転生者はチートな悪役令嬢になりました〜私を死なせた貴方を許しません〜

みおな

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ゲームの舞台の学園へ

同類《プリシア視点》

 謹慎が明けてから、クライブ様はアリス様のお兄様であるルイス様に付き纏い続けています。

「セシル様のことを諦めたのかしら?」

 アリス様が小首を傾げられています。愛らしいアリス様。前世は私より年上の女性だったみたいだけど、アリス様はとても純粋な方だと思います。

 サードニクス様はそんなアリス様を愛おしそうに膝の上に座らせて、髪を撫でていらっしゃいます。

 この方は本当に揺るがないですね。
まぁ、気持ちはわかります。アリス様は本当に中身も素敵な方ですから。

 それを理解しないで、この世界が乙女ゲームの中だと思い込んでいるクライブ様のことは許せません。

 おそらくあの方は、アリス様を断罪ルートへと追い込もうとして、ルイス様を攻略するつもりなのでしょう。

 ルイス様は、レイモンド王子のお姉様と交際されているみたいですから、攻略されないと思いますが、ああいう方は何をやらかすか分かりませんから、注意が必要です。

 私は聖女ですし、アリス様は闇の聖女。私たちには魅了の術も毒も効きませんが、サードニクス様や王子殿下たちは違います。
 もしも、アリス様のお兄様やサードニクス様が、クライブ様に何かされれば、アリス様が悲しまれます。
 何か、防御を考えた方がいいのかもしれません。

「プリシア様?」

「アリス様、クライブ様が何かしてくるかもしれません。魅了の術とか使えそうか分かりますか?」

 アリス様は闇の聖女です。
魅了の術は闇の聖女の管轄ですし、アリス様は無魔法も使えます。

 もしも、彼らが魅了の術にかかってもアリス様なら解除できると思いますが、かかっている一瞬でもアリス様を傷つける可能性があるなら、最初から排除しておきたいところです。

 こういう時、本当に光の聖女って無力だと思います。
 私は、国を守りたいわけでも、民を癒したいわけでもありません。ただ、アリス様を守りたいだけなんです。

 この世界に転生して、自分が乙女ゲームのヒロインになっていると知った時、とても混乱しました。

 たとえこの世界が乙女ゲームと類似していても、私も他の人たちもこの世界で生きています。
 選択をミスしてもリセットボタンもありません。

 なら、ちゃんと男爵令嬢として生きていこう、ゲームの内容に囚われすぎず、ちゃんと自分の足で立とう、そう決心しました。

 だから、入学式のあの日、ゲームキャラとして好きだったアリス・ビスクランド様に声をかけたのです。

 まさか、アリス様も前世持ちで、しかも私が死んだ電車事故で亡くなった方だったなんて。

 本当のプリシアの精神がどうなったのかは私にはわかりません。
 アリス様の方は、おそらく1度目のダートン公爵令息に断罪された時に、消滅してしまったのではないかと思います。

 私はエルンスト推しですが、それよりも今はアリス様の幸せを守ることが私の使命だと思っています。
 そういう点では、サードニクス様と同類かもしれませんね。

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