!」
顔を歪め、頭を掻きむしるお義母様は、まるでヒステリックを起こしたみたいになってますわ。今のうちに、作戦の要を準備しておきましょう。
えっと、ポケットの中に……ありましたわ。これを軽く三回叩けば……よし、これで良いですわ。
さあ、始めましょう。上手くいきますように……!
「お義母様。あなたはグロース国の民に、重い税を課しているそうですわね。私、マシェリーは存じておりますわよ」
「どうしてそんな事を知っている?」
「私があなたに答える義理はありません。それと、あなたやコルエのワガママで、民が苦しんでいる事も存じています」
そう言ってから、私は屋敷の使用人達が集めてきてくれた、民への税金の詳細や、お義母様とコルエが豪遊したものの明細表、そして、両親の毒殺の件の書類も取り出しました。
「馬鹿な、何故これほどの情報が流れている!?」
「私がやりました。イザベラ様の独裁から民を助ける為に。傲慢なあなたらしいと言いますか……まとめるのは几帳面な割に、管理が杜撰《ずさん》だったので、随分と短期間で集まりました」
「なっ……!? まさか、裏切ったの!?」
「裏切る? 僕に嘘を伝え、マシェリー様と婚約破棄をさせるように仕向けたのを、もうお忘れですか? 僕はもう全てを知ってます」
手紙を読んだ時から感じておりましたが、今ので確信しました。ノア様は、完全に私達の味方になってくれたのですね。これはとても心強いですわ。
「陛下、ご報告いたします! って……ま、マシェリー様!?」
「良い所に来たわ! こいつら、侵入者よ! さっさと殺してしまいなさい!」
玉座の間に飛び込んできた兵士達に、お義母様は再び命令を下します。しかし、先程の方達と同様に、この方達も動揺してしまい、動けずにいました。
「何をしているの!? 共倒れになってでもいいから殺せ!」
「一度ならず、二度までも……! 王家とは国と民を第一に考え、皆を幸せにする責務があるというのに、あなたは幸せを奪うどころか、尊い命を利用するというのですか!?」
「民なんて全員私達の物よ。資源も、金も、食料も全部! 周りの国だって、全ては私達の為に存在し、私達の支配下に置かれる為にあるの!」
「その通り! あたし達が命令をしたらその通りにするのが、世界にとって一番の選択なんだから!」
「……ここまで傲慢だと、もはや清々しく思えるな」
あまりにも横暴な態度を取るお義母様とコルエの姿を見て、私は怒りが頂点に達しそうになっておりました。
……心のどこかで、話し合えばわかり合えると思ってました。罪を償って、まだやり直せると。でも……そんな考えは、甘すぎたのですね。
「もう何を言っても無駄なようですね。では……手始めに、国があなた達を受け入れるか、試してみましょうか」
「誰だとはご挨拶ですわね。もう私の顔をお忘れになったのですか?」
再会して早々に声を荒げるお義母様に見せつけるように、私はフードを取ってみせると、その場にいた全員が目を丸くしておりました。
それも仕方がないかもしれません。先程再会した彼の話から察するに、私は行方不明扱いをされていたのです。きっと彼女達の中では、私は死んだと思っていたのでしょう。
「マシェリー様、ご無事でなによりです……!」
「お久しぶりです、ノア様。ご心配をおかけして、申し訳ございません。手紙、読ませてもらいましたわ」
とても嬉しそうな顔を綻ばせるノア様とは対照的に、お義母様は苦虫を噛み潰したような顔で、私を睨んでおられました。
「ふざけるな……!なぜ生きている、マシェリー!」
「ええ。カイン様やモコ、エルピス国の沢山の方々に支えていただいたおかげで。それにしても妙ですわね? どうして私が亡くなってるのが前提みたいな発言をされたのですか?」
「黙れ! はっ、まさか……この騒ぎは……!」
「はい。お義母様達を止めて、国と民達を救う為に、エルピス国から馳せ参じました」
「生意気な……貴様ら、何をしている! その女を殺してしまえ!」
お義母様が、玉座の間で警備をしていた兵士達に大声で命令しますが、彼らは動揺してしまい、動けずにいました。
彼らは王家に仕える兵士。そんな彼らが元王族の私を殺せと言われたら、誰でも動揺してしまうでしょう。
「早くしなさい! 私に逆らうというなら、家族共々死刑にするわよ!」
「っ……!! マシェリー様、申し訳ございません!!」
「なるほど、これは想像以上に最低な事をしているものだね」
嫌々斬りかかる兵士達の剣を、自分の剣であっさり受けて止めたカイン様は、先程と同じ光を生み出し、兵士達を包み込みました。
「え、なんだ……これ、は……?」
「心配無い、少し眠るだけだよ。彼女達は俺とマシェリーが必ずなんとかする。だからあなた達は、少し休んでてくれ」
「うっ……マシェリー様……刃を向けた、不敬を……お許し……」
「いいのです。家族の為に行動出来たあなた方を、私は誇りに思いますわ。大丈夫、後は私達に任せてくださいませ」
その言葉を最後に、兵士達は全員眠りについてしまいました。
彼らの苦しみと、深い悲しみを断ち切る為にも、私は絶対に目的を達成して見せますわ。
「え、今のなに!? すっごーい! あれ魔法だよね? という事は人間じゃないの!? お母様、あれ欲しい! ねえ、あたしのものになってよぉ」
「お誘いいただき光栄でございます、コルエ殿。しかし俺には、マシェリーという心に決めた女性がおりますので」
ニコニコしながら、少し甘えたような声を出すコルエでしたが、カイン様に一蹴された事で、僅かに表情が強張りました。
「は? お姉様のどこが良いわけ? 流石に悪趣味すぎるからやめときなって! あたしみたいな、世界一美しい女にした方がいいって!」
「そうですか。俺はあなたの方が悪趣味で、心が汚れきっていて、世界一醜く見えますが。一方のマシェリーは、とても心が綺麗で、世界一美しい」
お二人共、完全に言葉で殴り合っておりますわ……まさに水と油と言いますか……この方達は、未来永劫わかり合えないというのが見て取れますわね。
「コルエ、少しおとなしくしてなさい! まったく、外のバケモノだけでも面倒なのに、まさか他のバケモノにまで接近を許すなんて、兵士はなにをしているの!」
顔を歪め、頭を掻きむしるお義母様は、まるでヒステリックを起こしたみたいになってますわ。今のうちに、作戦の要を準備しておきましょう。
えっと、ポケットの中に……ありましたわ。これを軽く三回叩けば……よし、これで良いですわ。
さあ、始めましょう。上手くいきますように……!
「お義母様。あなたはグロース国の民に、重い税を課しているそうですわね。私、マシェリーは存じておりますわよ」
「どうしてそんな事を知っている?」
「私があなたに答える義理はありません。それと、あなたやコルエのワガママで、民が苦しんでいる事も存じています」
そう言ってから、私は屋敷の使用人達が集めてきてくれた、民への税金の詳細や、お義母様とコルエが豪遊したものの明細表、そして、両親の毒殺の件の書類も取り出しました。
「馬鹿な、何故これほどの情報が流れている!?」
「私がやりました。イザベラ様の独裁から民を助ける為に。傲慢なあなたらしいと言いますか……まとめるのは几帳面な割に、管理が杜撰《ずさん》だったので、随分と短期間で集まりました」
「なっ……!? まさか、裏切ったの!?」
「裏切る? 僕に嘘を伝え、マシェリー様と婚約破棄をさせるように仕向けたのを、もうお忘れですか? 僕はもう全てを知ってます」
手紙を読んだ時から感じておりましたが、今ので確信しました。ノア様は、完全に私達の味方になってくれたのですね。これはとても心強いですわ。
「陛下、ご報告いたします! って……ま、マシェリー様!?」
「良い所に来たわ! こいつら、侵入者よ! さっさと殺してしまいなさい!」
玉座の間に飛び込んできた兵士達に、お義母様は再び命令を下します。しかし、先程の方達と同様に、この方達も動揺してしまい、動けずにいました。
「何をしているの!? 共倒れになってでもいいから殺せ!」
「一度ならず、二度までも……! 王家とは国と民を第一に考え、皆を幸せにする責務があるというのに、あなたは幸せを奪うどころか、尊い命を利用するというのですか!?」
「民なんて全員私達の物よ。資源も、金も、食料も全部! 周りの国だって、全ては私達の為に存在し、私達の支配下に置かれる為にあるの!」
「その通り! あたし達が命令をしたらその通りにするのが、世界にとって一番の選択なんだから!」
「……ここまで傲慢だと、もはや清々しく思えるな」
あまりにも横暴な態度を取るお義母様とコルエの姿を見て、私は怒りが頂点に達しそうになっておりました。
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