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我が家の最強は・・・
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「あら?王太子殿下は婚約者であるうちの娘より、そのお嬢さんが気に入ったのかしら?」
冷気を纏った先ほどのクリス様よりも、もっと周囲を凍らせるような、涼やかな声が響いた。
あら?お母様。
クリス様はお母様のおっしゃった事に、顔を青くして、首を横に振られた。
「ちがっ!違うよ、ルミィ。僕はただ・・・」
せっかく王太子然として振る舞われていたのに、お母様がそんなことをおっしゃるから、クリス様が私に縋ってしまったじゃない。
「お母様。殿下を揶揄われるのはおやめになって下さいませ」
「あら?ルミナスちゃんは殿下を随分と信じてるのね?」
「信じてるというか。お母様もご存知なのでしょう?第2王子殿下の想い人がどなたなのか」
「ふふふっ」
もう。分かってて、揶揄われるんだから、困ったお母様だわ。
チェリーさんは何のことだかという顔をしている。
ああ。第2王子は自分の身分を明かしてないのね。
「それよりも、そこの不法侵入者のことはわたくしにお任せしていただいて構いませんかしら?」
「不法侵入者なんかじゃ!」
「誰が勝手に話して良いと言いました?わたくしはコンフェルト公爵夫人。あなたよりも身分は上なことはわかりますわね?あなたも貴族なら、身分の下の者が上の者の許可なく口を開いてはいけないことくらい理解していますわね?」
そうなのである。
貴族の世界というものは面倒なもので、身分の下の者が勝手に話しかけてはいけないとか、諸々めんどくさい制約があるのだ。
というか、侯爵家のご令嬢ならそんなこと学んでるはずなんだけど。
「こんな最低限のルールすら守れないなんて、セレズノア侯爵夫人は何を教えてるのかしら?」
「お母様を悪く言わないで!!」
「ハァ。あなた、わたくしが先ほど言ったこと理解しているの?いい加減にしないと、貴族でいることができなくなるわよ?」
お母様はため息を吐きながら、そう言われる。
確かに侯爵家だから、我がコンフェルト公爵家に何か言われたとしても大丈夫と思っているのかもしれないけど、私がクリス様の婚約者であることを理解・・・してないのでしょうね。
「さ、ルミナスちゃん。このお馬鹿さんのことはわたくしに任せて、お茶会の続きをなさいな。殿下、参りますわよ?」
「え、いや、僕もルミィと一緒に・・・」
「行きますわよ?」
「はい」
あらあら。
クリス様ってば、お母様に逆らおうなんてお馬鹿さんですわね。
我がコンフェルト公爵家で、一番怖いのはお母様ですのに。
冷気を纏った先ほどのクリス様よりも、もっと周囲を凍らせるような、涼やかな声が響いた。
あら?お母様。
クリス様はお母様のおっしゃった事に、顔を青くして、首を横に振られた。
「ちがっ!違うよ、ルミィ。僕はただ・・・」
せっかく王太子然として振る舞われていたのに、お母様がそんなことをおっしゃるから、クリス様が私に縋ってしまったじゃない。
「お母様。殿下を揶揄われるのはおやめになって下さいませ」
「あら?ルミナスちゃんは殿下を随分と信じてるのね?」
「信じてるというか。お母様もご存知なのでしょう?第2王子殿下の想い人がどなたなのか」
「ふふふっ」
もう。分かってて、揶揄われるんだから、困ったお母様だわ。
チェリーさんは何のことだかという顔をしている。
ああ。第2王子は自分の身分を明かしてないのね。
「それよりも、そこの不法侵入者のことはわたくしにお任せしていただいて構いませんかしら?」
「不法侵入者なんかじゃ!」
「誰が勝手に話して良いと言いました?わたくしはコンフェルト公爵夫人。あなたよりも身分は上なことはわかりますわね?あなたも貴族なら、身分の下の者が上の者の許可なく口を開いてはいけないことくらい理解していますわね?」
そうなのである。
貴族の世界というものは面倒なもので、身分の下の者が勝手に話しかけてはいけないとか、諸々めんどくさい制約があるのだ。
というか、侯爵家のご令嬢ならそんなこと学んでるはずなんだけど。
「こんな最低限のルールすら守れないなんて、セレズノア侯爵夫人は何を教えてるのかしら?」
「お母様を悪く言わないで!!」
「ハァ。あなた、わたくしが先ほど言ったこと理解しているの?いい加減にしないと、貴族でいることができなくなるわよ?」
お母様はため息を吐きながら、そう言われる。
確かに侯爵家だから、我がコンフェルト公爵家に何か言われたとしても大丈夫と思っているのかもしれないけど、私がクリス様の婚約者であることを理解・・・してないのでしょうね。
「さ、ルミナスちゃん。このお馬鹿さんのことはわたくしに任せて、お茶会の続きをなさいな。殿下、参りますわよ?」
「え、いや、僕もルミィと一緒に・・・」
「行きますわよ?」
「はい」
あらあら。
クリス様ってば、お母様に逆らおうなんてお馬鹿さんですわね。
我がコンフェルト公爵家で、一番怖いのはお母様ですのに。
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