10 / 37
それってヒロインじゃないの?
しおりを挟む
「お姉様!」
声をかけられて振り返る。
私をお姉様と呼ぶのは当然イザベリーナしかいないから、声をかけて来たのが彼女だとは分かっていたけど、首を傾げた。
イザベリーナが一人だったから。
「どうしたの?イザベリーナ。殿下は?」
「入学式に遅れた生徒がいて、その子を教師のところまで連れて行くからって」
どこかで聞いたような話だわね。
というか、それヒロインじゃないの?
略奪系ゲーム『花盗人の夜』でのヒロインと攻略対象のひとり、アーロン殿下との出会い。
それが入学式。
「・・・どんな人?」
「え?どんなって・・・ええと、すごく綺麗な方だったわ。闇色の髪はサラサラで、瞳も同じ色なの。夜空みたいにキラキラしていて、とても素敵だったわ」
乙女ゲームのゲームのヒロインには、ピンク色の髪と瞳の少女が多く存在するけど、このゲームのヒロインは前世で見慣れた黒髪黒目だった。
清楚系の可愛らしいタイプだったと記憶している。
うっとりとした様子のイザベリーナに、疑問が浮かぶ。
「イザベリーナと同じで、可愛らしいタイプじゃなくて?」
「ええ。お姉様と同じ綺麗な方でしたわ。どうなさったの?お姉様」
イザベリーナが私を綺麗だと思ってくれていることにも驚きだが、最近のイザベリーナはお世辞もちゃんと言える良い子になってたから、それはヨシとしよう。
でも、ヒロインが綺麗系?
もしかしてヒロインじゃないのかしら?
この世界に黒髪黒目は少ないとはいえ、全くいないわけじゃない。
でも、入学式イベントが起きてるのに。
「・・・いえ、なんでもないわ。それでイザベリーナ、私と帰るの?殿下を待ってなくていいの?」
「待ちたいですけど、アーロン様は先に帰っててくれていいって・・・」
そういえば、この出会いイベントでアーロン殿下はヒロインに一目惚れするんだったわ。
三年の矯正でマトモになったと思ったけど、ゲームの強制力には勝てないということなのかしら?
あんなにイザベリーナと仲良くしてたくせに?
私が望んでお母様が許したから、イザベリーナと婚約することが叶って、今も王太子候補で居られてること、アーロン殿下は理解しているのかしら?
もし、今度何かあれば・・・
イザベリーナとの婚約破棄なんて、ゲーム通りに馬鹿なことをすれば、お母様は絶対許さないと思うんだけど。
本気で一目惚れしたのかしら?
いえ。人間だから、誰かに惹かれるのはね、仕方ないわよ、うん。
でも、アーロン殿下は王族。
王族がそんな惚れっぽくてどうするのよ。毎回毎回婚約解消するつもり?
これは、様子を見ておく必要有りね。
「なら、一緒に殿下のところへお迎えに行きましょうか?私もついて行ってあげるわ」
声をかけられて振り返る。
私をお姉様と呼ぶのは当然イザベリーナしかいないから、声をかけて来たのが彼女だとは分かっていたけど、首を傾げた。
イザベリーナが一人だったから。
「どうしたの?イザベリーナ。殿下は?」
「入学式に遅れた生徒がいて、その子を教師のところまで連れて行くからって」
どこかで聞いたような話だわね。
というか、それヒロインじゃないの?
略奪系ゲーム『花盗人の夜』でのヒロインと攻略対象のひとり、アーロン殿下との出会い。
それが入学式。
「・・・どんな人?」
「え?どんなって・・・ええと、すごく綺麗な方だったわ。闇色の髪はサラサラで、瞳も同じ色なの。夜空みたいにキラキラしていて、とても素敵だったわ」
乙女ゲームのゲームのヒロインには、ピンク色の髪と瞳の少女が多く存在するけど、このゲームのヒロインは前世で見慣れた黒髪黒目だった。
清楚系の可愛らしいタイプだったと記憶している。
うっとりとした様子のイザベリーナに、疑問が浮かぶ。
「イザベリーナと同じで、可愛らしいタイプじゃなくて?」
「ええ。お姉様と同じ綺麗な方でしたわ。どうなさったの?お姉様」
イザベリーナが私を綺麗だと思ってくれていることにも驚きだが、最近のイザベリーナはお世辞もちゃんと言える良い子になってたから、それはヨシとしよう。
でも、ヒロインが綺麗系?
