転生ガチャで悪役令嬢になりました

みおな

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あのバイタリティにはお手上げです

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「クリストフ様~!!どこに行かれたのですか~?エレーヌが参りましたわ~」

「・・・」

 仮にも、淑女が王宮の廊下で大声で王太子殿下のお名前を叫ぶのは、いかがなものかと思う。

 私は王太子妃教育を受けている部屋で、小さくため息を吐いた。

 アレで侯爵家の娘。
しかも、お母様がセレズノア侯爵家に抗議してくださったと言っていたのに。
 それでいて、アレなの?

「やっぱり処分しとくんだった」

「クリス様・・・」

「せっかくのルミィとの楽しい時間が台無しだ。アルベルト。父上に報告して、セレズノア侯爵令嬢の王宮立ち入りを禁じろ」

「はっ」

 護衛騎士のアルベルト様は、廊下の様子を伺ってから、そっと退室された。
 うーん、忍者とか隠密とかみたいだわ。
でも、アルベルト様がこの部屋から出たのがバレたら、絶対突撃してくるでしょうから、仕方ないわね。

 しかし、王宮立ち入り禁止ね。
成人しているご令嬢が王宮に立ち入れないなんて。王宮で開かれる夜会とかにも参加できないんじゃないの?

 エレーヌ様だっけ。
ずーっとクリス様を想われているのは本人の自由だけど、ずっとお独りでいるつもりなのかしら?

 婚約者・・・いないのよね?
いて、アレだったら、婚約解消されるわよね。

 セレズノア侯爵家って、何を考えているのかしら?

 エレンをセレズノア侯爵家から勘当するとか言ってるらしいけど、それなら長子のエレーヌ様が婿をとって侯爵家を継ぐのではないの?

 それとも親戚筋から養子でも取るのかしら?

 もっとも、それはうちにも言える話なのよね。
 コンフェルト公爵家の子供は私ひとり。
このままクリス様と結婚したら、後継がいなくなってしまうわ。

「ルミィ?何を考えているの?」

「え、あの、コンフェルト公爵家の後継をどうするのかなぁと思いまして」

「公爵たちもまだお若いから、もうひとり子供を授かってもおかしくないんじゃない?」

 うーん。確かに。
今、子供を授かったとして、その子が成人する頃でも、お父様は現役でしょうしね。

「それか、僕たちの子供に継がせるとかね」

「・・レイラ、お茶を淹れてくれるかしら?」

「かしこまりました」

「え?ちょっと、ルミィ?」

 クリス様が情けないお顔をされてるけど、ここは無視だわ。
 13歳のお子様に何を言ってるんだか。
そりゃ、結婚するんだから、いずれは子供も授かるでしょうけど、まだまだ先の話だわ。

「クリストフ様ぁ~!」

 廊下では、相変わらずエレーヌ様の声が響いている。

 あのバイタリティには頭が下がるわ。
いきなり、この部屋の扉を開けたりしないでしょうね?
 



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