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もう一度この手に〜セオドア王国王太子エリック視点〜
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母上から、ユリアが僕の悪口を言っていると聞いた。
そんなわけがないと否定しようとしたが、母上が涙を浮かべられるのを見て、口を噤む。
いつだって母上は、僕の味方だった。
僕のことを考え、僕を支えてくれる。そんな母上が僕に嘘をつくはずがない。
じゃあ、本当にユリアが?
そういえば、最近のユリアは口を開けば文句ばかりだ。
やれ勉強が厳しいだの、やれ僕が会いに来てくれないだの、文句しか言わない。
ユリアが未熟だから、母上自ら教えてくれているのに、ユリアには感謝の気持ちが足りない。
あんなに愛らしかったはずなのに、最近は肌も荒れている気がするし、僕と会っても笑顔じゃないんだ。
僕といるのに、笑顔じゃないなんておかしいだろう。
僕は王太子として、常に忙しく疲れているんだ。
それを癒すのがユリアの役目なのに、会うたび文句ばかり。
アリスティアと婚約していた時は、こんなことなかったのに。
常に控えめだったアリスティア。
僕に何かを求めたり、文句を言って来たことなど一度もない。
いや・・・
一度だけ、市井に髪飾りを買いに一緒に行きたいと言ったっけ。
あの時は、真っ白な髪のアリスティアに、子供たちが塗料をかけてしまい、アリスティアは髪を切る羽目になったんだ。
さすがに泣き喚くのではないかと、僕は顔を青ざめたけど、結局アリスティアは文句ひとつ言わなかった。
肩あたりで、バッサリと髪を切ったと聞いた。
そうだ。あの日以来アリスティアと会ってないんだ。
体調が悪いと連絡があって、母上の機嫌は悪いしで、婚約者として見舞いに行こうとしていたんだ。
そしてその途中で、ユリアと会った。
ユリアの愛らしさに夢中になった僕は、イングリス公爵家には行かなかった。
母上には、体調が悪いらしく会えなかったと嘘をつき、会えるまで毎日通うと嘘をついてユリアと会った。
お見舞いに持って行くはずの果物やお菓子をユリアに渡す。
可愛らしい笑顔でお礼を言ってくれるユリアが、愛しくて愛しくて、思わず口づけしてしまった。
そんなことをしているうちに、知らぬ間にアリスティアとの婚約が解消、いや白紙撤回だったかな、された。
父上には怒鳴られたけど、仕方ないじゃないか。
あんな表情も変えない幽霊みたいな女より、ユリアは何倍も可愛いんだ。
これで、愛しいユリアと結婚して、幸せになるはずだったのに、どこでおかしくなったのだろう。
やっぱり男爵令嬢には、王太子妃は難しかったということか?
仕方ない。
アリスティアともう一度婚約してやろう。
そんなわけがないと否定しようとしたが、母上が涙を浮かべられるのを見て、口を噤む。
いつだって母上は、僕の味方だった。
僕のことを考え、僕を支えてくれる。そんな母上が僕に嘘をつくはずがない。
じゃあ、本当にユリアが?
そういえば、最近のユリアは口を開けば文句ばかりだ。
やれ勉強が厳しいだの、やれ僕が会いに来てくれないだの、文句しか言わない。
ユリアが未熟だから、母上自ら教えてくれているのに、ユリアには感謝の気持ちが足りない。
あんなに愛らしかったはずなのに、最近は肌も荒れている気がするし、僕と会っても笑顔じゃないんだ。
僕といるのに、笑顔じゃないなんておかしいだろう。
僕は王太子として、常に忙しく疲れているんだ。
それを癒すのがユリアの役目なのに、会うたび文句ばかり。
アリスティアと婚約していた時は、こんなことなかったのに。
常に控えめだったアリスティア。
僕に何かを求めたり、文句を言って来たことなど一度もない。
いや・・・
一度だけ、市井に髪飾りを買いに一緒に行きたいと言ったっけ。
あの時は、真っ白な髪のアリスティアに、子供たちが塗料をかけてしまい、アリスティアは髪を切る羽目になったんだ。
さすがに泣き喚くのではないかと、僕は顔を青ざめたけど、結局アリスティアは文句ひとつ言わなかった。
肩あたりで、バッサリと髪を切ったと聞いた。
そうだ。あの日以来アリスティアと会ってないんだ。
体調が悪いと連絡があって、母上の機嫌は悪いしで、婚約者として見舞いに行こうとしていたんだ。
そしてその途中で、ユリアと会った。
ユリアの愛らしさに夢中になった僕は、イングリス公爵家には行かなかった。
母上には、体調が悪いらしく会えなかったと嘘をつき、会えるまで毎日通うと嘘をついてユリアと会った。
お見舞いに持って行くはずの果物やお菓子をユリアに渡す。
可愛らしい笑顔でお礼を言ってくれるユリアが、愛しくて愛しくて、思わず口づけしてしまった。
そんなことをしているうちに、知らぬ間にアリスティアとの婚約が解消、いや白紙撤回だったかな、された。
父上には怒鳴られたけど、仕方ないじゃないか。
あんな表情も変えない幽霊みたいな女より、ユリアは何倍も可愛いんだ。
これで、愛しいユリアと結婚して、幸せになるはずだったのに、どこでおかしくなったのだろう。
やっぱり男爵令嬢には、王太子妃は難しかったということか?
仕方ない。
アリスティアともう一度婚約してやろう。
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