はっきり言ってカケラも興味はございません

みおな

文字の大きさ
26 / 126

第二十三話

しおりを挟む
 第一王子殿下の話した国王陛下たちの思惑や行いに、第二王子殿下も開いた口が塞がらないようでした。

 ええ。
実際に言葉にしたら、あまりにも酷い内容でしたわね。

 私はお父様からされて、イーサン・ブレンディ侯爵令息様と婚約いたしました。

 お父様がどういうおつもりで私にお願いされたのかは、その時にお聞きして、そのことを納得した上で婚約したのです。

 いくらお父様がクレメンタイン王国の六割の商会・・・今は八割でしたっけ、を掌握している資産家だとしても、王家からの『お願い』を簡単に拒否することはできません。

 爵位をいただいている以上は、王家を頂点としたクレメンタイン王国貴族というひとつの歯車なのですから。

 それに、その時点で王家の裏の思惑にお父様たちはお気付きで、これを機会に全てを片付けようとお考えになったようです。

 それでも・・・
イーサン様が婚約者として私を大切に扱ってくださるのなら、ブレンディ侯爵家をこちら側に引き入れる予定だったのです。

 ブレンディ侯爵夫妻は、人に流されやすくお人好しな方々ですが、根っからの悪党というわけではありません。

 むしろあの方たちも王家の思惑に、良いように使われた被害者と言ってもいいでしょう。

 ああ。イーサン様は違います。
彼は心からドロシー王女殿下に心酔し、私をそれを邪魔する悪女のように思っているのですから。

 私望んで結んだ婚約でもないのに、何故彼に結婚などと言われなければならないのでしょうか。

 婚約を結んだのは、十三歳の時です。

 婚約の場にはイーサン様も当然同席していただきましたし、婚約に関する契約についても説明いたしました。

 内容を理解できない子供ならともかく、十三歳なのですから理解できるはずです。

 なのに、婚約を結んで二人きりになった時のセリフが例の「結婚してやる」発言です。

 全てを元に戻すために二年もかかってしまいましたのは、クシュリナ王国側の準備に時間がかかったのもあったのですが、この二年はイーサン様が引き返すための予備期間ということもあったのです。

 一応、十三歳の・・・多感な時期の男の方ですから、羞恥からの発言だということも踏まえて、様子を見ることになったのです。

 まぁ、無駄でしたけど。

 入学試験の結果がCクラスというだけでなく、あのような騒動を起こし、王族の婚約者でありしかも格上の公爵令嬢にあのような物言いをするような方、カリスタ伯爵家には必要ありませんわ。

 クシュリナ王国側も、ようやくドロシー王女殿下有責での婚約の白紙撤回の準備が整ったようです。

 良かったですわね、イーサン様。
これでドロシー王女殿下と一緒にいられますわよ。
しおりを挟む
感想 383

あなたにおすすめの小説

婚約破棄されたので、戻らない選択をしました

ふわふわ
恋愛
王太子アルトゥールの婚約者として生きてきた 貴族令嬢ミディア・バイエルン。 だが、偽りの聖女シエナに心を奪われた王太子から、 彼女は一方的に婚約を破棄される。 「戻る場所は、もうありませんわ」 そう告げて向かった先は、 王都から遠く離れたアルツハイム辺境伯領。 権力も、評価も、比較もない土地で、 ミディアは“誰かに選ばれる人生”を静かに手放していく。 指示しない。 介入しない。 評価しない。 それでも、人は動き、街は回り、 日常は確かに続いていく。 一方、王都では―― 彼女を失った王太子と王政が、 少しずつ立ち行かなくなっていき……? 派手な復讐も、涙の和解もない。 あるのは、「戻らない」という選択と、 終わらせない日常だけ。