もしかしてヒロインじゃないのかしら?
この世界に黒髪黒目は少ないとはいえ、全くいないわけじゃない。
でも、入学式イベントが起きてるのに。
「・・・いえ、なんでもないわ。それでイザベリーナ、私と帰るの?殿下を待ってなくていいの?」
「待ちたいですけど、アーロン様は先に帰っててくれていいって・・・」
そういえば、この出会いイベントでアーロン殿下はヒロインに一目惚れするんだったわ。
三年の矯正でマトモになったと思ったけど、ゲームの強制力には勝てないということなのかしら?
あんなにイザベリーナと仲良くしてたくせに?
私が望んでお母様が許したから、イザベリーナと婚約することが叶って、今も王太子候補で居られてること、アーロン殿下は理解しているのかしら?
もし、今度何かあれば・・・
イザベリーナとの婚約破棄なんて、ゲーム通りに馬鹿なことをすれば、お母様は絶対許さないと思うんだけど。
本気で一目惚れしたのかしら?
いえ。人間だから、誰かに惹かれるのはね、仕方ないわよ、うん。
でも、アーロン殿下は王族。
王族がそんな惚れっぽくてどうするのよ。毎回毎回婚約解消するつもり?
これは、様子を見ておく必要有りね。
「なら、一緒に殿下のところへお迎えに行きましょうか?私もついて行ってあげるわ」
39
あなたにおすすめの小説
シナリオ通り追放されて早死にしましたが幸せでした
黒姫
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢に転生しました。神様によると、婚約者の王太子に断罪されて極北の修道院に幽閉され、30歳を前にして死んでしまう設定は変えられないそうです。さて、それでも幸せになるにはどうしたら良いでしょうか?(2/16 完結。カテゴリーを恋愛に変更しました。)
転生したら悪役令嬢だった婚約者様の溺愛に気づいたようですが、実は私も無関心でした
ハリネズミの肉球
恋愛
気づけば私は、“悪役令嬢”として断罪寸前――しかも、乙女ゲームのクライマックス目前!?
容赦ないヒロインと取り巻きたちに追いつめられ、開き直った私はこう言い放った。
「……まぁ、別に婚約者様にも未練ないし?」
ところが。
ずっと私に冷たかった“婚約者様”こと第一王子アレクシスが、まさかの豹変。
無関心だったはずの彼が、なぜか私にだけやたらと優しい。甘い。距離が近い……って、え、なにこれ、溺愛モード突入!?今さらどういうつもり!?
でも、よく考えたら――
私だって最初からアレクシスに興味なんてなかったんですけど?(ほんとに)
お互いに「どうでもいい」と思っていたはずの関係が、“転生”という非常識な出来事をきっかけに、静かに、でも確実に動き始める。
これは、すれ違いと誤解の果てに生まれる、ちょっとズレたふたりの再恋(?)物語。
じれじれで不器用な“無自覚すれ違いラブ”、ここに開幕――!
本作は、アルファポリス様、小説家になろう様、カクヨム様にて掲載させていただいております。
アイデア提供者:ゆう(YuFidi)
URL:https://note.com/yufidi88/n/n8caa44812464
転生しましたが悪役令嬢な気がするんですけど⁉︎
水月華
恋愛
ヘンリエッタ・スタンホープは8歳の時に前世の記憶を思い出す。最初は混乱したが、じきに貴族生活に順応し始める。・・・が、ある時気づく。
もしかして‘’私‘’って悪役令嬢ポジションでは?整った容姿。申し分ない身分。・・・だけなら疑わなかったが、ある時ふと言われたのである。「昔のヘンリエッタは我儘だったのにこんなに立派になって」と。
振り返れば記憶が戻る前は嫌いな食べ物が出ると癇癪を起こし、着たいドレスがないと癇癪を起こし…。私めっちゃ性格悪かった!!
