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その後のモンクスフード発ゆっくりと行き〜最終話〜
ゆっくりと時間が流れて行きます。
アネッサ様は無事に、双子の女の子の赤ちゃんをお産みになりました。
お二人ともアグニス様の深紅の髪を継いだ可愛らしいお姫様で、お祝いにモンクスフード王国の真珠をお贈りしました。
毎年お誕生日に、数粒ずつ贈るつもりです。
アグニス様がメロメロで、すでに嫁にやらないとか言ってるそうです。
困ったお父様ですわね。
ミリエッタ様は現在妊娠中で、ユスタフ様があれやこれやと手を尽くしているとお聞きしました。
そして、私はナーシサスの両親と会うことが出来ました。
というのも、両親が暮らしている領地が真珠の名産地なのです。
大切な方々に贈りたいから、真珠の手配をお願いするという名目で、両親に会いました。
ヴァイオレットの記憶より十歳以上老けた両親に、なんて言ったらいいのか分かりませんでした。
私は・・・ヴァイオレットは最大の親不孝をしたのですね。
ローズも両親を亡くしているので、私の祖父母になって欲しいと伝え、どうか元気で長生きして欲しいと伝えました。
お兄様がどうか妹の我儘を叶えて欲しいと言ってくださり、両親は涙ながらに頷いてくれました。
魔族のローズは、両親が本当の祖父母の年齢になった頃でもまだ若い年齢のままでしょう。
魔族ということは伝えてあるので、両親の死を看取ることが出来るかもしれません。
一緒に暮らすことは出来ませんが、せめて遠くにいる孫として会えたらと思います。
ローズがお兄様の隣に立つのに相応しい年齢になるには、まだまだ長い時間がかかります。
お兄様のことは大好きですし、ジルベール様のことは、その・・・た、多分ですけど男性として気になるのだと思います。
いえ。まだはっきりとは分からないというか、恋愛感情のことがよく分からないのですが、お兄様は慌てなくていいとおっしゃいます。
むしろ、分からなくていいとまで言うのです。
私が恋愛感情を知って、他の男性を好きになっても、自分は私を手放すことが出来ないからって。
確かに政略結婚と思えば、お兄様との婚約も婚姻も気になりませんし、知らない方がいいのかもしれません。
でも、思うんです。
兄として接していた人に、今度は恋人のようになんて少し戸惑いますけど、これから先時間がたてば私の感情も変わるかもしれないと。
お兄様の言うとおり、焦る必要はないのだと思います。
私の成長がいつ止まるのかは分かりませんが、そうですね、あと十年もたてば隣に立つ素敵な男性を兄ではなく愛する人として見る日が来る気がします。
私は大切なみんなのもとで、ゆっくりと大人になっていけばいいのですから。
私の行き着く先は、大切なサフィラスの魔王様の隣だから。
***end***
アネッサ様は無事に、双子の女の子の赤ちゃんをお産みになりました。
お二人ともアグニス様の深紅の髪を継いだ可愛らしいお姫様で、お祝いにモンクスフード王国の真珠をお贈りしました。
毎年お誕生日に、数粒ずつ贈るつもりです。
アグニス様がメロメロで、すでに嫁にやらないとか言ってるそうです。
困ったお父様ですわね。
ミリエッタ様は現在妊娠中で、ユスタフ様があれやこれやと手を尽くしているとお聞きしました。
そして、私はナーシサスの両親と会うことが出来ました。
というのも、両親が暮らしている領地が真珠の名産地なのです。
大切な方々に贈りたいから、真珠の手配をお願いするという名目で、両親に会いました。
ヴァイオレットの記憶より十歳以上老けた両親に、なんて言ったらいいのか分かりませんでした。
私は・・・ヴァイオレットは最大の親不孝をしたのですね。
ローズも両親を亡くしているので、私の祖父母になって欲しいと伝え、どうか元気で長生きして欲しいと伝えました。
お兄様がどうか妹の我儘を叶えて欲しいと言ってくださり、両親は涙ながらに頷いてくれました。
魔族のローズは、両親が本当の祖父母の年齢になった頃でもまだ若い年齢のままでしょう。
魔族ということは伝えてあるので、両親の死を看取ることが出来るかもしれません。
一緒に暮らすことは出来ませんが、せめて遠くにいる孫として会えたらと思います。
ローズがお兄様の隣に立つのに相応しい年齢になるには、まだまだ長い時間がかかります。
お兄様のことは大好きですし、ジルベール様のことは、その・・・た、多分ですけど男性として気になるのだと思います。
いえ。まだはっきりとは分からないというか、恋愛感情のことがよく分からないのですが、お兄様は慌てなくていいとおっしゃいます。
むしろ、分からなくていいとまで言うのです。
私が恋愛感情を知って、他の男性を好きになっても、自分は私を手放すことが出来ないからって。
確かに政略結婚と思えば、お兄様との婚約も婚姻も気になりませんし、知らない方がいいのかもしれません。
でも、思うんです。
兄として接していた人に、今度は恋人のようになんて少し戸惑いますけど、これから先時間がたてば私の感情も変わるかもしれないと。
お兄様の言うとおり、焦る必要はないのだと思います。
私の成長がいつ止まるのかは分かりませんが、そうですね、あと十年もたてば隣に立つ素敵な男性を兄ではなく愛する人として見る日が来る気がします。
私は大切なみんなのもとで、ゆっくりと大人になっていけばいいのですから。
私の行き着く先は、大切なサフィラスの魔王様の隣だから。
***end***
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