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リエルとシリル姉妹の場合
義姉たちとの交流
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義姉になる、ナスターシャとカトリーヌは、完璧に双子の虜になっていた。
もちろん、この婚約が政略的なもので、自分たちに断るという選択はないことは理解している。
その上で会ったルアンとルインは、容姿も優れている上に予想していたよりも優しかったし、好感が持てた。
((でもっ!嫌いなタイプだったとしても、この二人の姉になれるなら、断る選択肢なんてないわ!))
シリルとリエルは、父親のウィラード似でほとんど無表情に近い。
そのせいで、余計に容姿の美しさが極まり、極上のビスクドール化しているが、その無表情の中で、家族には僅かにだけど笑顔を見せる。
そこに撃ち抜かれた王女と公爵令嬢である。
「一日も早く嫁いで来たいですわ!シリル様とリエル様と毎日お茶をいただきたいですもの」
「ええ!一緒にお買い物もしたいですわ!」
「あらあら。わたくしは仲間に入れてもらえないのかしら?」
「「いえ!そんなっ!皇帝妃殿下とご一緒できるなんて光栄ですわ!」」
揶揄うようなフレデリカの言葉に、ナスターシャとカトリーヌは慌てて首を横に振る。
「ふふふっ。いいのよ。我が家ではシリルとリエルの優先順位が一番なの。だから、二人を可愛がってくれるなら、文句はないわ」
「「もちろんです!」」
「ウィラードも言っていたように、シリルとリエルは時々国を留守にするわ。貴女方が結婚した後になら理由を説明するけど、今はまだ言えないの。そのことに関しては、質問も詮索もしないでちょうだいね?」
「「・・・はい!」」
呪いが解けたら説明しなくてもいいかもしれないが、もしルアンやルインの子供に呪いが発生したら?
念の為に話しておけば、心積りは出来るだろう。
だが、トップシークレットであるため、結婚してからでないと話せない。
そんな呪いがあると知られたら、たとえ呪いが解けた後でも、シリルとリエルの婚約者は決まらないだろう。
いや、別に嫁に行かなくてもいいのだが、双子が好きな相手に相手にされないと腹が立つ。
呪いを解くために婚約破棄を引き出していることも、非難されるだろう。
そもそも、無理矢理婚約破棄するように仕向けているわけではない。
元々そういう傾向のある相手だったということだ。
「ふふっ。シリルとリエルと仲良くしてくれるのはいいけど、ルアンとルインとも仲良くしてちょうだいね」
「「はい。もちろんです」」
ナスターシャもカトリーヌも、婚約者なのだからちゃんと交流して歩み寄るつもりだ。
ただ、目の前の至宝を愛でたいだけである。
もちろん、この婚約が政略的なもので、自分たちに断るという選択はないことは理解している。
その上で会ったルアンとルインは、容姿も優れている上に予想していたよりも優しかったし、好感が持てた。
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そのせいで、余計に容姿の美しさが極まり、極上のビスクドール化しているが、その無表情の中で、家族には僅かにだけど笑顔を見せる。
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「一日も早く嫁いで来たいですわ!シリル様とリエル様と毎日お茶をいただきたいですもの」
「ええ!一緒にお買い物もしたいですわ!」
「あらあら。わたくしは仲間に入れてもらえないのかしら?」
「「いえ!そんなっ!皇帝妃殿下とご一緒できるなんて光栄ですわ!」」
揶揄うようなフレデリカの言葉に、ナスターシャとカトリーヌは慌てて首を横に振る。
「ふふふっ。いいのよ。我が家ではシリルとリエルの優先順位が一番なの。だから、二人を可愛がってくれるなら、文句はないわ」
「「もちろんです!」」
「ウィラードも言っていたように、シリルとリエルは時々国を留守にするわ。貴女方が結婚した後になら理由を説明するけど、今はまだ言えないの。そのことに関しては、質問も詮索もしないでちょうだいね?」
「「・・・はい!」」
呪いが解けたら説明しなくてもいいかもしれないが、もしルアンやルインの子供に呪いが発生したら?
念の為に話しておけば、心積りは出来るだろう。
だが、トップシークレットであるため、結婚してからでないと話せない。
そんな呪いがあると知られたら、たとえ呪いが解けた後でも、シリルとリエルの婚約者は決まらないだろう。
いや、別に嫁に行かなくてもいいのだが、双子が好きな相手に相手にされないと腹が立つ。
呪いを解くために婚約破棄を引き出していることも、非難されるだろう。
そもそも、無理矢理婚約破棄するように仕向けているわけではない。
元々そういう傾向のある相手だったということだ。
「ふふっ。シリルとリエルと仲良くしてくれるのはいいけど、ルアンとルインとも仲良くしてちょうだいね」
「「はい。もちろんです」」
ナスターシャもカトリーヌも、婚約者なのだからちゃんと交流して歩み寄るつもりだ。
ただ、目の前の至宝を愛でたいだけである。
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