悪役令嬢は推し活中〜殿下。貴方には興味がございませんのでご自由に〜

みおな

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最強タッグ誕生?

「私がいながら、お兄様にあんな子を近付けるなんて情けないと言われたわ」

 王妃ヘスティアは、意外にもキツくリリアナを叱ったようだ。

 そして普段は穏やかで優しい母親からの叱責に、リリアナは随分と落ち込んでいるようだった。

「論点がズレている気がしますわ。大体、リリアナ様はライアン殿下のお守りではありませんでしょう?」

 確かに注意しろとは言ったが、ルーナはリリアナを責めろと言ったわけではない。

 いや。むしろ息子のライアンを責めろと言ったのである。

「お兄様は・・・叱られても言い返したの。“彼女とはそんな関係ではない。王族として下位の貴族とも区別なく接しているんだ“と」

 そうか。
ライアン殿下は馬鹿なのか、とルーナは顔をしかめた。

 問題があると判断されたから、注意されたということが理解できない?

 王妃様も王妃様だ。
そんな馬鹿、しばらく王宮で教育し直すべきだろうに。

 そこで、妹のリリアナを責める意味が分からない。

 確かにリリアナは一見キツい言動が見られるけど、それはルーナのように身分の高い、リリアナに言い返せる資格のあるものにだけだ。

 それなのに・・・

 いや。これは王妃様が悪いわけではないのか、とルーナは思い直した。

 これは王妃様のそういう甘さを許した、実家の侯爵家や国王陛下、そしてお母様がいけないんだと。

 それでも王妃として、分け隔てなく接して欲しいとは思うが、やっぱり母親は男の子の方が可愛いということなのだろうか。

「ライアン殿下のソレを王妃様はお認めになったということですか?」

「・・・違うわ。お母様のことを悪く思わないで。お兄様があんなふうにお母様に反抗したのは初めてなの。今まで注意なんて受けることもなかったけど、それでもお母様に注意されたなら、素直に分かったと言うと思ったのよ。それなのに・・・お母様は多分ショックで、それで・・・」

「それでリリアナ様を責めたと?兄のお守りをしろと?王妃様だけが悪いんじゃないことは理解しますけどね」

 ルーナの言葉に、リリアナが顔を上げる。
 リリアナを擁護するのを感じたのだろう。

「私、貴女に酷い言い方をしたわ」

「殿下は高位貴族にしか言いませんから、私は別に気にしていません。あの時、もしアナ様に言っていたなら別ですけどね」

「アナ・オフリー男爵令嬢ね。とても優秀な成績だって聞いたわ」

「性格も良いと思います。それに、平民から男爵令嬢になったというのに、自分の身分や立ち位置をちゃんとご理解されています。どこかの方と違って」

 ルーナの言葉に、リリアナは苦笑した。
どこかの方、間違いなくシシリーのことだろう。
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