悪役令嬢は推し活中〜殿下。貴方には興味がございませんのでご自由に〜

みおな

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中途半端だから誤解を生むのよ

「シシリー。君のその誰にでも気後れせずに接せれるところを、僕は好ましく思っている」

「ライアン様!私もライアン様のことを・・・」

「だが」

 ライアンの言葉に、うっとりとライアンに駆け寄ろうとしていたシシリーだが、続いた言葉にその足を止めるしかなかった。

「だが、だからといって失礼な物言いをしてもいいというわけではない。彼女は公爵家の令嬢で、君は男爵令嬢だ。いくら学園内は身分制度をキツく問わないとはいっても、何でも許されるわけではない。そして、カサブランカ伯爵令息。それは君もだ」

「で、ですが・・・その、ソイツは平民で・・・」

「平民だからと見下す姿勢も気に入らないが、彼はルブラン公爵家に籍を置いている。つまりは君のよりも格上の存在だ。その彼を見下す態度を取るとはな。カサブランカ伯爵は子息にそんなことすら学ばせていないのか」

「え、あ、いや・・・しっ、シシリー!向こうへ行こう!」

 ライアンから冷たく言われ、ヘリオはなんと答えればいいのかも分からず、とりあえずこの場から逃げることにした。

 そう思ってシシリーの手を引くが、シシリーは不満そうにルーナやアナを睨んでいる。

「なんでライアン様は、その人の肩を持つんですか?その人がヘリオのこと馬鹿って言ったのが悪いのに。ねぇ、ライアン様ぁ・・・」

 シシリーはライアンの腕に触れようと一歩進むが、ライアンはそれを避けるように一歩下がる。

 明らかに触れられることを避けている様子に、リリアナがため息を吐いた。

「中途半端に優しくするからよ。その馴れ馴れしさが物珍しくて新鮮だったんでしょうけど」

「酷いッ!私が男爵令嬢だからって!ライアン様!聞きましたよね?私、いつもこんな風にいじめられてて」

「リリアナ殿下が、貴女をいじめた?クラスも違って顔を見る機会もほとんどないのに、どうやって?大体、リリアナ殿下が貴女をいじめなきゃならない理由は?」
 
 意気揚々と、リリアナにいじめられていたとライアンに縋ろうとするシシリーに、ルーナの冷ややかな声が響く。

「そ、そんなのその人がライアン様のことを好きだからに決まってるじゃない!ライアン様に好かれてる私に嫉妬したのよ」

 確かに漫画の中のリリアナはブラコンだったが・・・

「ないわね」

「ないな」

「あり得ませんわ」

「ありませんね」

「ないですね」

 ルーナ、ランスロット、リリアナ、アナ、カイルが即座に否定する。

 そしてライアンが続けた。

「大体、僕は君を好きになった覚えはないが?」

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