45 / 83
拒絶と失望②
しおりを挟む
本当に、この人のどこがいいのかしら?
そう考えると、お似合いの二人かもしれないわね。
「カバヤン伯爵令嬢様とタービン公爵令息様が、何故勘違いされているのか理解しかねますが、私とタービン公爵令息様が婚約したのは、お互いの祖母がそう望んだからです。高位貴族として、政略結婚は当たり前のものだと思い受け入れましたの。それは、タービン公爵令息様も同じだと思いますわ。我が家とタービン公爵家は、別に共同事業もしておりませんし、借金などの問題もありません。ですからお互いに別に望む相手がいるのなら婚約を解消するのは自然なことだと思いますわ」
「ティア!どうして家名でなんて・・・」
「タービン公爵。ご子息を制止するべきだろう?人の妻をいつまで名で呼ぶつもりだ?俺も妻も何度も注意しているのだが?それとも、若造の俺と妻をタービン公爵家は軽視しているということか?」
ケレス様が悲痛そうに言ったけど、そこで何故どうしてという言葉が出るのか、私には理解できないわ。
それとも、ヴィル様がおっしゃるように私たちのことを軽視してるからこっちの言うことを聞く気がないということ?
確かに私は公爵夫人としては若いし、ヴィル様も他の公爵様たちよりは若いけど・・・
筆頭公爵閣下なのよ?
しかも、ヴィル様ってとても優秀だと聞いてたわ。
無能、ではないけど平々凡々なタービン公爵閣下とは天地の差があると思うわ。
「グリフォン公爵に失礼だろう!息子の躾もできないのか?タービン公爵家は」
「ッ!貴殿には関係ないだろう!アレルゲン侯爵」
「我が娘エルディナが、グリフォン公爵夫人と親しくさせていただいているのでな。ここで口を開かなければ、娘に叱られてしまう」
苦笑なさりながら、エルディナ様のお父様であるアレルゲン侯爵閣下がそう言われた。
ふふっ。
エルディナ様は閣下に愛されているのね。
「それもそうだ。なら、私からも抗議させてもらおう。我が娘を馬鹿にするのも大概にしてもらいたい。ご子息が我が娘との茶会に毎回その伯爵令嬢を同席させていたことはわかっている。そんなことを繰り返していながら、よく好かれていると勘違いできたものだ」
「ミネルバはケレスの幼馴染ですのよ!そんな心の狭い人間などケレスに相応しくないですわ」
「ああ。うちもそんな常識のない家に可愛い娘をやりたくなかったから、王妃殿下からグリフォン公爵閣下をご紹介いただいたんだ。相応しくないと言うのなら、自分の息子を制止したらどうだ?」
お父様が、タービン公爵夫人に反論してくださった。
ありがとうございます、お父様。
そう考えると、お似合いの二人かもしれないわね。
「カバヤン伯爵令嬢様とタービン公爵令息様が、何故勘違いされているのか理解しかねますが、私とタービン公爵令息様が婚約したのは、お互いの祖母がそう望んだからです。高位貴族として、政略結婚は当たり前のものだと思い受け入れましたの。それは、タービン公爵令息様も同じだと思いますわ。我が家とタービン公爵家は、別に共同事業もしておりませんし、借金などの問題もありません。ですからお互いに別に望む相手がいるのなら婚約を解消するのは自然なことだと思いますわ」
「ティア!どうして家名でなんて・・・」
「タービン公爵。ご子息を制止するべきだろう?人の妻をいつまで名で呼ぶつもりだ?俺も妻も何度も注意しているのだが?それとも、若造の俺と妻をタービン公爵家は軽視しているということか?」
ケレス様が悲痛そうに言ったけど、そこで何故どうしてという言葉が出るのか、私には理解できないわ。
それとも、ヴィル様がおっしゃるように私たちのことを軽視してるからこっちの言うことを聞く気がないということ?
確かに私は公爵夫人としては若いし、ヴィル様も他の公爵様たちよりは若いけど・・・
筆頭公爵閣下なのよ?
