18 / 56
第十八話 母の愛情
「ふぅ……」
アルスター家で過ごすようになってから少し経ったある日の夜、私は実家を出る時に持ってきた、紙切れの山をテーブルの上に出した。
この紙切れの山は、お母様が亡くなっていた時に持っていた、例の手紙の変わり果てた姿だ。
文字を一通り教わった今なら、これが読めると思い、一人でひっそりと読もうとしているの。
「これで、手紙でもなんでもなくて、ただのメモとかだったら笑っちゃいますわね……」
さすがにそんなことは無いだろうと思いながら、紙切れを順番に並び替える。
かなり風化が進んでしまっているとはいえ、幼い頃からこれを並べては、お母様のことを想っていた。だから、並べるのに時間は必要なかった。
「よし、これでいいですわね」
無事に並び終えると、そこに書かれていた文字を読み始める。
『エルミーユへ。お誕生日おめでとう。一緒に祝ってあげられなくて、本当にごめんね。エルミーユが寂しくないように、クマさんのぬいぐるみをプレゼントします。気に入ってくれると嬉しいな。いつかきっと、あなたと一緒に暮らせるように、これからも諦めずに頑張るわ。エルミーユ、生まれてきてくれて、ありがとう。お母さんは、ずっとあなたのことを愛しています。どうか、幸せになってください』
「……お母様……」
手紙を読み終えた私は、ベッドに置いてあるボロボロのぬいぐるみを、強く抱きしめる。
十四年越しに届いたお母様の暖かい想いが、手紙とぬいぐるみを通して伝わってきているようで……私は涙が溢れて止まらなくなっていた。
「ありがとう、お母様……私、お母様の娘に生まれてきて、しあわ、せ……うぅ、うわぁぁぁぁん!!」
ずっとお母様に会えなかった悲しみ、虐げられ続けた痛み、自分はずっと愛されていたんだという喜び。
色々な感情が沸き起こり、涙となって溢れ続けた。
「エルミーユ、どうした!? なにかあったのか!?」
「ぶ、ブラハルト様……!」
子供のように泣きじゃくる声がブラハルト様にも聞こえてしまったみたいで、凄い勢いで私の元に飛んできてくれた。
ぬいぐるみを抱きしめながら、ペタンっと座り込んで泣く私の前に来てくれたブラハルト様は、何も言わずに、私のことを抱きしめてくれた。
「落ち着いたか?」
「はい、なんとか……ご心配をおかけして、申し訳ございませんでした」
結局、あれから数分程泣き続けてしまったが、何とか落ち着きを取り戻すことが出来た。
こんなに短い間に、何度も泣いているところを見せてしまうなんて、恥ずかしいし申し訳ないわ。
「それで、一体どうしたんだ?」
「文字を一通り読めるようになったので、お母様が亡くなった時に持っていた手紙を読ませていただいたのです。これなんですけど……」
「いや、見せなくていい。それはエルミーユの母君が、エルミーユのために書いたものだ。俺には読む権利は無い」
「そ、そんなことは……ブラハルト様でしたら、きっとお母様も読んでいいと思っているはずですわ」
「その気持ちだけいただいておくよ」
本当は、ブラハルト様にはもう隠し事をしたくないのだけど、これ以上勧めるのは失礼になると思い、素直に頷いた。
優しいだけではなく、こういう紳士的なところも、ブラハルト様の魅力的なところよね。
****
「わざわざ勉強の時間を割いて、俺の知り合いの開くパーティーに参加してくれて、ありがとう」
「貴族としてパーティーに参加するのは、仕事の一環ですもの」
アルスター家で過ごすようになってから半月経ったある日、私はブラハルト様と一緒に、とある家で開かれるパーティーに出席するために、会場に向かっていた。
「そう言ってもらえると助かる。これから会う方に結婚をするという報告をしたら、どうしても俺の婚約者に一目会ってみたいとうるさくてね」
「そうでしたのね」
純粋に会いたいだけなのか、ただの興味本位なのか、はたまた別の目的があるのか。
どんな理由だとしても、やむを得ない理由もないのに断って、ブラハルト様の顔に泥を塗るわけにはいかない。
「…………」
「ブラハルト様、そんなにジッと見つめて、どうかされましたか? もしかして、なにか私の顔になにかついていますでしょうか?」
