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偽ヒロインのひとり言③
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結果として、魔獣はライアンに倒されたっぽい。
まぁ、漫画の中では怪我はしてなかったけど倒せてたしね。
問題はそんなことじゃないのよ。
それ以来、ライアンがヒロインにべったりになったことなの。
えー。これってどうしたらいいの?
アレックスとダグラスはそばにいてくれるけど、この二人といても何でかランスロットには近付けないの。
ヘリオなんで問題外。
カイルを追い出したヘリオに、ランスロットが愛想良くしてくれるわけないもの。
これは何か作戦を考えなきゃ、と思ってたら、アレックスとダグラスがヒロインが悪女だって知れば、ライアンは離れて行くんじゃないかって言い出した。
婚約者のいるアレックスとダグラスは婚約破棄をしたいらしくて、上手くヒロインを利用していこうと思ってるみたい。
確かにラノベとかではよく、悪役令嬢が婚約破棄を突きつけられてるわよね。
その原因って、悪役令嬢がヒロインをいじめてたってことが大半だけど、ヒロインが私をいじめてたってのは無理。
なら、アレックスとダグラスがヒロインと交際してて、ヒロインのことが好きだから婚約を破棄する!っていうの良いかもしれない。
そう思って、学園で行われるパーティーを決行日に選んだ。
アレックスとダグラスが、それぞれの婚約者を呼び出して、ヒロインが好きだから婚約を解消するって宣言する。
ちゃんとヒロインもアレックスたちと一緒にいるし、作戦通り上手くいったみたい。
そう思ってたのに、突然アレックスとダグラスの父親だって人が現れて、二人を廃籍とか言い出した。
は?何言ってんの?廃籍ってアレよね。いわゆる勘当ってやつよね?
なんでいきなり親が現れたりするの?
ダグラスなんか殴られてたのよ!
何がどうなってるのか、理解出来ない。
アレックスもダグラスもどこかに連れて行かれるし、私もパーティー会場から無理矢理部屋に押し込められた。
見た目は部屋だけど、窓にも出入り口にも鉄格子が付いてる。
ベッドもお風呂もトイレもあるけど、鉄格子がある部屋なんて!
「出してよ!私が何をしたっていうの!ねぇってば!」
首に付けられた首輪も外れないし、着替えは飾りのないストンとしたワンピースだけで、食事も鉄格子に付いた小さな入口から入れられた。
何なの!何なの!
これって、監禁されてるってこと?
初日と翌日は部屋で暴れてみたけど、誰も来ないし部屋が汚れるだけだった。
諦めて、黙って食事をして、一人でお風呂に入り、さっさと寝る。
元々日本人だもの。お風呂だって着替えだって一人で問題なかった。
そんなある日、鉄格子向こうの扉が初めて開いた。
まぁ、漫画の中では怪我はしてなかったけど倒せてたしね。
問題はそんなことじゃないのよ。
それ以来、ライアンがヒロインにべったりになったことなの。
えー。これってどうしたらいいの?
アレックスとダグラスはそばにいてくれるけど、この二人といても何でかランスロットには近付けないの。
ヘリオなんで問題外。
カイルを追い出したヘリオに、ランスロットが愛想良くしてくれるわけないもの。
これは何か作戦を考えなきゃ、と思ってたら、アレックスとダグラスがヒロインが悪女だって知れば、ライアンは離れて行くんじゃないかって言い出した。
婚約者のいるアレックスとダグラスは婚約破棄をしたいらしくて、上手くヒロインを利用していこうと思ってるみたい。
確かにラノベとかではよく、悪役令嬢が婚約破棄を突きつけられてるわよね。
その原因って、悪役令嬢がヒロインをいじめてたってことが大半だけど、ヒロインが私をいじめてたってのは無理。
なら、アレックスとダグラスがヒロインと交際してて、ヒロインのことが好きだから婚約を破棄する!っていうの良いかもしれない。
そう思って、学園で行われるパーティーを決行日に選んだ。
アレックスとダグラスが、それぞれの婚約者を呼び出して、ヒロインが好きだから婚約を解消するって宣言する。
ちゃんとヒロインもアレックスたちと一緒にいるし、作戦通り上手くいったみたい。
そう思ってたのに、突然アレックスとダグラスの父親だって人が現れて、二人を廃籍とか言い出した。
は?何言ってんの?廃籍ってアレよね。いわゆる勘当ってやつよね?
なんでいきなり親が現れたりするの?
ダグラスなんか殴られてたのよ!
何がどうなってるのか、理解出来ない。
アレックスもダグラスもどこかに連れて行かれるし、私もパーティー会場から無理矢理部屋に押し込められた。
見た目は部屋だけど、窓にも出入り口にも鉄格子が付いてる。
ベッドもお風呂もトイレもあるけど、鉄格子がある部屋なんて!
「出してよ!私が何をしたっていうの!ねぇってば!」
首に付けられた首輪も外れないし、着替えは飾りのないストンとしたワンピースだけで、食事も鉄格子に付いた小さな入口から入れられた。
何なの!何なの!
これって、監禁されてるってこと?
初日と翌日は部屋で暴れてみたけど、誰も来ないし部屋が汚れるだけだった。
諦めて、黙って食事をして、一人でお風呂に入り、さっさと寝る。
元々日本人だもの。お風呂だって着替えだって一人で問題なかった。
そんなある日、鉄格子向こうの扉が初めて開いた。
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