しかも、ヴィル様ってとても優秀だと聞いてたわ。
無能、ではないけど平々凡々なタービン公爵閣下とは天地の差があると思うわ。
「グリフォン公爵に失礼だろう!息子の躾もできないのか?タービン公爵家は」
「ッ!貴殿には関係ないだろう!アレルゲン侯爵」
「我が娘エルディナが、グリフォン公爵夫人と親しくさせていただいているのでな。ここで口を開かなければ、娘に叱られてしまう」
苦笑なさりながら、エルディナ様のお父様であるアレルゲン侯爵閣下がそう言われた。
ふふっ。
エルディナ様は閣下に愛されているのね。
「それもそうだ。なら、私からも抗議させてもらおう。我が娘を馬鹿にするのも大概にしてもらいたい。ご子息が我が娘との茶会に毎回その伯爵令嬢を同席させていたことはわかっている。そんなことを繰り返していながら、よく好かれていると勘違いできたものだ」
「ミネルバはケレスの幼馴染ですのよ!そんな心の狭い人間などケレスに相応しくないですわ」
「ああ。うちもそんな常識のない家に可愛い娘をやりたくなかったから、王妃殿下からグリフォン公爵閣下をご紹介いただいたんだ。相応しくないと言うのなら、自分の息子を制止したらどうだ?」
お父様が、タービン公爵夫人に反論してくださった。
ありがとうございます、お父様。
1,889
あなたにおすすめの小説
冷酷伯爵ディートリヒは、去った妻を取り戻せない
くろねこ
恋愛
名門伯爵家に政略結婚で嫁いだ、正妻エレノア・リーヴェルト。夫である伯爵ディートリヒ・フォン・アイゼンヴァルトは、
軍務と義務を最優先し、彼女に関心を向けることはなかった。
言葉も、視線も、愛情も与えられない日々。それでも伯爵夫人として尽くし続けたエレノアは、ある一言をきっかけに、静かに伯爵家を去る決意をする。
――そして初めて、夫は気づく。
自分がどれほど多くのものを、彼女から与えられていたのかを。
一方、エレノアは新たな地でその才覚と人柄を評価され、
「必要とされる存在」として歩き始めていた。
去った妻を想い、今さら後悔する冷酷伯爵。前を向いて生きる正妻令嬢。
これは、失ってから愛に気づいた男と、
二度と戻らないかもしれない夫婦の物語。
――今さら、遅いのです。
婚約破棄のあと、あなたのことだけ思い出せない
柴田はつみ
恋愛
伯爵令嬢セシリアは、王宮の舞踏会で王太子レイヴンから公開の場で婚約破棄を言い渡され、その場で倒れた。
目覚めた彼女は、礼儀も常識も覚えているのに――ただ一つ、レイヴンだけを思い出せない。
「あなたは、どなたですか?」
その一言に、彼の瞳は壊れた。
けれどレイヴンは何も語らず、セシリアを遠ざける。彼女を守るために、あの日婚約を捨てたのだと告げられないまま。
セシリアは過去を断ち切り、王宮の侍女として新しい生活を始める。
優しく手を差し伸べる護衛騎士アデルと心を通わせていくほど、レイヴンの胸は嫉妬と後悔で焼けていった。
――守るために捨てたはずなのに。忘れられたまま、他の男に笑う彼女を見ていられない。
一方、王宮では“偽聖女”の陰謀と、セシリアの血に眠る秘密が動き出す。
記憶を取り戻せば、彼女は狙われる。取り戻さなければ、二人は永遠に届かない。
これは、忘れてしまった令嬢と、忘れられてなお愛を捨てられない王太子が、もう一度“選び直す”恋の物語。
白い結婚の末、離婚を選んだ公爵夫人は二度と戻らない』
鍛高譚
恋愛
白い結婚の末、「白い結婚」の末、私は冷遇され、夫は愛人を溺愛していた――ならば、もう要らないわ」
公爵令嬢 ジェニファー・ランカスター は、王弟 エドワード・クラレンス公爵 のもとへ政略結婚として嫁ぐ。
だが、その結婚生活は冷たく空虚なものだった。夫は愛人 ローザ・フィッツジェラルド に夢中になり、公爵夫人であるジェニファーは侮辱され、無視され続ける日々。
――それでも、貴族の娘は耐えなければならないの?
