暴君陛下の溺愛妻になります〜悪女だと言われたので、それなら本当に悪女になりますね〜

みおな

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令嬢、報告する。

 帝城に戻り、メタトロン公爵のことをラルク様に報告いたしました。

 わたくしの手には負えませんわ。
わたくしが勝手に帝国貴族を処分するわけにもいきませんし。

「・・・そうか。公爵のことを把握できてなかった俺の失態だな」

「プライベートなことと言えばそうですけど、さすがにキースの実家ですし、後継問題のこともありますから放置はできませんわね」

 いくら皇帝といえど、家族のことにまで踏み込むのは正しくはありません。

 ですが、さすがに皇帝陛下の側近の実家ですし、後継問題も関わって来ますから今回は踏み込まざる得ません。

「ニーナの報告ですと、確かに兄として交流しているそうですわ。ただ、その妹の方は兄妹としては態度が兄相手とは見えない、と。そのせいで、婚約者のオファニム伯爵令嬢がリッド様と距離を取られているそうですわ。それから、夫人とは明日会う約束をしております。夫人のお考えも伺っておきますわ」

「分かった。すまないな、リルローズ。俺が未熟なせいで」

「ふふっ。わたくしはラルク様が未熟だなんて思いませんわ。わたくしこそ、いつもラルク様に助けていただいていますもの」

 ラルク様もわたくしも、まだまだ若輩者。

 本来なら、皇帝陛下のもとで皇太子、皇太子妃として学んでいる年齢ですわ。

 ですから、全てに目を配ることができていなくても仕方ありません。

 これから、信用できるものを少しずつ増やして、地盤を確かにしていけばいいのです。

「夫人との話が終われば、キースやフルールにも話さなければいけませんね」

 彼らは、わたくしたちにとって大切な存在。

 どういう結末を迎えるにしろ、彼らに内緒で進めるつもりはありません。

「ああ。キースは弟に後継の座を譲るために、俺の側近になったのだろう。弟も異母妹を突き放せないのかもしれないが、婚約者と揉めるようではな。後継として問題かもしれない。そもそも、メタトロン公爵自体が当主として問題だがな」

「ええ。しかも悪いと思っていないことが問題ですわ。人を好きになる気持ちはわたくしも理解できますけど、政略結婚とはいえ結婚して子供まで授かっておいて、市井の女性と懇意になるだけでなく子供まで・・・女性を馬鹿にするにも程がありますわ」

 ネイサン王太子殿下ですら、子供は授かっていませんでしたわよ。

 そういう関係はあって、たまたま授からなかったのかもしれませんけど。

「とにかく夫人の考えを聞いてから、後継を決めよう。メタトロン公爵には速やかに公爵の座から退いてもらわなければな」
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