〈完結〉【書籍化&コミカライズ】伯爵令嬢の責務

ごろごろみかん。
恋愛
見てしまった。聞いてしまった。 婚約者が、王女に愛を囁くところを。 だけど、彼は私との婚約を解消するつもりは無いみたい。 貴族の責務だから政略結婚に甘んじるのですって。 それなら、私は私で貴族令嬢としての責務を果たすまで。

砕けた愛

篠月珪霞
恋愛
新婚初夜に男に襲われた公爵令嬢エヴリーヌは、不義密通の罪を被せられた。反逆罪に問われた彼女の一族は処刑されるが、気付くと時間が巻き戻っていた。 あなたへの愛? そんなものとうに、砕け散ってしまいました。

夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い

青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。 神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。 もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。 生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。 過去世と同じ轍を踏みたくない……

愛想を尽かした女と尽かされた男

火野村志紀
恋愛
※全16話となります。 「そうですか。今まであなたに尽くしていた私は側妃扱いで、急に湧いて出てきた彼女が正妃だと? どうぞ、お好きになさって。その代わり私も好きにしますので」

大好きな旦那様はどうやら聖女様のことがお好きなようです

古堂すいう
恋愛
祖父から溺愛され我儘に育った公爵令嬢セレーネは、婚約者である皇子から衆目の中、突如婚約破棄を言い渡される。 皇子の横にはセレーネが嫌う男爵令嬢の姿があった。 他人から冷たい視線を浴びたことなどないセレーネに戸惑うばかり、そんな彼女に所有財産没収の命が下されようとしたその時。 救いの手を差し伸べたのは神官長──エルゲンだった。 セレーネは、エルゲンと婚姻を結んだ当初「穏やかで誰にでも微笑むつまらない人」だという印象をもっていたけれど、共に生活する内に徐々に彼の人柄に惹かれていく。 だけれど彼には想い人が出来てしまったようで──…。 「今度はわたくしが恩を返すべきなんですわ!」 今まで自分のことばかりだったセレーネは、初めて人のために何かしたいと思い立ち、大好きな旦那様のために奮闘するのだが──…。

白い結婚の末、離婚を選んだ公爵夫人は二度と戻らない』

鍛高譚
恋愛
白い結婚の末、「白い結婚」の末、私は冷遇され、夫は愛人を溺愛していた――ならば、もう要らないわ」 公爵令嬢 ジェニファー・ランカスター は、王弟 エドワード・クラレンス公爵 のもとへ政略結婚として嫁ぐ。 だが、その結婚生活は冷たく空虚なものだった。夫は愛人 ローザ・フィッツジェラルド に夢中になり、公爵夫人であるジェニファーは侮辱され、無視され続ける日々。 ――それでも、貴族の娘は耐えなければならないの? 何の愛もなく、ただ飾り物として扱われる結婚に見切りをつけたジェニファーは 「離婚」 を決意する。 しかし、王弟であるエドワードとの離婚は容易ではない。実家のランカスター家は猛反対し、王宮の重臣たちも彼女の決断を 「公爵家の恥」 と揶揄する。 それでも、ジェニファーは負けない。弁護士と協力し、着々と準備を進めていく。 そんな折、彼女は北方の大国 ヴォルフ公国の大公、アレクサンダー・ヴォルフ と出会う。 温かく誠実な彼との交流を通じて、ジェニファーは 「本当に大切にされること」 を知る。 そして、彼女の決断は、王都の社交界に大きな波紋を呼ぶこととなる――。 「公爵夫人を手放したことを、いつか後悔しても遅いわ」 「私はもう、あなたたちの飾り人形じゃない」 離婚を巡る策略、愛人の凋落、元夫の後悔――。 そして、新たな地で手にした 「愛される結婚」。

さようなら、わたくしの騎士様

夜桜
恋愛
騎士様からの突然の『さようなら』(婚約破棄)に辺境伯令嬢クリスは微笑んだ。 その時を待っていたのだ。 クリスは知っていた。 騎士ローウェルは裏切ると。 だから逆に『さようなら』を言い渡した。倍返しで。

処理中です...