「いや、今日のエルミーユは、夫だからという贔屓目無しでも、いつも以上に美しいと思ってね」
「なっ……!? あ、ありがとう存じます……」
何を仰るのかと思ったら、いきなりそんなストレートな褒められ方をされたら、さすがに照れてしまう。
「い、一応今日は結婚してから初めてのパーティーですから、いつも以上におめかしをしたからもしれませんわね……なんて……」
今日の私は、ブラハルト様が用意してくれた美しい水色のドレスを着ている。
それに、家にいる時は薄くしかしないお化粧も、パーティーのためにバッチリしてもらったし、いつも降ろしている髪を少し上げているから、そう思ってもらえた……のかもしれない。
「エルミーユ様がアルスター家にやってきた日に、こっそりと採寸をしておいた甲斐がありました」
「い、いつの間に……?」
「入浴の後に眠ってしまったでしょう? あの時にこっそりと」
「いつか妻として社交界に出席してもらう日のために、準備をしておいて正解だったよ」
「それにしても……坊ちゃまってば、いつの間にそんな女性殺しの文句が言えるようになったのですか?」
「女性殺し? 一体なんのことだ?」
「さあ、自分でお考え下さい」
一緒に来てくれたマリーヌには、くすくすと楽しそうに笑う。
どうやら、私が照れているのも、どうして照れているのかも、察しているようだ……恥ずかしい。
「さて、そろそろ到着するな。降りる準備をしておいてくれ」
「わかりました」
よかった、これ以上褒められたら、さすがに耐えきれなかっただろう。
そんなことを思いながら安堵していると、馬車が静かに止まった。
「エルミーユ、足元に気を付けて」
「はい、ありがとう存じます」
マリーヌの後に馬車から降りたブラハルト様は、私にそっと手を差し伸べてくれた。
その手を掴んで馬車から降りると、アルスター家に劣らない大きな屋敷と、招待された多くの貴族達の姿が目に入った。
「随分と多くの人が招待されているのですね」
「今日は、パーティーの主催であり、この屋敷の主人であるクロウェル伯爵家の家長、ペラム殿の誕生日を記念したパーティーだからな」
「なるほど、そんなおめでたい日だったのですね」
私の実家でも、誰かの誕生日の時は盛大にパーティーを開いて、お祝いをしていたわね。それが終わると、家族だけの祝いの席も開かれていたっけ。
あぁ、一応私の誕生日もパーティーが開かれていたけど、家族だけの席には一度も呼ばれたことがないし、開いてもらったことも無い。
「まあ、アルスター家の当主様だわ……」
「……?」
私達のことを見つけた、とある貴族の女性のお方が、一緒にいた男性とヒソヒソと話をしていた。
「彼もお呼ばれしたのね……恐ろしいわ」
「仕方ありませんよ。アルスター家とクロウェル家は、古くから付き合いがあるんですから」
「それはそうですけど……何かされないように、気を付けておきましょう」
さすがにここからでは、何を話しているかわからない。
でも、きっと何か良くないことを話しているんじゃないかというのは、経験上わかる。
「エルミーユ、どうかしたか?」
「あの方々、こちらを見ながら何かヒソヒソと話しているようでして」
「そんなのはいつものことだから、気にしても仕方がない。それよりも、中に入って挨拶をしないと」
「……わかりました」
別に私のことを言われるのはいいけど、ブラハルト様のことを悪く言っているようなら、一言文句を言いに行きたかったけど……仕方がない、早く中に入ろう。
アルスター家で過ごすようになってから少し経ったある日の夜、私は実家を出る時に持ってきた、紙切れの山をテーブルの上に出した。
この紙切れの山は、お母様が亡くなっていた時に持っていた、例の手紙の変わり果てた姿だ。
文字を一通り教わった今なら、これが読めると思い、一人でひっそりと読もうとしているの。
「これで、手紙でもなんでもなくて、ただのメモとかだったら笑っちゃいますわね……」
さすがにそんなことは無いだろうと思いながら、紙切れを順番に並び替える。
かなり風化が進んでしまっているとはいえ、幼い頃からこれを並べては、お母様のことを想っていた。だから、並べるのに時間は必要なかった。
「よし、これでいいですわね」
無事に並び終えると、そこに書かれていた文字を読み始める。
『エルミーユへ。お誕生日おめでとう。一緒に祝ってあげられなくて、本当にごめんね。エルミーユが寂しくないように、クマさんのぬいぐるみをプレゼントします。気に入ってくれると嬉しいな。いつかきっと、あなたと一緒に暮らせるように、これからも諦めずに頑張るわ。エルミーユ、生まれてきてくれて、ありがとう。お母さんは、ずっとあなたのことを愛しています。どうか、幸せになってください』
「……お母様……」
手紙を読み終えた私は、ベッドに置いてあるボロボロのぬいぐるみを、強く抱きしめる。
十四年越しに届いたお母様の暖かい想いが、手紙とぬいぐるみを通して伝わってきているようで……私は涙が溢れて止まらなくなっていた。
「ありがとう、お母様……私、お母様の娘に生まれてきて、しあわ、せ……うぅ、うわぁぁぁぁん!!」
ずっとお母様に会えなかった悲しみ、虐げられ続けた痛み、自分はずっと愛されていたんだという喜び。
色々な感情が沸き起こり、涙となって溢れ続けた。
「エルミーユ、どうした!? なにかあったのか!?」
「ぶ、ブラハルト様……!」
子供のように泣きじゃくる声がブラハルト様にも聞こえてしまったみたいで、凄い勢いで私の元に飛んできてくれた。
ぬいぐるみを抱きしめながら、ペタンっと座り込んで泣く私の前に来てくれたブラハルト様は、何も言わずに、私のことを抱きしめてくれた。
「落ち着いたか?」
「はい、なんとか……ご心配をおかけして、申し訳ございませんでした」
結局、あれから数分程泣き続けてしまったが、何とか落ち着きを取り戻すことが出来た。
こんなに短い間に、何度も泣いているところを見せてしまうなんて、恥ずかしいし申し訳ないわ。
「それで、一体どうしたんだ?」
「文字を一通り読めるようになったので、お母様が亡くなった時に持っていた手紙を読ませていただいたのです。これなんですけど……」
「いや、見せなくていい。それはエルミーユの母君が、エルミーユのために書いたものだ。俺には読む権利は無い」
「そ、そんなことは……ブラハルト様でしたら、きっとお母様も読んでいいと思っているはずですわ」
「その気持ちだけいただいておくよ」
本当は、ブラハルト様にはもう隠し事をしたくないのだけど、これ以上勧めるのは失礼になると思い、素直に頷いた。
優しいだけではなく、こういう紳士的なところも、ブラハルト様の魅力的なところよね。
****
「わざわざ勉強の時間を割いて、俺の知り合いの開くパーティーに参加してくれて、ありがとう」
「貴族としてパーティーに参加するのは、仕事の一環ですもの」
アルスター家で過ごすようになってから半月経ったある日、私はブラハルト様と一緒に、とある家で開かれるパーティーに出席するために、会場に向かっていた。
「そう言ってもらえると助かる。これから会う方に結婚をするという報告をしたら、どうしても俺の婚約者に一目会ってみたいとうるさくてね」
「そうでしたのね」
純粋に会いたいだけなのか、ただの興味本位なのか、はたまた別の目的があるのか。
どんな理由だとしても、やむを得ない理由もないのに断って、ブラハルト様の顔に泥を塗るわけにはいかない。
「…………」
「ブラハルト様、そんなにジッと見つめて、どうかされましたか? もしかして、なにか私の顔になにかついていますでしょうか?」
「いや、今日のエルミーユは、夫だからという贔屓目無しでも、いつも以上に美しいと思ってね」
「なっ……!? あ、ありがとう存じます……」
何を仰るのかと思ったら、いきなりそんなストレートな褒められ方をされたら、さすがに照れてしまう。
「い、一応今日は結婚してから初めてのパーティーですから、いつも以上におめかしをしたからもしれませんわね……なんて……」
今日の私は、ブラハルト様が用意してくれた美しい水色のドレスを着ている。
それに、家にいる時は薄くしかしないお化粧も、パーティーのためにバッチリしてもらったし、いつも降ろしている髪を少し上げているから、そう思ってもらえた……のかもしれない。
「エルミーユ様がアルスター家にやってきた日に、こっそりと採寸をしておいた甲斐がありました」
「い、いつの間に……?」
「入浴の後に眠ってしまったでしょう? あの時にこっそりと」
「いつか妻として社交界に出席してもらう日のために、準備をしておいて正解だったよ」
「それにしても……坊ちゃまってば、いつの間にそんな女性殺しの文句が言えるようになったのですか?」
「女性殺し? 一体なんのことだ?」
「さあ、自分でお考え下さい」
一緒に来てくれたマリーヌには、くすくすと楽しそうに笑う。
どうやら、私が照れているのも、どうして照れているのかも、察しているようだ……恥ずかしい。
「さて、そろそろ到着するな。降りる準備をしておいてくれ」
「わかりました」
よかった、これ以上褒められたら、さすがに耐えきれなかっただろう。
そんなことを思いながら安堵していると、馬車が静かに止まった。
「エルミーユ、足元に気を付けて」
「はい、ありがとう存じます」
マリーヌの後に馬車から降りたブラハルト様は、私にそっと手を差し伸べてくれた。
その手を掴んで馬車から降りると、アルスター家に劣らない大きな屋敷と、招待された多くの貴族達の姿が目に入った。
「随分と多くの人が招待されているのですね」
「今日は、パーティーの主催であり、この屋敷の主人であるクロウェル伯爵家の家長、ペラム殿の誕生日を記念したパーティーだからな」
「なるほど、そんなおめでたい日だったのですね」
私の実家でも、誰かの誕生日の時は盛大にパーティーを開いて、お祝いをしていたわね。それが終わると、家族だけの祝いの席も開かれていたっけ。
あぁ、一応私の誕生日もパーティーが開かれていたけど、家族だけの席には一度も呼ばれたことがないし、開いてもらったことも無い。
「まあ、アルスター家の当主様だわ……」
「……?」
私達のことを見つけた、とある貴族の女性のお方が、一緒にいた男性とヒソヒソと話をしていた。
「彼もお呼ばれしたのね……恐ろしいわ」
「仕方ありませんよ。アルスター家とクロウェル家は、古くから付き合いがあるんですから」
「それはそうですけど……何かされないように、気を付けておきましょう」
さすがにここからでは、何を話しているかわからない。
でも、きっと何か良くないことを話しているんじゃないかというのは、経験上わかる。
「エルミーユ、どうかしたか?」
「あの方々、こちらを見ながら何かヒソヒソと話しているようでして」
「そんなのはいつものことだから、気にしても仕方がない。それよりも、中に入って挨拶をしないと」
「……わかりました」
別に私のことを言われるのはいいけど、ブラハルト様のことを悪く言っているようなら、一言文句を言いに行きたかったけど……仕方がない、早く中に入ろう。
あなたにおすすめの小説
妹の身代わりの花嫁は公爵様に溺愛される。
光子
恋愛
お母様が亡くなってからの私、《セルフィ=ローズリカ》の人生は、最低なものだった。
お父様も、後妻としてやってきたお義母様も義妹も、私を家族として扱わず、家族の邪魔者だと邪険に扱った。
本邸から離れた場所に建てられた陳腐な小さな小屋、一日一食だけ運ばれる質素な食事、使用人すらも着ないようなつぎはぎだらけのボロボロの服。
ローズリカ子爵家の娘とは思えない扱い。
「お義姉様って、誰からも愛されないのね、可哀想」
義妹である《リシャル》の言葉は、正しかった。
「冷酷非情、血の公爵様――――お義姉様にピッタリの婚約者様ね」
家同士が決めた、愛のない結婚。
貴族令嬢として産まれた以上、愛のない結婚をすることも覚悟はしていた。どんな相手が婚約者でも構わない、どうせ、ここにいても、嫁いでも、酷い扱いをされるのは変わらない。
だけど、私はもう、貴女達を家族とは思えなくなった。
「お前の存在価値など、可愛い妹の身代わりの花嫁になるくらいしか無いだろう! そのために家族の邪魔者であるお前を、この家に置いてやっているんだ!」
お父様の娘はリシャルだけなの? 私は? 私も、お父様の娘では無いの? 私はただリシャルの身代わりの花嫁として、お父様の娘でいたの?
