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王太子殿下の告白
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「ジョージアナ嬢、落ち着いて。別に僕は責めているわけじゃないから」
王太子殿下の言葉に、オズオズと顔を上げます。
「アリス嬢をいじめるな」
「いや、お前は自分の言葉のチョイスを反省しろ」
カイン様を小突いている王太子殿下は、笑ってらして、本当に怒ってらっしゃらないみたいです。
「それで、マリンティアのことだったね。これを僕が立場上、口にすることは躊躇うんだけど・・・」
「別に外部に漏らしたりしない」
「うん、カインのこともジョージアナ嬢のことも信用はしてる。でも、僕にも一応王太子としての立場があるんだ」
そうですわよね。
王太子殿下がもしマリンティア様を望まれるのなら、それは国と国の契約ですもの。
我が国とサザンスィート王国は、別に敵対しているわけではありませんけど、王太子殿下と王女の結婚となれば、他国との力バランスもありますものね。
「好きな相手に好きと言うのに、何が問題なんだ」
「本当に、お前は自由だな。本来なら、国王であるお前の方が、制約がありそうなのに。ある意味、羨ましいよ」
「好きな相手ひとり守れなくて、国民を守れるわけがないだろう。僕は別に、恋だの愛だのに現を抜かせと言ってるのではないぞ?王太子として政略結婚もやむ得ない時もあるだろう。別に政略結婚が悪いとも思わない。それがお互いが納得の上なら、それも良いだろう。僕には単に政略結婚の意味がないというだけだ。国民などいないからな」
カイン様のお言葉に、王太子殿下は黙り込んでしまわれました。
もしかしたら、王太子殿下にはどなたか想いを寄せる方がいらっしゃるのかもしれません。
私は、マリンティア様が望まれるならと、勝手に先走ってしまいました。
ご友人の妹姫様なら、面識もありお親しくされているようですし、身分も申し分ありません。
でも、どなたかお心を通わされている方がいるのなら、私のしていることは余計なお節介ですわ。
「ジュリアン」
「ジョージアナ嬢。僕はね、マリンティアのことを可愛いと思っているよ。そう。妹のようにね」
カイン様の呼びかけに、王太子殿下はカイン様にでなく私に向かって語り始められました。
「お兄様と慕ってくれるマリンティアのことを、心から可愛いと思う。でも、その思いが恋かと聞かれたら、僕は違う気がするんだ。大切だし、守りたいと思うけど、かつてシャルを想ったのと同じようには思えない・・・」
「・・・シャル?」
「シャル・・・シャルロットは僕の幼馴染でね、このサザンスィート王国の公爵令嬢だった」
王太子殿下の言葉に、オズオズと顔を上げます。
「アリス嬢をいじめるな」
「いや、お前は自分の言葉のチョイスを反省しろ」
カイン様を小突いている王太子殿下は、笑ってらして、本当に怒ってらっしゃらないみたいです。
「それで、マリンティアのことだったね。これを僕が立場上、口にすることは躊躇うんだけど・・・」
「別に外部に漏らしたりしない」
「うん、カインのこともジョージアナ嬢のことも信用はしてる。でも、僕にも一応王太子としての立場があるんだ」
そうですわよね。
王太子殿下がもしマリンティア様を望まれるのなら、それは国と国の契約ですもの。
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「好きな相手ひとり守れなくて、国民を守れるわけがないだろう。僕は別に、恋だの愛だのに現を抜かせと言ってるのではないぞ?王太子として政略結婚もやむ得ない時もあるだろう。別に政略結婚が悪いとも思わない。それがお互いが納得の上なら、それも良いだろう。僕には単に政略結婚の意味がないというだけだ。国民などいないからな」
カイン様のお言葉に、王太子殿下は黙り込んでしまわれました。
もしかしたら、王太子殿下にはどなたか想いを寄せる方がいらっしゃるのかもしれません。
私は、マリンティア様が望まれるならと、勝手に先走ってしまいました。
ご友人の妹姫様なら、面識もありお親しくされているようですし、身分も申し分ありません。
でも、どなたかお心を通わされている方がいるのなら、私のしていることは余計なお節介ですわ。
「ジュリアン」
「ジョージアナ嬢。僕はね、マリンティアのことを可愛いと思っているよ。そう。妹のようにね」
カイン様の呼びかけに、王太子殿下はカイン様にでなく私に向かって語り始められました。
「お兄様と慕ってくれるマリンティアのことを、心から可愛いと思う。でも、その思いが恋かと聞かれたら、僕は違う気がするんだ。大切だし、守りたいと思うけど、かつてシャルを想ったのと同じようには思えない・・・」
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