何の愛もなく、ただ飾り物として扱われる結婚に見切りをつけたジェニファーは 「離婚」 を決意する。
しかし、王弟であるエドワードとの離婚は容易ではない。実家のランカスター家は猛反対し、王宮の重臣たちも彼女の決断を 「公爵家の恥」 と揶揄する。
それでも、ジェニファーは負けない。弁護士と協力し、着々と準備を進めていく。
そんな折、彼女は北方の大国 ヴォルフ公国の大公、アレクサンダー・ヴォルフ と出会う。
温かく誠実な彼との交流を通じて、ジェニファーは 「本当に大切にされること」 を知る。
そして、彼女の決断は、王都の社交界に大きな波紋を呼ぶこととなる――。
「公爵夫人を手放したことを、いつか後悔しても遅いわ」
「私はもう、あなたたちの飾り人形じゃない」
離婚を巡る策略、愛人の凋落、元夫の後悔――。
そして、新たな地で手にした 「愛される結婚」。
【完結】優しいあなたに、さようなら。二人目の婚約者は、私を殺そうとしている冷血公爵様でした
ゆきのひ
恋愛
伯爵令嬢であるディアの婚約者は、整った容姿と優しい性格で評判だった。だが、いつからか彼は、婚約者であるディアを差し置き、最近知り合った男爵令嬢を優先するようになっていく。
彼と男爵令嬢の一線を越えた振る舞いに耐え切れなくなったディアは、婚約破棄を申し出る。
そして婚約破棄が成った後、新たな婚約者として紹介されたのは、魔物を残酷に狩ることで知られる冷血公爵。その名に恐れをなして何人もの令嬢が婚約を断ったと聞いたディアだが、ある理由からその婚約を承諾する。
しかし、公爵にもディアにも秘密があった。
その秘密のせいで、ディアは命の危機を感じることになったのだ……。
※本作は「小説家になろう」さん、カクヨムさんにも投稿しています
※表紙画像はAIで作成したものです
三年の想いは小瓶の中に
月山 歩
恋愛
結婚三周年の記念日だと、邸の者達がお膳立てしてくれた二人だけのお祝いなのに、その中心で一人夫が帰らない現実を受け入れる。もう彼を諦める潮時かもしれない。だったらこれからは自分の人生を大切にしよう。アレシアは離縁も覚悟し、邸を出る。
※こちらの作品は契約上、内容の変更は不可であることを、ご理解ください。
【完結】捨てたものに用なんかないでしょう?
風見ゆうみ
恋愛
血の繋がらない姉の代わりに嫁がされたリミアリアは、伯爵の爵位を持つ夫とは一度しか顔を合わせたことがない。
戦地に赴いている彼に代わって仕事をし、使用人や領民から信頼を得た頃、夫のエマオが愛人を連れて帰ってきた。
愛人はリミアリアの姉のフラワ。
フラワは昔から妹のリミアリアに嫌がらせをして楽しんでいた。
「俺にはフラワがいる。お前などいらん」
フラワに騙されたエマオは、リミアリアの話など一切聞かず、彼女を捨てフラワとの生活を始める。
捨てられる形となったリミアリアだが、こうなることは予想しており――。
言いたいことはそれだけですか。では始めましょう
井藤 美樹
恋愛
常々、社交を苦手としていましたが、今回ばかりは仕方なく出席しておりましたの。婚約者と一緒にね。
その席で、突然始まった婚約破棄という名の茶番劇。
頭がお花畑の方々の発言が続きます。
すると、なぜが、私の名前が……
もちろん、火の粉はその場で消しましたよ。
ついでに、独立宣言もしちゃいました。
主人公、めちゃくちゃ口悪いです。
成り立てホヤホヤのミネリア王女殿下の溺愛&奮闘記。ちょっとだけ、冒険譚もあります。
お認めください、あなたは彼に選ばれなかったのです
・めぐめぐ・
恋愛
騎士である夫アルバートは、幼馴染みであり上官であるレナータにいつも呼び出され、妻であるナディアはあまり夫婦の時間がとれていなかった。
さらにレナータは、王命で結婚したナディアとアルバートを可哀想だと言い、自分と夫がどれだけ一緒にいたか、ナディアの知らない小さい頃の彼を知っているかなどを自慢げに話してくる。
しかしナディアは全く気にしていなかった。
何故なら、どれだけアルバートがレナータに呼び出されても、必ず彼はナディアの元に戻ってくるのだから――
偽物サバサバ女が、ちょっと天然な本物のサバサバ女にやられる話。
※頭からっぽで
※思いつきで書き始めたので、つたない設定等はご容赦ください。
※夫婦仲は良いです
※私がイメージするサバ女子です(笑)
※第18回恋愛小説大賞で奨励賞頂きました! 応援いただいた皆さま、お読みいただいた皆さま、ありがとうございました♪
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる