悪役令嬢はヒロイン(♂)に攻略されてます

みおな

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怒ってもいいかしら?

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「それで、ダンブル侯爵子息はその罠とやらに引っかかったと?」

 お父様の問いに陛下は頷かれた。

 確かに、引っかかったわね。
レディアン様に陽動されて私を攫い、醜聞を広めようとした。

 さすがに十三歳だから、襲われはしなかったけど、もしアスランが悪知恵が働くタイプで、そういう子供に食指が働く気持ち悪い奴らに声かけてたら、醜聞で済まなかったんだけど。

 これ、怒ってもいいかしら?

「・・・陛下。発言してもよろしいでしょうか?」

「ん、ああ。何でも言ってくれ、公爵夫人」

「では、遠慮なく。罠か何だか知りませんけど、もし娘が穢されるようなことがあったらどうするつもりだったんですか!もし、殺されでもしたら?後で、守れるはずだったでは済まないのですよ?何故、先に我々にお話下さらなかったのですか!せめてエリザベート本人に話していれば、少しは対処の方法もあったでしょうに。前王妃様とのことも私たちは知っているのですから、その呪いとやらのこともお話していて下されば、エリザベートなら上手く立ち回れたでしょうに。大体、陛下はそういう浅はかなところがあり過ぎます」

 あ。お母様が怒ってる。
現王妃様との結婚を手助けしたというお母様は、国王陛下にも強気だった。

 でも、そうね。
先にクリス様が男性、しかも第一王子殿下だと知らされていたなら、手助けもできたし、何かあった時にフォローも出来た。

 相手が男性だったなら、いくら女装をしていても過度な触れ合いもしなかったわ。

 ん?違うわ。
お母様が怒ってるのは、アスランが私を狙ってると、逆恨みしてると先に知らせておけってことだわ。

 でも、発端はクリス様へのアスランの恋心だから・・・

 まぁ、いいわ。
どちらにしろ王家が秘密主義だったのが悪いのよ。

 私は考えることを放棄した。
王家への追求はお母様にお任せしておけば良い。

 私は隣に立つイザベリーナの頭を撫でた。

「退屈よね?アーロン殿下とお茶でもいただいてきたらどうかしら?」

「いいの?」

「ええ。お母様、かまいませんよね?」

 こんな話、イザベリーナには退屈だと思うわ、
 私だって当事者じゃなきゃ、親に任せたいところよ。

 お母様が了承して、イザベリーナとアーロン殿下が退出した。

「エリザベートは何か言っておきたいことはないかしら?」

「・・・そう、ですね。それではひとつだけ。クリストファー殿下は、卒業までは今まで通り、学園に通われるのでしょうか?」

 アスランのことは、国王陛下やダンブル侯爵が判断するだろう。

 お父様やお母様も意見を言うと思うし、当事者とはいえ、私はどうこう言うつもりもない。

 あんなことをしなければ領地行きだけで済んだのか、それともその領地行きすら罠だったのかは知らないけど、あれは本気で矯正しなければ駄目だと思う。

 しようとしたことは普通に犯罪だもの。

 叶うなら・・・
クリス様が男だと言ってやりたい気もする。

 多分、ものすごいショックを受けると思うのよね。
 
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