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説明責任があります

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 とりあえず、この場で説明を求めることは難しいですわ。

 領民の皆様も、お祝いにわざわざ集まってくださったのです。

 ですが、後で必ずお兄様に説明責任を果たしていただきましょう。

 騎士の方が、座らされているお二人を立たせて連れて行かれます。

 あれは・・・王宮騎士の方ですね。
ラナリス様の護衛で付いてこられたということかしら?

「どこへ連れて行かれたのでしょう?」

「多分、あの方向だと騎士の訓練場だと思う。こないだヒルトを案内した」

「お兄様に・・・なら、後で私たちも参りましょう」

 何があったのかは知りませんが、私とユリウス様に無縁なわけがありませんから。

 私たちはその後、領民の皆様に笑顔で挨拶して、結婚式を終えました。

 そして。

「お兄様、説明してくださいますね?」

 私は騎士の訓練場で、再び地面に座らされている親子と、その前に並んでいるお父様、お母様、お兄様、ラナリス様、セシリア様、セルフィー殿下と向き合っています。

「ミリムにおめでとうと言いたかったの」

「ええ。ラナリス様、ありがとうございます。ですが、王都でお祝いをするとお伝えしましたよね?」

「だって~、どうしてもウェディングドレス姿見たかったんだもの。それにお父様とお母様も来たいって言ってたのよ」

 は?冗談じゃありません。
国王陛下に王妃殿下、嫡子の王女殿下にその婚約者の未来の国王が辺境伯領に集まったりして、何かあったらどうするんですか!

「セシリア様まで。公爵様たちはお許しくださったのですか?」

「僕が必ずお守りする約束で、お許しをいただいたんだ」

「セルフィー、お前・・・ジャグリング公爵令嬢はまだ十歳だぞ?長距離の移動など疲れるだろう」

「私が行きたいとお願いしたのです!ごめんなさい、お姉様。どうしてもお姉様とお会いしたくて」

 セシリア様にこう言われてしまうと、叱ることも出来ません。

 いえ。後で、セルフィー殿下には言わせていただきますけど。

 まぁ、セルフィー殿下とラナリス様とご一緒なら、警護の心配はいらないでしょうけど。

「それで、お兄様。その方々は?」

「ああ。ただの阿呆な親子だ。辺境伯家当主ユリウスの妻であるミリムをたかが子爵令嬢と貶し、自分の方が妻に相応しいと喚いた。セルフィーが注意したら、ミリムの情夫だろうと言い出してな。ジャグリング公爵令嬢が、自分の婚約者に失礼だと訴えたら、今度は幼女趣味かと。まぁ、それは事実といえば事実だが」

「おい!」

「十歳も年下だぞ?二十年後ならともかく、十年後でもまだ犯罪臭がする」

 ちょっと待ってください。
話が逸れてますわよ。
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