え?記憶戻らなかったらそのままだった=悪役令嬢!?いやいや確かに前世では転生して悪役令嬢とか流行ってたけどまさか自分が!?
でもヘンリエッタ・スタンホープなんて知らないし、私どうすればいいのー!?
と、とにかく攻略対象者候補たちには必要以上に近づかない様にしよう!
前世の記憶のせいで恋愛なんて面倒くさいし、政略結婚じゃないなら出来れば避けたい!
だからこっちに熱い眼差しを送らないで!
答えられないんです!
これは悪役令嬢(?)の侯爵令嬢があるかもしれない破滅フラグを手探りで回避しようとするお話。
または前世の記憶から臆病になっている彼女が再び大切な人を見つけるお話。
小説家になろうでも投稿してます。
こちらは全話投稿してますので、先を読みたいと思ってくださればそちらからもよろしくお願いします。
彼女が高級娼婦と呼ばれる理由~元悪役令嬢の戦慄の日々~
プラネットプラント
恋愛
婚約者である王子の恋人をいじめたと婚約破棄され、実家から縁を切られたライラは娼館で暮らすことになる。だが、訪れる人々のせいでライラは怯えていた。
※完結済。
悪役令嬢がヒロインからのハラスメントにビンタをぶちかますまで。
倉桐ぱきぽ
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢に転生した私は、ざまぁ回避のため、まじめに生きていた。
でも、ヒロイン(転生者)がひどい!
彼女の嘘を信じた推しから嫌われるし。無実の罪を着せられるし。そのうえ「ちゃんと悪役やりなさい」⁉
シナリオ通りに進めたいヒロインからのハラスメントは、もう、うんざり!
私は私の望むままに生きます!!
本編+番外編3作で、40000文字くらいです。
⚠途中、視点が変わります。サブタイトルをご覧下さい。
良くある事でしょう。
r_1373
恋愛
テンプレートの様に良くある悪役令嬢に生まれ変っていた。
若い頃に死んだ記憶があれば早々に次の道を探したのか流行りのざまぁをしたのかもしれない。
けれど酸いも甘いも苦いも経験して産まれ変わっていた私に出来る事は・・。
悪役令嬢ですが、当て馬なんて奉仕活動はいたしませんので、どうぞあしからず!
たぬきち25番
恋愛
気が付くと私は、ゲームの中の悪役令嬢フォルトナに転生していた。自分は、婚約者のルジェク王子殿下と、ヒロインのクレアを邪魔する悪役令嬢。そして、ふと気が付いた。私は今、強大な権力と、惚れ惚れするほどの美貌と身体、そして、かなり出来の良い頭を持っていた。王子も確かにカッコイイけど、この世界には他にもカッコイイ男性はいる、王子はヒロインにお任せします。え? 当て馬がいないと物語が進まない? ごめんなさい、王子殿下、私、自分のことを優先させて頂きまぁ~す♡
※マルチエンディングです!!
コルネリウス(兄)&ルジェク(王子)好きなエンディングをお迎えください m(_ _)m
2024.11.14アイク(誰?)ルートをスタートいたしました。
楽しんで頂けると幸いです。
※他サイト様にも掲載中です
悪役令嬢ですが、兄たちが過保護すぎて恋ができません
由香
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢・セレフィーナに転生した私。
破滅回避のため、目立たず静かに生きる――はずだった。
しかし現実は、三人の兄による全力溺愛&完全監視生活。
外出には護衛、交友関係は管理制、笑顔すら規制対象!?
さらに兄の親友である最強騎士・カインが護衛として加わり、
静かで誠実な優しさに、次第に心が揺れていく。
「恋をすると破滅する」
そう信じて避けてきた想いの先で待っていたのは、
断罪も修羅場もない、安心で騒がしい未来だった――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる