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私の不安を溶かす熱
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「ルミィが思ったようにしたら良いんだよ。それが偽善だなんて、誰にも言わせないから」
私をお膝の上に座らせ、後ろから抱きしめて、クリス様が耳元でそう言った。
ジェライトは、チェリーさんの気持ちを確認することを快く承諾してくれて、だから、チェリーさん次第ということになったのだけど、私は自分の考えが偽善だと、ずっとぐるぐるしていた。
そして、学園に何故かお迎えに来てくれていたクリス様に、自分の考えが偽善ではないかと、不安をこぼすことになったのだ。
そうしたら、私に激甘のクリス様は、安定した言葉で私を肯定した。
私、クリス様の優しさに本当に救われていると思う。
こんな風に不安な時に、肯定してくれる人がいるって、すごく幸せなことだわ。
「クリス様。大好きです」
「・・・っ!!可愛いすぎ」
「く、クリス様。腕ゆるめて下さい」
私をぎゅうぎゅうと抱きしめてくるから、苦しくて、腕を叩く。
そしたら、ごめんって少しだけ力が弱まった。
「しかし、ルミィの気にしているその子のことだけど」
「はい。何か?」
「本来なら、ラクトウェルもだけど、アーシュリー公爵令息たちが苦言を呈するべきなんだけどね。大体、王族であるという自覚が足りないんだ、アイツは」
あらあら。
途中から第2王子殿下に対する文句にすり替わってしまったわ。
でも攻略対象達が、ヒロインの言動に注意しないのは仕方ないわ。
だって、そこを注意したら、乙女ゲームは進まないもの。
それに、侯爵令嬢でありながらあの言動のエレーヌみたいなのがいるんだし、仕方ないんじゃないかしら?
「ふふっ」
「ん?何かおかしいかい?」
「クリス様、お兄ちゃんの顔をされてますわ。良いですわね、兄弟って。私は一人娘ですから、羨ましいですわ」
私は前世でも兄弟はいなかったから、少し羨ましい。
もちろん、セレズノア侯爵家のように、ちょっと・・・ううん、だいぶおかしい姉妹はいても困るけど!
「そんなに良いものでもないよ。まぁ、うちは父上も母上も、弟だからと甘やかすことはなかったけどね。しかし、もう少しちゃんとしていると思ってたんだが」
うーん。
それは、やっぱり仕方ないと思うの。
今は、恋に恋していてもおかしくない年齢というか、多分チェリーさんが初恋じゃないかしら?
別に、私と婚約してるわけでもなく婚約者もいないのだから、ラノベのように浮気しておいて胸を張って婚約破棄を言うような馬鹿にさえならなきゃ、良いのでは?
もちろん王族の彼には、政略結婚という役目があるかもしれないけど。
私をお膝の上に座らせ、後ろから抱きしめて、クリス様が耳元でそう言った。
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そしたら、ごめんって少しだけ力が弱まった。
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「はい。何か?」
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あらあら。
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だって、そこを注意したら、乙女ゲームは進まないもの。
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「ふふっ」
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