「殿下、人違いです」どうぞヒロインのところへ行って下さい

みおな

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聖女覚醒編

初デート準備

 カイとの初デートを3日後に控えた今日、マリアはリリウム公爵家に訪れていた。

 いや。私が呼んだんだけどね。
カイに迎えに行ってもらった。ただし、現在カイはマリウスへのお使いで、王宮へと出かけている。

 だって今日は、デートの服装を決める為に来てもらったのだ。
 前もって分かっていたら、当日の楽しみが半減してしまうもの。

 マリアは、決して裕福な家の子ではない。だけど、デートに可愛い服を着たいのは女の子としては当然である。

 そして、私も可愛い服を着たマリアを見たい。

 というわけで、私が洋服を準備することにしたのだ。

「マリアは綺麗なピンクの髪だから、このピンク色なんてどう?」

「か、可愛い過ぎませんか?」

 そっかな~
マリアは可愛い系好きじゃないのかな?アニエスと違って、似合うのに。

「なら、この白は?ここのレースが逸品だと思うの。上品だし、似合うと思うのよね」

 侍女たちに頼んで買い集めてもらった綿のワンピースは、全部で10着。
 いや、そんなに頼んでなかったんだけど、公爵家で休んでいた時にマリアを見た侍女たちの、おしゃれ魂に火がついたらしい。

 まぁ、私のドレス1着作ると思えば、お手頃値段だし、お母様たちの許可は取れてるから良いけど。

 そう。
お母様たちも、カイとマリアの初デートにえらく乗り気で、必要なものは何でも買っていいと言われているのだ。

 というわけで、この服たちは全てマリアに渡すつもりだ。
 私が持ってても仕方ないし、侍女たちとはサイズも好みも違うしね。

 ただ、今それを言うとマリアが恐縮しちゃうから、後でカイに届けさせるつもりだ。

「わ、私にはもったいない気がします・・・」

「マリアは本当に謙虚ね。でも、せっかくカイと出かけるんだから、カイが喜ぶ格好をするべきじゃない?」

「そ、それはそうかもですけど・・・」

 でも、カイはどういうデートコースを考えているのかしら。
 何度聞いても、うまくはぐらかされて、全然、教えてくれないのよね。

 白は汚れも目立つし、柄物の方がいいかもしれないわ。
 何かの拍子にワンピースが汚れたら、そのあとのデートが楽しめないわよね。

「ね、この黒地に小花柄はどうかしら?これなら、少しくらい汚れても目立たないし、年上のカイと並んでも子供っぽくならないと思うのだけど」

 色んなパターンを買ってきた、うちの侍女さんたちは本当に優秀だと思う。
 しかも、どれもマリアに似合うのよね。センスも良いし。

「素敵、だと思います」

「良かった。じゃあ、これ持って帰ってね。ふふっ。3日後が楽しみね」








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