そんなの嫌、それなら私ももう、貴方達を家族と思わない、家族をやめる!
リシャルの身代わりの花嫁になるなんて、嫌! 死んでも嫌!
私はこのまま、お父様達の望み通り義妹の身代わりの花嫁になって、不幸になるしかない。そう思うと、絶望だった。
「――俺の婚約者に随分、酷い扱いをしているようだな、ローズリカ子爵」
でも何故か、冷酷非情、血の公爵と呼ばれる《アクト=インテレクト》様、今まで一度も顔も見に来たことがない婚約者様は、私を救いに来てくれた。
「どうぞ、俺の婚約者である立場を有効活用して下さい。セルフィは俺の、未来のインテレクト公爵夫人なのですから」
この日から、私の立場は全く違うものになった。
私は、アクト様の婚約者――――妹の身代わりの花嫁は、婚約者様に溺愛される。
不定期更新。
この作品は私の考えた世界の話です。魔法あり。設定ゆるゆるです。よろしくお願いします。
家族に支度金目当てで売られた令嬢ですが、成り上がり伯爵に溺愛されました
日下奈緒
恋愛
そばかす令嬢クラリスは、家族に支度金目当てで成り上がり伯爵セドリックに嫁がされる。
だが彼に溺愛され家は再興。
見下していた美貌の妹リリアナは婚約破棄される。
秘密の多い令嬢は幸せになりたい
完菜
恋愛
前髪で瞳を隠して暮らす少女は、子爵家の長女でキャスティナ・クラーク・エジャートンと言う。少女の実の母は、7歳の時に亡くなり、父親が再婚すると生活が一変する。義母に存在を否定され貴族令嬢としての生活をさせてもらえない。そんなある日、ある夜会で素敵な出逢いを果たす。そこで出会った侯爵家の子息に、新しい生活を与えられる。新しい生活で出会った人々に導かれながら、努力と前向きな性格で、自分の居場所を作り上げて行く。そして、少女には秘密がある。幻の魔法と呼ばれる、癒し系魔法が使えるのだ。その魔法を使ってしまう事で、国を揺るがす事件に巻き込まれて行く。
完結が確定しています。全105話。
地味令嬢の私が婚約破棄された結果、なぜか最強王子に溺愛されてます
白米
恋愛
侯爵家の三女・ミレイアは、控えめで目立たない“地味令嬢”。
特に取り柄もなく、華やかな社交界ではいつも壁の花。だが幼いころに交わされた約束で、彼女は王弟・レオンハルト殿下との婚約者となっていた。
だがある日、突然の婚約破棄通告――。
「やはり君とは釣り合わない」
そう言い放ったのは、表向きには完璧な王弟殿下。そしてその横には、社交界の華と呼ばれる公爵令嬢の姿が。
悲しみも怒りも感じる間もなく、あっさりと手放されたミレイア。
しかしその瞬間を見ていたのが、王家随一の武闘派にして“最強”と噂される第一王子・ユリウスだった。
「……くだらん。お前を手放すなんて、あいつは見る目がないな」
「よければ、俺が貰ってやろうか?」
冗談かと思いきや、なぜか本気のご様子!?
次の日には「俺の婚約者として紹介する」と言われ、さらには
「笑った顔が見たい」「他の男の前で泣くな」
――溺愛モードが止まらない!
【完結】元お飾り聖女はなぜか腹黒宰相様に溺愛されています!?
雨宮羽那
恋愛
元社畜聖女×笑顔の腹黒宰相のラブストーリー。
◇◇◇◇
名も無きお飾り聖女だった私は、過労で倒れたその日、思い出した。
自分が前世、疲れきった新卒社会人・花菱桔梗(はなびし ききょう)という日本人女性だったことに。
運良く婚約者の王子から婚約破棄を告げられたので、前世の教訓を活かし私は逃げることに決めました!
なのに、宰相閣下から求婚されて!? 何故か甘やかされているんですけど、何か裏があったりしますか!?
◇◇◇◇
お気に入り登録、エールありがとうございます♡
※ざまぁはゆっくりじわじわと進行します。
※「小説家になろう」「エブリスタ」「カクヨム」様にも掲載しております。
※小説内容にはAI不使用です。
※この作品はフィクションです。特定の政治思想を肯定または否定するものではありません(_ _*))
笑い方を忘れた令嬢
Blue
恋愛
お母様が天国へと旅立ってから10年の月日が流れた。大好きなお父様と二人で過ごす日々に突然終止符が打たれる。突然やって来た新しい家族。病で倒れてしまったお父様。私を嫌な目つきで見てくる伯父様。どうしたらいいの?誰か、助けて。
『生きた骨董品』と婚約破棄されたので、世界最高の魔導ドレスでざまぁします。私を捨てた元婚約者が後悔しても、隣には天才公爵様がいますので!
aozora
恋愛
『時代遅れの飾り人形』――。
そう罵られ、公衆の面前でエリート婚約者に婚約を破棄された子爵令嬢セラフィナ。家からも見放され、全てを失った彼女には、しかし誰にも知られていない秘密の顔があった。
それは、世界の常識すら書き換える、禁断の魔導技術《エーテル織演算》を操る天才技術者としての顔。
淑女の仮面を捨て、一人の職人として再起を誓った彼女の前に現れたのは、革新派を率いる『冷徹公爵』セバスチャン。彼は、誰もが気づかなかった彼女の才能にいち早く価値を見出し、その最大の理解者となる。
古いしがらみが支配する王都で、二人は小さなアトリエから、やがて王国の流行と常識を覆す壮大な革命を巻き起こしていく。
知性と技術だけを武器に、彼女を奈落に突き落とした者たちへ、最も華麗で痛快な復讐を果たすことはできるのか。
これは、絶望の淵から這い上がった天才令嬢が、運命のパートナーと共に自らの手で輝かしい未来を掴む、愛と革命の物語。
妹の身代わりに殺戮の王太子に嫁がされた忌み子王女、実は妖精の愛し子でした。嫁ぎ先でじゃがいもを育てていたら、殿下の溺愛が始まりました・長編版
まほりろ
恋愛
国王の愛人の娘であるアリアベルタは、母親の死後、王宮内で放置されていた。
食事は一日に一回、カビたパンやまふ腐った果物、生のじゃがいもなどが届くだけだった。
しかしアリアベルタはそれでもなんとか暮らしていた。
アリアベルタの母親は妖精の村の出身で、彼女には妖精がついていたのだ。
その妖精はアリアベルタに引き継がれ、彼女に加護の力を与えてくれていた。
ある日、数年ぶりに国王に呼び出されたアリアベルタは、異母妹の代わりに殺戮の王子と二つ名のある隣国の王太子に嫁ぐことになり……。
「Copyright(C)2023-まほりろ/若松咲良」
※無断転載を禁止します。
※朗読動画の無断配信も禁止します。
※小説家になろうとカクヨムにも投稿しています。
※中編を大幅に改稿し、長編化しました。2025年1月20日
※長編版と差し替えました。2025年7月2日
※コミカライズ化が決定しました。商業化した際はアルファポリス版は非公開に致します。
※表紙イラストは猫様からお借りしています。