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優しい言葉
マリンティア様と別れて、部屋に戻ったところ、カイン様の来訪を告げられました。
「どうなさいましたの?カイン様」
普段は超然とされているカイン様なのですが、どこか不安げな様子なのです。
何かあったのでしょうか。
「その・・・アリス嬢は、あの・・・」
本当に珍しいですわ。カイン様が言い淀まれるなんて。
その言いにくそうな様子に、かつての婚約者を思い出します。
私、また婚約解消されるのかしら?
あら。でも、カイン様とはまだ婚約していないわ。
もしかして、お友達からなんてもう嫌だと言われるのかもしれません。
「カイン様?」
「僕は。僕は、番がアリス嬢じゃなかったとしても、共にいるのは君がいい。もちろん、最初は番だから興味を持ったのは事実だが、今はアリス嬢自身をもっと知りたいというか・・・」
「ちょ、ちょっと待って下さい。カイン様?どうされましたの?」
突然そんなことをおっしゃるなんて、一体なにがあったのでしょうか。
言われた内容に、顔が赤くなるのがわかります。
番だからじゃなく、私自身と一緒にいたいと、そうおっしゃって下さいました。
最初から、君自身に惹かれたなんて言われたら、信じられなかったと思います。
お父様やマリンティア様は、私のことを可愛いとおっしゃって下さいますけど、マリンティア様のようにお綺麗な方や、ナターシャさんのように大人びた方を望まれる方は多いのです。
私はサイードさんと婚約していましたけど、高位貴族以外の方はそれをご存知ありませんでした。
それでも学園で異性の方に声をかけられることなんてありませんでしたもの。
ですから、番だから興味を持ったとおっしゃったことは、正直な気持ちだと思えたのです。
そして、興味を持った上で、私自身のことをもっと知りたいとおっしゃって下さった。
嬉しいです。
嬉しいですけど、どうしていきなりそんな話になってのでしょうか?
「・・・すまない。アリス嬢とレンブラント王女との話を聞いてしまった」
『ごめん~、僕が聞いて王様に言っちゃった~』
カイン様とアエラスくんが謝罪してくださいます。
なんだか、カイン様の頭に、犬耳が見える気がします。
ペタンと伏せた耳が・・・
でも、納得しました。
先ほどの、マリンティア様とのお話を聞かれたのですね。
私がサイード様とのことで勝手に傷ついて、好きということを信じられないと思ってしまったから、カイン様は番でなくても私が良いと言ってくださったのですね。
正直にいって、すぐにそのお気持ちを信じることはできないかもしれません。
カイン様のお気持ちを疑うというより、どうしても怖くて二の足を踏んでしまうのです。
でも。
「どうなさいましたの?カイン様」
普段は超然とされているカイン様なのですが、どこか不安げな様子なのです。
何かあったのでしょうか。
「その・・・アリス嬢は、あの・・・」
本当に珍しいですわ。カイン様が言い淀まれるなんて。
その言いにくそうな様子に、かつての婚約者を思い出します。
私、また婚約解消されるのかしら?
あら。でも、カイン様とはまだ婚約していないわ。
もしかして、お友達からなんてもう嫌だと言われるのかもしれません。
「カイン様?」
「僕は。僕は、番がアリス嬢じゃなかったとしても、共にいるのは君がいい。もちろん、最初は番だから興味を持ったのは事実だが、今はアリス嬢自身をもっと知りたいというか・・・」
「ちょ、ちょっと待って下さい。カイン様?どうされましたの?」
突然そんなことをおっしゃるなんて、一体なにがあったのでしょうか。
言われた内容に、顔が赤くなるのがわかります。
番だからじゃなく、私自身と一緒にいたいと、そうおっしゃって下さいました。
最初から、君自身に惹かれたなんて言われたら、信じられなかったと思います。
お父様やマリンティア様は、私のことを可愛いとおっしゃって下さいますけど、マリンティア様のようにお綺麗な方や、ナターシャさんのように大人びた方を望まれる方は多いのです。
私はサイードさんと婚約していましたけど、高位貴族以外の方はそれをご存知ありませんでした。
それでも学園で異性の方に声をかけられることなんてありませんでしたもの。
ですから、番だから興味を持ったとおっしゃったことは、正直な気持ちだと思えたのです。
そして、興味を持った上で、私自身のことをもっと知りたいとおっしゃって下さった。
嬉しいです。
嬉しいですけど、どうしていきなりそんな話になってのでしょうか?
「・・・すまない。アリス嬢とレンブラント王女との話を聞いてしまった」
『ごめん~、僕が聞いて王様に言っちゃった~』
カイン様とアエラスくんが謝罪してくださいます。
なんだか、カイン様の頭に、犬耳が見える気がします。
ペタンと伏せた耳が・・・
でも、納得しました。
先ほどの、マリンティア様とのお話を聞かれたのですね。
私がサイード様とのことで勝手に傷ついて、好きということを信じられないと思ってしまったから、カイン様は番でなくても私が良いと言ってくださったのですね。
正直にいって、すぐにそのお気持ちを信じることはできないかもしれません。
カイン様のお気持ちを疑うというより、どうしても怖くて二の足を踏んでしまうのです。
でも。
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