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甘い空気再び!な件
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「え、えと、あの・・・キッド様?」
何故か現在の私は、キッド様のお膝の上に座らされ、後ろからぎゅーっと抱きしめられている。
え?どういうこと?
確か、国王陛下の生誕祭を終えて、お馬鹿な二人の断罪はミモザ様にお任せして、ここ最近ゆっくり出来なかったからキッド様をお茶にお誘いしたのよね。
そしたら、王妃殿下が温室の花が見頃よと教えてくださったから温室にお茶の準備をしてもらって。
温室を訪れたら、すでにキッド様がお待ちになっていて。
遅れたことを謝罪していたら、手を引かれて・・・
そのままお膝の上に座らされて・・・
「あの、キッド様?」
「ルチルが足りない。すまない、少しだけこうしていてくれ」
ぎゅっと私を抱きしめたまま、肩口に顔を埋めたキッド様。
ずいぶんと、お疲れみたいだわ。
キッド様が元気になるのなら、このくらい我慢できるわ。
恥ずかしいだけだもの。
ランスロット殿下のことがあってから、キッド様は目が回るほどお忙しかったものね。
その上、領地に行ったランスロット殿下のことも、色々と気遣われているみたいだし。
元々、ランスロット殿下にお子が生まれたら、キッド様は公爵位を賜って領地に行かれる予定だった。
もちろん、キッド様が治める予定の領地と、ランスロット殿下が治める領地は違うけど、参考になるだろうからって色々と資料や文献を送っているらしいの。
本来の仕事の上に、そういう資料集めとかしているのだから、お忙しいのは当然よね。
「ルチル・・・」
「何でしょうか?キッド様」
「落ち着いたら、一緒に出かけようか?全然、婚約者らしい交流が出来てなかったし」
「それは・・・でも、お忙しいのでは?」
確かに婚約してから、二人きりの時間なんてなかったけれど、キッド様は王太子に立太子するにあたりお忙しかったし、ランスロット殿下やチェリー様のことがあって、私もバタバタしていたし。
それに、立太子したばかりだから、キッド様はまだまだお忙しいはずよ。
どう見てもお疲れだもの。
「ルチルと一緒に過ごせるなら、仕事に忙殺されても我慢出来る。いくら忙しいからといって、このままではルチルに愛想尽かされてしまう」
「まぁ、キッド様ってば。そんなことあるわけがありませんわ」
「ルチル・・・」
クスクスと笑う私の頬に、キッド様の手が伸びる。
そのままキッド様の方に顔を向かされて・・・
チュッ。
柔らかな、ほんの少し冷たい唇が私のそれに重なった。
「んっ・・・」
チュッ。チュッ。
小さく啄むように、何度も唇が重なる。
キッド様の口付けは、私が頭に熱が溜まって気を失うまで続いた。
何故か現在の私は、キッド様のお膝の上に座らされ、後ろからぎゅーっと抱きしめられている。
え?どういうこと?
確か、国王陛下の生誕祭を終えて、お馬鹿な二人の断罪はミモザ様にお任せして、ここ最近ゆっくり出来なかったからキッド様をお茶にお誘いしたのよね。
そしたら、王妃殿下が温室の花が見頃よと教えてくださったから温室にお茶の準備をしてもらって。
温室を訪れたら、すでにキッド様がお待ちになっていて。
遅れたことを謝罪していたら、手を引かれて・・・
そのままお膝の上に座らされて・・・
「あの、キッド様?」
「ルチルが足りない。すまない、少しだけこうしていてくれ」
ぎゅっと私を抱きしめたまま、肩口に顔を埋めたキッド様。
ずいぶんと、お疲れみたいだわ。
キッド様が元気になるのなら、このくらい我慢できるわ。
恥ずかしいだけだもの。
ランスロット殿下のことがあってから、キッド様は目が回るほどお忙しかったものね。
その上、領地に行ったランスロット殿下のことも、色々と気遣われているみたいだし。
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もちろん、キッド様が治める予定の領地と、ランスロット殿下が治める領地は違うけど、参考になるだろうからって色々と資料や文献を送っているらしいの。
本来の仕事の上に、そういう資料集めとかしているのだから、お忙しいのは当然よね。
「ルチル・・・」
「何でしょうか?キッド様」
「落ち着いたら、一緒に出かけようか?全然、婚約者らしい交流が出来てなかったし」
「それは・・・でも、お忙しいのでは?」
確かに婚約してから、二人きりの時間なんてなかったけれど、キッド様は王太子に立太子するにあたりお忙しかったし、ランスロット殿下やチェリー様のことがあって、私もバタバタしていたし。
それに、立太子したばかりだから、キッド様はまだまだお忙しいはずよ。
どう見てもお疲れだもの。
「ルチルと一緒に過ごせるなら、仕事に忙殺されても我慢出来る。いくら忙しいからといって、このままではルチルに愛想尽かされてしまう」
「まぁ、キッド様ってば。そんなことあるわけがありませんわ」
「ルチル・・・」
クスクスと笑う私の頬に、キッド様の手が伸びる。
そのままキッド様の方に顔を向かされて・・・
チュッ。
柔らかな、ほんの少し冷たい唇が私のそれに重なった。
「んっ・・・」
チュッ。チュッ。
小さく啄むように、何度も唇が重なる。
キッド様の口付けは、私が頭に熱が溜まって気を失うまで続いた。
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