悪役令嬢?寝言は寝て言え〜全員揃って一昨日来やがれ〜

みおな

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寝言は寝て言え

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「・・・すごく綺麗、です」

 公爵家に迎えに来て、私を一目見たイアンが開口一番に言ったひとこと。

 お父様お母様お兄様、そして我がフロライン公爵家の使用人のみんな、イアンの好感度、ガチ上がり。

「ありがとうございます。イア・・・ガロード様も素敵ですわ」

 子爵家だろうと、十歳だろうと、貴族。

 相手のことを褒めるのは、貴族としては「こんにちは」という挨拶と同じ礼儀のひとつで当たり前。

 だから自惚れはしないけど、実際にアレーシアは間違いなく美少女なのでドレス姿が綺麗なのは当然なのよね。

 真っ直ぐな銀髪はハーフアップにされて、花を形取った青い髪飾り(多分使われてるのはシルクとサファイアだと思う)に、水色から濃い青にグラデーションしたドレスはプリンセスライン。

 レースと少なめのフリル。
品が良くて、子供っぽ過ぎず、でもまだ十歳のアレーシアによく似合ったドレス。

 お母様、さすが!

「僕のことは、イアンと呼んで下さい」

「ありがとうございます。では、イアン様と呼ばせていただきますね。私のこともアレーシア・・・いえ、シアとお呼び下さい。それから、敬語もおやめください。私たちは婚約者なのですから」

「わかりまし・・・分かった・・・よ」

 ふふふっ。
アランお兄様とは、タメ口で話してるの知ってるのよ。

 アレーシアはイアンより二歳年下だから、さすがにタメ口ってわけにはいかないけど。

 というか公爵令嬢が令息にタメ口って、バレたらお母様にシメられる。

「イアン、僕らもそばにいるけど、アレーシアのことを頼んだよ」

「ああ」

 今回のパーティーは、王太子とその婚約者の披露パーティーだから、お祝いを告げたら後は自由。

 でも、筆頭公爵夫妻のお父様とお母様、そしてまだ婚約者がいないお兄様には多くの貴族が挨拶にやって来るのは間違いない。

 だから、イアンがそばにいてくれることになっている。

 さすがに、王宮に侍女や護衛は連れて来れないからね。

 まぁ、筆頭公爵家の令嬢に絡んでくる馬鹿はいないだろうし。

 そう思ってた私に、教えてあげたい。

 馬鹿は空気読まないから馬鹿なんだよって。

「「・・・」」

 めっちゃマウントとって来るけど、コイツらシメていいかな?

「フロライン公爵令嬢!君は僕の婚約者であるマルチナに「たかが伯爵令嬢風情が」と言って虐めたらしいな!」

「怖かったですぅ、ジェラード様ぁ」

「大丈夫だよ、マルチナ。いくら見た目が良かろうと、実家に力があろうと、心根の醜い者を王太子妃にするつもりはないからね」

「「・・・」」

 寝言は寝て言えよ。


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