悪役令嬢?寝言は寝て言え〜全員揃って一昨日来やがれ〜

みおな

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伯母様は猛獣使い

 お母様が、ヒロインであるシェリルを連れて行って一ヶ月。

 はっきり言おう。

 すっかり忘れてたわ。

 だってねぇ?
私がラノベ通りにジェラートの婚約者だったなら、ヒロインの登場とかものすごく気にするよ?

 冤罪で断罪されても困るというか、めっちゃそんな展開許せないし。

 だから警戒するし、なんなら叩き潰しちゃったりするよ?

 でもねぇ。
私はイアンと婚約していて、ジェラートはマルチナとカリーナが婚約者候補だし。

 しかも三人とも伯父様と伯母様に矯正されて、マトモになってるっぽいし。

 うん。
私関係ないよね?

 ヒロインがイアン様に関わるっていうなら戦うけど、そうじゃないなら、ジェラート狙いなら戦うのはマルチナとカリーナだよね?

 というわけで、私はすっかりシェリルをお母様に預けていたことを忘れていたのだけど・・・

「え?誰?」

 目の前で紺色のお仕着せを着て、レーナの隣に並んで頭を下げてるのって・・・

「本日より、レーナさんの指導の元アレーシア様の侍女を務めさせていただきますシェリルと申します」

 え?誰?
シェリルって名乗ったけど、見た目はあの日私に文句言ってきたヒロインだけど、え?誰?

 態度が!態度が違いすぎるっ!

 衝撃すぎるんだけど。

 マルチナに謝罪された時も驚いたけど!

 マルチナの教育したのって、ラズウェル公爵夫人だよね?

 つまりはお母様のお兄様の奥さん。

 お母様兄妹ってどうなってんの?

 え?私もお母様に淑女教育受けたけど、お母様優しかったよ?

「レーナ・・・この方、私が一ヶ月前にお母様にお預けしたご令嬢?」

「はい。奥様がラズウェル公爵夫人にお預けして、お嬢様の侍女となるに相応しく教育して下さいました」

「・・・そう、伯母様が」

「はい。奥様はご自身がとおっしゃっておられましたが、ラズウェル夫人が是非に、と」

 伯母様、暇なの?
それとも、問題児を矯正することに燃えてるの?

 怖っ!ラズウェル公爵家に近寄らないようにしよう。

 前世の麻衣の言動がちょっとでも出たら、私も矯正されそうだわ!

「・・・そう。伯母様には何かお礼を贈らないとね。レッチェル伯爵令嬢のこともあるし、お手を煩わせたわ」

 イアンはラズウェル公爵家の養子となったからともかく、ジェラートやマルチナ、カリーナにシェリルまで、余計な人間の教育までさせちゃったもの。

「奥様が贈られたと思いますが、後で確認しておきます」

「お母様が贈ってらしても私も贈るから、伯父様と伯母様の好みをお伺いしておいて」

 私がレーナと話している間、ずっとシェリルはうつむき加減で立っていた。

 本当、どんなことやればアレがこうなるの?
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