乙女ゲームの正しい進め方

みおな

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 私とシスルの婚約は、お母様によって成立した。

 お父様もエルム兄様も、一年待ってからにすればいいじゃないかと、それはそれはうるさかった。

 そんなの、私だってそう思ったわ。
でも、シスルが一年後も私との婚約を選ぶって言うんだもの。

 私が拒むという選択肢はないから、シスルが拒まないのならシスルの言うとおり早くした方が、お互いのためだと思ったのよ。

 エルム兄様が何を言っても、シスルは我関せずって顔で聞き流してるし、フロックス公爵たちもいつものことだって顔してるし。

 そして、お母様が静かにキレた。
もう!凍土再びよ!

 大体、お父様にはお母様がいるし、エルム兄様だって婚約者候補を決めるんでしょう?
 私に構っている暇はないはずよ。

「お母様。エルム兄様の婚約者候補を決めるお茶会は、いつ開かれるんですか?」

「アイリス!アイリスはそんなに僕に婚約者候補を作りたいの?」

 エルム兄様が悲痛な顔で、私に縋り付いてくるけど、作りたいも何も、お母様が作るって言ってるんだもの。

「意味がわかりません。王太子であるお兄様に婚約者ができるのは当たり前でしょう?」

「アイリスの言う通りよ。男のくせにいつまでもグチグチと。とにかく、これは決定事項です。陛下もいいですね?」

「ああ。エルムの婚約者候補の件はすぐにでも」

「アイリスの婚約も決定ですからね!」

「・・・・・・王太子であるエルムの婚約者が決まってからでいいんじゃないか?」

 お父様。
当人同士も、シスルのご両親もお母様も婚約を認められたのに。

 これ以上、反対してると余計に立場が悪くなると思うのよね。

 元々、お父様とエルム兄様が刺繍したハンカチのことを文句言ったから、婚約者候補を決める話になったのよ。

 まぁ、即婚約になったのには私も驚いたけど。

「当人同士が婚約すると言ってるんです。あんまりグダグダ言ってると、アイリスに嫌われますわよ」

「ゔ!わ、わかった!だが、フロックス令息も、節度のある態度で交際してくれ。アイリスはまだ八歳なんだから」

「お父様・・・そんなこと改めておっしゃらなくても、シスル様だって十三歳なんですから」

 前世でいうところの、小学二年生と中学一年生。
 そう考えると、シスルってロリ・・・いやいやいや。考えちゃダメだわ。

「なんか失礼なこと考えてない?」

「え?あ、いえ!まさか!」

「ふーん」

 シスルが鋭いわ。あの、ふーんは絶対納得してないもの。

 シスルがロリ○ンかもなんて、考えちゃダメ。
 そうよ!六十歳と六十五歳だと考えたら、五歳の差なんて大したことないわ。



 

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